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iPhoneで動画を文字起こしする方法と、パソコンを使わない手順

2026年9月24日 ・ Tsudoo編集部

iPhoneで撮った動画を文字起こししたい、という相談はだいたい同じ形で来ます。総会や保護者会をiPhoneで撮っておいた。あるいは講習会や練習の説明をそのまま録画した。それを議事録や共有用のテキストにしたいけれど、パソコンが手元にない、もしくはパソコンに移す手間をかけたくない。

先に押さえておきたい前提が1つあります。iPhoneの標準機能には「録音しながら文字にする」仕組みがありますが、すでに撮り終えた動画ファイルを選んで文字起こしする手順は、Appleのユーザガイドには案内されていません。つまり、撮ってしまった動画を文字にするには、標準機能とは別の道を選ぶ必要があります。ここを知らずに「写真」アプリの中を探し回ると、時間だけが減ります。

この記事では、標準機能でできる範囲、撮り終えた動画を扱う道、パソコンを使わない手順、長い動画で必ず起きるファイルサイズの問題、そして書き起こしたテキストを会の記録として残すところまでを順に扱います。

iPhoneの標準機能で文字起こしできるのは「これから録るもの」

まず、追加のアプリを入れずに使える範囲を確かめます。Appleの日本語のユーザガイドには、メモアプリでオーディオを録音し、話されている内容をテキストに文字起こしできると書かれています。メモを開いて添付のメニューから「オーディオを録音」を選び、録音を始めると、その場で文字起こしが進みます。書き起こされたテキストは検索でき、メモに追加したり他の書類にコピーしたりできます。

条件も明記されています。オーディオの文字起こしが使えるのはiPhone 12以降で、デバイスの言語が日本語、英語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、フランス語、ドイツ語、韓国語、簡体字中国語、繁体字中国語のいずれかに設定されている場合です。文字起こしのボタンが出てこないときは、機種が条件を満たしていないか、対応する言語を検出していないかのどちらかだとガイドに書かれています。

もう1つ、通話にも同じ仕組みがあります。電話アプリの通話中に「通話録音」を選ぶと録音が始まり、録音はメモアプリの「通話録音」フォルダに保存されます。地域と言語の条件を満たしていれば文字起こしが表示され、文ごとに話者が識別されます。文字起こしを検索したり、メモに追加したり、コピーしたりできます。録音が始まるとオーディオ通知で両方の通話者に知らされるので、相手に知らせずに録ることはできません。Apple自身も、録音しても問題ないことを相手に確認するよう書いています。

通話録音の側には、書き起こしを扱うための道具も揃っています。文字起こしを検索する、メモに文字起こしを追加する、文字起こしをコピーする、オーディオファイルを保存する、オーディオを共有する。どれもメモアプリの中から選べます。聞きたい箇所のテキストを選べば、その位置から音声が再生されるので、金額や日付を確かめる作業が数秒で終わります。録音を削除すると文字起こしも一緒に消える点だけは覚えておく必要があります。通話録音そのものが不要なら、設定アプリの「アプリ」から「電話」を開き、「オーディオ通話録音」をオフにできます。

ここまでが標準の範囲です。共通しているのは、いずれも「今から録る音」が対象だという点です。次回の会議であれば、動画を撮るのをやめてメモアプリの録音に切り替えるだけで、文字起こしまで端末の中で終わります。これがいちばん手間の少ない道です。追加のアカウントが1つも増えず、会員の情報が外に出ないという点でも、とりまとめる立場としては説明しやすい形になります。

すでに撮ってある動画を文字起こしする2つの道

問題は、すでに動画がある場合です。ここで取れる道は実質2つに分かれます。

1つは、動画を再生して、その音を文字起こし機能に聞かせる道です。iPhone 1台では再生と録音を同時にやると音を拾えないので、2台目の端末を使います。iPhoneで動画を再生し、別のiPhoneやiPadのメモアプリで録音して文字起こしする。原始的に見えますが、追加費用がゼロで、アカウントも増えず、ファイルサイズの制約も受けません。1時間の動画なら1時間かかりますが、その間は放置できます。音量を上げすぎず、2台を30センチ以内に置き、静かな部屋で回すのが条件です。

もう1つは、動画ファイルそのものを文字起こしのサービスに渡す道です。こちらは早いですが、ファイルの大きさと無料枠の上限という2つの壁に当たります。実際に、この壁で止まっている相談が出ています。

iPhoneで1時間半くらい画面録画した動画の内容を、文字起こしするにはどうすればいいでしょうか? できればですが無料が良くて、Google AI STUDIOの方で画面録画したファイルをアップし、文字起こしをしてもらおうとしたのですが、1.4GBぐらいと重いからなのか、アップすることができませんでした。 出典: detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

