CCとBCCの違いは、入れたアドレスが他の受信者に見えるかどうかの1点です。CCは全員に見え、BCCは送った人にしか見えません。この違いを知らずに一斉連絡を出すと、会員のメールアドレスが会員全員に配られる事故になります。とりまとめる立場の人がこの2つを使い分けるときに実際に迷うのは、定義のほうではなく運用のほうです。この記事では、3つの宛先欄それぞれの役割、BCCで一斉送信するときの具体的な手順、1通に入れられる宛先の上限、そして宛先を隠す作業を毎回やらずに済む形までを順に並べます。
CCとBCCの違いは、他の受信者に見えるかどうか
メールの宛先欄は3つあります。To、CC、BCCです。どの欄に入れても、そのアドレスにはメールが届きます。届くかどうかは同じで、違うのは「他の受信者にそのアドレスが見えるか」だけです。
To に入れたアドレスは、全員に見えます。CCに入れたアドレスも、全員に見えます。BCCに入れたアドレスは、送った人以外の誰にも見えません。BCCに3人入れた場合、その3人はお互いの存在を知りません。自分がBCCで受け取ったことすら、画面からは分からない場合があります。
Bccの場合、Ccと同様に情報共有したい人を入れますが、違いは宛先に入っていることが送信者にしかわからないという点です。この特性を活かし、一斉送信に使用されることもあります。一斉送信の場合、Toに自分や部署で管理するメールアドレス、Bccに送付先のメールアドレスを入れれば、受信者は他にどのような受信者がいるかわかりません。 出典: mailwise.cybozu.co.jp
会や団体の連絡では、この違いがそのまま個人情報の扱いに直結します。町内会の会員80人に一斉に案内を出すとき、CCに80件並べれば、80人全員が他の79人のアドレスを手に入れます。BCCに入れれば誰にも見えません。同じ内容のメールでも、欄を1つ間違えるだけで結果が変わります。
見えるか見えないかという違いだけを覚えておけば、迷う場面はほとんど残りません。残るのは、BCCを使うと今度は別の不都合が出てくるという話です。
To、CC、BCCは、それぞれ何のために作られた欄か
3つの欄には、もともとの役割があります。役割に沿って使うと、受け取った人が返信の判断をしやすくなります。
To は、その用件を処理してほしい相手を入れる欄です。返信を期待する相手であり、名前を宛名として本文の冒頭に書く相手でもあります。1人に決めるのが基本で、複数入れると誰が動くのかがぼやけます。
CCは、処理は求めないが内容を知っておいてほしい相手を入れる欄です。会の連絡なら、会長や担当の副会長がここに入ります。CCに入った人は、返信しなくても失礼になりません。ただし、全員に見えるため、誰に共有したかという情報そのものが相手に伝わります。班長にだけ先に知らせたつもりでも、CCに入れれば全員がそれを知ります。
BCCは、届けたいが他の受信者には知られたくない相手を入れる欄です。本来は「この人にも同じ内容を見せておきたいが、Toの相手には伏せたい」という場面のための欄でした。アドレスが互いに見えないという性質から、一斉送信に転用されるようになりました。
| 欄 | 他の受信者に見えるか | 会の連絡での使い方 |
|---|---|---|
| To | 見える | 処理を頼む相手、または自分の会のアドレス |
| CC | 見える | 内容を知っておいてほしい役員 |
| BCC | 見えない | 会員への一斉配信 |
一斉配信でBCCを使うときは、Toを空のままにしないでください。Toが空のメールは、迷惑メールとして扱われる割合が上がります。会として用意したアドレスを自分でToに入れ、会員をBCCに並べる形が実務では定着しています。届いたかどうかも、自分のところに来た1通で確かめられます。
CCとBCCを取り違えたとき、何が起きるのか
BCCに入れるつもりのアドレスをCCに入れて送ると、受信者全員に他の全員のアドレスが渡ります。これは操作の失敗ですが、扱いとしては個人情報の漏えいになります。
