出欠とアンケート

5段階評価のアンケートの作り方|選択肢の言葉をそろえる

2026年10月3日 ・ Tsudoo編集部

アンケートの5段階評価は、作り方でほぼ結果が決まる。同じ行事について聞いても、選択肢の言葉を変えるだけで満足の割合は動く。集めたあとに数字を眺めて首をかしげるのは、多くの場合、設計の段でつまずいているからである。この記事では、5段階評価のアンケートの作り方を、選択肢の言葉の選び方、真ん中の扱い、無料の道具での作り方、集計の見方の順に並べる。行事のあとや教室の月末に配るものを想定して、そのまま使える形で整理する。

5段階評価は、何を測る道具なのか

先に、この形が何のために作られたものかを押さえておくと、作り方の判断が速くなる。

段階を並べて答えてもらう形には名前が付いている。調査を手がける事業者の解説は、この点を次のように整理している。

このように、あらかじめ設定された明確な評価段階(スケール)に従って、ある特定の事物や事象を判断させる方法のことを「評定尺度法」といい、その評価段階(スケール)のことを「リッカート尺度」といいます。 出典: asmarq.co.jp

同じ解説では、リッカート尺度はアメリカの社会学者であるレンシス・リッカートに由来し、回答者の意見や認識、行動の程度を測定する代表的な手段の1つになっていると説明されている。そして、回答者にとって明確な事実を答えるものではないため、白黒はっきり答えにくい質問でもその程度や振れ幅を聞き取れるとされている。

ここが要点である。5段階評価は、事実を確かめる道具ではない。何人参加したか、いくらかかったかは事実なので、段階で聞く必要はない。段階で聞くのは、満足したか、負担に感じたか、続けたいか、といった程度の話である。

この線を最初に引いておくと、質問の数が減る。事実で確かめられることを段階で聞いている質問は、外せる。行事のあとのアンケートで「参加しましたか」を5段階で聞いている用紙は、実際にしばしば見かける。

5段階にする利点と、向かない場面

段階の数は3でも7でも作れる。5が選ばれる理由と、選ばないほうがよい場面を分けておく。

利点の1つめは、答える側の負担が軽いことである。選択肢が並んでいれば、読んで押すだけで済む。文章で書いてもらう形に比べて、回答の率が上がる。行事のあとの用紙は、その場で回収できるかどうかで集まる数が変わるので、ここは大きい。

2つめは、集計が数で扱えることである。文章の回答は、読んで分類する作業が発生する。会員が100人いれば、それだけで役員の時間が消える。段階で答えてもらえば、割合をそのまま出せる。

3つめは、年ごとに比べられることである。同じ質問と同じ選択肢で毎年聞けば、去年より上がったか下がったかが分かる。行事の見直しを議論するときに、この比較があるかどうかで話の進み方が変わる。

4つめは、答えにくい質問にも使えることである。役員の対応はどうだったか、会費は妥当かといった問いは、はいといいえでは答えにくい。程度で聞けるので、答える側の抵抗が下がる。

向かない場面もはっきりしている。1つめは、理由を知りたいときである。満足度が低いことは分かっても、なぜかは段階では出てこない。文章で書ける欄を1つ添えるか、別に聞く必要がある。

2つめは、回答者が数人のときである。10人のアンケートで平均を出しても、1人の答えで数字が大きく動く。人数が少ない教室やサークルでは、段階で聞くより直接尋ねるほうが早い。

3つめは、選択が要る場面である。次の行事を土曜にするか日曜にするかは、段階ではなく選択で聞く。程度を聞いても、決められない。

選択肢の言葉は、系統を混ぜない

作り方でいちばん結果が変わるのが、ここである。5つの選択肢に並べる言葉を、途中で系統を変えてしまう用紙が多い。

選択肢の言葉は、大きく3つの系統に分かれる。1つめは満足の系統で、とても満足、やや満足、どちらでもない、やや不満、とても不満と並べる。2つめは同意の系統で、そう思う、ややそう思う、どちらでもない、あまり思わない、思わないと並べる。3つめは頻度の系統で、いつも、よく、ときどき、まれに、まったくないと並べる。

