kintone 出欠 確認 アプリという調べ方をする人は、たいてい2つの立場のどちらかです。会社でこの仕組みを使っていて、地域の会や部活の出欠にも応用できないかと考えている人。あるいは、自分の団体に合う出欠の仕組みが見つからず、それなら作ってしまおうと考えている人です。結論から書くと、出欠管理のアプリを作ること自体は難しくありません。問題は料金の最小単位と、作った人が抜けたあとに誰が直すのかという2点です。この2つを先に確かめておかないと、便利な仕組みが1年後に誰も触れない置物になります。ここでは公式の料金と条件を並べたうえで、作るか借りるかの決め方を整理します。
この仕組みが何をするものかを、公式の説明で確認する
判断の前提として、これがどういう製品なのかを押さえます。公式サイトには次のように説明されています。
プログラミングの知識がなくても、AIとノーコードで業務に必要なアプリを必要な数だけつくれ 出典: kintone.cybozu.co.jp
つくれる業務システム1つひとつをアプリと呼び、データベースの機能、コミュニケーションの機能、プロセス管理の機能を備えていると案内されています。公式に挙げられているアプリの例は、日報、案件管理、顧客管理、採用面接管理、ToDo、休暇申請です。テンプレートについては「200種類以上のテンプレートの中から必要なアプリを選ぶだけで、アプリをつくれます」と記載されています。
つまり、これは出欠確認の専用サービスではありません。表を作って、そこに情報を貯めて、集計して、権限を分ける仕組みを、自分で組み立てるための土台です。出欠確認のアプリは、その土台の上に自分で作ります。作れるものの自由度は非常に高く、行事ごとの参加人数も、会員ごとの出席回数も、当番の割り振りも、1つの仕組みの中に収められます。
自由度が高いということは、設計を自分でするということでもあります。どんな項目を持つか、誰が何を見られるか、集計をどう出すか。これらは既製の出欠アプリなら決まっていますが、ここでは自分で決めます。決められる人が会にいるかどうかが、最初の分かれ道です。
もう1点、前提として押さえておくべきことがあります。この製品は企業の業務のために作られています。想定されているのは、社員全員がアカウントを持ち、業務時間中にパソコンで使う環境です。町内会やPTAのように、参加者の大半が高齢だったり、スマートフォンしか持っていなかったり、そもそもアカウントを作りたがらなかったりする環境は、設計の中心にはありません。この違いを頭に入れておかないと、機能を見て「できそうだ」と判断したあとで、会員が使ってくれないという壁に当たります。
つまり、判断すべきなのは「作れるか」ではなく「会員が使うか」です。役員だけで完結する記録の管理なら、この土台は非常に強力です。会員全員に触ってもらう部分に使おうとすると、費用と登録の両方で無理が出ます。この線引きを最初に引いておくと、検討が早く進みます。
料金の最小単位が、団体には効いてくる
次に確かめるのは費用です。公式の料金ページに書かれている内容を整理します。
ライトコースは月額1,000円で、1ユーザーあたりの金額です。最小のユーザー数は10ユーザー、アプリ数は200個、スペース数は100個、ディスク容量は5GBにユーザー数を掛けた分です。
スタンダードコースは月額1,800円で、最小ユーザー数は同じく10ユーザー、アプリ数は1,000個、スペース数は500個です。ワイドコースは月額3,000円で、最小ユーザー数が1,000ユーザーと大きく変わります。年額の記載もあり、ライトが12,000円、スタンダードが21,600円、ワイドが36,000円です。いずれも税抜で1ユーザーあたりの金額です。
ここで団体にとって重要なのは、最小ユーザー数です。ライトコースでも10ユーザーからとなるため、実際に触るのが役員3人だとしても、10人分の費用が発生します。ライトコースの年額で計算すると、年間120,000円です。町内会やPTAの会計から出せる金額かどうかは、会の規模によります。会費が1世帯あたり年3,000円で100世帯の町内会なら、年間の収入は30万円です。その中から12万円を出す判断は、簡単ではありません。
コースの違いについても、団体の視点で整理しておきます。アプリ数が200個か1,000個かという差は、団体の用途ではまず問題になりません。出欠、会員名簿、会費、備品を作っても数個です。判断に効くのは、そのコースで使える機能の範囲と、会が本当に必要とする機能が一致しているかです。安いほうで足りるなら、安いほうを選んで構いません。ここは営業に相談する前に、自分の会で作りたいものを紙に書き出しておくと話が早く進みます。
