運営のコツ

講演会の案内文の例文|申し込みの取り方まで

2026年10月7日 ・ Tsudoo編集部

講演会の案内文の例文を探しているとき、足りていないのは文章そのものではありません。誰に出すのか、どの方法で届けるのか、返事をどう集めるのかが決まっていないと、どの例文を見ても自分の会には当てはまりません。この記事では、講演会の案内文の例文を回覧と掲示、メール、封書、往復はがきの4つに分けて示し、必ず入れる項目、申し込みの取り方の決め方、案内を出したあとに残る作業の畳み方まで並べます。

町内会、PTA、部活の保護者会、教室の発表会に合わせた講演会など、講演会を開く場面は多いのに、案内文の型は場面ごとに違います。同じ文面を会員にも講師にも送ってしまうと、どちらにも合わない中途半端な案内になります。まずは分けて考えてください。

案内文の例文を選ぶ前に決める3つのこと

例文を探す作業は、この3つが決まってからにしてください。決まっていない状態で文面だけ作ると、あとで全部書き直しになります。

1つめが、誰に出すのかです。会員全員なのか、希望者だけなのか、地域の人にも開くのか。ここで宛名の敬称と文の丁寧さが決まります。会員向けなら「会員の皆様」で足りますが、地域に開くなら「地域の皆様」にして、会員でなくても参加できることを本文で明言しないと、身内の会だと思われて人が来ません。

2つめが、どの方法で届けるのかです。回覧板と掲示板、メール、封書、往復はがき、グループ連絡アプリの5つがあり、それぞれ書ける量と、返事の取りやすさが違います。回覧板は読まれる確率が高い代わりに、1枚に収める必要があります。メールは長く書けますが、読まずに流される割合が上がります。

3つめが、返事をどう集めるのかです。案内文の最後の数行はここで決まります。電話番号だけを書くのか、申込書を切り取って出してもらうのか、往復はがきの返信面に書いてもらうのか、Webのフォームに入力してもらうのか。案内文を書き始めてから決めると、締め切りと連絡先の書き方が最後まで揺れます。

会場の下見をしてから案内文を書く会もあります。順番としてはそちらが正解です。下見をすれば、駐車場の台数、階段の有無、エレベーターの位置、控室として使える部屋があるかが分かります。案内文に書ける情報が増えるほど、当日の問い合わせは減ります。特に高齢の会員が多い会では、階段の有無を案内文に書いてあるかどうかで出席の判断が変わります。

この3つを決めるのに紙は要りません。役員の間で口頭で10分あれば決まります。逆に、決めずに例文を探し始めると、複数のページを見比べて2時間が過ぎます。順番を守るほうが早く終わります。

なお、この3つは会場を予約する前に決めても構いません。定員が決まっていなくても、案内の骨組みは作れます。会場と日時だけを空欄にして案内文の下書きを先に作っておき、予約が取れた日に数字を入れる進め方が、いちばん手戻りが少なくなります。

講演会の案内文に必ず入れる9つの項目

どの届け方でも、この9項目が入っていれば問い合わせはほとんど来ません。逆に、1つ欠けるだけで電話が鳴ります。

項目 書き方の注意
表題 「◯◯講演会開催のお知らせ」と、講演会であることを最初に出す
主催 会の正式名称を書く。略称だけにしない
演題 講師が決めた表記のまま写す。要約しない
講師 氏名と肩書き。ふりがなを添える
日時 開始と終了の両方。開場時刻も書く
会場 名称、住所、最寄り駅からの所要時間、駐車場の有無
参加費 無料なら「参加費無料」と書く。空欄にしない
申し込み方法と締め切り 手段を1つに絞り、締め切りは曜日も書く
問い合わせ先 担当者名と、つながる時間帯

この表で特に落ちやすいのが、終了時刻と駐車場の有無です。終了時刻が書いていないと、その日の予定が組めないので返事が保留されます。駐車場の有無が書いていないと、車で来る人から必ず電話が来ます。9項目のうち会場に関する情報だけで4つを占めるのは、そこが問い合わせの発生源だからです。

