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部活の顧問が抱える仕事|連絡と引率の負担を分ける

2026年9月30日 ・ Tsudoo編集部

部活の顧問を引き受けると、指導の時間より先に、連絡と段取りの時間が増えます。練習の予定を伝える、雨で中止になったことを伝える、大会の集合場所と持ち物を伝える、欠席の連絡を受ける。この作業は競技の経験があるかどうかとは関係なく発生し、経験者でも初心者でも同じ量が来ます。この記事では、部活の顧問の仕事を種類ごとに分け、国のガイドラインで原則が示されたところと、学校の中で決めればよいところを分けて並べます。そのうえで、連絡だけを先に軽くする手順を示します。

部活の顧問が実際に抱えている仕事の一覧

顧問の仕事は5種類に分かれます。指導、連絡、引率、会計、保護者対応です。このうち指導だけが競技の知識を必要とし、残りの4つは競技と関係なく発生します。

指導は、練習の内容を決めて、その日の稽古を回すことです。外部の指導者がいる部では、ここだけを任せている学校もあります。

連絡は、日々の予定と変更を全員に届ける作業です。練習の開始時刻、雨天時の扱い、会場の変更、持ち物。1回あたりは数分ですが、部員が30人いれば、返ってくる質問も30通り来ます。

引率は、大会や練習試合の会場まで生徒を連れて行き、終わるまで付き添うことです。土曜も日曜も出ることになり、時間の面ではここが最も重くなります。

会計は、部費の集金、用具の購入、遠征費の精算です。現金を扱うため、記録の残し方を間違えると後から確認ができなくなります。

保護者対応は、当番や送迎の相談、けがの報告、進路の相談まで含みます。相手は1人ではなく家庭の数だけいるので、同じ説明を何度も繰り返すことになります。

量を実感するために、1週間を時間で書き出してみてください。平日の練習に付く時間、連絡を書く時間、質問に答える時間、土日の大会に出る時間、会計と書類の時間。書き出すと、多くの部で土日と連絡の2つが全体の半分を超えます。指導の時間が思ったより少ないことに驚く人もいます。書き出しは手帳の余白で足ります。正確さは要りません。どこが重いかが分かれば、相談する相手が決まります。

書き出したものは、管理職と話すときにそのまま使えます。時間外の在校等時間について、学校の設置者は文部科学大臣が定める業務量管理と健康確保措置に関する指針を踏まえ、個々の教師の状況に留意しながら勤務時間の管理と業務改善を行うこととされています。感覚で「忙しい」と伝えるより、1週間の内訳を見せたほうが、配置の相談が前に進みます。

部活動の指導そのものに魅力があることは、現場の声としても残っています。

部活の顧問は、部活動を通じて授業とは異なる生徒理解を深めることができたり、生徒と一体となって取り組めるなどの魅力がある一方、負担やストレスの大きさなど様々な課題を感じる先生方も多いのでしょうか。課題の一部をご紹介します。 出典: noltyplanners.co.jp

負担の話をするときに、この5種類を混ぜたまま「部活が大変」と言うと、打ち手が決まりません。指導が大変なのか、連絡が大変なのか、土日が取られるのが大変なのかで、頼む相手も変わります。まず自分の部でどれが重いのかを書き出すところから始めてください。

2026年度から始まった改革実行期間で何が変わるか

制度の側は、この数年で大きく動いています。文部科学省は2025年12月22日に「部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン」を新しく策定しました。2026年度から「改革実行期間」が始まることを踏まえたものです。

期間の区切りは3つに分かれています。2023年度から2025年度までが「改革推進期間」、2026年度から2028年度までが「改革実行期間」の前期、2029年度から2031年度までが後期です。休日の活動については、改革実行期間内に、原則としてすべての学校部活動で地域展開の実現を目指すとされています。まだ着手していない自治体も、前期の間に休日の地域展開に着手することが求められています。平日については、国が実現可能な活動の在り方を検証してから改めて方針を示す形になっています。

