LINEで緊急連絡網を作る形は、いまいちばん多く選ばれている。理由は単純で、会員の端末にすでに入っているからである。ただ、作ったあとに必ず同じ壁に当たる。既読が付かない人がいる、大事な連絡が雑談に埋もれる、返事が来ない人を追いかける手間が残る。この記事では、LINEで緊急連絡網を組むときの手順を公式のガイドに載っている機能から確かめ、届かない相手をどう拾うか、どこから別の手段を検討する時期になるかを整理する。
LINEが災害の連絡に使われてきた経緯
そもそもLINEは、連絡が取れない状況への答えとして始まったサービスである。この出発点を知っておくと、機能の並びが理解しやすくなる。
LY Corporationのガイドには、2011年6月に誕生したLINEは東日本大震災で大切な人と連絡が取れなかった経験を元に、スマートフォンで大切な人とつながるコミュニケーションアプリとして生まれたと書かれている。同じページには、電話回線がつながらなくてもインターネットにつながっていればいつでもどこでも利用できるという説明も並んでいる。
この「電話回線がつながらなくても」という点が、団体の連絡網にとって重い。名簿の順に電話をかける形は、回線が混み合った時点で止まる。災害用伝言ダイヤルのような公的な仕組みも、災害の発生により被災地への通信がつながりにくい状況になった場合に提供が開始されるもので、平常時には使えない。つまり、行事の中止や休校のような日常の緊急連絡は、団体が自分で手段を持っておく必要がある。
そして公式のガイドは、緊急時の備えとして連絡網を作ることを明示的に案内している。
LINEのトークでは、相手に個別に連絡をすることも、複数人に同時に連絡をすることもできます。 例えば、家族や親戚、学校の同級生やご近所さんなど、緊急時に協力するメンバーであらかじめLINEに「グループ」を作っておくと、いざというときの連絡網として便利です。 出典: guide.line.me
ここに書かれているのは、あらかじめ作っておくという点である。災害が起きてからグループを作ろうとしても、参加の案内を配る手段がない。平常時に作り、普段から使っておくことが前提になっている。
作り方は3つあり、選ぶ基準は連絡先を交換するかどうか
LINEで緊急連絡網を組む方法は、大きく3つに分かれる。どれを選ぶかは、会員同士が連絡先を交換してよいかで決まる。
1つめはグループである。会員を招待して1つの場を作る。もっとも手数が少なく、操作も慣れた形のままなので、参加の率が高い。ただし、参加すると互いのアカウントが見える形になる。
2つめはオープンチャットである。公式のガイドでは、トークルームごとにプロフィールを設定でき、LINEに登録している名前とプロフィール画像は同期されず個々に設定できると案内されている。招待はURLや二次元コードの共有でできるとされ、LINEの友だち登録をしなくてもグループトークでやりとりができる。会員同士が面識のない会で効く形である。
3つめは個別のやりとりを役員が分担する形である。連絡先を互いに知らせたくない、しかし匿名の場も作りたくないという会が選ぶ。ただし、これは電話をかけ続ける形と同じ構造なので、人数が増えると役員の負担が積み上がる。緊急連絡網としては最も弱い。
現実的な判断は、すでに会員同士が顔を知っているならグループ、面識がないならオープンチャットである。町内会や部活はグループで足り、地域の防災の集まりやマンションの住民の集まりはオープンチャットが向く。公式のガイドも、同じ地域やマンションに住む住民同士で災害情報を共有するには匿名でグループトークに参加できるオープンチャットも活用できると案内している。
グループで組むときの手順と、最初に決めること
グループを作る操作そのものは数分で終わる。時間をかけるべきは、その前後である。
先に決めておくことが4つある。1つめは、緊急の連絡を出せる人を誰にするかである。会長だけにすると、会長に連絡が付かないときに何も出せない。2人以上を指名しておく。
2つめは、この場で何を流すかである。緊急の連絡だけを流す場にするのか、普段の雑談も含めるのか。雑談を含めるなら、緊急の連絡が埋もれない仕組みを併せて決める必要がある。分けるなら、グループを2つ作る形になる。
3つめは、入っていない会員の受け持ちである。どの手段を選んでも、参加しない人は必ず残る。その人に紙か電話で届ける係を先に決めておく。人数が数人なら、役員が分担すれば足りる。
4つめは、抜けた会員をいつ外すかである。会を離れた人がグループに残り続けると、会員以外が連絡を読んでいる状態になる。年度末に見直す、離れた時点で外す、といった手順を文章にしておく。
