「習い事 集客」で調べる人が知りたいのは、宣伝の方法の一覧ではありません。数ある方法のどれから手を付けるかと、それを続ける形にどう持っていくかです。方法だけを並べた記事を読むと、やることが12個に増えて、結局どれも続きません。この記事では、保護者が教室を選ぶときに最も重視している条件、通わせにくさの正体、費用をかけずに始める入口の絞り方、体験から入会までの流れ、紹介が続く仕組みへの切り替え、そして続かない失敗の形を順に並べます。生徒を集める側であり、続けるかどうかを決める立場でもある教室の運営者を想定しています。
集客は、選ばれる理由の順番を知ることから始まる
やり方の話に入る前に、選ぶ側が何を見ているかを押さえてください。ここを取り違えると、力を入れた発信が届きません。
中学生以下の子どもがいる保護者183名を対象にした調査では、習い事を選ぶときに重視した点を3つまで選んでもらったところ、最も多かったのは「通いやすさ(距離・送迎)」で65.1%でした。子どもの興味よりも上に来ています。調査の詳細はスコラプラスの調査レポートで確かめられます。
この順番は、教える側の感覚とずれます。教える側は、指導の内容や講師の実績が決め手だと考えます。選ぶ側は、通い続けられるかどうかを先に見ています。183名という規模の調査なので絶対の数字ではありませんが、教室の前を通る保護者が何を気にしているかの向きは掴めます。
同じ調査では、通っている子どもの習い事としてスイミングが43.4%、学習塾が32.5%を占めていました。実際に通わせてみて期待していた体験が得られたと感じた保護者は、合わせて91.5%です。つまり、通い始めた人の満足度は高い。詰まっているのは入口です。
ここから、集客の作業が2つに分かれます。1つは、教室の存在に気づいてもらう作業。もう1つは、通い続けられると思ってもらう作業です。方法の一覧に並ぶのは前者ばかりですが、問い合わせが体験で止まる教室は後者が足りていません。
発信を始める前に整えるものも決まっています。誰に来てほしいかと、他の教室と何が違うかの2つです。この2つが決まっていない状態で発信を始めると、投稿するたびに書く内容が変わります。書く内容が変わると、読む側は何の教室か分からないまま離れます。
習い事の生徒を募集するためにマーケティングを行うとは、どういうことなのでしょうか。関係ないように思えるかもしれませんが、教室・スクールに生徒を集めるためには、マーケティングが欠かせません。まずは、来てほしい生徒像や理想の教室の在り方について考えてみましょう。 出典: okeiko-okeiko.com
来てほしい生徒像は、年齢だけでは足りません。楽しく始めたい子どもと、大会を目指して上達したい子どもでは、伝える内容が別になります。大人を受け入れる教室なら、初めて挑戦する人と、経験があって再開する人でも別です。どちらも受け入れる教室であっても、曖昧にせず両方を具体的に書いてください。
通わせにくさの正体は、送迎と費用と時間の3つ
選ばれる理由の裏側に、選ばれない理由があります。ここを直すほうが、新しい発信を増やすより効きます。
同じ調査では、習い事に通わせにくいと感じたことがある保護者が25.3%でした。4人に1人以上です。理由として挙がったのは、送迎が大変が61.9%、費用が高いが57.1%、時間が合わないが52.4%でした。自由に書かれた内容には、兄弟もいて送り迎えの段取りが大変、近くに教室がなく時間もお金もかかる、雨の日の自転車の送迎がつらい、学校や他の習い事の予定とかみ合わない、といった声が並んでいます。
3つのうち、教室の側で動かせるものと動かせないものがあります。
送迎は、教室の場所を変えられないので直接は動かせません。ただし、負担の感じ方は変えられます。送迎のための駐車場や駐輪場の有無を、案内にはっきり書く。付き添いが必要かどうかを書く。雨の日に建物の中で待てるかどうかを書く。書いていない教室が多いので、書くだけで差が付きます。
費用は、月謝の額そのものを下げる話ではありません。年々上がることへの不安が声に出ています。入会時にかかる費用の全部を先に示し、値上げの予定があるなら時期を先に伝える。総額が見えないことが不安の中身なので、見せるだけで下がります。
時間は、いちばん動かせるところです。学校の時間割や他の習い事と両立できる時間帯のクラスを用意する。欠席したときの振替の決まりを分かりやすくする。長期の休みに短い講座を用意して、普段は通いにくい子にも機会を作る。この3つは、月謝を下げずに通いやすさを上げられます。