呼び方も変わりました。以前は「地域移行」と言われていたものが「地域展開」になっています。学校の外へ丸ごと渡すという意味ではなく、地域全体で支える形に変えるという含みです。

顧問の立場で押さえておく点は2つです。1つは、休日の活動が学校の外の団体に移っていく途中にあるということ。もう1つは、移った先でも生徒の在籍校との連携が必要とされており、連絡の経路そのものは残るということです。地域のクラブとして活動する場合、活動方針やスケジュール、生徒の活動状況を学校と共有することが認定の要件に挙げられています。指導を外に出しても、情報のやりとりは消えません。

また、部活動の位置づけそのものについても、学習指導要領の解説が2024年12月に見直されています。部活動は法令上の義務として実施されるものではないため学校の判断により実施しないこともあり、すべての生徒が一律に加入しなければならないものではない、と明確にされました。加入を前提にした案内文を配っている部では、ここを確かめておく価値があります。

引率と大会運営は、原則として顧問以外が担う

土日が取られる原因は、練習ではなく大会です。ここについて、ガイドラインは原則を示しています。

学校部活動における大会等の引率は、部活動指導員や校長が認める外部指導者など、教師以外の者が担うことを原則としつつ、やむを得ず教師が引率を行う場合には、週休日の振替等を適切に実施するなど、教師の負担が過度とならないよう配慮すること。 出典: mext.go.jp

大会の運営についても、主催団体の職員による運営や外部への委託などで教師に過度な負担をかけない体制を整えること、地域のクラブの関係者や保護者、ボランティアの参画を促すこととされています。大会の主催者が自らの団体の職員で運営を担い、人員が足りない場合は大会の経費でスポーツ団体などに外部委託する、という筋道まで書かれています。

この原則を知っているかどうかで、学校の中での相談の仕方が変わります。「引率を代わってほしい」は個人的な頼みごとに聞こえますが、「引率は教師以外が担うことが原則とされているので、部活動指導員の配置を検討したい」は制度の話になります。後者なら、管理職と教育委員会へ相談として持ち込む筋が通ります。

やむを得ず教師が引率する場合も、週休日の振替を適切に行うこととされています。振替を取らないまま土日に出続けている状態は、制度が想定している形ではありません。何回出たかを自分で記録しておくと、相談するときの材料になります。日付と時間を残すだけで足ります。

活動時間と休養日の目安は、先に文章にして配る

活動の量についても目安が示されています。認定される地域クラブ活動の要件として、活動時間は平日は1日2時間程度以内、休日は1日3時間程度以内、休養日は週2日以上を設定すること(休日のみ活動する場合は原則として土日どちらかを休養日にすること)とされています。

学校部活動についても、適切な活動時間と休養日等の設定が項目として挙げられています。数字そのものは地域クラブ活動の認定要件として示されたものですが、活動の量を決めるときの共通の目安として使えます。

顧問の側で効くのは、この目安を口で言わず、文章にして年度の初めに配ることです。「平日は2時間以内、休養日は週に2日、日曜は原則として休み」と書いた紙が配られていれば、練習を増やしたい保護者からの相談があったときに、個人の判断ではなく部の方針として答えられます。書いていないと、そのつど顧問が判断したことになり、断る理由を毎回考えることになります。

年度の途中で変えるときも同じです。大会前の2週間だけ練習を増やすなら、期間と終わりの日を先に書いて配る。終わりを書かないまま増やすと、大会が終わっても元に戻せません。増やす相談より、戻す相談のほうが難しくなります。

研修の話も制度の側に用意されています。都道府県と学校の設置者は、顧問を対象に、指導の知識と実技の質の向上を図る研修、暴力や暴言、ハラスメント、いじめといった不適切な行為の根絶に向けた研修、活動時間と休養日の設定の遵守を徹底するための研修を行うこととされています。未経験の競技を持たされたときは、この研修が用意されているかを設置者に確かめるのが筋です。