もう1つ重要なのは、ユーザーの数え方です。出欠を答える会員全員にアカウントを配る設計にすると、会員数がそのままユーザー数になります。100人の会でライトコースなら年額120万円です。この設計は現実的ではありません。実務では、役員だけがアカウントを持ち、会員からの出欠は別の方法で集めて役員が入力する形になります。すると、入力の手間が担当者に戻ってきます。
無料で試すこともできます。公式には「チームで30日間 kintone を無料でお使いいただけます」「試用期間終了後、自動で有償利用に移行することはありません」と案内されています。30日あれば、自分の会の出欠管理が作れるかどうかは判断できます。作ってみてから決めるのが確実です。
試すときに気をつける点を1つ挙げます。作ることに時間を使いすぎないことです。試用の期間で確かめたいのは、作れるかどうかではなく、会の運用に乗るかどうかです。最初の数日で最低限の形を作り、残りの日数で実際の行事に使ってみてください。役員に触ってもらい、会員からの出欠を1回入力してみる。ここまでやらないと、判断の材料になりません。作り込んだ画面を1人で眺めているだけでは、翌年に誰も触れない仕組みができあがります。
出欠管理として何を作ることになるのか
出欠のアプリを作ると言っても、作るものは1つではありません。実際に運用に乗せるには、少なくとも3つの表が要ります。
1つ目は、会員の表です。氏名、班や学年、連絡先、在籍しているかどうか。ここが土台になります。既製の出欠サービスなら最初から用意されている部分ですが、自分で作る場合はここから始まります。
2つ目は、行事の表です。行事の名前、日付、場所、締切、対象となる会員の範囲。年間の行事を並べる場所です。
3つ目は、出欠の表です。どの行事に、どの会員が、来るか来ないかを記録します。会員の表と行事の表を参照する形にすると、集計が組めます。この参照の設計が、作るときのいちばんの山場です。ここを氏名の文字列で結んでしまうと、同姓の会員が現れた時点で崩れます。
この3つが組めれば、あとは集計です。行事ごとの参加人数、会員ごとの年間の出席回数、班ごとの参加率。既製の出欠サービスでは出せない切り口も、自分で作れば出せます。当番の割り振りを出席回数に基づいて公平にしたい会には、これは大きな価値です。総会で「今年の参加率は班ごとにこうでした」と数字で示せると、翌年の協力の得やすさも変わります。
未回答者の一覧も、この形なら自然に出せます。会員の表と出欠の表を突き合わせて、出欠の記録が無い会員を抽出するだけです。フォームで集める方式でいちばん時間を食う突き合わせの作業が、設定1つで消えます。この点は、自分で作ることの明確な利点です。
一方で、この3つの表の設計を紙に残しておかないと、次の担当者は何も分かりません。項目の意味、参照の関係、集計の考え方。作った本人には自明でも、他人には見えません。作ると決めたなら、設計を書き残す時間まで含めて計画してください。作る時間より、書き残す時間のほうが後の会を助けます。
非営利の団体には、別の料金の枠がある
町内会、PTA、自治会、サークルといった団体の場合、通常の料金とは別の枠が用意されています。非営利団体向けのチーム応援ライセンスです。
対象として挙げられているのは、特定非営利活動法人、非営利型一般社団法人、非営利型一般財団法人、労働者協同組合、そして活動目的が明確かつ非営利である任意団体です。町内会やPTAは、この任意団体にあたる可能性があります。
料金は1サービスあたり年額9,900円と案内されています。税抜の金額です。ユーザー数の上限は、この製品とグループウェアの製品では900人まで、他の2つの製品では300人までとされています。通常の料金でライトコースを10ユーザー分契約すると年額120,000円ですから、条件に合えば費用の面では大きく変わります。
ただし、申し込みには条件があります。公式には、事例取材や調査への協力、ライセンスの規約への同意が必要とされており、独自の基準で審査して適用の可否が判断されると案内されています。申し込めば必ず通るものではありません。会として応募する前に、事例取材に応じられるかを役員会で確認しておいてください。取材を受けることに抵抗がある会では、この枠は使えません。
なお、非営利の枠を検討する場合は、自分の会がどの区分にあたるかを先に整理しておく必要があります。法人格を持たない任意団体でも対象になり得ますが、条件として活動目的が明確であることと非営利であることが挙げられています。規約や会則、年間の活動計画、決算の資料が揃っていれば説明しやすくなります。逆に、会則が古いまま更新されていない会は、この機会に整えておくと申し込みが通りやすくなります。
