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音声の文字起こしを無料でする|総会の録音から議事録を作る手順

2026年10月3日 ・ Tsudoo編集部

総会や定例会を録音したあと、それを文字にする作業で止まってしまう会は多いものです。音声の文字起こしは無料でもできますが、無料の範囲は「合計で何分まで」と「1本あたり何分まで」の2つで区切られていて、この2つを知らずに始めると、60分の録音を前にして手が止まります。ここでは各サービスの公式ページに書かれている今日時点の上限を並べ、総会の録音から議事録を作るまでの手順と、文字にしたあとの保存先の決め方までを整理します。

音声を文字にする道具が、無料で手に入るようになった理由

10年前まで、音声を文字にする作業は人の耳と手で行うものでした。専門の業者に依頼すると、1時間の録音で1万円台から数万円という相場が一般的で、会の予算では毎回頼めるものではありませんでした。役員が自分で聞き返して打ち込む方法が選ばれ、その負担が「議事録係を誰もやりたがらない」という状態を生んでいました。

いま状況が変わったのは、音声認識の中核部分が各社から広く提供されるようになったためです。認識の仕組みを自分で作らなくても、その上に画面と保存の仕組みを載せるだけでサービスが成り立ちます。参入が増えた結果、無料で試せる枠を用意して使い始めてもらう形が標準になりました。パソコンのブラウザだけで動くもの、スマートフォンのアプリ、端末に最初から入っている機能の3種類が、どれも追加費用なしで手に入ります。

会の側の事情も変わりました。総会や保護者会に全員が集まるのが難しくなり、出られなかった人へ中身を伝える必要が増えています。紙の議事録を作って回覧する方法では、書き上がるまでに数日、配り終わるまでにさらに時間がかかります。録音をそのまま渡す方法では、聞くのに録音と同じ時間がかかります。90分の会議の録音は、聞き返すと90分です。文字にしておけば、必要な部分だけを目で追えるので、受け取る側の負担が一気に下がります。

つまり、道具が足りない時代は終わっています。これから決めるのは、どのサービスを使うかよりも、文字になった記録をどこに保存して誰に届けるかという運用の形です。

無料の範囲は「合計時間」と「1本の長さ」の2つで決まっている

無料という言葉が示す範囲は各社で違いますが、区切り方の型はよく似ています。月または1日あたりの合計時間と、1本あたりの長さの2つで上限を置く形です。この2つを分けて確かめないと、合計時間には余裕があるのに1本の録音が入らないという事態になります。

Notta の料金ページでは、フリープランはクレジットカードの登録が不要で、文字起こし時間が月120分まで、1回につき3分までと明記されています。ファイルの取り込みは月50個まで、AI要約は月10回までです。話者識別は無料の範囲に含まれます。1回3分という区切りは、日常の音声メモには十分ですが、総会の録音をそのまま流し込むことはできません。

文字起こしさんの場合は1日単位です。公式サイトの案内では、登録しない状態では最初の3分まで、無料登録をすると毎日10分、1ファイルでも10分までとなっています。画像からの文字起こしは無料登録後に毎日10枚までです。1ファイルの上限そのものは最大5時間・1GBまで対応しているため、長い録音を扱うかどうかは契約するプランで決まる形です。有料プランは月額1,100円(税込)のベーシックが音声24時間/月で1ファイル最大90分、月額2,200円(税込)のバリューが音声60時間/月で1ファイル最大3時間、月額3,300円(税込)のプレミアムが音声120時間/月で1ファイル最大5時間です。年払いにするとベーシックが総額11,000円(税込)/年になります。

音声・動画ファイルをアップロードするだけで、話者を自動識別した正確な文字起こしと、アクションアイテム付きのAI要約を作成します。無料・登録不要・透かしなし。 出典: wave.co

会の予算で考えるときは、月あたりの金額ではなく年間の総額で見るほうが実態に合います。役員が交代するときに引き継ぐのは毎月の支払いではなく年間の予算表です。年に4回の総会と役員会だけなら無料の枠と分割で足りますし、毎月2時間の定例会を文字にするなら合計時間で上限を超えるので、最初から有料プランを予算に入れておくほうが途中で止まりません。

