お知らせ文章の書き方で困るのは、言葉の選び方ではなく、出したのに読まれていないことです。日時を書いたのに当日「何時からでしたか」と聞かれ、締切を書いたのに提出が集まらない。この記事では、読まれるお知らせの並べ方と、記書きの使い方、締切と問い合わせ先の置き方を場面別の文例とともに並べます。町内会やPTA、部活、教室をとりまとめる立場の人が、次に出す1通をどう直すかが分かる形にしています。
団体のお知らせが読まれなくなった背景
お知らせが読まれない原因は、書き手の文章力ではありません。読む側に届く連絡の本数が増えたことです。
以前は、会からの連絡は月に1回の回覧板か、子どもが持ち帰る紙だけでした。いまは同じ人の手元に、学校からの連絡、習い事の連絡、地区の連絡、職場の連絡が同じ画面に並びます。その中で会のお知らせは、何十通のうちの1通になります。
この条件で読まれる文には、共通の形があります。冒頭の1行で「自分に関係があるか」と「何かしなければならないか」が判断できることです。この2つが1行目で分からない文は、後で読もうと思われた時点で読まれません。
お知らせの型そのものには、長く使われてきた作法があります。
ビジネス文書(社外文書、社内文書など)、案内状、招待状などのお知らせ文書は縦書きにする場合もありますが、横書きで作成するのが一般的です。 出典: letter110.net
横書きで、要点を上に置き、日時と場所を本文から抜き出して並べる。この型は紙の時代に作られたものですが、画面で読まれる場面でもそのまま効きます。理由は、要点が抜き出されていれば、読む人が本文を飛ばして必要な行だけ見られるからです。
とりまとめる立場で押さえておきたいのは、お知らせの出来が翌年の手間に直結することです。読まれなかった連絡は、個別の問い合わせとして戻ってきます。50世帯の会で1通のお知らせが読まれないと、電話が数件入り、当日に同じ説明を何度も繰り返すことになります。書く時間を10分増やして、後の1時間を減らすほうが早いです。
お知らせに入れる要素と、並べる順番
要素は6つです。順番が決まっているので、そのまま並べてください。
1つめが、件名です。何についての連絡かと、読む人が何をすべきかを入れます。「夏祭りのお知らせ」では足りません。「夏祭りの日程と当番のお願い(8月10日までに返信)」のように、用件と締切を件名に入れてください。件名だけで判断できると、後で探すときにも見つかります。
2つめが、宛名です。誰に向けた連絡かを書きます。「第3地区の皆さまへ」「2年生保護者の皆さまへ」。ここで範囲が絞られていると、関係のない人が読み飛ばせます。全員宛のように見える連絡を毎回出すと、自分に関係があるかを毎回確かめる手間が読む側に残ります。
3つめが、要点です。最初の段落に、いちばん伝えたいことを1文で書きます。挨拶から始めないでください。季節の挨拶を2行置いてから本題に入る型は、紙の文書の作法として長く使われてきましたが、画面で読まれる場面では最初の2行で離れられます。挨拶を入れるなら、要点の後ろに回してください。
4つめが、記書きです。日時、場所、対象、持ち物、費用といった項目を、本文から抜き出して並べます。この部分の作り方は次の節で詳しく書きます。
5つめが、お願いしたいことです。返信するのか、申し込むのか、持ち物を用意するのか。何をいつまでにしてほしいかを、1つに絞って書いてください。1通の中に3つのお願いを入れると、どれも実行されません。
6つめが、問い合わせ先です。役職名と、会として使っている連絡手段を書きます。担当者個人の携帯番号を書くと、その番号が連絡の本数ぶん広がり、次の担当者に引き継げません。
この6つを並べたとき、お願いしたいことが5つめに来ることに違和感を持つかもしれません。3つめの要点の中に、お願いの内容を1文で入れておくのが実際に効く形です。「8月10日までに当番の希望をお知らせください」を要点に置き、5つめで詳しい手順を書く。この二段構えにすると、急いで読む人にも届きます。
記書きの作り方が、読まれるかどうかを決める
記書きは、日時と場所を本文から抜き出して並べた部分です。お知らせの中でいちばん読まれるのがここです。
書き方は決まっています。「記」または「下記のとおり」と書いてから、項目を縦に並べ、最後に「以上」を置きます。項目の名前は左にそろえ、内容は同じ位置から始めてください。項目の名前がそろっていない記書きは、読む人が目で追えません。
並べる項目は、場面によって変わります。行事の案内なら、日時、場所、対象、参加費、持ち物、申込の期限と方法、雨天の場合の扱い。会議の案内なら、日時、場所、議題、資料、欠席する場合の連絡先。この2つだけ覚えておけば、たいていの連絡は組めます。