申し込みから利用開始までにかかる時間も見込んでおいてください。審査がある以上、申し込んだその日から使えるわけではありません。年度の初めから使いたいなら、前の年度のうちに動き出す必要があります。行事が迫ってから慌てて申し込むと、間に合わずに結局は別の方法で乗り切ることになります。
費用の話が片づいたとしても、次の問題が残ります。それが本当の分かれ道です。
作った人が抜けたあと、誰が直すのか
自分で作る仕組みには、専用の出欠サービスにはない負担があります。保守です。
出欠のアプリを作るのは、慣れた人なら数時間です。項目を並べ、集計の設定をし、権限を分ける。ここまでは楽しい作業です。問題はそのあとに起きます。行事の種類が増えて項目を足したい、集計の切り口を変えたい、来年度から班の構成が変わるので直したい。こうした変更は必ず発生します。そして、変更できるのは仕組みを理解している人だけです。
団体の役員は、多くの場合1年か2年で交代します。作った人が抜けたあと、次の担当者が同じ理解を持っているとは限りません。ここで起きるのは、壊れることではなく、変えられなくなることです。動いてはいるが誰も触れない仕組みが残り、会の実態と少しずつずれていきます。ずれたまま2年も使うと、結局は表計算のソフトに戻ります。
この問題は、機能や料金の比較表には出てきません。しかし、団体の運営でいちばん多い失敗はここです。会社であれば、担当者が代わっても情報システムの部署が引き継ぎます。団体には、その受け皿がありません。同じ製品でも、置かれる環境が違えば結果が変わります。判断の材料として、次の3つを自分の会に当てはめてみてください。
・作れる人が会に何人いるか。1人だけなら、その人が抜けた時点で止まる ・その人が来年もいるか。役員の任期が1年の会では、いない前提で考える ・作った内容を紙に残す習慣があるか。項目の意味、集計の考え方、権限の設計を文書にできるか
3つとも満たせる会なら、自分で作る選択は非常に強力です。会の実情にぴったり合う仕組みが手に入り、出欠だけでなく会費の管理や備品の貸出まで1つにまとめられます。逆に、1つでも欠けるなら、既製の道具を借りたほうが結果的に長く続きます。
もう1つ、作った人にとっての負担も考えておく必要があります。会の中で唯一その仕組みを理解している人は、役員を降りたあとも問い合わせを受け続けます。「集計が合わないので見てほしい」「項目を1つ足してほしい」。頼むほうは軽い気持ちですが、頼まれるほうは会を離れたあとも縛られます。この状態が続くと、その人は会そのものと距離を置くようになります。仕組みを1人に依存させることは、その人を失うことにつながりかねません。
避ける方法は単純です。作るときに、必ず2人以上で作ることです。1人が主で、もう1人が横で見ているだけでも構いません。見ていた人が翌年に主になり、また新しい人が横で見る。この回し方ができる会なら、自分で作る選択は持続します。できないなら、最初から借りるほうが会のためです。
作る場合に、最初に決めておく設計の要点
作ると決めた場合に、あとで直しにくくなる部分を先に挙げておきます。ここを最初に決めておくと、翌年の手直しが減ります。
1つ目は、会員をどう表すかです。氏名だけで管理すると、同姓の会員が現れた時点で崩れます。班番号や世帯番号と組み合わせた識別の仕方を最初に決めてください。あとから変えると、過去の記録との対応が取れなくなります。
2つ目は、出欠を世帯で数えるか個人で数えるかです。町内会の行事は世帯単位、PTAの行事は個人単位、というように会によって違います。両方が混ざる会では、最初からどちらの数え方もできるように項目を分けておく必要があります。世帯単位で数える場合も、参加する人数を別の項目で持っておくと、食事や記念品の手配にそのまま使えます。あとから追加すると、過去の記録に空欄が並んで集計が合わなくなります。
3つ目は、権限の設計です。誰が全員の回答を見られて、誰が自分の分だけ見られるのか。役員が交代したときに権限をどう付け替えるのか。ここを曖昧にしたまま作ると、退任した役員が名簿を見られる状態が残ります。個人ごとに権限を付けるのではなく、役職ごとに権限を付けて、人の入れ替えは役職への割り当てを変えるだけで済む形にしておくと、毎年の付け替えが数分で終わります。
4つ目は、会員に入力してもらうか、役員が代わりに入力するかです。ユーザー数の課金があるため、多くの団体では後者になります。その場合、会員からの出欠をどの経路で受けるかを別に決める必要があります。この経路が決まっていないと、電話とトークとメールから返事が来て、入力する人が突き合わせる作業に追われます。受け口は必ず1つに絞り、それ以外で受けた分はその場で入力する、という決まりにしてください。