個人情報保護委員会は、事業者が報告しなければならない漏えいの類型を公開しています。そのなかに、この取り違えがそのまま例として挙げられています。
【例2.】自社の会員(1,000人超)にメールマガジンの配信を行う際、本来メールアドレスをBCC欄に入力して送信すべきところをCC欄に入力して一括送信した場合 出典: ppc.go.jp
同じページでは、報告の対象になる人数の目安として、民間の事業者は本人の数が1,000人を超える場合、国や地方公共団体の機関は100人を超える場合と整理されています。町内会やPTAの規模では、この人数に届かないことが多いはずです。ただし、届かなければ何もしなくてよいという話にはなりません。
会員のアドレスが会員全員に渡ると、実務では3つの面倒が起きます。1つめが、謝罪と経緯の説明を全員に出し直す作業です。2つめが、受け取った側からの削除の要求への対応です。3つめが、翌年以降「あの会はメールで名簿を配る」という評判が残ることです。人数が少ない会ほど、顔が見える関係なので3つめが重くなります。
送る前の確認を手順にしてください。宛先の欄を入れ終えたあと、送信を押す前に必ずCC欄が空であることを見る。この1動作を毎回同じ順序で行うだけで、取り違えの大半は止まります。
1通に入れられる宛先の数と、1日に送れる通数には上限がある
BCCで一斉配信をする会が最初につまずくのが、件数の上限です。会員が増えると、途中から送れなくなります。
Googleは、Gmailの送受信数の制限を公開しています。無料のアカウントについては、1通のメールを合計500件を超える宛先に送った場合、または1日に500通を超えるメールを送った場合に、送信できる制限数に達したというメッセージが表示されると書かれています。この500件は、To、CC、BCCの合計です。
仕事や学校で使うGoogle Workspaceのアカウントは、上限が別に決まっています。1日の送信数の上限は1ユーザーあたり2,000通、メール1通あたりのTo、CC、BCCのアドレス数は2,000件、1日あたりの宛先数は3,000件です。ただし無料の試用のアカウントは1日500通、1通あたり500件に下がります。上限のどれか1つに達すると、そのユーザーは最長で24時間メールを送信できなくなります。受信は続けられます。
| 種類 | 1通あたりの宛先 | 1日の送信数 |
|---|---|---|
| 無料のGmail | 500件 | 500通 |
| Google Workspace | 2,000件 | 2,000通 |
| 無料試用のアカウント | 500件 | 500通 |
会員が300人を超える会では、1通で送り切ろうとせず、班や学年で分けて数通に分ける運用になります。分けると今度は、どの班に送ったかを管理する手間が増えます。送信の途中で上限に当たると、どこまで送れたのかが分からなくなるため、分ける単位は先に決めて記録に残してください。
上限は予告なく変わることがあるとGoogle自身が書いています。年度の初めに1度、実際の会員数で試し送りをして、止まらないかを確かめておくと安全です。
BCCで送ったメールが読まれない理由
件数の上限を越えられたとしても、BCCの一斉配信にはもう1つ弱点があります。読まれる割合が落ちることです。
理由は3つあります。1つめが、宛名が自分の名前になっていないことです。BCCで届いたメールは、Toの欄に会の代表アドレスが入っています。受け取った人の画面には自分の名前が出ないため、自分に関係のない転送のように見えます。
2つめが、迷惑メールに分類されやすいことです。同じ本文を大量に送り、宛先が自分ではないメールは、受信側の判定で弾かれる割合が上がります。届かなかったことに送った側は気づけません。
3つめが、返信が全員に届かないことです。BCCで受け取った人が返信すると、宛先は会の代表アドレスだけになります。他の会員には見えません。班の中で相談したい内容でも、全員に共有するには役員が転送し直すしかありません。会の連絡で相談ごとが多い場面では、この転送の作業が毎回発生します。
