「会則 テンプレート」で調べる人が求めているのは、体裁の整った文書ではありません。何を決めておかないと後で困るのか、という項目の一覧です。会を立ち上げるとき、補助金の申請で提出を求められたとき、役員の交代で揉めたとき。どの場面でも必要になるのは同じもので、ひな型そのものは後から当てはめれば足ります。この記事では、会則に入れる項目の一覧、条文ごとに何をどう書くか、会員と会費と役員と総会の決め方、変更と解散の書き方、ひな型を使うときに必ず直す箇所、そして作ったあとに続く運用を順に並べます。町内会の役員、PTAの担当、サークルの代表、教室の運営のように、会の形を決める立場の人を想定しています。
会則は何のために作るのか
先に押さえておきたいのは、会則に決まった形式はないという点です。法人ではない任意の団体では、定められた様式に従う必要がありません。
市民活動団体の会則・規約は、組織を円滑に運営していくためのルールブックのようなものです。特に決められた形式はありません。新規団体の立ち上げはもちろん、目的意識が薄れてまとまりがなくなってきた団体も、目的を書面化させることで共通認識を持つことができ、外部からはどのような団体かわかるようになります。 出典: nkyod.org
形式が自由だからこそ、何を書くかで迷います。書く内容を決めるには、会則が実際に使われる場面から逆算するのが早いです。場面は4つあります。
1つ目は、揉めたときです。会費を納めない会員をどう扱うか、役員を辞めたいと言われたときにどうするか。このとき根拠になるのが会則です。書いていなければ、その場の力関係で決まります。
2つ目は、役員が代わるときです。任期は何年か、いつ交代するのか、誰が次を決めるのか。ここが書かれていない会は、毎年同じ議論を繰り返します。
3つ目は、外に出すときです。補助金の申請、施設の利用登録、銀行口座の開設。会則の写しを求められる場面は決まって訪れます。
4つ目は、お金を扱うときです。会費をいくら集め、誰が管理し、誰が確かめるのか。ここを書いていない会で、いちばん深刻な問題が起きます。
つまり会則は、平時には読まれない文書です。読まれるのは困ったときだけです。だからこそ、困ったときに答えが書いてある形にしておく価値があります。飾った文章は要りません。
会則に入れる項目の一覧
条文の並びは、多くのひな型で共通しています。上から順に並べると次のようになります。
| 条 | 項目 | 書く内容 |
|---|---|---|
| 第1条 | 名称 | 会の正式な名称 |
| 第2条 | 事務所 | 事務を行う場所 |
| 第3条 | 目的 | 何のための会か |
| 第4条 | 事業 | 目的のために行うこと |
| 第5条 | 会員 | 誰が会員になれるか |
| 第6条 | 入会と退会 | 手続きと扱い |
| 第7条 | 会費 | 金額と納める時期 |
| 第8条 | 役員 | 種類と人数と職務 |
| 第9条 | 役員の任期 | 何年か、再任できるか |
| 第10条 | 総会 | いつ開くか、何を決めるか |
| 第11条 | 議決 | 成立の条件と決め方 |
| 第12条 | 会計年度 | いつからいつまでか |
| 第13条 | 会計 | 収入の種類と管理 |
| 第14条 | 監査 | 誰がどう確かめるか |
| 第15条 | 会則の変更 | 変えるための条件 |
| 第16条 | 解散 | 解散の条件と残った財産 |
| 附則 | 施行 | いつから効力を持つか |
すべてを入れる必要はありません。会の規模が小さいうちは、名称、目的、会員、会費、役員、総会、会計、変更の8つがあれば足ります。必要になったときに追加する形でよく、最初から16条を埋めようとすると、書けない条文を無理に埋めることになります。
逆に、最初から入れておいたほうがよいものが2つあります。会則の変更と、解散です。この2つは、必要になってから追加するのが難しい条文です。変更の手順が書かれていない会則は、変えるための根拠がない状態になります。解散の条文がない会は、やめるときに残ったお金の扱いで揉めます。
名称、事務所、目的、事業をどう書くか
前半の4条は、会の輪郭を決める部分です。書き方にはそれぞれ落とし穴があります。
名称は、正式なものを1つだけ決めます。普段は略称で呼んでいても、会則には正式な名称を書きます。銀行口座の名義、補助金の申請、施設の利用登録は、すべてこの名称でそろえることになります。地区名や年度を入れる場合は、将来変わる可能性を考えてください。市町村の合併や地区の再編で、名称の前半が実態と合わなくなる会があります。