1時間半で1.4ギガバイトというのは、iPhoneの録画としてはふつうの大きさです。同じ相談の中では、長い動画を扱える手段そのものを探している声も並んでいます。

1時間以上の動画の文字起こしができるiPhoneでも使えるAIがあったら教えてください。有料か無料かは問いません。 出典: detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

つまり、動画をそのまま渡す道を選ぶなら、渡す前にファイルを小さくする作業が必ず入ります。次の節がその手順です。

パソコンを使わずに、動画から音声だけを取り出す

ファイルが重い原因は、ほぼすべて映像です。文字起こしに必要なのは声だけなので、映像を捨てれば1.4ギガバイトが数十メガバイトになります。この作業はiPhoneだけでできます。

いちばん手軽なのは、iPhoneの「ショートカット」アプリを使う方法です。「メディアをエンコード」という動作を置き、「音声のみ」を有効にすると、動画から音声ファイルだけを書き出せます。ショートカットは共有メニューから呼び出せるので、「写真」アプリで動画を選び、共有から作ったショートカットを実行するだけで音声ファイルが「ファイル」アプリに入ります。1度作れば次回からは2タップです。

無料の動画編集アプリや音声変換アプリを入れる道もあります。この場合に見るのは、書き出しの形式と、広告や透かしが入らないかの2点です。文字起こしに渡すだけなので画質や透かしは関係ありませんが、書き出しに時間制限がかかっているアプリだと、長い動画で使えません。

音声にしたうえで、まだ大きいときはビットレートを落とします。会議の声を聞き取るだけなら、モノラルの64kbpsから96kbps程度で十分です。1時間の録音が30メガバイト前後になり、たいていの無料枠に収まります。音楽の録音では劣化が気になる設定ですが、人の声の書き起こしでは精度にほとんど影響しません。

作業の前に、元の動画は消さないでおきます。総会の映像は年に1回しか撮れない素材で、書き出しの設定を間違えたときに作り直せる余地を残しておく必要があります。iPhoneの容量が足りないなら、書き出した音声ファイルだけを文字起こしに使い、元の動画はクラウドに上げてから端末から消します。

文字起こしアプリを選ぶとき、料金ページで見る3つの数字

App Storeには文字起こしをうたうアプリが数十本あります。画面の説明はどれも似ているので、機能一覧ではなく料金ページの数字で比べます。見るのは3つです。

1回に流し込める上限は何分か。1か月の合計は何分までか。そして、無料のままテキストを外に書き出せるか。3つ目を見落とすと、書き起こしは完成しているのにコピーできず、議事録にできないという状態になります。

具体的な形を1つ挙げます。Nottaの料金ページには、無料のフリープランの条件として、文字起こし時間が月120分まで、1回につき3分まで、ファイルインポートが月50個まで、AI要約が月10回まで、クレジットカードの登録は不要と書かれています。ここで効くのは「1回につき3分まで」です。月の合計が120分あっても、1時間の動画を1回で渡すことはできません。無料のまま通すなら、音声を3分ずつ20個に切り分けることになります。有料のプレミアムプランは月1,800分まで扱え、年間払いで月あたり1,185円(総額14,220円の12か月分一括払い)です。

この形は他のアプリでも似ています。無料は試すための枠として設計されていて、1時間の会議を毎月処理する使い方は想定されていません。年に1回の総会だけ1か月分の有料枠を買い、それ以外は標準機能で済ませる、という割り切りが現実的な落としどころになります。

アプリを選ぶときに、もう1つ見ておきたいのが解約のしやすさです。App Store経由の定期購読は、アプリを消しても課金が止まりません。会の予算で契約する場合、誰の端末のアカウントで契約したのかが分からなくなると、役員が代わったあとに止められないまま払い続けることになります。契約した端末と契約日を役員会の記録に1行だけ書いておくだけで、この事故は起きません。無料で試す段階でも、クレジットカードの登録が要るかどうかは先に確かめておきます。

無料枠を試すときの順番も決めておくと無駄がありません。本番の音声をいきなり流すと、精度が合わなかった場合に枠を使い切って次を試せなくなります。過去の録音から1分だけ切り出し、同じ1分を候補のアプリすべてに流して結果を並べる。固有名詞がどれだけ拾えているかで判断すると、1つの候補に3分もかかりません。