案内の文面も用意する。会員に渡す紙には、参加の入口を1つだけ書く。選び方を並べると、そこで止まる人が出る。二次元コードを載せて読み取るだけの形にしておくと、年配の会員も入りやすい。そして、何が見えて何が見えないかを1行添える。参加した人の名前が他の会員に見えるのかどうかは、必ず質問が出る点である。
既読が付かない相手を、どう拾うか
ここが、LINEで緊急連絡網を組んだ会が最も困る場所である。順に手を打っていく。
まず、既読の数字が何を示すかを正しく理解する。グループの投稿に付く既読の数は、その投稿を画面に表示した人の数である。誰が読んでいないかは、そのままでは分からない。人数が多いグループでは、数字だけを見て誰を追いかけるかを決められない。
そこで、返事を求める形に変える。無事かどうか、参加するかしないかを、押すだけで答えられる形で聞く。公式のガイドでは、返信不要なメッセージにはリアクションをするだけでも安心感が伝わると案内されており、この機能はLINEのバージョンiOS/Android 11.11.0以降で利用できるとされている。了解を文字で返す形をやめてリアクションに寄せると、トークが埋まらず、かつ反応した人が分かる。
次に、回答の締め切りを先に決める。締め切りを設定しないと、追いかける相手が絞れない。今日の午後6時までに反応がない人には電話をします、と最初の投稿に書いておくと、動く人が増える。
3つめに、反応しない人の名前を記録する。3回続けて反応がない人は、通知を切っているか、番号や端末が変わっている可能性が高い。名簿を全部確認するのではなく、その数人だけを確かめればよい。
4つめに、通知の設定を案内する。会員数が多いと1日に届く件数が増え、うるさいと感じた人が通知を切る。切った人には緊急の連絡も届かない。案内の文面に、静かにしたい時間帯の設定の仕方を1行入れておくと、この形の脱落を減らせる。
それでも、届いたかどうかを一覧で確かめる仕組みは、グループの中には用意されていない。ここが構造の限界である。人数が100人を超える会では、この確認作業だけで役員の時間が消える。
埋もれさせないための機能を、先に覚えておく
緊急の連絡が読まれない原因の多くは、届いていないことではなく埋もれていることである。公式に案内されている機能で、かなり防げる。
1つめはアナウンスである。指定したメッセージをトーク画面の上部に固定表示できる機能として案内されている。集合時間や待ち合わせ場所、非常時の荷物の場所のように、一定期間目立たせておきたい情報に使う形が公式に示されている。緊急の連絡を出したら、まずこれを設定する。
2つめはノートである。公式のガイドでは、大人数のグループでは位置情報や近辺の写真を一度に送れるノートを活用するとトークが埋もれずに状況を伝えられると案内されている。避難場所や緊急時の対応のように、忘れてはいけない大切な情報はノートに保存しておくといつでも見返せるとも書かれている。文章、画像、動画、リンク、位置情報を保存できるとされているので、年間の行事の予定や連絡の判断基準を1つ作って保存しておくとよい。
3つめは位置情報である。具体的な集合場所を指定するときや被害の状況を共有するときに、言葉だけで表現しきれないものを伝える手段として案内されている。災害時は端末の電池の消費を抑えるため、位置情報の送信時以外はGPSの機能を切っておくようにという注意も併せて書かれている。
4つめはステータスメッセージである。自分の名前とともに表示される短いメッセージで、友だちになっている人全員に見てもらえるため、緊急時に無事であることや避難先を入力することで状況を伝えられると案内されている。役員が動いている最中に、逐一返事を書かずに状況を示す使い方ができる。
この4つを役員が知っているかどうかで、同じグループでも連絡の通り方が変わる。作った直後に、役員だけで一度試しておくとよい。
災害のときにLINE側が用意している仕組み
団体の連絡網とは別に、LINEそのものが災害時に動かす仕組みがある。会員に案内しておくと、役員が集める作業が減る。
1つめはLINE安否確認である。公式のガイドでは、震度6以上などの大規模な災害が起こった際にホームタブやトークタブ、友だちタブなどに赤枠の表示が出て、上部の赤い災害バナーや友だちリスト内の表示から安否を報告できると案内されている。この機能はLINEのバージョンiOS/Android 12.2.0以降で利用可能とされ、出現の条件は状況を見て変更する可能性があるとも書かれている。報告は無事か被害ありから選び、詳しい状況を文章で加えられる形になっている。