参加費の書き方にも注意してください。無料の会で参加費の行をまるごと省くと、読んだ人は「書いていないだけで、当日いくらか払うのだろう」と考えます。無料のときこそ「参加費無料」と1行書いてください。会員から会費を集めている会なら「会費に含まれます」と書くほうが正確です。

演題を要約したくなる場面もあります。講師が付けた演題が長いときです。それでも要約はしないでください。演題は講師の作品で、勝手に短くすると当日の資料や看板と食い違います。長すぎて1行に入らないときは、改行位置だけを調整してください。

ふりがなは、講師の氏名に読み方が2つ以上ある場合だけでよい、という判断は勧められません。当日の司会が読み間違える事故は、案内文にふりがなが無かったことが原因で起きます。案内文は当日の進行の台本も兼ねていると考えて、全員の氏名にふりがなを添えてください。

会員に配る案内文の例文(回覧と掲示)

回覧板と掲示板に出す案内文は、1枚に収めます。あいさつは1行で切り上げ、記書きに場所を使ってください。

令和◯年◯月◯日

会員の皆様

◯◯町内会 会長 ◯◯ ◯◯

◯◯講演会開催のお知らせ

日ごろより町内会の活動にご協力をいただき、ありがとうございます。

このたび、下記のとおり講演会を開催いたします。今回は「◯◯」をテーマに、◯◯先生をお招きしてお話をうかがいます。どなたでもご参加いただけますので、ご家族お誘い合わせのうえお越しください。

演題 ◯◯(講師 ◯◯ ◯◯ 氏 / ◯◯大学 教授)

日時 ◯月◯日(◯曜日) 開場 午後1時30分 開演 午後2時 終演 午後3時30分

会場 ◯◯公民館 2階 大会議室(◯◯市◯◯町◯丁目◯番◯号 ◯◯駅から徒歩8分)

駐車場 20台分あります。満車の場合は近隣の有料駐車場をご利用ください。

参加費 無料

申し込み この回覧に添付した申込書に氏名と人数をご記入のうえ、◯月◯日(◯曜日)までに班長へお渡しください。

問い合わせ ◯◯町内会 ◯◯(電話 000-0000-0000 平日午後6時以降)

この例文で押さえたいポイントは3つです。1つめが、回覧の日付と会長名を上に置くことです。誰が出した文書なのかが一目で分かると、班長が回すときに迷いません。2つめが、申し込みの動線を1本に絞ることです。「班長へ渡す」だけにして、電話も可、メールも可と並べないでください。手段を増やすと、集計する人が3か所を見比べることになります。3つめが、問い合わせ先に「つながる時間帯」を書くことです。昼に電話が来ても出られない担当者が多いので、先に書いておくほうが親切です。

掲示板に貼る場合は、この例文の文字を大きくして、演題と日時と会場だけが遠くから読める配置にしてください。掲示は読ませる文書ではなく、気づかせる文書です。詳しい条件は回覧のほうに書き、掲示には「詳しくは回覧をご覧ください」と添えれば足ります。

メールで送る案内文の例文

メールは長く書けますが、長く書くと読まれません。件名で日付まで分かるようにして、本文は画面1つ分に収めてください。

件名 【◯月◯日】◯◯講演会のご案内(申し込みは◯月◯日まで)

◯◯の皆様

いつもお世話になっております。◯◯の◯◯です。

下記のとおり講演会を開催いたします。ご都合がつきましたら、ぜひご参加ください。

演題 ◯◯

講師 ◯◯ ◯◯ 氏(◯◯大学 教授)

日時 ◯月◯日(◯曜日) 午後2時から午後3時30分まで(開場 午後1時30分)

会場 ◯◯公民館 2階 大会議室

参加費 無料

申し込み このメールに返信で、氏名と参加人数をお知らせください。締め切りは◯月◯日(◯曜日)です。

お子様のご同伴も歓迎します。会場後方に座席を用意しております。

◯◯ ◯◯(電話 000-0000-0000)