生成AIに音声を渡して、書き起こしと要約を一度に頼む

もう1つの道は、生成AIのアプリに音声ファイルを添付して頼む形です。「この音声から、決まったことと担当者と期限だけを箇条書きにしてください」と頼めば、全文の書き起こしを経由せずに議事録の骨組みが出てきます。

この道が向いているのは、全文が要らない場合です。会の記録として残す義務があるのは、多くの場合「決まったこと」と「誰が何をいつまでにやるか」だけです。一語一句の再現が必要になるのは、後から言った言わないの争いが起きる見込みがあるときに限られます。要約でよいなら、作業量がいちばん小さいのがここです。

注意する点は2つあります。1つは、長い音声を渡したときに途中を飛ばして要約されることです。出てきたテキストの長さが音声の長さに見合っているかを必ず確かめます。1時間の会議に対して数百字しか返っていないなら、それは書き起こしではありません。もう1つは、固有名詞です。人名、地名、行事名は誤変換されます。出席者の名前と議題を先に一覧にしておき、置換でまとめて直す前提で進めます。

Appleも、通話録音の文字起こしについて、信頼する前に精度を確認するよう注記しています。会話を完全に再現できていない可能性があるという書き方です。標準機能でも生成AIでも、金額と日付と人名は耳で確かめる工程が必要だという点は変わりません。

長い動画を切り分けるとき、つなぎ目で失敗しない方法

無料枠で長い動画を扱うなら、分割はほぼ避けられません。ここでの失敗は決まっていて、区切りが文の途中に来て前後がつながらなくなることです。

避け方は、区切る前に少し重ねることです。10分ずつに切るなら、0分から10分30秒、10分から20分30秒というように、後ろに30秒の余りを付けて切り出します。つなぐときに重複した部分を削るだけで、文が切れる事故が消えます。iPhoneだけで切るなら、ショートカットで開始と終了の時刻を指定して音声を書き出す形が使えます。

もう1つ効くのが、区切る位置を内容で決めることです。議題が変わるところ、休憩に入るところ、司会が次の議題に移ると言うところで切ると、出てきたテキストがそのまま議事録の節に対応します。録画した当日に、見返しながら「12分すぎに予算の話、31分すぎに当番の話」といった時刻のメモを作っておくと、この作業が数分で終わります。

分けたファイルには先頭に01、02、03と番号を付けます。20個を扱うと1つ抜けても気づきにくいので、最後に通して読んで話の流れが飛んでいないかを確認します。

書き起こしから議事録に整えるとき、削る順番を決めておく

文字起こしが返ってきたテキストは、そのままでは議事録になりません。話し言葉には「えー」「あのー」「はい、はい」が大量に入っていて、同じことを3回言い直している箇所もあります。削る順番を決めておくと、1時間の録画が20分から30分で議事録になります。

最初に消すのは相づちとつなぎ言葉です。iPhoneのメモアプリでも文字の置換はできますが、量が多いならテキストをメールやメモ以外の編集しやすい場所に移してから作業するほうが早く終わります。次に、同じ内容の言い直しを1つに畳みます。会議では結論が出るまでに同じ話が何度も往復するので、最後に出た表現だけを残します。

そのうえで、残った内容を4つの箱に振り分けます。決まったこと、決まらなかったこと、誰が何をいつまでにやるか、次回に持ち越すこと。この4つに入らない発言は議事録には要りません。雑談を削るのに迷いが出るのは、判断の基準が決まっていないからです。4つの箱を先に作っておくと、迷う時間が消えます。

金額と日付と人名は、必ず耳で確認します。文字起こしがいちばん間違えるのはここで、間違えたまま配ると後で困るのもここです。「1万5千円」が「15,000円」になるのは問題ありませんが、金額そのものが違っていると会計が合わなくなります。該当箇所の時刻をメモしておき、動画のその位置だけ再生して確かめます。

仕上げに、出席者と欠席者、開催日時、場所を先頭に置きます。これが無い議事録は、数年後に読んだときに何の会か分からなくなります。書式を毎回同じにしておけば、翌年の担当者が前年の分を開いてそのまま真似できます。

2台目の端末が無いときに取れる手

再生用と録音用で2台という条件が厳しい会もあります。その場合に使える手が3つあります。

1つは、会員の端末を1台だけ借りることです。文字起こしの間だけ使うので、30分から1時間で返せます。役員会の場で「この動画を書き起こすので、終わるまで置いておいてもらえますか」と頼む形になります。借りた端末に会の情報を残さないよう、作業が終わったら録音とメモを消すところまでを1つの流れにしておきます。