失敗が起きるのは、この3つを1枚の用紙の中で混ぜたときである。1問目は満足の言葉、2問目は同意の言葉、3問目は頻度の言葉。答える側は、そのたびに読み直すことになる。読み直す手間が増えると、途中から真ん中ばかりを押す人が出る。

同じ用紙の中では、1つの系統に統一する。どうしても混ぜる必要があるなら、系統ごとに固まりを作り、その間に見出しを入れて区切る。

そして、言葉の間隔をそろえる。とても満足、満足、普通、やや不満、不満という並びは、上の2つの差が小さく、下の2つの差も小さいのに、真ん中との距離が広い。上下で対になる言葉を選ぶと、この歪みが消える。とても満足とやや満足、やや不満ととても不満のように、修飾の言葉を左右で対称にしておく。

もう1つ、良い方を左に置くか右に置くかも統一する。途中で向きが変わる用紙は、押し間違いを生む。良い方を左に置く形が読みやすいという意見と、悪い方から並べるべきという意見の両方があるが、どちらでもよい。1枚の中で変えないことだけが重要である。

真ん中の選択肢を残すか、外すか

5段階には必ず真ん中がある。ここをどう扱うかで、集まる数字の性格が変わる。

真ん中を残す利点は、答えられない人に逃げ道があることである。まだ判断できない、どちらとも言えないという状態を正直に答えられる。無理に選ばせると、その人の答えがどちらかに寄り、結果が歪む。

外す利点は、どちらかに寄っているかが分かることである。真ん中があると、迷った人がそこに集まる。集計したときに、真ん中が半分を占める用紙は、判断の材料にならない。

団体の運営では、残すほうを基本にするとよい。会員は行事の担当ではないので、細かい点まで判断できないことがある。無理に寄せた答えを集めると、翌年の判断を誤る。

ただし、真ん中の言葉には気をつける。どちらでもないと、普通は意味が違う。どちらでもないは判断の保留で、普通は評価である。普通と書くと、悪くはなかったという意味で押す人が増え、集計のときに保留と評価が混ざる。判断の保留として置くなら、どちらでもないと書いておく。

真ん中に人が集まりすぎる用紙には、別の原因があることも多い。質問が抽象的すぎるのである。行事全体の満足度を聞かれると答えにくいが、受付の案内は分かりやすかったかと聞かれれば答えられる。真ん中が多いときは、選択肢を疑う前に質問の具体性を疑うほうが早い。

段階の数を5以外にする判断

5段階が標準として扱われているが、場面によっては別の数のほうが合う。使い分けの目安を示す。

3段階にするのは、答える人の負担を最優先にしたいときである。高齢の会員が多い会や、行事の会場で立ったまま書いてもらう用紙では、選択肢が3つのほうが押し間違いが減る。よい、ふつう、よくないの3つで、判断に必要な情報は取れることが多い。細かい差を知りたいのでなければ、3で足りる。

7段階にするのは、回答が上に寄りすぎるときである。5段階で聞いて、上の2つに9割が集まる質問は、差が見えていない。段階を増やすと、その中での違いが出てくる。ただし、答える側が7つの言葉を読み分ける負担は上がるので、質問の数を減らして釣り合いを取る。

偶数にする、つまり4段階や6段階にするのは、どちらかに寄っているかを必ず知りたいときである。真ん中がないので、迷った人もどちらかを選ぶことになる。次の年に続けるか止めるかを決めるための質問には向く。ただし、判断できない人の答えが片方に混ざるため、自由に書ける欄を必ず添えて理由を拾えるようにしておく。

数を変えるときに気をつけるのは、去年との比較が切れることである。5段階で3年分そろっている質問を7段階に変えると、そこで蓄積が止まる。既存の質問は形を変えず、新しく知りたいことだけを別の数で聞く形にしておくと、両方が残る。