日時の書き方には注意が必要です。曜日を必ず入れてください。「8月10日 午前9時」だけでは、読む人がその日が何曜日かを確かめる作業が残ります。「8月10日(日)午前9時から午前11時まで」のように、曜日と終わる時刻まで書いてください。終わる時刻がないと、参加するかどうかを判断できません。
場所の書き方も具体的にしてください。「会館」ではなく「第3地区会館 2階集会室」。初めて来る人がいる行事では、最寄りの目印を1つ足してください。「郵便局の向かい」の1行が、当日の問い合わせを減らします。
雨天の扱いは、屋外の行事では必ず書いてください。「雨天決行」「雨天の場合は8月17日(日)に延期」「小雨は決行、荒天のときは午前7時に連絡します」。書いていないと、当日の朝に問い合わせが集中します。とりまとめる側がいちばん忙しい時間に電話が鳴る形を、自分で作らないでください。
記書きの後ろに「以上」を置いたら、その下に何も書かないでください。「以上」の下に追記を書くと、記書きを読んだ人がそこで読み終えるため、追記が読まれません。足したいことは記書きの項目として入れてください。
締切と返信の書き方で、集まる率が変わる
お知らせの目的が返信をもらうことなら、締切の書き方が結果を決めます。
締切は日付と時刻で書いてください。「8月10日まで」では、その日の何時までかが分かりません。「8月10日(日)正午まで」と書くと、当日の朝に出す人が出てきます。時刻を書かない締切は、実際には翌日まで延びます。
締切を件名にも入れてください。件名に入っていると、後から探すときに見つかります。本文の中だけに書かれた締切は、読み返されません。
返信の方法は1つに絞ってください。「電話かメールか、班長に直接」と3つ並べると、どこに来たかを集める側が3か所を見ることになります。1つに決めて、それ以外の方法で来た分も受け付ける形にすれば、集める作業が楽になります。
返信しない人がどうなるかも書いてください。「返信がない場合は不参加として扱います」「返信がない場合は当番をお願いすることになります」。この1行があると、返信の率が上がります。書かないと、返信しない人が何を選んだのかを、集める側が電話で確かめることになります。
未提出者への声かけは、全体への連絡で繰り返さないでください。「まだ出していない方は早く」を何度も出すと、すでに出した人まで気分を悪くします。誰が返信したかが一覧で見える形になっていれば、未提出の人にだけ個別に声をかけられます。連絡と返信が別の場所にあると、この突き合わせに毎回時間がかかります。メッセージのやり取りだけで運営を続けてきた会がどこで詰まるのかはLINEグループとの比較で整理しています。
場面別の文例
型の説明だけでは形が見えないので、よく出す3つの場面について文例を並べます。会の名前を入れ替えればそのまま下敷きになります。
行事の案内を出す場合は、次のような並びです。
件名は「秋の清掃活動のご案内(9月20日までに参加の可否をお知らせください)」。宛名は「第3地区の皆さまへ」。要点は「9月27日(日)に地区の清掃活動を行います。参加できるかどうかを9月20日(土)正午までにお知らせください」。ここから記書きに入り、日時、集合場所、持ち物、雨天の扱い、担当を並べます。最後に「以上」を置き、その上の行に問い合わせ先の役職名を書きます。
会議の案内を出す場合は、議題を記書きに入れるのが要点です。
件名は「10月の役員会のご案内(議題2件)」。要点は「10月5日(日)に役員会を開きます。会館の修繕と、秋祭りの反省について決めます」。記書きには、日時、場所、議題、資料の場所、欠席する場合の連絡先を並べます。議題を先に知らせると、当日の会議が短くなります。議題を書かずに集めた会議は、その場で議題を説明する時間から始まります。
予定の変更を知らせる場合は、変わった点だけを先に書きます。
件名は「【変更】秋祭りの開催日が10月18日に変わりました」。要点は「10月11日(土)に予定していた秋祭りは、10月18日(土)に変更になりました。時間と場所は変わりません」。変わっていないものを明記するのが大事な点です。日付だけ変えた連絡を出すと、時間と場所も変わったと読む人が出ます。変更の連絡では、変わったものと変わらないものを1文ずつ書いてください。
文例を使うときの注意が1つあります。文例の中の但し書きは、実際の運用と一致させてください。「返信がない場合は不参加として扱います」と書いたなら、実際にその扱いにしてください。書いた通りにしない運用を続けると、次からその1行が効かなくなります。