端末に最初から入っている機能で足りる場面もある

サービスを新しく契約する前に、手元の機器を確かめる価値があります。追加費用がかからないうえ、会員登録が増えないという利点が大きいためです。年配の役員がいる会では、新しいIDとパスワードを増やさないことが最初の関門になります。

iPhone の「ボイスメモ」は、録音した内容の文字起こしを表示できます。Apple のユーザガイドには、オーディオの文字起こしが iPhone 12 以降の日本語を含む言語で利用でき、一部の国や地域では利用できないと書かれています。録音中に波形の上部から上にスワイプすると、文字起こしの状況をその場で確認できます。録音後は「文字起こしを表示」で一部を選んでコピーするか、「文字起こしをコピー」で全文をまとめて取り出せます。タイトルや文字起こしの中に含まれる語で録音を検索できるため、過去の会合を探すときにも使えます。

同じ端末の「メモ」アプリでも、オーディオを録音しながらライブで文字起こしを表示できます。こちらは文字起こしを「メモに文字起こしを追加」でそのまま文書に流し込めるので、議事録の下書きを作る流れに向いています。ただし公式の手引きには、オーディオ録音を削除すると文字起こしも削除されると明記されています。録音を消す前に文字を別の場所へ保存する手順を、会の決まりとして先に置いておく必要があります。

パソコンなら、Google ドキュメントの音声入力が使えます。公式ヘルプによると、この機能は Chrome、Edge、Safari の最新版で動作し、音声入力をオンにするとブラウザ側が音声の処理を担って、変換された文字がドキュメントへ送られます。ツールメニューから音声入力を選び、マイクをクリックして通常の音量と速度で話すだけです。句読点は音声コマンドで入れられます。注意点は、これがマイクから話した内容を文字にする機能であり、公式ヘルプには録音済みのファイルを読み込ませる手順が案内されていないことです。すでにある録音ファイルを文字にしたいなら、別の道具を選ぶほうが確実です。

総会の録音から議事録を作るまでの5つの段階

無料の枠を前提にすると、作業は5つの段階に分かれます。段階ごとに担当を決めておくと、議事録係が1人で抱え込む形を避けられます。

第1段階は録音です。マイクを話し手に近づけることが、後の直しの量を最も大きく左右します。長机を並べた会場では、机の中央に1台だけ置くより、司会の近くに1台、発言者側に1台という形のほうが結果が良くなります。第2段階は分割です。無料の枠が1本3分や10分で区切られている場合は、議題ごとに録音を切るか、後で音声を分けます。議題の切り替わりで分けておくと、あとで探すときにも役に立ちます。

第3段階は変換です。ここは機械の仕事なので、待つだけです。1時間の音声で1分前後という案内を出しているサービスもあり、待ち時間は現実的な範囲に収まります。第4段階は直しです。ここが人の仕事の中心で、後の節で詳しく触れます。第5段階は配ることです。文字にしただけでは、来られなかった人には届きません。誰がどこに保存し、どの範囲の人が読めるようにするかを決めてから作業を始めるほうが、二度手間になりません。

段階を分ける利点は、引き継ぎの単位がはっきりすることです。「議事録を作る」という1つの仕事として渡すと、受け取る人は全部を背負うことになります。録音は当日の司会、変換と直しは書記、保存と配布は事務局という形に分けておけば、役員が代わっても同じ手順が回ります。

直す手間を、先に時間で見積もっておく

音声認識の精度は上がりましたが、直しがゼロになることはありません。間違いが出る場所はだいたい決まっています。人の名前、地域の名前、団体の略称、金額、日付です。集まりの記録で最も間違ってはいけない情報が、ちょうど機械の弱い場所に重なります。

直す手間は録音時間ではなく文字数で考えると当たります。60分の会議の文字起こしは、話す速さによって1万字から1万5千字ほどになります。これを読み直して固有名詞と数字を直す作業は、慣れた人でも録音時間の3割から5割ほどかかります。60分の録音なら20分から30分です。要約まで作るなら、さらに時間が乗ります。それでも、聞き返して全文を打ち込んでいた頃と比べれば大きな短縮です。ある地域の会では、1時間の会議の議事録に半日かけていたという話をよく聞きます。

手間を減らす順番は3つあります。1つ目は録音の質を上げることです。会場の空調の真下を避け、資料をめくる音が入らない位置にマイクを置くだけで、直しの量は目に見えて減ります。2つ目は、団体名や役職名を先に登録する機能を使うことです。同じ語を毎回直す作業がなくなります。文字起こしさんは専門用語の辞書機能を案内しており、Notta も無料の枠では3単語、上位のプランでは200単語から1,000単語の単語登録ができると料金表に書かれています。3つ目は、直す範囲を決めることです。

