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地域の子育てサークルの個人情報をどう扱うか|集めてよいものと、置き場所の決め方

2026年9月16日 ・ Tsudoo編集部

地域の子育てサークルで会員名簿を作り直そうとすると、前の代表から受け継いだ入会の用紙に、驚くほど多くの欄が並んでいることに気づきます。親の名前と電話番号に加えて、子どもの名前と生年月日、住所、きょうだいの有無、食物アレルギー、かかりつけの病院、次の子の出産予定日まで。どれも「あったら便利かもしれない」という理由で足されてきた欄です。この記事では、0歳から3歳ごろの親子が集まり、1年から2年で会員が入れ替わる子育てサークルに絞って、何を集めてよく、何を集めずに済ませられるか、そして集めたものをどこに置くかを書きます。結論を先に書くと、子育てサークルが持つべき情報は「連絡がつくこと」と「活動の中で子どもの安全を守ること」に要るものだけです。生年月日は年と月で足り、住所はほとんどの会で要らず、健康に関わる情報は必要な活動のときだけ本人から聞き、卒業した家庭の情報は春に必ず片付けます。

小さな会でも、個人情報の決まりの外にはいない

子育てサークルの代表からよく聞くのは、「会員が十数組の小さな集まりなので、個人情報の法律は関係ないと思っていた」という声です。けれども、個人情報保護委員会は、非営利の団体についての問いに次のように答えています。

個人情報保護法における「事業」とは、一定の目的をもって反復継続して遂行される同種の行為であって、かつ社会通念上事業と認められるものをいい、営利・非営利の別は問いません。したがって、非営利の活動を行っている団体であっても、個人情報データベース等を事業の用に供している場合は、個人情報取扱事業者に該当します。NPO法人や自治会・町内会、同窓会、PTAのほか、サークルやマンション管理組合なども個人情報取扱事業者に該当し得ます。 出典: 個人情報保護委員会 よくある質問 Q1-54

回答には「サークル」と明記されています。子育てサークルが会員名簿を作り、それを使って連絡を回しているなら、同じように扱われる可能性があると考えておくのが自然です。自分たちの会が法律上どう扱われるかを、この記事で断定することはしません。ただ、「小さいから関係ない」という前提で名簿を作るのはやめておくほうが安全です。

個人情報保護委員会は、自治会や同窓会などが名簿を作るときの注意点を、会員名簿を作るときの注意事項という冊子にまとめています。子育てサークル向けに書かれたものではありませんが、集める前に使いみちを決めること、名簿を会員に配ることが原則として本人以外への提供に当たること、といった考え方は、そのまま参考になります。代表が交代するときに、この冊子を次の代表に渡しておくのも1つの方法です。

子育てサークルが持っている情報を、まず全部並べる

集める情報を絞る前に、いま会が持っている情報を、どこにあるかも含めて並べてみます。子育てサークルでは、情報が思いがけない場所に散らばっていることが多いからです。

並べると、たとえば次のようになります。

・入会のときに書いてもらった用紙(代表の家のファイル) ・会員名簿の表計算のファイル(代表のスマートフォンやパソコン) ・会の連絡のグループの参加者の一覧(連絡に使っている道具の中) ・受付に置いている出席の名簿と、子どもの名前を書いた名札のシール(会場の棚) ・誕生月の子の一覧(誕生会の担当のメモ) ・おやつを出す回のための食物アレルギーの一覧(おやつの担当のメモ) ・活動や行事の写真(会員それぞれのスマートフォンと、共有のアルバム) ・見学に来た親子の名前と連絡先(受付のノートや代表のメッセージ) ・施設の利用登録や、自治体への届け出に出した書類の控え

並べてみると、同じ情報が何か所にも写されていることに気づきます。子どもの生年月日は、入会の用紙と名簿のファイルと誕生会の担当のメモの3か所にある。アレルギーの情報は、入会の用紙とおやつの担当のメモにある。写される場所が増えるほど、どこかから漏れる危険も、卒業した家庭の情報が消し忘れられる危険も増えます。絞る作業は、集める欄を減らすことと、写される場所を減らすことの両方から進めます。

生年月日は、年と月だけで足りる

子育てサークルが子どもの生年月日を集める理由は、主に2つです。月齢に合わせて遊びを分けること、そして誕生月の子をお祝いすることです。どちらの目的にも、生まれた日までは要りません。

0歳の前半の子と、1歳半の子では、できる遊びがまったく違います。手遊びの内容を決めたり、ハイハイの子と歩く子で場所を分けたりするには、何か月の子が何組いるかが分かれば十分です。誕生月のお祝いも、その月に生まれた子が誰かが分かれば足ります。