そして、1枚の用紙の中で数を混ぜない。3段階の質問と5段階の質問が並ぶと、答える側は毎回選択肢の数を数え直すことになる。数を変えるなら、用紙そのものを分ける。

質問文の書き方で守る5つ

選択肢を整えても、質問文が悪いと答えが揺れる。守るのは5つである。

1つめは、1問で1つのことだけを聞くことである。案内の分かりやすさと会場の使いやすさを1問にまとめると、どちらのことを答えたのか分からない。分けて聞く。

2つめは、期間を示すことである。練習に満足していますかでは、いつのことを答えればよいか分からない。この3か月の練習について、と先に置く。

3つめは、否定の形を使わないことである。分かりにくくなかったですかと聞くと、そう思うが肯定なのか否定なのか迷う。分かりやすかったですかと聞く。

4つめは、答えを誘う言葉を入れないことである。今年は役員が大変な思いをして準備しましたが、満足しましたかという問いには、不満と答えにくい。事実の説明は、質問文から外す。

5つめは、専門の言葉を使わないことである。会の内部で使っている略語や、担当だけが知っている名前を質問文に入れると、答える側が意味を取り違える。画面や案内に出ている呼び名をそのまま使う。

質問の数も抑える。目安は10問までである。紙で配る場合はA4の片面に収まる量にしておくと、回収の率が落ちない。聞きたいことを全部並べた用紙は、最後の数問が空欄で返ってくる。

そして、聞く順番を決める。答えやすい質問を先に置き、答えにくいものを後に回す。会費のように答えにくい質問を1問目に置くと、そこで書くのをやめる人が出る。

無料の道具で作るときに、設定できる範囲

費用をかけずに作るなら、Googleフォームがもっとも使われている。段階で聞くための形が複数あるので、違いを押さえておく。

Googleのヘルプでは、均等目盛という形式について、目盛は0または1から開始できるとされ、作成者は目盛の最大値を2から10の整数に設定できると説明されている。目盛の両端にラベルを設定できるとも書かれている。5段階で聞くなら、1から始めて最大値を5にし、両端に言葉を入れる形になる。

ただし、この形式は左端と右端にだけ言葉が入る。真ん中の3つには数字しか出ない。やや満足とどちらでもないの区別を回答者に示したいときは、別の形式を選ぶほうがよい。

その場合はラジオボタンを使う。選択肢を5つ作り、それぞれに言葉を書く。答える側が読むものが増えるが、意味の取り違えは減る。段階の意味を言葉で示したいときは、こちらが向く。

評価という形式もある。ヘルプでは、スター、ハート、高く評価のいずれかで表せるとされ、評価は3から10の整数に設定できると説明されている。星で答えてもらう形は感覚で押せる反面、星4つが何を意味するかが人によって違う。運営の判断に使う数字を集めるなら、言葉で示す形のほうが安全である。

複数の項目を同じ段階で聞くなら、選択式のグリッドが早い。ヘルプでは、1行につき1つ以上の回答の選択が可能なグリッドを作れるとされ、回答のカテゴリを評価する際によく使用されると説明されている。行に聞きたい項目、列に5段階の言葉を並べる形になる。列ごとに1つの選択肢に制限するといったルールも設定できるとされている。

フォームに入れられる量にも余裕がある。ヘルプでは、質問、説明、画像、動画などのコンテンツを最大300個まで追加でき、最大75個までセクションを追加できると案内されている。団体のアンケートでこの枠に届くことはまずない。

匿名で聞くときと、回答を1回にしたいとき

段階で聞くアンケートは、正直に答えてもらえるかどうかで価値が決まる。設定の使い分けを押さえておく。

Googleのヘルプでは、回答を1回に制限する設定があると説明されている。ただし、この設定を使うとフォームにアクセスして入力するためにGoogleアカウントにログインする必要があるとされている。会員にアカウントを持っていない人がいる団体では、この設定を入れると回答できない人が出る。