5つ目は、記録をどう外に出すかです。仕組みを使わなくなったとき、蓄積した記録を取り出せる形にしておきます。書き出しの方法を最初に確認しておけば、将来どの道具に移っても記録は残ります。
あわせて、作り込みの深さを最初に決めておくことをすすめます。自由度が高い土台では、いくらでも作り込めてしまいます。承認の流れを組む、通知を細かく設定する、集計のグラフを何枚も用意する。どれも面白い作業ですが、作り込むほど引き継ぎが重くなります。会の運営で本当に必要なのは、たいてい参加人数と未回答者の一覧の2つだけです。この2つが出れば十分だと決めて、それ以上は作らない。この節度が、翌年も使われる仕組みを作ります。
作り込みたくなったときの目安を1つ挙げます。その機能が無かった場合に、担当者が年に何分損をするかを考えることです。年に10分しか変わらないなら作らない。年に3時間変わるなら作る。この基準で選ぶと、作る対象が自然に絞られます。
借りる場合との比較で、判断が早くなる観点
作るか借りるかを決めるとき、費用の総額だけを比べると判断を誤ります。比べるべきは次の4つです。
・年間の費用。最小ユーザー数の縛りがあるかどうかで、実際の支払いが大きく変わる ・作る手間と、直す手間。作る手間は一度だけだが、直す手間は毎年発生する ・会員に何をさせるか。アカウントの登録が要るかどうかで、脱落する人の数が変わる ・引き継ぎの重さ。次の担当者に渡すものが、鍵1つか、鍵と設計書と操作の説明か
このうち、団体で最も軽視されるのが4つ目です。役員のなり手がいない会では、たいてい「あの人がやっていた作業が多すぎて、自分にはできない」という理由で断られます。作業の量そのものより、引き継ぎの説明が長くなることが敬遠されます。仕組みが会の実情に合っているほど、その仕組みの説明は複雑になります。合わせ込むことと、引き継げることは、しばしば逆を向きます。
3つ目の観点も、実務では重く効きます。会員にアカウントの登録を求めると、必ず一定の割合が脱落します。年配の会員が多い会では2割から4割が抜けることがあり、抜けた人には連絡が届かなくなります。届かない人の分は、結局は電話で追いかけることになり、担当者の作業に戻ってきます。会員が触る部分については、登録を求めない形にできるかどうかを最優先で見てください。
1つ目の費用についても、支払いの形まで含めて考えておきます。年額の契約は、担当者個人のカードで払われることが多く、その人が辞めた瞬間に更新が止まります。会の口座から引き落とせるか、領収書が団体名で出るか、年度の区切りに合わせて契約できるか。この3つを確かめてから契約すると、翌年の引き継ぎで揉めません。
一方で、自分で作ることには他に代えがたい価値もあります。会費の管理、備品の貸出、当番の割り振り、行事の記録。これらを出欠と同じ場所に置けるのは、汎用の土台だからこそです。専用の出欠サービスでは、出欠しか扱えません。会の運営全体を1つにまとめたいという狙いがあるなら、作る選択には十分な理由があります。
判断の目安を示すと、次のようになります。会の中に業務で同じ仕組みを使っている人が複数いて、その人たちが数年は役員として残る見込みがあるなら、作る価値があります。そうでないなら、既製の道具を借りて、浮いた時間を会の活動そのものに使うほうが合理的です。
もう1つ、併用という現実的な答えもあります。会員への連絡と出欠の受け付けは既製の道具に任せ、会費の管理や備品の台帳といった会の内部の記録だけを自分で作る仕組みに置く形です。会員が触る部分は登録の要らない道具にしておけば脱落が起きず、役員だけが触る部分は自由に作り込めます。ユーザー数の課金も役員の人数で収まります。作るか借りるかを二択で考えると行き詰まりますが、役割で分ければ両方の利点を取れます。
併用にする場合の注意は、会員の名簿をどちらに置くかを1つに決めることです。両方に名簿を持つと、必ずどちらかが古くなります。連絡を出す側に最新の名簿を置き、記録の側は必要なときに写す。この向きを決めておけば、二重管理の混乱は避けられます。
出欠だけを解決しても、連絡は散らばったままになる
最後に、作る場合でも借りる場合でも共通する観点に触れておきます。出欠の仕組みだけを整えても、会の運営の負担は半分しか減りません。
会の運営で発生する作業は、案内を配る、返事を集める、返事のない人を追う、当日の急な欠席を受ける、終わったあとに写真を配る、次の役員に引き継ぐ、という流れです。出欠の集計はその一部でしかありません。出欠だけを別の場所で解決すると、案内はトーク、出欠は作った仕組み、写真は別のアルバム、という形になり、入口が3つに増えます。会員から見れば「どこを見ればよいか分からない」状態です。