断るときの言い方も、決めておくと消耗しません。練習を増やしてほしい、日曜も見てほしいという相談に対して、顧問個人の都合を理由にすると、次も同じ相談が来ます。部の方針として決まっていることを示し、変えるなら誰と決めるかを伝える。「休養日は週2日と決めており、変える場合は年度の初めに保護者会と相談して決めています」と答えられれば、そこで話が終わります。個人の可否を聞かれている形にしないことが要点です。

保護者への連絡が、いちばん静かに時間を食う

顧問の時間を最も細かく削るのは、保護者への連絡です。指導は時間が決まっていますが、連絡は時間が決まっていません。

内訳は3つに分かれます。全員に同じことを知らせるもの、個別の相談に答えるもの、答えがあったかどうかを追いかけるものです。1つめは1回で済みます。2つめは相手の数だけ発生します。時間を食うのは3つめです。誰が読んだか分からないので、当日の朝に「聞いていません」と言われることがあり、それを避けるために前日にもう一度送ることになります。

連絡の道具がトーク中心だと、この3つめが重くなります。新しい発言が来るたびに前の連絡が上へ流れるため、読んでいない人が自分で遡ることになり、結局は顧問が同じ内容を貼り直します。掲示板の形で1件ずつ残り、大事なお知らせを上に固定できる作りなら、貼り直しの回数が減ります。メンバー以外は見られない作りであれば、生徒の写真や会場の地図を同じ場所に置いておけます。

連絡の出し方にも決めごとが要ります。効くのは4つです。出す時刻を決める(夜遅くに出さない)、1回の投稿に1つの用件だけを書く、締め切りのある連絡には日付と時刻を必ず書く、変更は元の投稿を直して上に固定する。この4つを守るだけで、返ってくる質問の数が減ります。用件を2つ混ぜた投稿は、必ず片方だけが読まれます。

答えを集める連絡については、締め切りを行事の何日前にするかを先に決めてください。大会の出欠であれば、申し込みの締め切りから逆算して、部の締め切りをその3日前に置く。この3日が、答えていない家庭に声をかける余裕になります。締め切りを申し込みの当日に置くと、1件遅れただけで顧問が電話をかけ続けることになります。

保護者の連絡先を顧問の個人の端末で持たないことも、先に決めておきたい点です。個人の電話番号を交換すると、時間帯を問わず連絡が来る経路ができます。グループの中でやりとりする形にしておけば、連絡先を交換せずに済み、顧問が代わったときに引き継ぐものも増えません。学級単位の例として、PTAでの使われかたでは、連絡先を交換せずにやりとりする形と、役員が交代しても記録がグループに残る形が並べてあります。

外部の指導者に任せるときに先に決めておくこと

指導を外部に任せる形は増えていますが、任せる前に決めておく項目があります。ガイドラインは部活動指導員の役割を、生徒への日常的な指導だけでなく、大会の引率、部活動の管理運営、保護者への連絡までを含む幅広いものとしています。つまり、任せる範囲を書かないと、指導だけを任せたつもりで連絡が顧問に残ります。

決めておく項目は4つです。指導の日と時間、大会の引率を誰が行うか、保護者への連絡を誰が出すか、会計を誰が持つか。この4つを紙に書いて、指導者本人と管理職の3者で確認しておくと、後から揉めません。

身分と待遇の扱いも確かめておく項目です。部活動指導員に対する研修の内容として、制度の概要、身分、職務、勤務形態、報酬や費用弁償、災害補償といった項目が挙げられています。任用の条件は学校の設置者が定めるので、謝金の額、交通費の扱い、けがをしたときの補償が誰の負担になるのかを、口頭ではなく書面で確かめてください。