同じヘルプには、ユーザー名が記録されるのは設定でメールアドレスを収集する場合のみだという説明もある。誰が答えたかを記録しない形で聞きたいなら、この設定を入れないことになる。役員の対応について聞くような質問では、匿名にしたほうが答えが集まる。

回答の編集を許可する設定も用意されている。送信したあとに答えを直せる形である。段階で聞くアンケートでは、入れておくと押し間違いを直してもらえる。

結果の概要を表示する設定には注意が要る。ヘルプでは、この設定を入れると回答の概要に各質問に対する回答の全文やグラフが表示され、フォームに回答可能なすべてのユーザーがこれらの概要を閲覧できるとされている。自由に書ける欄を設けている場合、他の会員の書いた内容が読める状態になる。役員だけで見たい結果なら、この設定は入れない。

締め切りも仕組みで設定できる。ヘルプでは、フォームへのアクセスを削除する日付を選べると案内されている。締め切りを過ぎたら開けない形にしておくと、締め切り後の回答を手で除く作業が消える。

なお、段階で聞く質問を含むフォームには制約が1つある。ヘルプには、評価に関する質問を含むフォームはメールに埋め込めないという記載がある。メールの本文の中で答えてもらう形にはできないので、リンクを送る形になる。

集計は、平均だけで見ない

集めたあとの見方でも、判断が分かれる。ここを決めておかないと、役員会で数字の解釈を争うことになる。

平均を出すのは手軽だが、それだけでは分布が見えない。5段階の平均が3.0という数字は、全員が真ん中を押した場合にも、半分が5で半分が1の場合にも出る。前者は関心が薄い状態で、後者は意見が割れている状態である。打つ手が正反対になる。

だから、割合を併せて見る。上の2つを選んだ人の割合、下の2つを選んだ人の割合、真ん中の割合。この3つを並べると、状態が一目で分かる。

年ごとに比べるときも、割合のほうが扱いやすい。平均が3.2から3.4に動いたと言われても意味が取りにくいが、満足と答えた人が6割から7割に増えたと言えば伝わる。役員会や総会で示す数字は、割合にしておくほうがよい。

回答した人数も必ず一緒に出す。会員が200人で回答が20人なら、その数字は会員全体の意見ではない。回答した人数と会員の人数を並べて書く習慣を付けておくと、数字を過大に読むことを防げる。

自由に書ける欄の扱いも決める。全部を役員会に持っていくと読む時間がかかる。同じ趣旨のものをまとめて、件数を添えて示す形にする。1件だけの意見を大きく扱うと、判断が偏る。

そして、結果をどこに残すかを決めておく。年度ごとに保存する場所を決めておけば、翌年の担当が前例を見られる。やりとりの中に流してしまうと、次の年には探せない。

よく起きる失敗を、5つ並べる

同じ失敗が繰り返されている。先に知っておけば避けられる。

1つめは、選択肢の系統を混ぜることである。満足の言葉と頻度の言葉が1枚に並ぶと、答える側が読み直す。真ん中ばかりが押される用紙の原因は、たいていここにある。

2つめは、必須の欄を増やしすぎることである。全問を必須にすると、答えたくない1問のために送信をやめる人が出る。必須にするのは、判断に直結する数問だけにする。

3つめは、去年と質問文を変えてしまうことである。少し直しただけでも、数字は比べられなくなる。改善したいなら、去年の質問を残したまま新しい質問を追加する形にする。

4つめは、回答の締め切りを書かないことである。なるべく早くという書き方では集まらない。日付で書き、締め切り後に何が起きるかも添える。

5つめは、集めたのに何も変えないことである。2年続けて同じ不満が出ているのに行事の形が変わらないと、3年目は回答が減る。変えたことと変えなかったことを、次の案内で1行ずつ示す。この1行があるかどうかで、回答の率が変わる。