事務所は、事務を行う場所を書きます。会長の自宅を書く会が多いのですが、毎年代わる会では「会長の自宅に置く」という書き方にしておくと、役員が代わるたびに会則を直す必要がなくなります。公共施設を借りている会は、その施設の名称を書きます。
目的は、最も時間をかけて決めてください。ここが会の存在理由になります。書くときのこつは、活動の内容ではなく、活動によって何が実現するのかを書くことです。「清掃活動を行うこと」は事業であって目的ではありません。「地域の環境を守り、住民相互の親睦を図ること」が目的にあたります。
事業は、目的のために実際に行うことを箇条書きで並べます。ここに書いていない活動は、原則として行わないことになります。将来やりたいことが決まっていないうちは、最後に「その他、前条の目的を達成するために必要な事業」と入れておいてください。これがあれば、新しい活動を始めるたびに会則を直す必要がなくなります。
目的と事業を書くときにやってしまいがちなのは、他の会のひな型をそのまま写すことです。写した結果、実際にはやっていない活動が並び、やっている活動が書かれていない会則になります。外に出したときに、会の実態と違うことが分かる文書になるので、ここだけは自分の会の言葉で書いてください。
会員と入退会、会費の決め方
揉めごとがいちばん多く起きるのは、この部分です。
会員の条文では、誰が会員になれるかを決めます。町内会なら「この区域に居住する世帯」、サークルなら「この会の目的に賛同する個人」のように書きます。世帯を単位にするのか、個人を単位にするのかは、会費と議決権の数え方に直結するので、最初に決めてください。世帯単位の会で1世帯から2人が総会に出た場合、票が1つか2つかで結論が変わります。
会員の種類を分ける会もあります。正会員と賛助会員、現役と卒業生。分ける場合は、種類ごとに会費と議決権が違うことを書いておきます。書いておかないと、会費を納めていない人が議決に加わる形になります。
入会と退会の条文では、手続きを書きます。入会は「所定の用紙を提出し、役員会の承認を得る」のような形です。退会は「書面により届け出る」と書きます。口頭でよいことにすると、辞めたつもりの人に連絡が届き続けます。
退会に関して書いておくと助かるのが、会費の扱いです。年度の途中で退会した場合、納めた会費を返すのか返さないのか。ここを書いていない会で、返還を求められて揉めます。返さない形にするなら「既に納入した会費は返還しない」と一文入れてください。
会費の条文では、金額と納める時期を書きます。金額を会則に直接書くと、改定のたびに会則を変えることになります。改定が想定される会では「会費の額は総会において定める」と書き、金額は別に定める形にしてください。ただし、この形にすると外部から金額が分からなくなるので、補助金の申請などで金額の記載を求められる会は、会則に書いたほうが早い場合もあります。
滞納の扱いも決めておいてください。何か月滞納したらどうするのか。多くの会則で見られるのは「1年間以上会費を滞納した者は、退会したものとみなす」という形です。書いてあれば、督促の場で持ち出せます。
役員の決め方と任期
役員の条文では、種類、人数、選び方、職務、任期を書きます。
種類は、会長、副会長、会計、監事が基本です。書記を置く会、地区ごとに班長を置く会もあります。人数は幅を持たせてください。「副会長 1名以上3名以内」のように書いておけば、なり手が少ない年でも会則に反しません。人数を固定すると、埋まらない年に会則違反の状態が生まれます。
選び方は「総会において会員の中から選出する」が基本です。実際には推薦や輪番で決めている会が多いので、その方法を書き加えておくと、毎年の議論が短くなります。輪番なら順番の決め方まで書いてください。
職務は、それぞれ1行で足ります。会長は会を代表し、会務を統括する。副会長は会長を補佐し、会長に事故があるときはその職務を代行する。会計は会の金銭を管理する。監事は会計を監査する。この4行があれば、会長が不在のときに誰が動くかで迷いません。
任期は年数と、再任できるかどうかを書きます。多くの会で採られているのは2年で、再任を認める形です。1年にすると引き継ぎが毎年発生し、3年以上にするとなり手が減ります。任期の起点も書いてください。「総会の日から次の総会まで」とするか、「4月1日から翌年3月31日まで」とするか。会計年度とそろえておくと、決算と役員の交代が同じ時期になり、引き継ぎが1回で済みます。
任期の途中で辞めた場合の扱いも、書いておくと助かります。「補欠により選任された役員の任期は、前任者の残任期間とする」という一文です。これがないと、途中で入った役員の任期がいつまでなのか分からなくなります。
総会と議決の決め方
総会の条文では、いつ開くか、誰が招集するか、何を決めるかを書きます。