体験の格差を感じたことがある保護者も26.5%いました。費用や時間を考えて通わせる家庭と、あまり気にせず複数の習い事に通わせる家庭を比べたときに、差を感じるという声です。この層に届くのは、月謝の安さではなく、少ない回数でも続けられる形があることです。
費用をかけずに始める入口を、3つに絞る
方法は12でも20でも並べられますが、同時に始めると全部止まります。最初に選ぶのは3つです。地域で探している人に見つかる場所、教室の雰囲気が伝わる場所、そして問い合わせを受ける場所の3つを1つずつ埋めます。
地域で探している人に見つかる場所は、Googleのビジネスプロフィールです。検索と地図に教室の情報を費用をかけずに載せられます。保護者の多くは「地域名と習い事の種類」で調べるので、ここに載っていないと候補に入りません。載せるのは住所、電話番号、営業の時間、写真です。口コミが付いたら返信します。地域に根ざした教室では、これを最初に済ませてください。
教室の雰囲気が伝わる場所は、写真や短い動画を出せる場所です。レッスンの様子、教室の中、講師の顔。文字で説明するより速く伝わります。どの場所を選ぶかは、来てほしい相手で決めます。子どもの習い事なら保護者が見ている場所、大人向けなら本人が見ている場所です。全部に出そうとすると更新が止まるので、1つに絞ってください。
問い合わせを受ける場所は、1つに決めます。ここが最も散りやすいところです。電話とメールと、写真を出している場所の連絡機能と、公式の連絡先が並んでいると、問い合わせが4か所に分かれます。分かれると、返事が遅れる先が出ます。返事が遅れた先から、体験の申し込みが消えます。受ける場所を1つに決めて、他の場所にはそこへの案内だけを書いてください。
この3つが埋まってから、次を足します。次に効くのは、体験のレッスンと、紙の案内の2つです。体験は入会に最も近く、紙の案内は検索で探していない層に届きます。紙の案内には、詳しい情報にたどれるQRコードを載せます。載せないと、紙を見た人が改めて検索することになり、そこで他の教室と比べられます。
看板も、費用の割に効きます。教室の前を通る人に、何の教室で誰を対象にしているかを伝えるだけです。手作りでも足ります。対象の年齢を書いておくと、大人が通えるのか、何歳から通えるのかという問い合わせが減ります。
地域の施設に紙の案内を設置してもらう形もあります。子ども向けなら、子育てを支える施設、小児科、子ども連れで入れる飲食店が候補です。頼むときは、事前に電話で確かめてから伺うと話が進みます。
体験から入会までの流れを、先に決めておく
集客の作業で最も無駄が出るのは、体験の申し込みが来たあとです。ここの流れが決まっていないと、問い合わせが増えても入会が増えません。
決めるのは5か所です。
第一に、申し込みを受けてから返事をするまでの時間です。保護者は複数の教室に同時に問い合わせています。返事が2日遅れると、先に返事が来た教室で体験を済ませます。当日か翌日までに返す形を作ってください。返す内容が決まっていれば、返信そのものは数分で済みます。
第二に、体験の前に伝える内容です。持ち物、服装、駐車場の場所、当日の所要時間、付き添いが必要かどうか。この5点を書いた同じ文を、毎回送る形にします。毎回書くと抜けが出ます。
第三に、体験の当日に何を見せるかです。普段のレッスンをそのまま見せる形と、体験のための内容を用意する形があります。どちらでもよいのですが、決めておかないと講師によって違うものになります。見せたいのは上達の道筋なので、今日できたことと、続けたら何ができるようになるかを1つずつ伝える形が向きます。
第四に、体験の終わりに何を渡すかです。その場で入会を勧めるかどうかを含めて決めます。勧めない教室も多くあります。勧めない場合も、月謝と入会にかかる費用を書いた紙を渡してください。渡さないと、家で相談する材料がありません。
第五に、体験のあとの連絡です。数日後に一度だけ連絡する形が無理なく続きます。何度も連絡すると重く感じられます。連絡の内容は、入会の勧めではなく、当日の様子を1行添える形が向きます。「跳び箱に何度も挑戦されていました」のような1行があると、家での会話が続きます。
5か所を決めたら、文面を作って保存しておきます。毎回書き起こす形にしていると、忙しい時期に手が回らず、返事が遅れます。3枚の文面があれば、体験の受け付けから後の連絡まで通ります。
体験を無料にするかどうかも決めてください。無料にすると申し込みが増え、そのまま入会に進む割合は下がります。費用を取ると申し込みは減り、来る人の本気度は上がります。どちらが合うかは、講師の手が空いているかで決まります。1回の体験に講師が付き切りになる教室では、無料にして数が増えると本来のレッスンに影響が出ます。教材の実費だけを受け取る形にして、入会したらその分を差し引く、という中間の形もあります。