全文を整える必要はありません。会の記録として成立させるために正しくなければならないのは、決まったこと、金額、期限、担当者の4点です。この4点だけを確認する決まりにすると、直しの時間は半分以下になります。発言の言い回しまで整えるのは、意見が分かれた議題に限れば十分です。

無料のサービスを選ぶ前に確かめる4つの点

料金の欄だけを見て選ぶと、あとで困ります。集まりの記録は個人情報を含むため、確かめる順番は料金よりも扱いのほうが先です。

1つ目はデータがどこに保存されるかです。文字起こしさんは公式サイトで、ファイルと文字起こし結果を Google Cloud の東京リージョンで保管し、通信と保存データを暗号化していると説明しています。会員名簿の読み上げが入った録音を扱う場合、保管先が国内かどうかは会として説明できる材料になります。

2つ目は、アップロードしたものが学習に使われるかどうかです。ここは各社で方針が分かれます。文字起こしさんは、アップロードされたファイルや文字起こし結果を自社または外部の学習に利用することはないと明記しています。Notta の料金表では、AI学習なしの扱いは上位のプランに付く項目として並んでいます。無料の枠で試すときは、本番の録音ではなく、当たり障りのない音声で試すという判断もできます。

3つ目は、いつ消えるかです。文字起こしさんの案内では、無料で利用したデータは最長30日で自動的に削除され、有料プランのデータは削除されず履歴から確認できるとなっています。無料で使う場合、サービス側に置いたままにしておくと消えるという前提で、自分の側へ保存する手順を組む必要があります。

4つ目は、どの形で取り出せるかです。テキストだけでなく、Word 形式や字幕ファイルの形式で書き出せると、そのあとの作業が楽になります。文字起こしさんはテキストと Word 形式のダウンロード、SRT と VTT の字幕ファイル出力、AI要約と議事録の作成、100以上の言語への翻訳に対応していると案内しています。書き出せる形が多いほど、会の既存の書式に合わせやすくなります。

古い情報のまま案内されている道具に注意する

無料の文字起こしを紹介する記事には、すでに提供が終わったサービスがそのまま並んでいることがあります。読んで契約しようとして初めて気付くという流れは、時間の無駄になります。

分かりやすい例が CLOVA Note です。LINE のブランドで提供されていた音声認識サービスで、無料の枠が月300時間と大きかったため、多くの紹介記事で第一候補として挙げられていました。ところが公式サイトには、2025年7月31日をもって CLOVA Note β のサービスを終了したこと、今後は正式版としてリリースされた LINE WORKS AiNote を利用してほしいことが掲示されています。2024年に書かれた紹介記事は、いまも「現在β版が提供されています」という記述のまま公開されています。

引き継いだ LINE WORKS AiNote のほうは、法人向けの価格帯に移りました。公式の料金案内では、チームプランが年額契約で月額19,800円(税抜)、月間契約では22,000円(税抜)で、共有の文字起こし時間が月6,000分(100時間)、1回あたりの文字起こしは360分、利用人数は無制限となっています。ビジネスプランは月額54,000円(税抜)で月18,000分(300時間)、エンタープライズは月額162,000円(税抜)で月60,000分(1,000時間)です。機能に一部制限のあるフリープランも案内されていますが、無料で月300時間という以前の条件がそのまま続いているわけではありません。

ここから引ける実務的な教訓は1つです。料金と無料枠は、紹介記事ではなく提供元の公式ページで、使う日に確かめることです。確かめる項目は4つで足ります。サービスが続いているか、新規の受付を止めていないか、無料の枠が変わっていないか、料金改定の予告が出ていないか。この4つを見るだけで、契約してから気付く事故はほとんど防げます。

録音してよいかを、会の決まりとして先に置いておく

文字起こしの前に必要な手続きが1つあります。その場を録音してよいかという確認です。ここを飛ばすと、道具の話より前に信用の問題になります。

会議の録音そのものは、参加者に知らせたうえで行えば問題になりにくいものです。実務でよく採られているのは、開会のあいさつの中で司会が読み上げる形です。「本日の内容は議事録を作るために録音します。録音は議事録を作ったあとに削除します。差し支えのある方はこの場でお申し出ください」という3文で足ります。書面の同意書を回す会もありますが、毎回の定例会で回すと運用が続きません。読み上げを議事次第の1行目に印刷しておくほうが、役員が代わっても抜けません。

録音を残すか消すかも、決まりとして書いておくほうが楽です。議事録が確定したら録音は削除する、という形にしている会が多いようです。録音が残っていると、発言をあとから掘り返す材料になりかねないためです。逆に、意見が大きく分かれる議題を扱う会では、一定期間は残すという決め方もあります。どちらを選んでもよいのですが、その場の判断で毎回変えると、消したことを責められる余地が生まれます。