もう1つ添えると、配る手段を1つに絞る失敗もある。紙だけにすると、欠席した人の分が集まらない。画面だけにすると、端末を持っていない会員の分が落ちる。両方を用意し、たまる先を1か所にしておくと、担当は困らない。

団体の場面ごとに、何を聞くか

同じ5段階でも、場面によって聞くべきことが違う。よくある3つの場面で整理する。

行事のあとに聞くなら、次の年の判断に使える項目に絞る。日程はちょうどよかったか、時間の長さはどうだったか、案内は分かりやすかったか、また参加したいか。この4問と、自由に書ける欄が1つで足りる。運営の反省点を全部聞こうとすると、質問が20問になり、回収が落ちる。

教室や道場で月末に聞くなら、続けるかどうかに関わる項目を置く。練習の内容は身についているか、進み方は速すぎないか、質問しやすい雰囲気か。保護者に聞く場合は、家での様子と、連絡の分かりやすさを加える。ここで集まる数字は、退会の前ぶれを見つける材料になる。

総会の前に聞くなら、会費と負担の項目が中心になる。会費は妥当か、役員の仕事の量はどうか、行事の数は多すぎないか。答えにくい項目が並ぶので、匿名にしておく。誰が答えたか分かる形では、本音が出ない。

どの場面でも、聞いたことは翌年も同じ形で聞く。年ごとの変化が見えるようになるのは、2年目からである。1年だけの数字は、高いのか低いのかを判断する基準がない。

そして、聞く回数を増やしすぎない。行事ごとに毎回配ると、答えるのが作業になる。年に2回か3回に絞り、そのかわり結果を必ず会員に返す形にしておくほうが、回答の質が保たれる。

紙で配る場合に、画面と変えるところ

会員に年配の方が多い団体では、紙が主になる。画面用の作りをそのまま印刷すると使いにくいので、変える点を挙げる。

まず、1枚に収める。裏面まで続くと、裏を見ない人が出る。質問を絞り、A4の片面に入る量にする。

次に、記入の場所を大きくする。5段階に丸を付ける形なら、選択肢の間隔を広く取る。狭いと、どちらに付けたのか判別できない回答が出る。集計の担当が判断に迷う用紙は、そこで時間を食う。

3つめに、文字を大きくする。小さい字で詰め込むと、読まずに真ん中に丸を付ける人が出る。行事の会場で書いてもらうなら、立ったまま読める字にしておく必要がある。

4つめに、回収の方法を用紙に書く。その場で箱に入れるのか、次回持ってくるのか。書いていないと、持ち帰ったまま忘れられる。回収の率がいちばん高いのは、その場で書いて出してもらう形である。

5つめに、集計の手間を先に見積もる。紙で100枚集まると、数えて入力する作業が発生する。担当が1人なら、質問を5問までに絞っておく。入力したあとの用紙をどうするかも決めておく。記入した人が分かる情報が入っているなら、保管の期間と処分の仕方を決めておく必要がある。

紙と画面の両方で集めるなら、質問文と選択肢の言葉を完全に同じにする。片方だけ言い回しを変えると、合わせて集計できなくなる。

紙の用紙を作るときは、画面の側を先に作ってから印刷用に直すほうが早い。質問の順番や選択肢の言葉を1か所で決めておけば、両方の内容が食い違わない。逆に紙を先に作って画面へ写すと、写し間違いが入りやすい。

集めた結果を、運営の判断に繋げる

アンケートは集めることが目的ではない。判断が変わるところまで持っていって、初めて役に立つ。

結果を見る会議を、先に予定に入れておく。集めたあとで日程を調整する形にすると、次の行事の準備が始まってしまい、結果を見る機会がなくなる。回収の締め切りの2週間後に役員会を置いておくとよい。

会議に出す資料は1枚にする。質問ごとに、上の2つの割合、下の2つの割合、回答した人数。この3つだけを並べる。グラフを何枚も作ると、見る時間のほうが長くなる。

決めることも先に絞る。今年のアンケートで何を決めるのかを、配る前に書いておく。日程を変えるかどうか、時間を短くするかどうか。決めることが決まっていれば、聞く質問も自然に絞れる。