読まれたかどうかを確かめる手も限られます。開封の記録を取る仕組みを入れない限り、届いたのか、迷惑メールに入ったのか、読まれて無視されたのかを区別できません。締め切りのある連絡でこの区別ができないと、期限の直前に電話をかける作業が残ります。
年配の会員が多い会では、メールそのものを見ない人がいます。普段使うのが電話と紙だけの人に対しては、BCCの配信をいくら整えても届きません。紙と電話の道を別に残すか、届く道具に移すかの判断が必要になります。
会や団体でBCCの一斉配信を続けるときの手順
いまBCCで運用していて、しばらく続ける前提なら、事故を防ぐ手順を固めてください。手順にしておけば、担当が代わっても同じ品質で回ります。
1つめが、宛先の作り方です。会員のアドレスを表計算のファイルで管理し、そこから貼り付ける形にします。メールソフトの宛先の履歴から選ぶ形にすると、退会した人が混ざります。貼り付ける列を1つに決めておくと、名前とアドレスを取り違えません。
2つめが、Toに入れるアドレスです。会として用意した1つのアドレスを固定で入れます。個人のアドレスを入れると、返信がその人だけに集まり、担当が代わったときに過去の返信が引き継げません。
3つめが、送信前の確認です。CC欄が空であること、BCCの件数が上限の内側であること、添付したファイルが正しいものであることの3点を、同じ順序で毎回見ます。紙に書いて画面の横に貼っておく会もあります。
4つめが、試し送りです。会員に出す前に、役員だけに同じメールを送ります。宛名の出方、文字化けの有無、リンクが開くかをここで確かめます。
5つめが、記録です。いつ、誰に、何を送ったかを残します。送信済みのフォルダに残るだけでは、担当が代わったときに引き継げません。会のアドレスで送っていれば、そのアドレスを渡すだけで履歴も渡ります。
この5つを文書にして引き継ぎの書類に入れてください。手順が人の記憶の中にある会では、担当が代わった最初の配信で事故が起きます。
BCCの代わりになる方法を3つ並べる
BCCの一斉配信をやめる場合、代わりの道は3つあります。それぞれ向く規模が違います。
1つめが、メーリングリストです。1つのアドレスに送ると登録者全員に配られる仕組みで、無料で作れるものもあります。返信が全員に届くため、相談ごとのやり取りができます。弱点は、誰が登録されているかの管理が別に必要になることと、返信が全員に飛ぶので雑談が増えると読まれなくなることです。
2つめが、配信を目的に作られたサービスです。宛名を1人ずつ差し込めるので、自分の名前で届きます。開封の記録も取れます。弱点は、会員100人規模でも月額の費用がかかることと、返信の受け取りが別の場所になることです。
3つめが、団体の連絡に作られたアプリです。メールの宛先という考え方そのものがなく、参加している人に一斉に届きます。宛先を隠す作業が要らないので、取り違えの事故が起きません。出欠や予定も同じ場所で扱えます。弱点は、会員に新しいアプリを入れてもらう必要があることです。
| 方法 | 宛名が自分の名前になるか | 宛先の取り違えが起きるか |
|---|---|---|
| BCCの一斉配信 | ならない | 起きる |
| メーリングリスト | ならない | 起きない |
| 配信のサービス | なる | 起きない |
| 団体向けの連絡アプリ | なる | 起きない |
どれを選ぶかは、返信のやり取りが必要かどうかで分かれます。案内を一方向に流すだけなら配信のサービスで足ります。出欠を取り、質問に答え、写真を共有する会では、やり取りができる形のほうが手間が少なくなります。
メールソフトによってBCC欄の出し方が違う
取り違えが起きる原因の半分は、画面の作りにあります。BCC欄が最初から表示されていないソフトが多く、表示させる操作を忘れるとCCに入れてしまいます。