数字で見ると差がはっきりします。案内を配る、返事を集める、返事のない人を追う、結果を記録する。この4工程を別々の場所でやると、行事1回あたり4か所を行き来します。同じ場所でできれば行き来はゼロです。年に10回の行事なら、40回の行き来が消えます。1回が数分でも、担当者の時間として積み上がります。会の運営が続くかどうかは、多くの場合この積み上げで決まります。
当日の急な欠席をどこで受けるかも、先に決めておいてください。締切のあとに来る連絡は、作った仕組みの中では扱いにくいのが普通です。電話にするのかトークにするのか、どちらか一方に決めて案内文に書いておくと、当日の朝に担当者が複数の経路を見張らずに済みます。その日の当番だけが見る形にすれば、役員全員が朝から通知を気にする状態も避けられます。
だから、道具を選ぶときは出欠の機能から入らないほうが、結果として早く決まります。先に決めるのは、連絡がどこに集まるかです。連絡の場所が決まれば、出欠はその隣に置けばよく、案内から返事までが1つの流れになります。メンバー以外は見られない状態も、会員の一覧を持つ場所が1つなら保ちやすくなります。
いま日常の連絡をトークで回している会は、流れて見失う問題と出欠の集計の手間を並べたLINEグループとの比較が判断の材料になります。参加者の出入りが多い集まりを扱っているなら、誰が入っているかの見え方を整理したLINEオープンチャットとの比較が近い形です。掲示板のように情報を残したい場合はBANDとの比較やFacebookグループとの比較、通知の細かい制御を重視するならDiscordとの比較を見ると、それぞれが何を得意としているかが分かります。
団体の性格によって、必要な形は変わります。班や組の単位で配り分けが要る場合の組み立ては町内会での使われかたに、役員が毎年入れ替わる前提で引き継ぎを軽くする形はPTAでの使われかたにまとまっています。活動の頻度が高く毎回出欠を取る場合はサークルでの使われかた、欠席者への個別の共有が中心なら教室での使われかた、学年や学級で配り分ける必要があるなら学校での使われかたが参考になります。導入の前に出やすい疑問はよくある質問に整理されています。
判断を先延ばしにしないための具体的な進め方も示しておきます。まず、年間の行事を紙に書き出し、それぞれで何人分の何を数えているかを整理します。次に、いま担当者が費やしている時間を工程ごとに見積もります。最後に、その時間のうち道具を変えれば消えるのはどれかを丸で囲みます。この3工程を役員会の前にやっておけば、議論が「どれが便利か」ではなく「何時間減るか」で進みます。数字が出ている提案は通りやすく、通ったあとの協力も得やすくなります。
作るという選択肢を最初から捨てる必要はありません。30日の無料の期間を使って実際に作ってみれば、自分の会に合うかどうかは体感で分かります。そのうえで、作った仕組みを来年の担当者に渡せるかを想像してみてください。渡せる姿が思い描けるなら作る、思い描けないなら借りる。この基準がいちばん外れません。
Q1. 出欠確認のアプリは自分で作れますか?
作れます。公式には「プログラミングの知識がなくても、AIとノーコードで業務に必要なアプリを必要な数だけつくれ」ると案内されており、200種類以上のテンプレートも用意されています。項目を並べて集計の設定をするだけなので、慣れた人なら数時間で形になります。難しいのは作ることではなく、作った人が抜けたあとに誰が直すかという点です。
Q2. 町内会やPTAの規模で費用はいくらになりますか?
ライトコースは月額1,000円で1ユーザーあたりの金額、最小のユーザー数は10ユーザーです。年額では1ユーザー12,000円のため、10ユーザーで年間120,000円になります。実際に触るのが役員3人でも10人分がかかる点に注意してください。非営利団体向けのチーム応援ライセンスに該当すれば1サービスあたり年額9,900円という枠がありますが、審査があります。
Q3. 会員全員にアカウントを配る必要がありますか?
費用の面から、多くの団体では配りません。会員数がそのままユーザー数になると、100人の会でライトコースなら年額120万円になります。実務では役員だけがアカウントを持ち、会員からの出欠は別の経路で集めて役員が入力する形になります。その場合、返事を受ける経路を1つに決めておかないと、入力する人が突き合わせに追われます。
Q4. 作った仕組みを来年の担当者に引き継げますか?
引き継げるかどうかが最大の判断材料です。動作は続いても、項目を足す、集計を変える、班の構成を直すといった変更は、仕組みを理解している人にしかできません。役員の任期が1年か2年の会では、作れる人が複数いて数年残る見込みがあるかを先に確かめてください。1人しかいないなら、既製の道具を借りたほうが長く続きます。