そして、会員に結果を返す。全部の数字を返す必要はない。変えることと変えないこと、その理由を3行で書けば足りる。この1回があるかどうかで、次のアンケートの回答の率が変わる。

結果の保存先も決める。連絡と予定と記録が別の場所に散らばっていると、翌年の担当は去年の結果を探せない。連絡はひとつの手段、予定は紙の年間計画、アンケートの結果は誰かのパソコンの中。この形だと、引き継ぐものが3つになる。メンバー以外は見られない場所に、連絡と予定と記録がまとまっていれば、渡すのはアカウントの管理だけになる。

いま使っている手段でどこまでできるかは、機能を並べたページで確かめられる。会員全員が入っている前提で始める形とその限界はLINEグループとの比較に整理してある。投票や出欠を投稿に載せられる形はBANDとの比較で仕様ごとに比べられる。

聞き方をそろえると、続ける手間が減る

最後に、作り方の判断を3つに畳んでおく。

1つめは、選択肢の言葉を1つの系統に統一することである。満足の言葉で聞くなら、全問を満足の言葉で並べる。この1つを守るだけで、真ん中に集まる回答が減り、数字が使えるものになる。

2つめは、質問を10問までに絞ることである。聞きたいことを全部並べると、後半が空欄で返ってくる。決めることを先に決めて、そこに要る質問だけを残す。

3つめは、去年と同じ形で聞くことである。比べられる数字が2年分そろうと、判断の精度が上がる。毎年作り直していると、いつまでも基準ができない。

団体の種類によって、聞く内容の重みは変わる。町内会は行事の日程と負担の項目が中心になり、その事情に沿った形は町内会での使われかたで確かめられる。PTAは役員の仕事の量が最大の論点になる。こちらはPTAでの使われかたに整理してある。サークルは会員の入れ替わりが早く、続けるかどうかに関わる項目が効く。その形はサークルでの使われかたにまとめてある。教室や道場では、月ごとの様子と保護者への連絡の分かりやすさが軸になる。そこは教室での使われかたにある。学校と重なる場では、どこまでを学校が聞きどこからを団体が聞くかを分ける必要があり、その形は学校での使われかたに整理してある。集める頻度や匿名の扱いのように役員会で必ず聞かれる点はよくある質問に集めてあるので、会議の前に読んでおくと答えられる質問が増える。

選択肢の言葉をそろえ、質問を絞り、去年と同じ形で聞く。凝った設計より、この3つを続けるほうが結果に効く。

Q1. 5段階評価の真ん中は残すべきですか?

団体のアンケートでは残すほうを基本にします。会員は行事の担当ではないため、細かい点まで判断できないことがあり、無理に寄せた答えを集めると翌年の判断を誤ります。真ん中の言葉は「どちらでもない」にします。「普通」と書くと、判断の保留と評価が混ざります。

Q2. Googleフォームで5段階評価はどう作りますか?

均等目盛の形式は、目盛を0または1から開始でき、最大値を2から10の整数に設定できると案内されています。1から始めて最大値を5にし、両端にラベルを入れます。真ん中の選択肢にも言葉を出したい場合は、選択肢を5つ書いたラジオボタンを使います。

Q3. 集計は平均と割合のどちらで見ますか?

両方を見ますが、判断に使うのは割合です。平均が3.0という数字は、全員が真ん中を押した場合にも、半分が5で半分が1の場合にも出ます。上の2つの割合、下の2つの割合、真ん中の割合の3つを並べ、回答した人数も必ず添えて示します。

Q4. 匿名で集めるにはどうしますか?

Googleのヘルプでは、ユーザー名が記録されるのはメールアドレスを収集する設定を入れた場合のみと説明されています。その設定を入れなければ、誰が答えたかは記録されません。ただし回答を1回に制限する設定を使うとログインが必要になるため、アカウントを持たない会員が答えられなくなります。

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