2つ目は、イヤホンの通り道を使う形です。動画を再生する側の端末にマイク付きのイヤホンをつなぎ、そのマイク部分を再生側のスピーカーに近づけて、録音側には別の端末を使わずに済ませる方法もありますが、これは結局2台が必要になります。1台で完結させたいなら、有線の変換ケーブルで音声出力を音声入力に回す道具を使う形になります。会で1度買えば毎年使えますが、動作するかは端末の世代によって差があるので、総会の前に必ず試しておきます。

3つ目は、そもそも2台を使わずに、音声ファイルを渡す道に切り替えることです。前の節で書いたショートカットで音声だけを取り出し、文字起こしのアプリや生成AIに渡せば、端末は1台で足ります。無料枠の上限に当たるかどうかだけが判断の分かれ目になるので、音声の長さを先に確かめてから決めます。

どの手を選ぶ場合も、総会の当日ではなく前の週に一度試しておくことが大事です。当日に初めて試して動かないと、書き起こす手段が無いまま動画だけが残ります。

毎年のことなら、撮り方を変えるほうが早い

ここまでの手順は、すでに撮ってしまった動画への対処です。同じ作業が毎年、あるいは毎月発生しているなら、入口を変えたほうが総量は減ります。

いちばん効くのは、記録のために撮るのをやめて、記録のために録るに切り替えることです。映像が必要なのは、作業の手順を見せたいときや、行事の様子を残したいときです。議事録のために撮っているなら、メモアプリの録音に切り替えるだけで、文字起こしが端末の中で終わり、変換もアップロードも要らなくなります。この差は1回あたり30分から1時間です。

映像も残したい場合は、役割を分けます。後ろの1台で全体を撮り、司会の前に置いた1台のメモアプリで録音して文字起こしする。撮る手間は増えますが、書き起こしの手間が消えるので、合計では短くなります。

もう1つは、書き起こしを前提にしない進行にすることです。議題ごとに決まったことを、その場で担当者が1行ずつ入力していく形にすると、会が終わった時点で議事録の骨組みができています。後から動画を見返すのは、入力が追いつかなかった箇所だけになります。会の運営で時間を取られているのが書き起こしの作業なら、この変更がいちばん大きく効きます。

撮る側で変えると、書き起こしが一気に楽になる4つのこと

どの道具を使っても、元の音が悪ければ書き起こしは崩れます。無料の道具で十分な結果を出している会と、有料にしても苦労している会の差は、たいてい録り方にあります。

iPhoneを話す人に近づける。 距離が2倍になると音の大きさは4分の1になります。部屋の後ろから全体を撮る置き方は、映像としては正しくても書き起こしにはいちばん不利です。司会の前に1台置き、映像は後ろの1台に任せる形にすると両方が成立します。

エアコンと換気扇の音を避ける。 人の耳は無視できる低い唸り音を、文字起こしは無視しません。撮り始める前に10秒だけ録って再生し、無音のはずの部分に音が乗っていないかを確かめます。

一度に1人が話す進行にする。 重なった声は、どの道具でも高い確率で崩れます。司会が「順番に伺います」と言うだけで精度は上がります。

冒頭に日付と議題を声で入れる。 「2026年9月23日、第3回役員会」と最初に言っておくと、ファイルが混ざったときに中身で判別できます。

この4つを守った録画は、無料枠でも使える書き起こしが返ってきます。逆にこれを守らない録画は、有料に切り替えても手直しの量がほとんど減りません。道具を探す前に、次回の撮り方を変えるほうが早い場面は珍しくありません。

動画を扱うときに、先に決めておきたい個人情報の線

動画には音声より多くのものが写ります。会員の顔、子どもの顔、住所が書かれた掲示物、配布資料の氏名欄。これを外部の文字起こしサービスにアップロードすると、文字起こしに必要のない情報まで一緒に外へ出ることになります。

ここで効くのが、前の節で書いた「音声だけを取り出す」作業です。映像を捨てれば、写り込んだ顔と書類は渡さずに済みます。ファイルを軽くするためだけの手順に見えますが、個人情報を減らす手順としても働きます。会として初めて外部の道具を使うなら、映像は渡さないという決め方を先に置いておくと、説明が短く済みます。

撮ることを出席者に伝えているかも確かめます。会議の冒頭で「議事録を作るために録画します」と一言入れるだけで、後から手順の話で信用を落とすことが避けられます。子どもが写る場面の扱いは会ごとに事情が違うので、法律の線引きを断定するのではなく、会として決めたことを申し合わせに書いて残している会が多いです。

書き起こしが確定した後に元の動画をどうするかも、担当者ごとに違う扱いにしないほうがよいです。議事録に確認が入って配り終わった時点で消す、あるいは次の総会までの1年だけ残す、といった区切りを役員会で1度決めて文書にしておけば、毎年その通りに動きます。