個人の事情に触れた発言の扱いも決めておきます。会費の滞納、健康の事情、家庭の事情に関する発言は、議事録から外して「個別に対応する」とだけ書く運用が一般的です。文字起こしは話された内容をそのまま出すため、機械に任せた段落の中に、本来残すべきでない発言が混じります。直しの工程で外す、という手順を必ず挟んでください。外す判断を書記1人に負わせず、会長か事務局が目を通す形にしておくほうが安全です。

写真や動画と違って、音声は「その場にいた人しか知らないはずの話」を丸ごと運びます。無料で手軽に文字にできるようになったからこそ、録音してよいかと、残すか消すかの2点は、道具より先に決めておく価値があります。

要約まで機械に任せるかどうかの線引き

多くのサービスは、文字起こしと一緒に要約を作る機能を持っています。議事録づくりの手間を考えると魅力的に見えますが、任せてよい範囲には線があります。

機械の要約が得意なのは、話の流れをつかむことです。何について話したのか、どんな意見が出たのかを短くまとめる部分は、人が書くより速く、読みやすい形で出てきます。出席していない人に「この回は何の話だったか」を伝えるだけなら、要約をそのまま配っても用が足ります。Notta の料金表ではAI要約が無料の枠で月10回まで、文字起こしさんもAI要約と議事録の作成に対応していると案内しています。試す費用はかかりません。

逆に任せてはいけないのは、決まったことの判定です。会議では「その方向で検討します」「持ち帰って相談します」「では次回までに」といった言い方が多く出ます。機械の要約は、これを決定として書き出してしまうことがあります。議事録に「決定」と書かれた項目が実は決まっていなかった、という事故は、あとで会費や工事の話になったときに深刻になります。決まったことの欄は、必ず人が書いてください。

実務的な分け方は次の形です。議題と議論の流れは要約に任せる。決定事項、金額、期限、担当者は人が本文から拾って書く。この分担にすると、書記の作業は「4つの欄を埋める」だけになり、60分の会議でも15分ほどで終わります。要約が作った文章をそのまま本文に貼り、決定事項の欄だけを自分で書き足す形が、最も手数が少なくなります。

もう1つの注意は、要約の回数制限です。無料の枠では月あたりの回数が決まっているため、試行錯誤で何度も作り直すと、月の途中で使えなくなります。1回で使える形にするには、変換した本文のうち決定に関わる部分だけを選んで要約させるほうが確実です。全文をまとめて投げると、連絡事項と議論が混ざった要約が出てきて、結局作り直すことになります。

録り方を変えるだけで、直す量は半分になる

無料のサービスで文字起こしの質が足りないとき、真っ先に有料プランを検討する会が多いところです。実際に効くのは、その前の録り方です。費用がかからず、次の会議から試せます。

崩れる原因は4つに絞れます。1つ目は、話し手から端末までの距離です。長机の端に置いた1台で部屋全体を拾おうとすると、遠い席の発言が形になりません。司会の前に1台、発言が集まる側にもう1台という形にすると、片方が拾えなかった部分をもう片方で補えます。2つ目は、部屋の反響です。公民館の大広間や体育館では、壁からの反射が音を重ねます。使う範囲をひとまとまりにして、余った空間に向けて話さないようにするだけでも変わります。3つ目は、同時に話している場面です。議論が白熱した部分は、どの道具でも取り切れません。4つ目は、固有名詞と数字です。地域の名前、団体の略称、人の名前、そして「四時」と「四十」のような近い音の数字が入れ替わります。

進め方の側で打てる手も4つあります。開会のときに議題を読み上げると、文字起こしの先頭に議題が並び、あとから探す手がかりになります。発言の前に司会が名前を呼んでから指名すると、誰の発言かが文字の上で追えます。金額と日付は司会が復唱する決まりにすると、聞き取りの間違いが記録に残りません。そして閉会の前に決まったことを読み上げれば、末尾に決定事項が並びます。ここまでやると、直す作業のほとんどが終わった状態で文字が出てきます。

録音の設定も一度だけ見ておく価値があります。音質を高くする設定にすると、ファイルの容量が増えて無料の枠の上限に早く当たります。逆に低くしすぎると認識が落ちます。会議の記録であれば、標準の設定のままで十分です。録音を始める前に10秒だけ試し録りをして、司会の声と一番遠い席の声の両方が入っているかを確かめる手順を入れると、本番で失敗しません。総会のように取り返しがつかない場では、この10秒の確認が効きます。