2つめは防災速報である。自分の住む地域をLINEに登録すると、その地域の災害情報をトークで受け取れると案内されている。Yahoo!防災速報と連携し、避難情報、地震情報、津波予報、気象警報など9つの防災速報に対応するとされ、国内最大3地点まで登録できるので勤務先や家族が住む地域の情報も受け取れる。受け取るには「LINE スマート通知」の公式アカウントを友だち追加する形になっている。
この2つは、団体が用意する連絡網の代わりにはならない。会員個人が自分の安否を身内に知らせる仕組みであり、行事の中止を会員に伝える仕組みではない。ただ、大きな災害の直後は役員も被災している。会員が自分で状況を知らせられる手段を先に案内しておくと、役員が全員に確認を取る作業の一部が省ける。
会員への案内としては、地域の登録と安否確認の表示の見方を、平常時に一度伝えておけば足りる。緊急のときに操作の説明から始めることにならないよう、総会の資料に1ページ挟んでおく形が現実的である。
向いている点を、とりまとめる人の手間で数える
LINEで緊急連絡網を組む利点は、機能の多さではない。とりまとめる側の手間がどこで減るかで数えるほうが正確である。
最大の利点は、新しく覚えることがほぼないことである。会員の端末にすでに入っていて、操作も日常のやりとりと同じである。新しいIDとパスワードを作らせる形は、そこで半分が止まる。この関門がないことの効果は、機能のどれよりも大きい。
2つめは、直列の連鎖を断ち切れることである。名簿の順に伝える形は、途中の1人で止まる。全員に同時に届く形に変えるだけで、緊急連絡網の最大の欠陥が消える。
3つめは、写真と位置情報をそのまま送れることである。被害の状況、集合場所、道路の通行止め。言葉で説明すると往復が増えるものが、1枚で済む。
4つめは、費用がかからないことである。会費に上乗せする話にならないため、総会で反対されにくい。導入できない仕組みを検討する時間は、そのまま先延ばしの時間になる。この点は軽く見えて重い。
5つめは、電話をかける側の負担が消えることである。役員が自分の携帯電話から30人に順に電話をかけていれば、それは会計に載らない負担として毎回誰かが払っている。ここが見えるようになるのは、切り替えたあとである。
気をつける点と、向かない場面
同じ理由の裏返しとして、弱い部分もはっきりしている。先に知っておけば手当てができる。
1つめは、届いたかどうかの把握である。誰が読んでいないかを一覧で確かめる仕組みは用意されていない。人数が増えると、この確認が役員の仕事として積み上がる。
2つめは、過去の連絡を探しにくいことである。文字のやりとりは流れていくため、前回の台風のときの判断や去年の中止の連絡を探すには遡ることになる。残したいものはノートに保存する、という使い分けを最初に決めておく必要がある。
3つめは、予定が別の場所にあることである。緊急の連絡の大半は、すでに決まっている予定の変更である。予定表が紙の年間計画にあると、変更を2か所に書く手間が毎回かかる。
4つめは、参加すると互いのアカウントが見えることである。会員同士が面識のない会では、これが導入の反対理由になる。オープンチャットを選べば避けられるが、そのときは別の癖が出る。
5つめは、退会したあとの扱いである。会を離れた人を外す作業を決めていないと、会員以外が連絡を読んでいる状態が続く。ここは仕組みでは防げないので、手順を文章にしておくしかない。
いま使っている形の限界がどこにあるかを、機能ごとに並べたものはLINEグループとの比較にまとめてある。読み替えると、どの手間が残り続けるのかが分かる。
オープンチャットで組む場合に変わること
匿名で参加できる形を選ぶと、できることと注意する点が入れ替わる。
まず人数の枠が広がる。公式のガイドでは、グループトークには最大5,000人まで参加が可能で、それ以上に拡張することもできると案内されている。現在のLINEグループでは500人までとされているので、大規模な組織ではこの差が効く。
参加の方法も選べる。誰でも参加できる全体公開、設定した質問や参加コードを入力することで参加できる参加の承認と参加コードの入力の3種類があり、使用の用途に合わせて使い分けられると案内されている。町内会や学校のように参加者を限りたい場では、参加コードの形が現実的である。
管理の面でも利点がある。管理の権限を持つ共同管理者を最大100名まで指名できるとされている。役員が交代しても管理者が1人だけという状態を避けられる。1つのトークルームの中に複数の小さなトークルームを作れるサブトークルームの機能も案内されているので、班ごとの連絡を分けられる。
途中で参加した人が過去のやりとりを遡れる点も、団体では効く。年度の途中で入った会員に、これまでの経緯を説明し直す必要が減る。