書き起こしたテキストを、どこに置くかで翌年が変わる

文字起こしが終わって安心してしまうと、次の年に同じ苦労が戻ってきます。困るのは書き起こしそのものではなく、それがどこにあるか分からなくなることです。

現場でよくあるのは、議事録を作った役員の個人のiPhoneとメールの送信済みにしか残っていない状態です。役員が代わるときに引き継ぐものが増え、引き継ぎ漏れが起きます。会の連絡をグループのトークで回している場合も同じで、トークに流した議事録は数週間で上に流れて誰も遡りません。会の記録は、時系列の流れとは別の場所に、日付と議題で並んだ形で置いておく必要があります。

置き場所を決めるときに見るのは3点です。会員以外の目に触れないか、役員が代わっても引き継げるか、過去の分を日付で探せるか。とりまとめる立場の人が続けるかどうかを決めるのは、たいていこの3点目です。

団体向けの連絡ツールを検討する場合、いま使っている道具と何が違うのかを先に見ておくと判断が早くなります。無料で人数も無制限のグループトークと団体向けのツールでは、記録の残り方と誰が見られるかが違います。その差はLINEグループとの比較に整理されています。掲示板と予定表を備えた団体向けのアプリを使っている会なら、記録の探しやすさの違いがBANDとの比較にまとまっています。

撮って書き起こす作業そのものを減らす方向

最後に、回数を減らす話を置きます。録画して書き起こす作業が必要になるのは、決まったことがその場で文字になっていないからです。

議題を先にアンケートの形で集め、当日は決まったことだけをその場で入力し、欠席者にはその入力済みの記録を見てもらう形にすると、録画を書き起こす作業は年に数回まで減ります。iPhoneで撮るのは、後で確認が必要になりそうな議題のときだけに絞れます。役員が毎年代わる前提で組んでいる例はPTAでの使われかたに、活動の記録と出欠をまとめて扱っている例はサークルでの使われかたに載っています。

道具を増やすこと自体が負担になる会もあります。年配の会員がいる場合、新しいIDとパスワードを1つ増やすだけで最初の関門になります。文字起こしのために全員に新しいアプリを入れさせる必要はありません。書き起こしは担当者のiPhoneの中で終わらせ、会員が触るのは連絡と記録の置き場所だけにすると、増える手間が1人分に収まります。置き場所を選ぶときにメンバー以外は見られない状態を保てるかどうかは、会の記録を扱う以上は外せない条件です。費用や個人情報の扱いで先に確認しておきたい点はよくある質問に整理してあります。

判断の順番だけもう一度置きます。次回から録る分は標準機能に寄せる、撮ってある分は音声だけ取り出して渡す、完成品が議事録でよいなら要約を頼む。この順で決めれば、iPhone1台とパソコンなしでも、総会1回分の書き起こしは今日のうちに終わります。

Q1. iPhoneの標準機能だけで、撮ってある動画を文字起こしできますか?

Appleのユーザガイドに載っているのは、メモアプリで録音した音声と通話録音の文字起こしで、いずれも「これから録る音」が対象です。撮り終えた動画ファイルを選んで文字に起こす手順は案内されていません。撮ってある動画を扱うなら、音声だけを取り出して文字起こしのアプリや生成AIに渡すか、2台目の端末で再生音を録りながら文字起こしする形になります。

Q2. 1時間の動画をアップロードしようとすると失敗します。どうすればよいですか?

重い原因はほぼ映像です。ショートカットアプリの「メディアをエンコード」で音声のみを書き出すと、1ギガバイトを超えるファイルが数十メガバイトになります。それでも大きいときはモノラルの64kbps程度まで落とします。人の声の書き起こしでは、この設定で精度はほとんど変わりません。

Q3. メモアプリの文字起こしが出てきません。何が原因ですか?

Appleは、文字起こしが使えるのはiPhone 12以降で、デバイスの言語が日本語などの対応言語に設定されている場合だと書いています。ボタンが出ないときは、機種が条件を満たしていないか、対応する言語を検出していないかのどちらかです。設定で言語を確認してから、もう一度録音を試してください。

Q4. 会議を録画するとき、出席者に何を伝えておけばよいですか?

冒頭で「議事録を作るために録画します」と一言入れておきます。通話録音の場合は、録音が始まるとオーディオ通知で双方に知らされる仕組みですが、会議の録画は自動では伝わりません。外部のサービスに渡す予定があるなら、映像は渡さず音声だけにすることも先に決めておくと、後で手順を説明しやすくなります。

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