出欠の返信を、お知らせの中で完結させる
案内と返信が別の場所に分かれていると、集める作業が増えます。ここを1か所にできるかで、とりまとめる側の手間が大きく変わります。
紙で集める場合は、案内の下半分を切り取って出してもらう形が長く使われています。切り取り線を入れて、氏名と参加の可否と備考の欄を作ります。この形の利点は、書く側が案内を見ながら書けることです。別の用紙を配ると、案内と用紙が家の中で離れて、片方が行方が分からなくなります。
画面で集める場合は、案内の中に返信する場所を作ってください。案内を読んだその場で押せる形にすると、返信までの時間が短くなります。案内を読んでから別のアプリを開いて返信する形にすると、そこで半分が抜けます。人は読んだ瞬間にしか返信しません。
どちらの形でも、集めた結果が一覧で見えるようにしてください。返信を1件ずつ数える作業は、40件を超えると30分かかります。一覧で見える形になっていれば、この作業は消えます。消えた30分は、毎回の行事ごとに積み上がります。
集めた結果を会員に見せるかどうかは、会で決めてください。誰が参加するかが見えると参加しやすくなる会と、見えると出にくくなる会があります。当番の割り振りのように、埋まっていない枠を見せたほうが埋まるものは、見せる形が向きます。
言葉づかいで気をつける3つのこと
会が出す文は、読む人の年齢の幅が広いことを前提に書いてください。
1つめが、やさしい言葉で、正しい語を選ぶことです。難しい言葉を使わないことと、くだけた言い方をすることは別です。くだけた言い回しは、親しみではなく読む人を子ども扱いした文として読まれます。「写真を置いておきます」ではなく「写真を保存しておきます」。「容量を足せます」ではなく「容量を追加できます」。物にしか使えない言葉を、記録や情報に当てないでください。
2つめが、略語を開くことです。会の中で通じている略語は、新しく入った会員には通じません。「本部役員」「地区協」「三役」。会の中で何年も使われている言葉こそ、初めての人が読めません。初出のところで1回だけ言葉を開いてください。
3つめが、1つの文を短くすることです。句点で文が終わったら改行してください。1行に2文を詰め込むと、画面で読む人が行を見失います。長い文を短く切るだけで、同じ内容が読まれるようになります。
装飾についても触れておきます。太字と色を多く使うと、どこが大事なのかが分からなくなります。強調するのは、締切と、当日の集合時刻だけにしてください。全部を強調した文は、何も強調していない文と同じです。
出す時期と回数をどう決めるか
同じ内容を何回出すかで、届く率が変わります。出しすぎると読まれなくなり、少なすぎると届きません。
行事の案内は2回が目安です。1回めは2週間前に、全部の情報を入れて出します。2回めは前日か2日前に、日時と集合場所だけを短く出します。2週間前の案内は当日に探されません。前日の短い連絡が、実際に見られる連絡になります。
締切のある返信をもらう場合は3回になります。最初の案内、締切の3日前の声かけ、締切当日の朝の最終の声かけ。3回めを出すかどうかは会によって分かれますが、出すなら未提出の人だけに送ってください。
回覧板と画面の連絡を両方使っている会では、どちらに何を載せるかを決めてください。両方に同じものを載せると、片方だけ見た人が「もう1つあるのではないか」と探すことになります。決まったことは片方に集めて、もう片方には「詳しくはそちらを見てください」と置く形が回ります。
出す時刻も決めておくと、読まれる率が上がります。夜の遅い時間に出した連絡は、翌朝には他の連絡の下に埋もれます。夕方から夜の早い時間に出している会が多いです。会の中で時間帯を決めて、毎回同じ時刻に出すと、会員の側にも読む習慣ができます。
件名の付け方を5つの型で覚える
件名だけで読まれるかどうかが決まります。本文をどれだけ整えても、件名で飛ばされた連絡は開かれません。型を5つ覚えておけば、毎回考える必要がなくなります。
1つめが、案内の型です。「用件+日付+(締切)」で組みます。「秋の清掃活動のご案内(9月20日までに参加の可否をお知らせください)」。締切のあるものは、必ず括弧で締切を入れてください。
2つめが、変更の型です。「【変更】+変わった内容」で組みます。「【変更】秋祭りの開催日が10月18日に変わりました」。四角い括弧を先頭に置くと、並んだ連絡の中で目に入ります。ただし括弧を毎回の連絡に付けないでください。全部に付けると、付いていない連絡と区別がつかなくなります。