体験の枠を、いつ開けておくかも決めておきます。普段のクラスに入ってもらう形なら、どの曜日に空きがあるかを案内に書けます。書いておくと、問い合わせの往復が1回減ります。空きのない曜日を書かないでおくと、申し込みが来てから断ることになり、その人は他の教室へ移ります。
教室の強みを、比べられる言葉に直す
近くに似た教室があると、必ず比べられます。比べられたときに何が決め手になるかを、こちら側で用意しておいてください。用意していないと、比べる軸が月謝だけになります。
強みは、大きく5つの種類に分かれます。
1つ目は、指導する人の実績です。大会やコンクールでの結果、資格、これまでの経歴。書けるものがあるなら書きます。ただし、実績を並べすぎると、上達を目指す層にだけ向いた教室に見えます。楽しく始めたい層も受け入れるなら、両方が伝わる書き方にしてください。
2つ目は、通いやすさです。駐車場があるか、駅からどれくらいか、振替に対応するか、土日に開いているか。前述した調査で最も重視されていた項目なので、書く価値がいちばん高いところです。
3つ目は、レッスンの形です。少人数にしているか、1人ごとに内容を変えているか、画面越しでも受けられるか。4人までの少人数で見ているなら、その数字を書いてください。少人数と書くだけでは、相手の想像する人数と合いません。
4つ目は、費用の形です。月謝の設定、道具を貸す仕組みがあるか。道具を買わずに始められることは、初めての人には大きな判断材料になります。
5つ目は、保護者の負担です。付き添いが必要かどうか、送迎の仕組みがあるかどうか。付き添いが要らないことは、兄弟がいる家庭には強い決め手になります。
この5つのうち、2つか3つを選んで案内の前のほうに置いてください。全部並べると、どれも印象に残りません。選ぶときは、来てほしい相手が気にする順で並べます。子どもの習い事なら2つ目と5つ目が上に来やすく、大人向けなら3つ目と4つ目が上に来やすくなります。
言い換えの作業も要ります。「丁寧に指導します」は、どの教室も書きます。「1回のレッスンで必ず1人ずつ見る時間を取ります」なら、比べられる言葉になります。数字か、具体的な動作に直すと、比べる側が判断できます。
紹介が続く仕組みに切り替える
費用をかけずに集める方法の中で、最も確度が高いのは紹介です。通っている生徒や保護者の声は、これから探す人にとって判断の材料になります。ただし、放っておいて紹介が増えることはありません。仕組みにしてください。
仕組みにするための要素は3つです。
1つ目は、紹介してよいと分かる形を作ることです。多くの保護者は、紹介してよいのか、枠が空いているのかを知りません。「お友達をご紹介いただけます」と教室の中に書いておくだけで、動きます。空きのある曜日を書いておくと、誘いやすくなります。
2つ目は、紹介した側と紹介された側の両方に何かを用意することです。片方だけだと、紹介した人が気を遣います。月謝の一部を割り引く形、教材を1つ渡す形、体験の回数を増やす形など、負担の小さいものから選んでください。特典の額を大きくする必要はありません。声をかけてよいという合図が要るだけです。
3つ目は、口コミを書ける場所を用意することです。Googleのビジネスプロフィールに口コミの機能があるので、そこへ案内します。頼み方は、発表会や進級のあとが向きます。結果が出た直後は書くことがあるので、書いてもらいやすくなります。頼むときは、書く内容を指定しないでください。指定すると、似た文が並んで読む側に伝わりません。
紹介が回り始めると、集客の負担が下がります。ただし、紹介で入った生徒は、紹介してくれた人との関係で通っています。紹介元が辞めると、続けて辞める場合があります。紹介で増えた分は、教室そのものとの関係を作る作業が別に要ります。発表会や、季節の行事のような、教室と本人が直接つながる機会を作ってください。
もう1つ、紹介を頼む相手を選ばないでください。よく通っている生徒にだけ頼むと、頼まれなかった人が気づきます。教室の中に同じ案内を出しておき、声をかけたい人が動ける形にするのが公平です。
体験の申し込みが来ない時期に、何をするか
問い合わせが途切れる時期があります。年度の途中、長期の休みの前後、行事が重なる季節。ここで焦って費用のかかる方法に手を出すと、続かない形を増やします。途切れた時期にやることを決めておいてください。
第一に、すでに持っている材料を整えます。これまでに撮ったレッスンの写真、生徒の上達の記録、保護者から届いた言葉。使えるものが手元にあるのに、整理されていないため使えない状態になっていることが多くあります。1時間かけて選び出しておけば、忙しい時期の投稿が楽になります。