保険も同じです。地域クラブ活動の認定要件には、けがなどを補償する保険と個人賠償責任保険への加入が挙げられています。参加者と指導者の両方が対象です。学校の管理下の部活動とは制度の枠が違うため、休日の活動を外の団体で行う形に変わったときに、どの保険が効くのかが変わります。切り替わる年度の前に、生徒と保護者に説明できる形にしておく必要があります。

顧問が代わるときに引き継げないもの

顧問は数年で代わります。そのときに渡せるものと渡せないものがあり、ここを分けておかないと、代わるたびに同じ作業をやり直すことになります。

渡せるのは、部の方針を書いた文章、年間の予定、部費の扱いを書いた文章、大会の申し込みの手順、用具の一覧です。これらは紙かファイルの形にしておけば渡せます。

渡せないのは、トークの履歴です。履歴は端末ごとに持つので、前の顧問の端末の中にしか残りません。去年の大会の集合場所、去年の持ち物の案内、去年の連絡の文面は、新しい顧問から見ると存在しないことになります。結果として、毎年ゼロから文面を作ることになります。

ここを避けるには、連絡そのものをグループに残る形にしておくことです。トークの流れではなく、投稿として1件ずつ残っていれば、管理する人を交代させるだけで済みます。LINEグループとの比較では、トークが新しい発言で上へ流れる構造と、掲示板に1件ずつ残る構造の違いを項目ごとに並べ、役員が代わったときに何が渡せるかも表にしています。

引き継ぎの文章は、長く書く必要はありません。効くのは次の5行です。練習日と時間、休養日、雨天時の扱い、部費の額と集める時期、大会の申し込みの締め切り。この5行があれば、新しい顧問は初日から動けます。競技の指導方法は調べれば出てきますが、その部でどう決めたかは、書いておかないと消えます。

年度の初めに引き継ぎの場を1回だけ設けるのも効きます。所要は30分で足ります。前の顧問と新しい顧問が、上の5行を見ながら、去年と違える点だけを話す。全部を説明しようとすると時間が足りず、結局は何も残りません。違える点だけに絞れば、30分で終わります。

制度が変わる途中の年度では、引き継ぐ相手が学校の中の人ではなくなる場合もあります。休日の活動が地域のクラブに移るとき、渡す先はその団体の担当者です。渡すものは同じで、方針、予定、費用、申し込みの手順、用具の一覧の5つです。ただし、渡したあとに学校と共有しておく項目が増えます。活動の方針とスケジュール、生徒の活動の状況は、認定の要件として学校との共有が求められています。生徒が学校でけがを訴えたとき、前日の活動で何があったかを学校側が知らないままだと対応が遅れます。共有の場所を先に1つ決めておけば、そのつど電話でやりとりする必要がなくなります。

部費と会計を顧問が一人で持たない形にする

会計は、量は少ないのに、間違えたときの影響が最も大きい仕事です。現金を扱い、相手が生徒の家庭であり、年度をまたいで記録が要求されるからです。

顧問が一人で持たない形にするには、3つを分けます。集める人、記録する人、使う判断をする人です。同じ人が3つとも持っていると、後から誰も確かめられません。部員の数が多い部では、学年ごとの係に集金を任せ、記録は顧問が持ち、購入の判断は顧問と保護者会の代表で決める形が回しやすくなります。

記録の残し方は、表を1枚に決めてください。日付、項目、金額、誰から受け取ったか、誰が使ったか。この5列があれば足ります。項目を細かく分けるより、1年分が1枚に収まっていることのほうが効きます。年度の終わりに保護者へ報告するときも、この1枚をそのまま見せられます。

紙の領収書は、集めたその日に写真で残しておくと後が楽になります。紙は年度の途中で紛失しますが、投稿として残っていれば消えません。ここでも、顧問の個人の端末の中だけに保存しないことが要点です。端末を買い替えた時点で無かったことになります。グループの中に保存してあれば、次の顧問がそのまま開けます。