開く時期は「毎年度1回、会計年度終了後に開く」とし、必要があるときに臨時に開ける旨を添えます。招集は会長が行い、日時と場所と議題を事前に知らせる形にします。知らせる期日も書いておくと確実です。多くの会則では、総会の2週間前までに通知する形が採られています。
総会で決めることは、列挙してください。事業計画と予算、事業報告と決算、役員の選出、会則の変更、その他重要な事項。この5つが基本です。列挙しておくと、役員会で決めてよいことと、総会にかけなければならないことの境目がはっきりします。
議決の条文では、成立の条件と決め方を書きます。成立の条件は「会員の過半数の出席をもって成立する」が基本です。ただし、出席が集まらない会では総会が成立しなくなるので、書面や委任による出席を認めるかどうかを決めてください。「委任状を提出した者は出席したものとみなす」という一文があるかないかで、総会が成立するかどうかが変わります。
決め方は「出席者の過半数をもって決する。可否同数のときは議長の決するところによる」が基本です。会則の変更と解散だけは、より重い条件にする会が多く、3分の2以上の賛成を求める形がよく見られます。
議事録についても一文入れておいてください。「総会の議事については議事録を作成し、議長及び出席者2名が署名する」という形です。議事録が残っていないと、後から決議の内容を証明できません。補助金の申請で提出を求められることもあります。
会計年度、会計、監査
お金に関する条文は、短くても必ず入れてください。
会計年度は「4月1日に始まり、翌年3月31日に終わる」とする会が多数です。行政の年度に合わせておくと、補助金の申請や報告の時期がそろいます。
会計の条文では、収入の種類を書きます。会費、補助金、寄付金、事業収入、その他。書いておくと、思わぬ収入が入ったときに扱いで迷いません。管理の方法も一文入れてください。「会の金銭は、会の名義の口座で管理する」という形です。会長や会計の個人名義の口座で管理している会は、その人が亡くなったときに引き出せなくなります。
監査の条文では、誰がどう確かめるかを書きます。「監事は毎会計年度終了後、会計を監査し、総会に報告する」という形です。監事は会計の担当者と別の人にしてください。同じ人が担当していると、監査したことになりません。
会計に関して、会則の外で決めておくとよいことが2つあります。
1つ目は、領収書をどれだけ残すかです。金額の小さい支出まで求めると担当者が疲れるので、線を決めます。多くの会で採られているのは、一定の金額を超える支出には領収書を必ず残し、それ未満は出金の記録で足りるとする形です。線の金額は会の予算の規模に合わせて決めてください。
2つ目は、次の会計へ渡すものです。帳簿、通帳、領収書、印。渡すものの一覧を紙にしておけば、引き継ぎで抜けません。会計は役員の中でも引き継ぎが最も重い役なので、ここを軽くする工夫が続くかどうかを左右します。
会則の変更と解散
最後の2条は、後から追加するのが難しい部分です。必ず最初に入れてください。
会則の変更は「この会則は、総会において出席者の3分の2以上の賛成を得て変更することができる」という形が多く見られます。過半数にすると変えやすくなりますが、会の根幹が少数の判断で動くことになります。重めにしておくのが無難です。
解散の条文では、解散の条件と、残った財産の扱いを書きます。条件は「総会において会員の3分の2以上の賛成を得たとき」とする形です。残った財産は、会員に分けるのか、別の団体に寄付するのか、行政に返すのかを決めます。補助金を受けている会は、返還の義務が生じることがあるので、交付の条件を確かめてから書いてください。
附則には、いつから効力を持つかを書きます。「この会則は、令和8年4月1日から施行する」という形です。改正したときは、改正の日付を附則に追記していきます。追記が残っていれば、いつ何を変えたのかが後から追えます。
会則と細則を分けて考える
会則を書き始めると、どこまで細かく書くかで手が止まります。判断の基準は1つです。変えるときに総会の議決が必要かどうかで分けてください。
会則に書くのは、変えるときに会員全体の同意が必要なことです。会の目的、会員の条件、役員の種類と任期、総会の決め方、会費を決める手順。ここを役員だけで変えられる状態にしてはいけません。
細則に回すのは、運用のうちに入ることです。会費の金額、行事の日程、班の分け方、連絡の方法、備品の貸し出しの決まり。これらは年ごとに変わるので、会則に書き込むと毎年総会の議題になります。
分け方の形は簡単です。会則の最後に「この会則の実施に関し必要な事項は、別に細則で定める」と一文入れます。これで細則を作る根拠ができます。細則は役員会で決められる形にしておけば、年度ごとの調整が軽くなります。