第二に、案内に書いていないことを足します。駐車場、付き添い、持ち物、振替の決まり、対象の年齢。書き漏らしている項目は、たいてい5つ以上あります。書き足すだけで、問い合わせの前に読んで納得してもらえる範囲が広がります。
第三に、問い合わせから体験に至らなかった分を振り返ります。返事が遅れたのか、日程が合わなかったのか、費用で止まったのか。記録が残っていれば、直す場所が分かります。残っていなければ、次から記録を取る形を作ってください。
第四に、在籍している生徒への連絡を整えます。休講の連絡が前日になっていないか、振替の返事が滞っていないか。退会を1人止めることは、新しい1人を集めることと同じ価値があります。集客の時期でないからこそ、ここに時間を使えます。
第五に、次の季節の予定を先に組みます。発表会、体験の会、短い講座。日付が決まっていれば、案内を出す時期も決まります。日付が決まっていないと、案内を出す時期が毎回後ろにずれます。
途切れた時期に手を止めないことが、年間を通した集客の量を決めます。動きが見えない時期が2か月続くと、検索で見つけた人が閉じているのかどうか判断できません。更新の日付が新しいことそのものが、判断の材料になっています。
集客が続かないときの、失敗の形
やり方を知っていても続かないのが、この分野のいちばんの難所です。止まる形は決まっているので、当てはまっていないか確かめてください。
第一の形は、発信の頻度を高く決めすぎることです。毎日投稿すると決めて、2週間で止まる。止まったあとの空白が、閉業したように見えます。週に1回で足ります。続けられる頻度を先に決めて、それを守るほうが効きます。
第二の形は、来てほしい相手が決まっていないことです。決まっていないと、投稿の内容が毎回変わります。読む側は、誰のための教室か分からないまま離れます。決めてあれば、投稿の内容も自然に絞れます。
第三の形は、問い合わせの受け口が散っていることです。前述したように、返事が遅れる先が生まれます。遅れた先の申し込みは消えます。消えたことに気づけないので、発信が足りないと考えて発信を増やす。悪循環になります。
第四の形は、効果を測っていないことです。何をして何件の問い合わせが来たかを記録していないと、続けるかどうかを決められません。記録は難しくありません。問い合わせを受けたときに「どこで教室を知りましたか」と1問聞いて書き留めるだけです。3か月続けると、効いている入口が見えます。
第五の形は、在籍している生徒への連絡が後回しになることです。新しい生徒を集める作業に時間を使い、いま通っている生徒への連絡が遅れる。休講の連絡が前日に届く、振替の返事が来ない。こうしたことが続くと、退会が増えます。退会が増えると、集めた分が埋め合わせに消えます。
第六の形は、他の教室と比べて値段を下げることです。月謝を下げても、通わせにくさの理由が送迎と時間にあるなら、選ばれる理由は増えません。下げた分だけ、講師に払える額が減ります。値段で競うより、通いやすさを1つ増やすほうが効きます。
運営の手間を削って、集客に回す時間を作る
集客が進まない理由として最も多いのは、方法を知らないことではなく、時間がないことです。日々の連絡と事務に時間が消えて、発信や体験の準備まで届きません。
教室の運営で時間を取るのは、欠席の連絡の受け付け、振替の手続き、体験の申し込みの管理、月謝の確認の4つです。どれも1件ずつは短いのですが、来る時間帯が読めないため、まとまった時間が作れません。この4つを整えることが、集客に回す時間を作る作業になります。
例えば、習い事教室向けの業務支援システム「スコラプラス」を活用すると、欠席連絡の受付や振替手続き、体験申し込みの管理などをまとめて行えます。日々の業務を整えることで、レッスンの質向上や集客に取り組む時間の確保につながります。 出典: buscatch.com
道具を入れるかどうかは規模で決まります。生徒が20人までなら、手元の管理でも回ります。50人を超えると、欠席と振替の記録だけで手が埋まります。判断の目安は、月に何件の欠席の連絡が来るかです。月に30件を超えたら、受け付けの形を変えたほうが早く済みます。
道具を入れない場合も、受け付ける経路を1つに絞るだけで負担は下がります。電話と、文字での連絡と、当日の口頭が混ざっていると、記録が3か所に分かれます。3か所に分かれると、振替の行き違いが起きます。行き違いが起きると、謝る時間が加わります。
受け付ける時間を決めるのも効きます。「欠席のご連絡は、当日の午前中までにお願いします」と決めておけば、レッスンの直前に対応する必要がなくなります。決めていないと、レッスンの5分前に来た連絡に対応することになります。