用具の購入については、金額の上限を先に決めておくと相談の回数が減ります。「1件5,000円までは顧問の判断で、それを超えるものは保護者会に相談する」と決めておけば、そのつど判断を仰ぐ必要がなくなります。決めていないと、小さい買い物でも相談が発生し、結局は連絡の量が増えます。

地域のクラブとして活動する形に移った場合、会計の扱いも変わります。認定の要件には、関係法令の遵守、規約等の作成と公表、公正かつ適切な会計処理、営利を主目的とせずに運営することが挙げられています。部の会計を学校の外の団体が持つことになるため、切り替わる年度に、どちらがどこまでを持つのかを決めておく必要があります。

生徒の安全と、事故が起きたときの備え

安全の確保は、顧問の仕事のうち最も重い責任が伴う部分です。ガイドラインは、生徒の発達段階や気温、湿度、暑さ指数といった環境を踏まえ、安全面を最優先に考えて活動と大会の開催時期や場所を設定することとしています。天候不順で大会の日程が過密になった場合は、最後まで実施することのみを重視せず、試合数の調整や打ち切りも含めて生徒の体調管理を優先するよう書かれています。

現場でできる備えは3つです。1つめは、活動の前に施設と用具を点検する係を決めておくこと。2つめは、緊急時の連絡の順番を紙に書いておくこと。3つめは、保護者への連絡の経路を1つに決めておくことです。

2つめが抜けやすい項目です。誰が救急に電話し、誰が管理職に伝え、誰が保護者に伝えるのかを、その場で決めようとすると時間が流れます。順番を書いた紙を部の場所に備え置き、同じものをグループにも保存しておけば、当日いる大人が誰でも動けます。

3つめについては、けがの連絡を顧問の個人の端末から個別に送る形にすると、伝えた内容が顧問の手元にしか残りません。学校と家庭のどちらにも記録が残る形にしておくと、後から経緯を確かめられます。書き方は事実だけで足ります。何時に、どこで、何が起きて、どう対応し、いま誰が付き添っているか。原因の判断や責任の話は、その場では書かないでください。

不適切な行為への対応についても、制度の側に筋道が示されています。暴力、暴言、ハラスメント、いじめなどが起きた場合、顧問の教師等に任せず、所管する教育委員会や学校組織の全体で対応することが重要とされ、生徒のケアを最優先にすることとされています。一人で抱えないことが、制度の側でも前提になっています。

保護者会と顧問の役割を、線を引いて分ける

部活には保護者の集まりが付いていることが多く、ここの線引きが曖昧だと、顧問の仕事が静かに増えます。

分け方の目安は1つです。生徒への指導と学校の中の判断は顧問が持ち、大人どうしの調整と当番の割り振りは保護者の側が持つ。送迎の順番、当日の飲み物の手配、応援の場所取り、慰労会の相談は、顧問が決める話ではありません。ここに顧問が入ると、決めた人として最後まで責任を持つことになります。

大会の運営については、地域のクラブの関係者や保護者、ボランティアの参画を促すこととガイドラインに書かれています。運営を手伝ってもらう形は制度の想定の中にあるので、頼むことに引け目を感じる必要はありません。

実務では、連絡の経路を分けるだけで大きく変わります。顧問が出すのは、練習と大会に関する事実の連絡だけにする。当番や送迎の相談は、保護者の側のやりとりの中で決めてもらい、決まった結果だけを顧問に伝えてもらう。この形にすると、顧問は決まったことを受け取るだけで済みます。

同じ場所に全員がいる作りでも、投稿とコメントを分けて使えば経路は分けられます。顧問が出したお知らせに保護者どうしのやりとりが続いても、お知らせ自体は上に固定したまま残るので、後から読む人が迷いません。学級単位の例では、係の分担を決めた投稿に対して都合が悪い人がコメントで知らせ、差し替える形が示されています。決め方をこの形にすると、個別の連絡が顧問に集まらなくなります。