分けるときに気をつけたいのは、細則に回しすぎることです。会費の金額をすべて細則に回すと、会員から見て負担の額が会則から読み取れなくなります。外に出したときにも、金額が書かれていない文書になります。金額そのものは細則でよいのですが、「会費は総会において定める」という決め方だけは会則に残してください。
細則も、作ったら保存する場所を会則と同じにしてください。会則は残っているのに細則が行方不明という会が多く、その場合は運用の根拠が消えます。会則と細則を1組にして保存し、役員なら誰でも見られる状態にしておくのが確実です。
もう1つ、細則を作った日付と、改定した日付を必ず残してください。日付がないと、どちらが新しい版なのかが分からなくなります。同じ細則の違う版が2つ出回っている状態は、決まりがない状態と変わりません。
会則を新しく作るときの進め方
会則をこれから作る場合、順番を決めておかないと途中で止まります。実際に回っている進め方は次の形です。
最初に、草案を書く人を1人決めます。複数で書き始めると、言葉の調整に時間が消えます。1人が骨組みを作り、他の役員が読んで直す形が最も早く終わります。
次に、ひな型を1つ選びます。市や区の市民活動を支援する窓口が、任意の団体向けのひな型を公開している場合があります。同じような規模と目的の会のものを選ぶと、直す箇所が少なくなります。
3つ目に、自分の会の言葉で直す箇所を先に決めます。名称、目的、事業、会員の条件、会費の決め方、役員の種類と人数。この6つを埋めれば、残りはひな型のままでもおおむね通ります。
4つ目に、役員で一度読み合わせます。読み上げながら、実際の運用と違う箇所を拾います。この作業に1時間かければ、後の揉めごとのほとんどは消えます。
5つ目に、総会にかけます。議題として通知し、議決を取り、議事録に残します。ここを省いて役員会だけで決めた会則は、揉めたときに根拠として弱くなります。
6つ目に、附則に施行の日を書き、写しを会員に配ります。配る形が難しい場合は、保管場所と、求めがあれば写しを渡す旨を知らせてください。
最後に、作った版を保存します。以後の改正はこの版からの差分になるので、元の版が残っていることが大事です。作り直しではなく改正の積み上げにしておけば、何年たっても経緯が追えます。
ひな型を使うときに必ず直す箇所
ひな型をそのまま使うと、実態と合わない会則ができます。落とすと後で困る箇所を挙げます。
1つ目は、会の名称です。ひな型の会名が残ったまま印刷され、総会で配られた例があります。
2つ目は、目的と事業です。ここが写しのままだと、やっていない活動が並びます。外に出す文書なので、実態と違うと信頼を損ねます。
3つ目は、役員の人数です。ひな型の人数が会の実態より多いと、埋まらない役職が生まれます。
4つ目は、会費の金額です。書く形にした場合は、実際の金額に直します。改定の予定があるなら、総会で定める形に変えてください。
5つ目は、会計年度です。ひな型が1月始まりになっていることがあります。行政に合わせるなら4月始まりです。
6つ目は、総会の通知の期日です。ひな型の期日が実際の運用より長いと、毎回会則に反した状態で総会を開くことになります。運用できる期日に直してください。
7つ目は、条文の番号です。要らない条文を消したときに、番号が飛びます。引用している箇所もずれるので、削ったら通しで番号を振り直してください。
作ったら、役員以外の会員にも一度読んでもらってください。書いた本人には、抜けている前提が見えません。
会則の写しを外に出すときに聞かれること
会則を提出する場面は、主に3つです。それぞれで確かめられる箇所が違うので、先に知っておくと差し戻しが減ります。
1つ目は、補助金や助成金の申請です。ここで確かめられるのは、目的と事業です。申請する事業が、会則に書かれた事業の範囲に入っているかを見られます。書かれていない活動で申請すると、会則を直してから出し直すことになります。会則の事業に「その他、前条の目的を達成するために必要な事業」を入れておくと、この差し戻しがほぼ起きません。あわせて、会計年度と決算の報告の方法も確かめられます。
2つ目は、公共施設の利用登録です。ここで確かめられるのは、名称と代表者と会員の範囲です。地域の団体に限って料金を下げている施設では、会員が地区の住民であることを会則から読み取ろうとします。会員の条件を書いていない会則は、この確認で止まります。