パソコンのブラウザから使うGmailでは、新規作成の画面でToの欄の右側に「CC」と「BCC」の文字が並んでいます。どちらかを押すと、その欄が下に現れます。一度BCCを表示させても、次に新規作成を開くと消えている場合があります。毎回同じ手順で押す癖をつけてください。
スマートフォンのGmailアプリでは、Toの欄の右端にある下向きの記号を押すと、CCとBCCの欄がまとめて開きます。画面が狭く、CCとBCCが上下に並ぶため、貼り付ける先を取り違えやすい作りです。会員のアドレスを並べる作業をスマートフォンで行うのは避けたほうが安全です。
Outlookのアプリでは、新規作成の画面にBCCが出ていない設定になっていることがあります。表示のメニューから追加すると、以降は出たままになります。会の連絡を担当する人が使っているソフトを確かめて、BCCが常に出る設定にしてから引き継いでください。
会として1台のパソコンで送る形にすると、この設定の差がなくなります。担当が自分の機械で送る形だと、担当が代わるたびに設定から確かめ直す必要が出ます。設定を確かめた日付を引き継ぎの書類に書き残しておくと、次の担当が最初にどこを見ればよいかが分かります。
返信の扱いを決めておかないと、連絡が役員1人に集まる
BCCの一斉配信では、返信がすべてToのアドレスに集まります。ここを個人のアドレスにしていると、その人が抜けた時点で過去のやり取りが読めなくなります。
会として用意したアドレスをToに入れておけば、返信もそのアドレスに集まります。引き継ぎのときは、そのアドレスと合言葉を渡すだけで履歴ごと渡せます。個人のアドレスで運用してきた会は、年度が変わる前にこの1点だけでも直す価値があります。
もう1つ決めておくのが、返信への答え方です。出欠の返事、質問、欠席の連絡が同じ受信箱に混ざって届きます。出欠だけは表計算のファイルに転記する、質問は担当に回す、といった振り分けの決まりを作ってください。決まりがないと、受信箱が数百通たまったところで手が止まります。
返ってこない人への対応も先に決めておいてください。締め切りを過ぎたら電話をかけるのか、班長に頼むのか、返事がない人は欠席として扱うのかです。この決まりがないと、締め切りのあとに役員が個別に追いかける作業が毎回発生します。
会員の側から見ても、返信先が分かりやすいことは大事です。本文の最後に、出欠はこのアドレスへ、質問はこの電話番号へと書いておくだけで、届く先が整います。書かないと、前に別の用件でやり取りした役員の個人アドレスに返信が飛びます。
会員のアドレスの名簿を、誰がどこに保存するか
BCCの一斉配信を続ける前提でも、いちばん気をつける対象はメールの本文ではなく名簿のファイルです。アドレスを並べたファイルが担当者のパソコンの中だけにある会は、2つの危険を抱えています。
1つめが、担当が抜けたときに取り出せなくなることです。年度末に引き継ぎのつもりでファイルを渡し忘れると、次の担当は会員に聞き直すところから始めます。
2つめが、そのパソコンが会の管理の外にあることです。家族が同じ機械を使っている場合、会員のアドレスが会の外の人の目に触れる形になります。ここを直すには、会として決めた保存先に置き換えるしかありません。
保存の決まりは3つ書いておいてください。どこに保存するか、誰が見られるか、いつ更新するかです。更新の時期を年度の初めに決めておくと、退会した人が残り続けません。退会した人にメールが届くと、その人から苦情が来ます。
名簿を使う場面をアドレスの一斉配信だけに限らないことも効きます。出欠の集計、会費の管理、班分けにも同じ名簿を使うなら、1つのファイルを正として他は参照する形にしてください。同じ内容のファイルが複数の担当の手元にできると、どれが最新なのかが分からなくなります。
紙の名簿を配っている会では、紙とファイルの両方を更新する手間が残ります。紙を配る範囲を班長までに限る、という決め方をしている会もあります。
一斉連絡の文面を、毎回書き直さずに済む形にする