役割の線を引くときは、誰が偉いかの話にしないでください。決めているのは担当の範囲であって、上下ではありません。年度の初めに、顧問が出す連絡と保護者の側で決める事項を1枚に並べて配るだけで、一年を通して相談の宛先が迷わなくなります。この1枚は、次の年の顧問にもそのまま渡せます。

連絡を1か所に集めると、顧問の仕事は何が減るのか

最後に、連絡の側から手を付けるとどこが軽くなるかを整理します。指導と引率は制度と人の配置で解く話で、顧問1人では動かせません。連絡は、道具の選び方と決め方だけで今年のうちに軽くできます。

軽くなるのは3つです。同じ内容を貼り直す回数、読んでいない人を追いかける時間、去年の文面を探す時間。予定が書き直されたときにお知らせも一緒に直る作りであれば、変更の連絡を別に出す必要もなくなります。

団体の性格によって形は変わります。競技のチームとして動くならサークルでの使われかたが近く、道場や教室のように先生と生徒の関係で動くなら教室での使われかたが近い形です。動画を投稿すると自動で文字に書き起こされる作りなら、休んだ生徒がその日のうちに内容を追えるため、欠席者への説明を繰り返す手間も減ります。

すでに別の道具を使っている部なら、乗り換えの前に保存の条件を見比べてください。BANDとの比較では、容量がいっぱいになったときに古いファイルや動画から順に自動で削除される仕組みと、上限を超えてもアップロードが停止するだけの仕組みの違いを項目ごとに並べています。写真と動画を何年も残す前提の部では、ここが後から効いてきます。人数の上限や費用、いま使っているグループからの移り方はよくある質問に並んでいます。

切り替える順番について1つ。年度の途中で全部を移すと反発が出ます。効くのは、日々のやりとりは今のまま残して、大会の案内と持ち物の連絡だけを先に移すやり方です。この2つは月に1回か2回しか使わないので、覚えることが少なく、うまくいかなければ元に戻せます。大会が2回か3回終わって混乱がなければ、日々の連絡も同じ場所へ移していく。そして、大会の直前に切り替えるのは避けてください。集合場所と時刻が伝わらなかったときの損が大きすぎます。切り替えるのは、失敗しても取り返せる時期から始めてください。

Q1. 部活の顧問は、大会の引率を断ることができますか?

国のガイドラインは、学校部活動における大会等の引率は部活動指導員や校長が認める外部指導者など教師以外の者が担うことを原則としています。やむを得ず教師が引率する場合は週休日の振替等を適切に行い、負担が過度にならないよう配慮することとされています。個人の頼みごとではなく制度の話として管理職に相談してください。

Q2. 部活の活動時間や休養日に、決まった目安はありますか?

認定される地域クラブ活動の要件として、平日は1日2時間程度以内、休日は1日3時間程度以内、休養日は週2日以上(休日のみ活動する場合は原則として土日どちらかを休養日)が示されています。学校部活動についても適切な活動時間と休養日の設定が求められており、部の方針を文章にして年度の初めに配る形が実務的です。

Q3. 未経験の競技の顧問になった場合、どこに頼ればよいですか?

都道府県と学校の設置者は、顧問を対象に指導の知識と実技に関する研修を行うこととされています。まず設置者に研修の有無を確かめてください。あわせて部活動指導員や外部指導者の配置を相談し、指導、引率、保護者への連絡、会計のどこまでを任せるのかを書面で決めておくと、後から範囲が曖昧になりません。

Q4. 顧問が代わるときに、何を引き継げばよいですか?

練習日と時間、休養日、雨天時の扱い、部費の額と集める時期、大会の申し込みの締め切りの5項目を文章にしてください。トークの履歴は端末ごとに持つため引き継げません。連絡が投稿として1件ずつグループに残る形にしておけば、管理する人を交代させるだけで過去の案内文や写真をそのまま渡せます。

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