件名に日付と締め切りを入れておくと、受信箱で埋もれたあとでも検索で見つかります。ここを「講演会のご案内」だけにすると、返事が遅れた人が探せません。テンプレートとして手元に保存しておくと、次の回は演題と日付を差し替えるだけで済みます。

講演会の案内状を作成する際はテンプレートの活用がおすすめです。特に講演会を複数回主催する予定があるとき、案内状や案内メールの例文を手元に置いておくと、部分的に変更するだけで繰り返し使用でき、作業を効率化できます。 出典: sbrain.co.jp

メールで送るときに1つだけ注意があります。会員全員のアドレスを宛先の欄に並べないでください。互いのアドレスが見えてしまい、あとから謝る話になります。一斉に送るなら、宛先を自分にしてBCCに入れるか、グループ連絡アプリの一斉連絡を使ってください。宛先の欄に30件並べる運用は、いつか必ず事故を起こします。

講師と来賓に出す案内文の例文(封書)

講師本人と来賓に出す文書は、会員向けの案内とは別に作ります。会員向けの案内文を転送するのは避けてください。参加費や申し込み方法の行が、相手には関係のない情報になります。

拝啓 ◯◯の候、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

さきにご快諾をいただきました講演会につきまして、下記のとおり準備が整いましたのでご案内申し上げます。当日は◯◯名の参加を見込んでおります。

会場には、演台、マイク、投影用のプロジェクター、スクリーンを用意しております。配付資料をご希望の場合は、◯月◯日までに原稿をお送りいただけますと、こちらで印刷いたします。

当日は、◯◯駅の改札口に担当者がお迎えにあがります。到着のお時間をお知らせいただけますでしょうか。

ご多用のところ恐縮に存じますが、よろしくお願い申し上げます。

敬具

日時 ◯月◯日(◯曜日) 午後2時から午後3時30分まで

会場 ◯◯公民館 2階 大会議室(◯◯市◯◯町◯丁目◯番◯号)

控室 同館 3階 和室(午後1時からご利用いただけます)

担当 ◯◯ ◯◯(電話 000-0000-0000)

封書で出す場合、定形郵便物の料金は50g以内で1通110円です。厚さは1cmまでに収めてください。会場の案内図や会報を同封すると厚みが出やすいので、投かんする前に一度厚みを測ってください。

講師の側で準備を進めている会社があるなら、案内文そのものについても相談できます。

会社によって異なりますが、講師派遣会社では講演会などに向けたさまざまな準備をサポートしています。案内状の作成そのものではなく、印刷所の紹介や実際に使われる文章やテンプレートを紹介してくれるでしょう。 出典: act-pt.com

来賓に出す文書では、参加費に触れないのがおすすめです。来賓から会費を預かる会はほとんどありません。会員向けの案内をそのまま送ると、参加費の行が残ってしまいます。文面は必ず分けて作ってください。

往復はがきで返事をもらうときの例文

高齢の会員が多い会では、往復はがきがいちばん確実な方法です。メールを使わない人にも届き、返信の作業が投かんだけで終わります。

はがきの料金は全国一律で、通常はがきが1通85円、往復はがきが1通170円です。往復はがきの重さは4gから12gまでで、往信用と返信用が一続きになっています。往信のときは往信のあて名面が外側になるように中央の線で折って出し、返信のときは返信部分を切り取って出してもらう形です。

往信面の文例はこうなります。

拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

このたび、◯◯講演会を下記のとおり開催いたします。ご出席のご意向を、◯月◯日(◯曜日)までに返信面にてお知らせくださいますようお願い申し上げます。

敬具

演題 ◯◯(講師 ◯◯ ◯◯ 氏)

日時 ◯月◯日(◯曜日) 午後2時から午後3時30分まで

会場 ◯◯公民館 2階 大会議室(◯◯駅から徒歩8分)

参加費 無料

主催 ◯◯町内会(担当 ◯◯ 電話 000-0000-0000)