道具を替えても直らなかった会が、録り方を整えただけで直しの時間を半分にした例は珍しくありません。有料プランを検討する前に、まず1回だけ録り方を変えて試してみるほうが、判断を誤りません。

文字にした記録を、どこに保存して誰に届けるか

文字起こしの道具を選ぶ話は、実は前半です。会として本当に決めなければならないのは、文字になった記録の置き場所と読める範囲です。ここが決まっていないと、道具をいくら良いものにしても記録は散らばります。

散らばり方には型があります。録音は司会のスマートフォンの中、文字起こしはその人のパソコンのダウンロードフォルダ、配った議事録はメッセージアプリの流れの中、清書した版は事務局の共有フォルダという状態です。この形の弱点は、役員が代わった瞬間に過去が追えなくなることです。引き継ぐものが4か所に分かれていると、引き継ぎの場で全部を渡し切ることはできません。

もう1つの弱点は、読める範囲を後から絞れないことです。メッセージアプリの流れに流した議事録は、招待された人なら過去にさかのぼって読めます。名簿の読み上げや、個人の事情に触れた発言が混じっていた場合、あとから範囲を狭めることが難しくなります。メンバー以外は見られない形で記録を置き、読める人を会の名簿と一致させておくほうが、説明のしやすい運用になります。

いま使っている手段のどこに限界があるかは、手段ごとに違います。文字にした議事録を流すのにメッセージアプリを使っている会なら、過去の記録を探せるかどうかが分かれ目です。LINEグループとの比較では、流れていく形式と、議題ごとに残る形式の違いを、探すときの手間の観点で並べています。公開範囲を広くとっている場でやりくりしている会には、LINEオープンチャットとの比較が参考になります。誰が読めるかを名簿で決められるかどうかという点が、記録の性質を大きく変えるためです。

団体向けの掲示板型のサービスと比べたい場合は、BANDとの比較に、お知らせと予定と記録を1か所に集める形の違いがまとめられています。写真や資料の共有を中心に考えている会は、Facebookグループとの比較で、個人のアカウントと会の活動が結び付いてしまう点をどう扱うかを確かめられます。

使われかたから逆に考えるのも有効です。総会と役員会の記録が中心の会は町内会での使われかた、学年やクラスの単位で記録の読める範囲を分けたい場合はPTAでの使われかた、練習や大会の記録と連絡が混ざる場合はサークルでの使われかたが、それぞれ近い形を示しています。運用の細かい疑問はよくある質問にまとまっています。

最後に、決める順番を整理します。先に決めるのは保存先と読める範囲、次に配り方、最後に文字起こしの道具です。この順番で決めると、道具を入れ替えても記録の置き場所は変わらないので、役員が代わっても同じ形が続きます。逆の順番で始めると、道具を変えるたびに記録の場所が動き、過去が追えなくなります。無料の文字起こしは今日から試せますが、保存先の決め方こそが、続く会と続かない会を分けています。

Q1. 無料の文字起こしだけで、60分の総会の記録は作れますか?

作れますが、録音を分ける手間がかかります。無料の枠は1本あたり3分から10分で区切られていることが多く、60分の録音をそのまま流し込めません。議題の切り替わりで録音を分けておくと、無料の枠の中で順番に処理でき、あとで探すときにも役に立ちます。

Q2. 文字起こしの直しには、どのくらい時間がかかりますか?

録音時間の3割から5割が目安です。60分の録音なら20分から30分です。直す場所は人の名前、地域の名前、団体の略称、金額、日付に集まります。決まったこと、金額、期限、担当者の4点だけを確認する決まりにすると、時間はさらに短くできます。

Q3. 有料プランに切り替える判断の目安はありますか?

月に扱う合計時間と、1本の長さの2つで判断します。毎月2時間以上を文字にする会や、1本が90分を超える総会を扱う会は、無料の枠では止まります。年に数回だけなら、その月だけ契約して解約する形でも足ります。年間の総額で予算表に載せておくと引き継ぎが楽になります。

Q4. 名簿の読み上げが入った録音を、無料のサービスに上げても大丈夫ですか?

上げる前に3点を確かめてください。データの保管先が国内かどうか、アップロードしたものが学習に使われないか、いつ削除されるかです。無料の枠ではデータが一定期間で自動削除される場合があり、学習に使わない扱いが上位プラン限定のこともあります。会として説明できる条件かどうかを先に確認してから使います。

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