3つめが、お願いの型です。「何をいつまでに」を件名にそのまま書きます。「10月15日までに当番の希望をお知らせください」。用件が返信をもらうことだけなら、行事の名前を件名に入れなくてもかまいません。
4つめが、報告の型です。「用件+結果」で組みます。「夏祭りの決算報告と、来年度の予定について」。返信が要らない連絡は、要らないことを本文の冒頭に書いてください。「この連絡に返信は不要です」の1行があると、読む側が構えずに読めます。
5つめが、急ぎの型です。「【本日】+内容」で組みます。「【本日】清掃活動は雨天のため中止します」。急ぎの連絡は、括弧に日付の言葉を入れてください。「【重要】」よりも「【本日】」のほうが、いつのことかが分かります。
この5つに共通するのは、件名の中に日付か締切のどちらかが入っていることです。日付が入っていない件名は、後から探せません。3か月前の連絡を探す場面は、会の運営では毎年あります。件名に日付を入れる習慣を付けておくと、探す作業が検索だけで終わります。
逆に、件名に入れないほうがよいものもあります。会の名前です。同じ会からの連絡であることは、受け取る側にはすでに分かっています。件名の先頭に会の名前を置くと、用件が右に押し出されて、画面では見えなくなります。会の名前は差出人の欄で伝わります。
紙で配るか、画面に出すかの選び方
同じ文でも、配る手段によって書き方を変える必要があります。ここを同じにすると、どちらかで読みにくくなります。
紙で配る場合は、1枚に収めてください。2枚にわたる案内は、1枚目だけ冷蔵庫に貼られて2枚目が捨てられます。文字の大きさは、配る相手の年齢層で決めてください。高齢の会員が多い会では、本文を大きめの文字にして、記書きをさらに1段大きくする形が読まれます。紙の利点は、貼っておけることです。日時と場所が1枚で見える形にしておくと、当日まで冷蔵庫に貼られます。
画面に出す場合は、上から順に読まれる前提で組んでください。紙のように全体を一目で見る読み方はされません。件名と最初の3行で判断されます。長い文は、見出しを付けて区切ってください。区切りのない20行の文は、画面では読まれません。
画面に出す利点は2つあります。1つは、後から探せることです。もう1つは、誰が読んだかが分かる仕組みを持つものがあることです。読んだかどうかが分かると、未読の人にだけ声をかけられます。紙ではこれができません。
両方を使う会では、役割を分けてください。決まったことと記録は画面に残し、当日まで手元に置いてほしいものだけを紙で配る。この分け方にすると、同じ内容を二度作る手間がなくなります。両方に同じものを出し続けると、どちらが最新なのかが分からなくなり、変更の連絡がいちばん危なくなります。
配る手段を決めるときは、会員の側に何を求めるかで判断してください。新しいIDとパスワードを会員に配らずに済むかどうかは、年配の会員がいる会では最初の関門になります。掲示板と予定表と写真をひとまとめに持つ型の道具についてはBANDとの比較で保存できる量の条件まで並べてあります。
変更とお詫びのお知らせで、書き方を間違えやすい点
平常の案内より難しいのが、変更と中止と、こちらの手違いを伝える連絡です。ここで書き方を間違えると、後の問い合わせが増えます。
変更の連絡では、変わった点を件名の先頭に置いてください。「【変更】」「【中止】」「【日程変更】」のように、四角い括弧で先頭に付ける形が広く使われています。本文の3行目で変更に触れる形にすると、最初の2行だけ読んだ人が元の予定のまま来ます。
次に、変わっていないものを書いてください。日付だけ変えた連絡で、時間と場所も変わったと読む人が必ず出ます。「時間と場所は変わりません」の1行を足してください。
中止の連絡では、理由を1文で書いてください。理由がない中止の連絡は、問い合わせを呼びます。詳しく書く必要はなく「参加者が定員に達しなかったため」「会場が使えなくなったため」で足ります。あわせて、集めた参加費をどうするかを書いてください。返すのか、次回に回すのか、いつ返すのか。ここを書かない中止の連絡が、いちばん多く問い合わせを生みます。
手違いをお詫びする連絡では、書く順番を変えてください。お詫びの言葉から始めるのではなく、正しい情報を先に書きます。「集合時刻は午前9時です。先の連絡で午前10時とお知らせしましたが、誤りでした。お詫びいたします」。この順番にすると、急いで読む人にも正しい情報が届きます。お詫びを先に置くと、何が誤りだったのかを探す作業が読む側に残ります。