返信面には、出席と欠席を丸で囲む欄、氏名の欄、電話番号の欄、同伴者の人数の欄、ひとことの欄の5つを用意してください。同伴者の人数の欄が無いと、当日に座席が足りなくなります。ひとことの欄は広く取ってください。欠席の理由が書かれていれば、次の回の日程を決める材料になります。

締め切りを決めるときは、はがきの配達に土曜日、日曜日、休日が含まれないことを計算に入れてください。金曜日を締め切りにすると、月曜日にまとめて届きます。集計する日を月曜日の夜以降にしておくと、慌てずに済みます。

費用の目安も先に出しておいてください。会員が120世帯の町内会で往復はがきを出すと、はがき代だけで20,400円になります。印刷代と宛名の手間も加わるので、全員に出すのか、回覧で足りるのかは先に決めてください。

申し込みの取り方を4つで比べる

案内文の最後の数行で指定する申し込み方法は、集計の手間をそのまま決めます。4つを並べて比べてください。

方法 向いている会 集計の手間 注意
電話 会員が少ない会 大きい。かかってくる時間を選べない 担当者1人に集中する
申込書の提出 回覧や掲示が回っている会 中くらい。紙を数えれば済む 紙をなくすと復元できない
往復はがき 高齢の会員が多い会 中くらい。到着が分散する 費用がかかる
Webのフォームや連絡アプリ 会員の大半が携帯電話を使う会 小さい。自動で一覧になる 使わない人への代わりの手段が必要

無料で使えるWebのフォームは複数あるので、費用の面で迷う必要はありません。ただし、フォームだけにするのは避けてください。使わない会員が必ずいます。「フォームと、班長への口頭の2本立て」にして、口頭で受けた分を担当者がフォームに入力する形にすると、一覧が1つにまとまります。

ここで手を抜くと後で困るのが、電話だけで受ける運用です。担当者の手元のメモが唯一の記録になるので、その人が当日に来られなくなると誰も出席者を知りません。電話で受けるなら、受けた直後に共有の一覧へ書き写す決まりを作ってください。

申し込みを1つに絞れないときは、締め切りだけは1つにしてください。手段ごとに締め切りが違うと、遅れて出した人から「こちらは◯日までと書いてあった」と言われます。案内文のどの版でも、締め切りの日付と曜日は同じにしてください。

出席が集まる案内文のコツ

同じ講演会でも、案内文の書き方で出席の数は変わります。成功している会の案内文には、共通する型があります。

1つめのコツが、演題の下に1行足すことです。「◯◯について、事例を交えてお話しいただきます」のように、当日その場で何が分かるのかを1行で書いてください。演題だけでは、自分に関係があるかどうかが判断できません。この1行があると、迷っている人の背中を押せます。

2つめのコツが、所要時間を先に見せることです。「午後2時から3時30分まで(質疑応答を含みます)」と書くと、予定を立てやすくなります。終わりが分からない会は、日曜日の午後という貴重な時間を預けてもらえません。

3つめのコツが、参加のしやすさに触れることです。「途中入場、途中退出ができます」「お子様のご同伴を歓迎します」「立ち見にならないよう、座席は余裕を持って用意しております」といった1行が効きます。誘われたけれど最後までいられるか分からない人は、この1行が無いと申し込みません。

4つめのコツが、締め切りを2回書くことです。本文の申し込みの行と、文書のいちばん下に1回。回覧で読む人は最後まで読まないことが多いので、目に入る回数を増やしてください。

注意したいのは、出席を増やしたいあまりに強い言葉を使うことです。「必ずご参加ください」「参加は会員の義務です」と書いた案内は、出席よりも反発を集めます。町内会やPTAは断りにくい関係の中にあるので、書き手が思っているより強く読まれます。「ご都合がつきましたら」の一言を落とさないでください。

もう1つ注意したいのが、案内を出す時期です。早すぎると忘れられ、遅すぎると予定が埋まっています。3週間前に1回目を出し、1週間前に締め切りの案内をもう1回出す形が、無理のない段取りになります。