削った時間を何に使うかも先に決めてください。決めないと、別の事務に消えます。週に1回の投稿、月に1回の体験の案内、季節ごとの紙の案内。この3つに割り当てれば、集客の作業が止まりません。
在籍している生徒との連絡が、次の集客を決める
最後に、紹介が続く仕組みの土台について整理します。紹介は、いま通っている人の満足から生まれます。満足を決めているのは、レッスンの質だけではありません。連絡が届くかどうかが、想像より大きく効きます。
多くの教室は、連絡をトークのグループで回しています。手軽な反面、教室の連絡には向かない面があります。休講や振替の案内を投稿しても、翌日の別の連絡で上へ流れます。流れると、同じ質問が個別に届きます。個別に答える時間が積もって、集客に回す時間が消えます。項目ごとの違いはLINEグループとの比較に並んでいて、連絡の残り方、参加の管理、講師が代わったときの引き継ぎを横に置いて確かめられます。
誰でも入れる場を使う形も見かけます。案内を広く出したいときには向きますが、在籍している生徒の連絡には向きません。クラスの予定や、生徒の名前、写真が外から見える状態になります。参加の形をどう絞れるかはLINEオープンチャットとの比較で整理されています。
在籍者との連絡に要る条件は3つです。1つ目は、休講や振替の案内を上に固定できること。固定できれば、同じ質問が来ません。2つ目は、出欠がその場で分かること。発表会や体験の会の人数が読めれば、準備の手間が下がります。3つ目は、メンバー以外は見られない状態が保てること。子どもの写真を共有する教室では、ここが最初の条件になります。
写真の扱いは、紹介にもつながっています。レッスンの様子を撮って在籍者に共有していると、保護者がその写真を見て、友人に教室の話をします。共有する場所が決まっていないと、写真は講師の端末に溜まったままになります。共有する場所と、共有してよい範囲を決めるだけで、紹介の材料が増えます。教室での使われかたには、お知らせが上に固定された状態、予定、写真が同じ場所に並んだ画面が見本として用意されているので、連絡と写真が1か所に収まった形がどう見えるかを確かめられます。
講師が複数いる教室では、引き継ぎも判断に入れてください。誰がどの生徒に何を伝えたかが個人の端末にしか無いと、担当が代わったときに一から聞き直すことになります。保護者の側は、同じことを二度聞かれると不安になります。記録が教室の側に残る形にしておけば、担当が代わっても同じ対応が続きます。切り替えるときにつまずきやすい点はよくある質問に整理されています。
最後に、集客という言葉の中身を言い直しておきます。新しく来てもらう作業と、来ている人に続けてもらう作業は、別の作業ではありません。調査で最も重視されていたのが通いやすさだったのは、続けられるかどうかを入会の前に見ているということです。続けられる形が整っている教室は、その形をそのまま案内に書けます。書ける材料が増えるほど、発信に困らなくなります。集める前に、続く形を整えてください。
Q1. 習い事の集客は何から始めればよいですか?
地域で探している人に見つかる場所、教室の雰囲気が伝わる場所、問い合わせを受ける場所の3つを1つずつ埋めてください。まずGoogleのビジネスプロフィールに登録し、写真や短い動画を出す場所を1つに絞り、問い合わせの受け口を1か所に決めます。方法を同時に増やすと更新が止まるので、この3つが埋まってから次を足します。
Q2. 保護者が教室を選ぶときに最も重視しているのは何ですか?
中学生以下の子どもがいる保護者183名への調査では、重視した点の1位が「通いやすさ(距離・送迎)」で65.1%でした。子どもの興味よりも上です。通わせにくいと感じた理由は送迎が大変が61.9%、費用が高いが57.1%、時間が合わないが52.4%でした。駐車場や振替の決まりを案内に書くだけで差が付きます。
Q3. 費用をかけずに集客できますか?
できます。Googleのビジネスプロフィールへの登録、写真や動画での発信、無料体験の開催、手作りの看板、紙の案内の配布、地域の施設への設置は、いずれも費用をかけずに始められます。ただし同時に始めると続きません。週に1回の投稿など、守れる頻度を先に決めてから取りかかってください。
Q4. 紹介を増やすにはどうすればよいですか?
紹介してよいと分かる案内を教室に出し、紹介した側と紹介された側の両方に負担の小さい特典を用意し、口コミを書ける場所へ案内する。この3つを揃えてください。頼むのは発表会や進級の直後が向きます。ただし紹介で入った生徒は紹介元との関係で通っているため、教室と本人が直接つながる機会を別に作ってください。