お詫びの連絡で書かないほうがよいことが2つあります。誰の手違いだったかを名指しすることと、長い経緯の説明です。名指しは会の中の関係を悪くしますし、経緯は読む人が求めていません。正しい情報、誤っていた内容、お詫びの3つで足ります。
高齢の会員にも届く形にする工夫
年齢層の幅が広い会では、文の作り方だけでは届きません。届け方まで含めて決める必要があります。
1つめが、同じ内容を2つの手段で出すことです。画面の連絡だけにすると、画面を見ない会員に届きません。紙だけにすると、外出の多い会員に届くのが遅くなります。手段を2つに絞って、両方に同じ内容を出してください。3つ以上にすると、作る側が続きません。
2つめが、読み上げても分かる文にすることです。高齢の会員は、家族に読んでもらうことがあります。表と図で説明した連絡は、読み上げられません。日時と場所は、表にする前に文で1回書いてください。
3つめが、届かなかった人を数えることです。届いていない会員がいることは前提として、その人に誰が伝えるかを先に決めてください。班長が訪ねる、電話をかける、次に会ったときに伝える。決めていないと「誰かが伝えただろう」という状態になり、その会員だけが行事に来ません。
4つめが、問い合わせの窓口を人ではなく役職にすることです。「会計の〇〇まで」ではなく「会計まで」と書いてください。担当が代わったときに、前の担当者の家に電話がかかり続けるのを避けられます。
この4つは文章の技術ではなく、会の中の取り決めです。決めた内容を文字にして、次の担当者に渡してください。口頭で引き継ぐと、担当が2回替わった時点で運用が消えます。
出したお知らせを、後から探せる形で残す
お知らせの書き方で最後に残るのが、出した文をどこに保存するかです。
出した連絡は、出した本人の手元にしか残りません。次の担当者は、去年の同じ行事でどう案内したかを見られないため、毎年ゼロから書くことになります。書き方が担当ごとに変わると、読む側は毎年違う形の連絡を読むことになり、慣れが積み上がりません。
残すときに決めることは3つです。どこに保存するか、誰が見られるか、いつまで残すか。保存する場所は担当者の端末ではなく会のものにしてください。見られる人は役職名で決めてください。残す期間は、少なくとも1年の行事が1回りするまでにしてください。
メンバー以外は見られない場所に、出した連絡と返信の状況をまとめて保存しておくと、この3つが1か所に収まります。去年の案内を開いて日付だけ直せば、今年の案内が作れます。誰が返信したかが同じ場所で見えれば、未提出の人への声かけも数分で済みます。次の担当者に渡すものは、その場所への招待だけになります。
連絡の出し方は、集まりの種類によって違います。地区の回覧と行事の案内を抱える会の進め方は町内会での使われかたに、年度ごとに担当が入れ替わる会の進め方はPTAでの使われかたにまとめてあります。振替や欠席の連絡が多い会は教室での使われかたの形が近いです。運営でよく聞かれることはよくある質問に並べてあります。
書き方を整えることと、出した文がたまる形を作ることは別の作業です。書き方だけ覚えても、次の担当者が去年の案内を見られない状態は変わりません。文の型を直す前に、出した連絡をどこに保存するかを決めてください。順番を逆にすると、毎年新しい担当者が同じ案内を一から書き直すことになります。
Q1. お知らせの冒頭に季節の挨拶は必要ですか?
紙の文書では長く使われてきた作法ですが、画面で読まれる連絡では最初に置かないでください。最初の2行で要点が分からない文は、後で読もうと思われた時点で読まれません。挨拶を入れるなら、要点を書いた後ろに回してください。
Q2. 記書きには何を並べればよいですか?
行事の案内なら日時、場所、対象、参加費、持ち物、申込の期限と方法、雨天の扱いです。会議の案内なら日時、場所、議題、資料、欠席する場合の連絡先です。日時には曜日と終わる時刻まで入れてください。項目の名前を左にそろえると読みやすくなります。
Q3. 締切はどう書くと守られますか?
日付と時刻の両方で書いてください。「8月10日まで」では何時までか分からず、実際には翌日まで延びます。締切を件名にも入れ、返信がない場合の扱いを1行足してください。返信の方法は1つに絞ると、集める側の作業も短くなります。
Q4. 同じ内容を何回出すのがよいですか?
行事の案内は2回が目安です。2週間前に全部の情報を入れて出し、前日か2日前に日時と集合場所だけを短く出します。締切のある返信をもらう場合は、締切の3日前の声かけを足して3回にしてください。3回めは未提出の人だけに送ってください。