注意する点は、匿名であることの裏返しである。誰が読んで誰が読んでいないかが、名前で追えない。安否の確認のように個人を特定して確かめる必要がある場面には向かない。全体への情報の共有と、個人の安否の確認は、別の手段で持つ判断になる。参加者の管理と過去の記録の扱いの癖はLINEオープンチャットとの比較で確かめられる。
役員だけの相談の場を、会員の場と分ける
グループを1つしか作らない会で、必ず起きることがある。役員の相談が会員の目の前で行われてしまうことである。
緊急の場面では、判断の前に相談が要る。中止にするか延期にするか、どこまでの範囲に連絡を出すか、誰が現場を見に行くか。このやりとりが会員全員に見える場で流れると、決まっていないことが決まったように伝わる。連絡を受けた会員が、それぞれの解釈で動き始める。
だから、場を2つ作る。会員全員が入る場と、役員だけが入る場である。役員の場で結論を出し、決まったことだけを会員の場へ1本の投稿として流す。この形にすると、会員が読む投稿の数が減り、読まれる割合が上がる。
分けるときに気をつけるのは、名前の付け方である。どちらがどちらか分からない名前にすると、役員が投稿先を間違える。緊急の連絡を役員の場に流してしまうと、誰にも届かない。会の名前だけの場と、会の名前に役員と添えた場という形で、一目で分かるようにしておく。
役員が交代したときの作業も決めておく。退任した役員を役員の場から外し、新しい役員を入れる。ここを忘れると、退任した人が相談の内容を読み続ける状態になる。年度の切り替わりの作業として、名簿の更新と同じ時期に並べておくとよい。
そして、役員の場に何を残すかも決める。判断の基準、過去の対応、連絡の文面の見本。この3つを残しておくと、次の年の役員が同じ議論を繰り返さない。流れていく場に置いたままにせず、ノートの形で保存しておく。
参加していない会員を減らすための案内のしかた
どの手段を選んでも、参加しない会員は残る。ただ、その人数は案内の書き方で変わる。
まず、機能を並べた案内は避ける。予定表も出欠の確認も写真の共有もできますと書くと、読む側は覚えることが増えたと受け取る。書くべきは、読む人の手間がどう減るかである。電話が回ってこなくなる、返事は押すだけで済む、行事の予定はいつでも見られる。この3つで足りる。
次に、入口を1つだけ示す。二次元コードを1つ載せて、読み取って参加を押すだけの形にしておく。方法を2つ並べると、どちらがよいかを考える時間が生まれ、そこで止まる人が出る。
3つめに、何が見えて何が見えないかを1行で書く。参加した人の名前は他の会員に見えるのか、電話番号は見えないのか。ここを書かずに案内すると、必ず総会で質問が出る。先に書いてあれば、その場で終わる。
4つめに、参加しない選択も認めると明記する。従来の紙と電話を続ける人がいてよい、と書いておくほうが、結果として参加する人は増える。強く求められると身構える人がいるためである。
5つめに、困ったときの相談先として役員の名前を出す。提供元に問い合わせてくださいという案内では、年配の会員は動けない。最初の1か月だけでも、会の中に聞ける人がいる状態を作っておくと、離脱がはっきり減る。
案内を出す時期も判断の1つである。年度の切り替わりに合わせると、名簿を作り直す作業と重ねられる。行事の直前に急いで始めると、準備で手いっぱいの役員が支える側に回れない。落ち着いている月に始めるほうが、定着する。
通話と写真の扱いで、先に決めておくこと
緊急の場面では、文字だけで済まないことがある。ここも先に決めておくと迷わない。
通話については、グループでの通話を使うかどうかを決める。役員が数人で相談するには早いが、全員が入った場で通話を始めると、参加していない人に着信の通知が飛ぶ。深夜や早朝に鳴ると、それだけで離れる人が出る。使うのは役員の場だけ、という線を引いておくとよい。
写真については、送る場所を分ける。被害の状況や道路の通行止めのように、その場で伝えたい写真は流れていく場でよい。行事の記録として残したい写真は、あとから探せる場所に保存する。この使い分けを決めていないと、1年後に写真を探すために画面を遡ることになる。
子どもが写る写真は、扱いをさらに分ける。撮影の場で先に伝えておくか、参加の案内に一文添えておくか、どちらかの形で同意を取る手順を決めている会が多い。法律の解釈を役員だけで決めるのではなく、同意を取る手順を決めることが実務になる。
保存の容量も頭に入れておく。写真や動画を大量に共有し続けると、端末側で古いものが見られなくなることがある。残したい写真は、別の場所へ保存しておく作業を年に1回だけ入れておく。行事が終わった直後にやると、誰が撮ったものかが分かるうちに片が付く。
そして、写真を送ってよい人を決める。全員が自由に投稿できる形は活気が出るが、緊急の連絡が埋もれる原因にもなる。緊急の場では役員だけが投稿し、記録の場では全員が投稿できる。この分け方が、いちばん無理がない。