一斉連絡の負担は、宛先の作業だけではありません。文面を毎回ゼロから書く作業も同じくらい時間を取ります。
会の連絡は、種類が限られています。行事の案内、出欠の確認、会費の案内、日程の変更、回覧の代わりの連絡です。それぞれの型を1度作って保存しておけば、日付と場所を差し替えるだけで済みます。型を作るときは、件名の付け方まで決めてください。件名に会の名前と用件が入っていれば、受け取った人が後から探せます。
型に入れておく項目は5つです。用件、日時、場所、返事の期限、返事の出し先です。この5つが抜けると、問い合わせが来ます。問い合わせへの対応が1件あたり数分でも、会員100人の会なら無視できない時間になります。
添付するファイルの扱いも決めておいてください。案内の本文を添付のファイルにすると、スマートフォンで読む人は開くのに手間がかかります。本文に書ける長さなら本文に書き、図や表が必要なものだけを添付する形が読まれやすくなります。
型を保存する場所は、会として決めた1か所にしてください。担当者の手元にしか型がないと、次の担当がまたゼロから書きます。型があるだけで、一斉連絡1回あたりの作業が短くなります。
CCを使ってよい場面と、使わないほうがよい場面
BCCの話が中心になりがちですが、CCの使い方でも会の運営は変わります。全員に見えるという性質を利用する場面と、それが邪魔になる場面があります。
利用する場面の1つめが、役員のあいだの引き継ぎです。会長から班長へ依頼のメールを出すとき、副会長をCCに入れておけば、誰が何を頼まれたかが3人のあいだで共有されます。あとから「聞いていない」という話が出ません。
2つめが、外部への連絡です。会場の予約や業者への発注を担当者が出すとき、会長をCCに入れておくと、相手は会として動いていると受け取ります。担当者が抜けたときに、相手が誰に連絡すればよいかも分かります。
使わないほうがよい場面の1つめが、会員の人数が多いときです。CCに20人入れると、返信のボタンを押した人の返事が20人全員に届きます。「了解しました」という短い返信が20通並ぶと、本題が埋まります。
2つめが、会員どうしの関係に触れる内容のときです。会費の未納の案内、役員の依頼、苦情への対応をCCで共有すると、共有した相手が誰かという情報そのものが伝わります。相手に知らせる必要がない人をCCに入れないでください。
3つめが、外部の人と会員を同じメールに並べるときです。業者と会員をCCに並べると、業者に会員のアドレスが渡ります。相手が外部なら、会員側はBCCに入れるか、メールを2通に分けてください。
判断の基準は1つです。このアドレスが相手に見えてよいかを、入力する前に自分に問うことです。見えてよいならCC、見えてはいけないならBCCです。
誤って送ったメールは取り消せるのか
取り違えに気づいたあと、最初に浮かぶのが「送信を取り消せないか」という問いです。結論から書くと、届いたあとのメールを送った側から消す手段は基本的にありません。
Gmailには、送信の直後に取り消せる時間が設けられています。送信を押したあと、画面の下に取り消しの案内が短い時間だけ出ます。この時間内に押せば、メールは相手に届きません。設定で長くできる仕組みもありますが、それでも数十秒の話です。宛先を貼り付けて送ったあと、気づくまでに数分かかるのが実際なので、ここで助かる場面は限られます。
社内のメールサーバーを持つ組織向けには、送ったメールを取り消す仕組みが用意されている場合があります。ただし、これが働くのは同じ組織の中の相手に送ったときだけです。会員が個人のアドレスで受け取っている会の連絡では使えません。
現実的な対応は3つです。1つめが、事実の確定です。誰のアドレスが誰に渡ったかを一覧にします。2つめが、受け取った全員への連絡です。経緯を短く書き、届いたメールを削除してほしいことを伝えます。3つめが、手順の見直しです。同じ操作で二度目が起きないように、確認の順序を決めて文書に残します。