無料のテンプレートをどう使うか

案内文のテンプレートは、文書作成ソフトのものから、自治会向けに項目をそろえたものまで、無料で手に入るものが多くあります。使い方を間違えなければ時間の節約になります。

使うときの順番は決まっています。先に文面を決めて、あとからテンプレートへ流し込んでください。テンプレートの枠の中で文章を考え始めると、枠に収めることが目的になって、必要な項目が落ちます。終了時刻や駐車場の有無が落ちるのは、ほとんどこの順番の逆転が原因です。

テンプレートを選ぶときの見どころは3つです。1つめが、記書きの部分が箇条書きになっているかどうかです。日時と会場を文章の中に埋め込んだ型は、読み落とされます。2つめが、差し替える場所が分かるようになっているかどうかです。3つめが、印刷したときに1枚に収まるかどうかです。回覧に入れる文書が2枚になると、2枚目だけがどこかに残ります。

一度作った案内文は、次の回のためにそのまま保存しておいてください。演題、日付、会場、締め切りの4つを差し替えれば、次の回は30分で作れます。会として保存する場所を決めておかないと、担当者が代わった年に一から作り直すことになります。ここが、無料のテンプレートを毎年探し直している会と、30分で終わる会の差になります。

避けたいのは、他の会の案内文をそのまま写すことです。会場の条件や会費の扱いが違うので、自分の会に合わない行が必ず混ざります。参考にするのは構成と言葉遣いだけにして、記書きの中身は自分の会の条件で埋めてください。

当日の受付を案内文で軽くする

案内文の書き方で、当日の受付の混み方が変わります。開演の直前に人が集まって行列ができるのは、案内文の書き方で防げます。

方法は3つあります。1つめが、開場時刻を開演の30分前に設定して、案内文に明記することです。「開場 午後1時30分」と書いておけば、来る時間がばらけます。開場時刻を書かないと、全員が開演の5分前に集まります。

2つめが、受付でやることを案内文に先に書いておくことです。「受付では、お名前をお申し出ください」「申込書をお持ちの方は受付でお渡しください」と書いておけば、その場で説明する手間が消えます。会費を当日に預かる会なら、金額とおつりの用意についても1行書いてください。

3つめが、当日の連絡先を書いておくことです。遅れる人、道に迷った人が電話をかける先が無いと、受付の担当者が探しに出ることになります。「当日の連絡先」として携帯電話の番号を1つ書いておくと、その場の対応が1人で済みます。

受付の名簿は、申し込みの一覧をそのまま印刷したもので構いません。氏名と人数だけを五十音順に並べ、来た人にチェックを付ける形にしてください。申し込みをしていない人が来る前提で、余白のある欄を下に5行ほど用意しておくと、その場で書き足せます。

受付を2人で回す会なら、役割を先に分けてください。1人が名簿にチェックを付け、もう1人が資料を渡す形にすると、行列が止まりません。1人で兼ねると、資料を渡している間に次の人が待つことになります。この段取りも、案内文に「受付は会場入口」と書いてあるからこそ成り立ちます。入口が分からない人が館内をうろうろしている状態では、2人に分けても意味がありません。

案内文の最後に「当日の受付は午後1時30分から、会場入口で行います」の1行を足すだけでも、問い合わせの電話は減ります。書く手間は1行、減る手間は当日の30分です。

案内を出したあとに残る作業をどこに寄せるか

案内文の例文が手に入れば、文面は1日で作れます。とりまとめる立場の負担が残るのは、その先です。

残るのは4つです。誰に出したかを記録すること、返事を1つの一覧にまとめること、答えていない人にだけ催促を送ること、当日の写真と記録を次の担当者に引き継ぐこと。この4つは、文面をいくら整えても軽くなりません。

誰に出したかの記録は、名簿が要ります。名簿を扱う立場については、公的な整理があります。

個人情報保護法における「事業」とは、一定の目的をもって反復継続して遂行される同種の行為であって、かつ社会通念上事業と認められるものをいい、営利・非営利の別は問いません。したがって、非営利の活動を行っている団体であっても、個人情報データベース等を事業の用に供している場合は、個人情報取扱事業者に該当します。NPO法人や自治会・町内会、同窓会、PTAのほか、サークルやマンション管理組合なども個人情報取扱事業者に該当し得ます。 出典: ppc.go.jp