人数と回数が増えると、どこから別の手段を考える時期になるか
LINEで足りるかどうかは、会の規模と緊急の連絡の回数で決まる。線を数で引いておく。
会員が50人までなら、グループで足りる。返事が来ない人は数人なので、その人だけを役員が直接受け持てばよい。ここで別の仕組みを入れると、覚えることだけが増える。
会員が100人を超えると、届いていない人を目で数えられなくなる。ここから、回答の状況が一覧で見えるかどうかが効き始める。
緊急の連絡が年に3回以上出る団体では、別の問題が出る。毎回その場で聞き方を組み立てていると、集計に時間がかかる。聞き方を固定できる仕組みのほうが、役員の時間を守れる。
そして、予定と出欠と写真が別の場所に散らばっている状態が続いているなら、そこが判断の材料になる。連絡はLINEのグループ、予定は紙の年間計画、出欠は回覧か口頭、写真は個人の端末の中、名簿は表計算で会長のパソコンに保存。この5つに分かれていると、役員が代わるときに引き継ぐものが5つになる。集まりの運営を丸ごと1つに寄せた形はBANDとの比較で仕様ごとに比べられる。
移すときは、全部を一度に移さない。まず予定と出欠だけを移し、連絡はしばらく両方で流す。会員が慣れてから寄せる。一度に変えると、役員も会員も覚えることが増えて止まる。
判断のときに見落としやすい3つの点
機能と料金の表を作ると、実際に効く項目がむしろ落ちる。問い合わせが集まるのは次の3つである。
1つめは、来年の担当に渡すものがいくつになるかである。連絡と名簿と予定と写真が別々なら、引き継ぎの資料を作るところから時間がかかる。1つに入っていれば、渡すのはアカウントの管理だけになる。
2つめは、会員以外が中を見られるかどうかである。メンバー以外は見られない形になっていれば、公開の範囲についての説明を毎年やり直さなくてよい。総会で必ず出る質問が、1つ減る。
3つめは、いま届いていない会員が何人いるかを数えられるかどうかである。この数字が出ない手段は、改善のしようがない。数えられる形にしておくこと自体が、連絡網の質を上げる。
団体の種類によって重い場所は違う。町内会は回覧と出欠の集計、そして名簿の扱いが重く、その事情に沿った形は町内会での使われかたで確かめられる。PTAは役員の任期が1年で回るため、引き継ぎそのものが本題になる。こちらはPTAでの使われかたに整理してある。サークルは会員の出入りが多く、抜けた人を外す作業が毎月発生する。その形はサークルでの使われかたにまとめてある。教室や道場では、休講の連絡と保護者への案内が毎週繰り返される。そこは教室での使われかたにある。人数の上限や費用の条件のように役員会で必ず聞かれる点はよくある質問に集めてあるので、会議の前に読んでおくと答えられる質問が増える。
順番をまとめると3つである。まず、いま返事が来ない会員が何人いるかを数える。次に、緊急の連絡を出せる役員が何人いるかを数える。最後に、来年の担当に渡すものがいくつあるかを数える。この3つの数字が出れば、いまの形を続けるか移すかは自然に決まる。機能の多さや料金の安さから入ると、たいてい外れる。
Q1. LINEのグループは何人まで参加できますか?
LY Corporationのガイドでは、現在のLINEグループでは500人まで参加が可能とされています。オープンチャットのトークルームは最大5,000人まで参加でき、それ以上に拡張することもできると案内されています。全戸加入の町内会でもグループの枠で足りる会が大半です。
Q2. 既読が付かない人がいるとき、どうやって拾えばよいですか?
返事を押すだけで答えられる形に変え、締め切りを先に投稿に書きます。返信不要なメッセージにはリアクションで答えてもらう形が公式に案内されており、この機能はiOS/Android 11.11.0以降で使えます。3回続けて反応がない人だけを、電話や紙で確かめます。
Q3. 大事な連絡が雑談に埋もれないようにできますか?
指定したメッセージをトーク画面の上部に固定表示できるアナウンスの機能が案内されています。避難場所や緊急時の対応のように残しておきたい情報は、ノートに保存するとトークが埋もれずにいつでも見返せるとされています。流す場所と残す場所を分けるのが基本です。
Q4. 会員同士が連絡先を知らせずに参加できますか?
オープンチャットは、トークルームごとにプロフィールを設定でき、LINEに登録している名前とプロフィール画像は同期されないと案内されています。友だち登録をしなくても参加できるため、面識のない会員が集まる会に向きます。ただし誰が読んでいないかを名前で追えなくなります。