3つ目は、銀行口座の開設です。ここで確かめられるのは、名称と代表者と、会が継続して活動していることです。会則に加えて、総会の議事録や決算の書類を求められることが多いところです。口座の名義を会の名称にしたい場合、会則の名称と申請書の名称が1文字でも違うと受け付けられません。略称や旧字体の扱いも含めて、そろえてから出してください。
どの場面でも、写しには最新の版を使います。改正したのに古い版を提出して、条文の番号が合わないと指摘される例があります。改正のたびに、保存している原本を差し替える作業を忘れないでください。
会則を作ったあとに続く運用
会則は、作った時点では機能しません。使える状態にしておく作業が3つあります。
1つ目は、会員が読める状態にしておくことです。入会のときに写しを渡す、または保管場所を知らせる。読めない会則は、揉めたときに根拠として持ち出せません。
2つ目は、保存する場所を決めることです。原本を1か所に保存し、役員なら誰でも見られる状態にします。会長の自宅にだけあると、代わったときに行方が分からなくなります。会則が見つからず、総会で作り直しから始めた会は実際にあります。
3つ目は、年に1回見返すことです。総会の準備のときに、実際の運用と会則が合っているかを確かめます。合っていない箇所が見つかったら、運用を会則に合わせるか、会則を運用に合わせるかを決めます。放っておくと、会則に書いてあることを誰も守っていない状態になり、いざ必要になったときに使えません。
見返す担当は、会長ではなく監事にしておくと続きます。会計を確かめる役なので、会則と実態のずれにも気づきやすい位置にいます。
会の情報を1か所にまとめるときの判断材料
会則ができると、次に必要になるのは会員の情報と記録の扱いです。会員の一覧、会費の納入の記録、総会の議事録、過去のお知らせ。これらが別々の場所に散っていると、会則で定めた手順を実際に回せません。
とりまとめる側が見る軸は3つです。
1つ目は、会員側で増える手間です。新しいIDとパスワードを覚えてもらう形は、年配の会員がいる会では最初の関門になります。会則の写しを読むだけの会員に、覚えることを増やさない形を選んでください。
2つ目は、引き継ぎで渡すものの数です。会則、名簿、帳簿、議事録、過去のお知らせ。これが1か所にまとまっていれば、次の担当者に渡すものは1つです。会計と書記の引き継ぎが軽くなるかどうかは、ここで決まります。
3つ目は、見られる範囲です。会員の連絡先と会費の記録を扱うので、メンバー以外は見られない状態をどこで担保するかを先に決めておく必要があります。
いま連絡が流れている道具から移す場合の差は、比較のページに整理してあります。LINEグループから移すときに何が変わるかはLINEグループとの比較にまとめてあり、学校や部活で使われているBANDと比べる場合はBANDとの比較で確かめられます。
会の種類ごとの回し方も見ておくと判断が早くなります。会則と会費と回覧板が動く町内会の形は町内会での使われかたに、学年と委員会で役割が分かれるPTAの形はPTAでの使われかたに並べてあります。会費と練習日の管理が中心になるサークルの形はサークルでの使われかたが近いはずです。
細かい点はよくある質問に集めてあります。会則を作り直す時期は、総会の前が最も自然です。変更には総会の議決が必要になるので、年度の途中で思い立った場合も、次の総会に合わせて準備を進めるほうが手戻りがありません。
Q1. 会則に決まった形式はありますか?
法人ではない任意の団体には、定められた様式はありません。自由に決められます。ただし補助金の申請や施設の利用登録で写しの提出を求められるため、名称、目的、会員、会費、役員、総会、会計、会則の変更の8項目は入れておいてください。この8つが揃っていれば、外に出して足りないと言われることはほとんどありません。
Q2. 会費の金額は会則に書くべきですか?
改定が想定される会では「会費の額は総会において定める」と書き、金額は別に定める形にしてください。会則に直接書くと、改定のたびに会則の変更の手続きが必要になります。ただし補助金の申請で金額の記載を求められる場合は、会則に書いたほうが早いこともあります。
Q3. 役員の任期は何年にするのがよいですか?
多くの会で採られているのは2年で、再任を認める形です。1年にすると引き継ぎが毎年発生し、3年以上にするとなり手が減ります。任期の起点は会計年度とそろえてください。決算と役員の交代が同じ時期になり、引き継ぎが1回で済みます。
Q4. 総会に人が集まらず成立しないときはどうすればよいですか?
書面や委任による出席を認める一文を会則に入れてください。「委任状を提出した者は出席したものとみなす」という形です。この一文があるかないかで、総会が成立するかどうかが変わります。すでに成立しない状態が続いている場合は、次の総会で会則の変更を議題にしてください。