謝罪の連絡を出すときは、もう一度BCCで出すことになります。ここで同じ取り違えを繰り返す会があります。落ち着いてから送るか、役員2人で画面を見てから送ってください。
宛先を隠す作業そのものを、やらずに済む形にする
CCとBCCを取り違える事故は、注意で減らせますが、ゼロにはできません。年に何十回も一斉連絡を出す会では、担当が変わるたびに同じ危険が戻ります。根本を変えるなら、宛先を人が並べる工程そのものをなくす方向です。
参加している人に一斉に届く仕組みでは、アドレスを入力する場面がありません。会員のアドレスが互いに見えるかどうかという心配も消えます。いまグループの連絡に無料のメッセージアプリを使っている会は、宛先の心配からはすでに抜けています。その代わりに、書類と雑談が同じ流れに混ざる、既読の数は分かっても誰が答えていないかは分からない、といった別の困りごとが残ります。その違いを並べたものがLINEグループとの比較にあります。
誰でも入れる公開の場所を使うと、会員以外の人に案内が読まれます。招いた人だけが入る形との差はLINEオープンチャットとの比較で整理しています。会員のアドレスを隠す配慮をしてきた会が、連絡の場所を公開にしてしまうと、隠した意味がなくなります。会員の名前と連絡の内容がメンバー以外は見られない形になっているかを、移る前に確かめてください。
掲示板と予定表を持つ団体向けの道具に移った場合の違いはBANDとの比較にまとめてあります。案内を掲示板に保存し、出欠を予定表から取る形にすると、メールの本文に書いていた内容が2つに分かれて探しやすくなります。
町内会で回覧板と行事の出欠をどこでまとめているかの例は町内会での使われかたに並んでいます。BCCの配信で回していた会が、班ごとの連絡をどう移したかの流れが見られます。学年や委員会で担当が分かれる団体ならPTAでの使われかたのほうが近くなります。一斉に出す連絡と、学年だけに出す連絡を分ける形が入っています。
教室や習いごとで、生徒の家庭に一斉連絡を出している場合は教室での使われかたが参考になります。休講の連絡を家庭ごとに送り分ける場面が入っています。費用や使い始めの手順でよく聞かれることはよくある質問にまとめてあります。移すかどうかを決める前に、いま一斉連絡に使っている時間を1回あたりで測ってください。宛先を並べる時間、確認する時間、届かなかった人に電話する時間を足すと、年間でどれだけの作業になっているかが数字で出ます。
Q1. CCとBCCの違いは結局どこですか?
入れたアドレスが他の受信者に見えるかどうかです。CCは全員に見え、BCCは送った人以外の誰にも見えません。届くかどうかは同じです。会員への一斉連絡でアドレスを互いに知られたくない場合はBCCを使い、役員に内容を共有したい場合はCCを使います。
Q2. BCCで一斉送信するとき、Toは空でよいですか?
空にしないでください。Toが空のメールは迷惑メールとして扱われる割合が上がります。会として用意したアドレスを自分でToに入れ、会員をBCCに並べる形にしてください。自分のところに届いた1通で、本文やリンクが正しく表示されているかも確かめられます。
Q3. 1通に何人まで入れられますか?
無料のGmailでは、To、CC、BCCの合計で500件を超えると送れません。1日に500通を超える送信も止まります。仕事や学校で使うGoogle Workspaceのアカウントは1通あたり2,000件、1日2,000通ですが、無料の試用期間中は500件と500通に下がります。上限に達すると最長24時間送信できません。
Q4. CCに入れて送ってしまったとき、どうすればよいですか?
まず、誰のアドレスが誰に渡ったかを一覧にして事実を確定させます。次に、受け取った全員に経緯と謝罪を出し、届いたメールを削除してほしいことを伝えます。個人情報保護委員会は、民間の事業者について本人の数が1,000人を超える漏えいを報告の対象としています。人数が届かない場合も、記録を残して再発を防ぐ手順を決めてください。