つまり、講演会のために作った名簿も、会として責任を持って扱う対象になります。担当者の携帯電話の中だけに残っている状態は避けてください。会として保存する場所を1つ決めて、それ以外の手元からは削除する形にしてください。

返事を1つの一覧にまとめる作業は、受け付けの手段を増やすほど重くなります。紙、電話のメモ、メール、フォームの4か所に散ると、当日の朝まで人数が確定しません。出席、欠席、保留、連絡が付かないの4つに分けて、1つの表で管理してください。

催促は、答えていない人だけに送ってください。全員に何度も流すと、通知そのものを切られます。次の回の案内が届かなくなるので、ここは面倒でも絞ってください。

団体向けの連絡ツールを使うと、会員の一覧と一斉連絡と出欠の集計が同じ場所になり、答えていない人がそのまま分かります。メンバー以外は見られない作りのものを選べば、名簿を印刷して配らずに一覧を共有できるので、配るときの同意の問題も軽くなります。いま連絡に使っているメッセージアプリのグループと何が違うのかは、LINEグループとの比較に、退会したときに何が残るか、誰が見られるかの違いを並べてあります。地域に開いた講演会で会員でない人も入れる場を作るかどうかを考えるなら、LINEオープンチャットとの比較に、誰でも入れる場と会員だけの場の違いをまとめてあります。当日の写真や配付資料の保存まで含めて比べるなら、BANDとの比較で保存できる容量と期限の条件が分かります。

同じ作業は他の集まりでも起きています。回覧と掲示を中心に運営している会での使い方は町内会での使われかたに、年度で担当が入れ替わる前提での引き継ぎの形はPTAでの使われかたに、発表会や大会の案内を毎回出す形はサークルでの使われかたにまとめてあります。費用や始め方で先に確かめたいことがあれば、よくある質問を見てください。

案内文の例文を選ぶのは1時間で終わります。返事をどこに集めて、誰が次に引き継ぐのかを決めることが、次の講演会の負担を決めます。案内を作るこの機会に、そちらも合わせて決めておくのがおすすめです。

Q1. 講演会の案内文は、いつ出すのがよいですか?

3週間前に1回目を出し、1週間前に締め切りの案内をもう1回出す形が無理のない段取りです。1か月以上前だと忘れられ、10日を切ると予定が埋まっています。往復はがきで返事をもらう場合は、はがきの配達に土曜日と日曜日と休日が含まれないので、締め切りを金曜日にせず、集計日を月曜日の夜以降に取ってください。

Q2. 会員向けの案内文と、講師に出す案内文は分けるべきですか?

分けてください。会員向けの案内には参加費と申し込み方法が入りますが、講師や来賓にはどちらも関係がありません。講師に出す文書では、控室、機材、資料の締め切り、駅までの送迎の有無を書きます。会員向けの文書を転送すると、相手に関係のない行が残り、準備が伝わりません。

Q3. 申し込みはWebのフォームだけにしてもよいですか?

おすすめしません。無料で使えるフォームは複数ありますが、使わない会員が必ずいます。フォームと、班長への口頭や紙の申込書の2本立てにして、口頭で受けた分を担当者がフォームに入力する形にしてください。そうすれば入り口は2つでも、一覧は1つにまとまります。締め切りの日付は、どの手段でも同じにしてください。

Q4. 往復はがきで案内を出すと、費用はいくらかかりますか?

往復はがきは1通170円で、通常はがきは1通85円です。全国一律の料金で、往復はがきの重さは4gから12gまでです。120世帯に往復はがきを出すとはがき代だけで20,400円になるため、全員に出すのか、回覧と掲示で足りるのかを先に決めてください。参加の見込みが読めない初回だけ往復はがきにする判断もあります。

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