生年月日を日まで集めると、名前と組み合わさったときに、その子を特定しやすい情報になります。子どもの名前と生年月日と住んでいる地区が並んだ名簿は、会の外に出たときの影響が大きい名簿です。年と月だけにしておけば、誕生月のお祝いには困らず、名簿が持つ危険は小さくなります。

入会の用紙を作り直すときは、「お子さんの生年月日」という欄を「お子さんの生まれた年と月」に変えるだけで済みます。すでに日まで集めてしまっている場合は、名簿のファイルから日の部分を消し、入会の用紙の原本を処分する日を決めておきます。

住所は、ほとんどの子育てサークルでは要らない

町内会や子ども会では、住所は班分けや配布物の運搬に使うため、欠かせない情報です。子育てサークルでは事情が違います。紙を家に届けることはほとんどなく、会費を集金に回ることもありません。連絡は会場かスマートフォンで行います。

それでも入会の用紙に住所の欄が残っているのは、昔の様式をそのまま引き継いでいるか、「何かあったときのため」という漠然とした理由からです。何かあったときに会が会員の家を訪ねる場面は、子育てサークルではまず考えられません。

住んでいる地区が分かると役に立つ場面は、1つだけあります。近くに住む会員どうしが、行き帰りを一緒にしたり、公園で遊ぶ約束をしたりするきっかけになることです。ただ、これは会が名簿で管理する情報ではなく、会員どうしが自分の判断で伝え合えばよい情報です。会として住所を集めず、伝えたい人が自分で伝える形にしておけば、会の名簿から住所が漏れる心配はなくなります。

自治体の補助を受けている会や、施設の利用登録で会員の住んでいる地域を求められる会もあります。その場合は、求められている粒度を確かめます。市内に住んでいるかどうかだけが問われているなら、会員に「市内在住」かどうかを聞けば足り、番地まで集める必要はありません。

健康に関わる情報は、必要な活動のときだけ本人から聞く

子育てサークルが集める情報の中で、最も慎重に扱うべきなのが、子どもの健康に関わる情報です。食物アレルギー、持病、発達に関わる相談の内容などがあたります。

個人情報保護委員会の冊子は、病歴や障害があることなどを「要配慮個人情報」として説明し、名簿に載せる場合などには、あらかじめ本人の同意が必要だとしています。子どもの食物アレルギーの情報が法律上どの区分に当たるかをこの記事で判断することはしませんが、健康に関わる情報は、ほかの情報より一段慎重に扱う、という姿勢で臨むのが安全です。

子育てサークルで食物アレルギーの情報が必要になるのは、おやつや食べ物を扱う活動をするときです。おやつを出さない会なら、そもそも集める必要はありません。おやつを出す会でも、年度の初めに全員から集めて名簿に載せ続けるより、おやつを出す回の案内の中で「食べられないものがある場合は、当番に知らせてください」と聞き、その回の当番だけが知る形のほうが、情報が写される場所を減らせます。

もう1つの方法は、おやつを会で用意するのをやめ、各家庭が自分の子のおやつを持ってくる形にすることです。乳幼児のうちは、月齢によって食べられるものも違います。各家庭が持ってくる形にすれば、アレルギーの情報を会が持つ必要がなくなり、誤って食べさせてしまう心配も小さくなります。

発達や育児の悩みについて会員から相談を受けることもありますが、その内容を名簿やメモに書き残すことはしません。相談は、その場で聞き、必要なら支援センターの職員など専門の窓口につなぐまでが会の役目です。

出産予定日や、家族の事情は、本人が話すまで書かない

子育てサークルの会員の中には、在籍中に次の子を妊娠する家庭があります。当番を外したり、行事の役を頼まないようにしたりするために、代表が出産の予定を知っておきたいと考えるのは自然なことです。

けれども、妊娠や出産の予定は、本人が自分で伝える時期を選びたい情報です。入会の用紙や名簿に「出産予定日」の欄を設けるのは避け、本人から話があったときに、代表がその場で当番の調整に使うだけにとどめます。代表のメモに書き残すなら、「何月から何月まで当番を外す」という調整の結果だけを書き、妊娠していることそのものは書かないようにします。

家族の事情も同じです。ひとり親の家庭、祖父母が主に子どもを連れて来る家庭、仕事の都合で平日の活動に来にくい家庭。こうした事情は、当番の割り振りや行事の日程を決めるときに配慮が必要になることがありますが、名簿の欄として集める情報ではありません。配慮が必要なときは、本人と代表のあいだで相談し、その結果だけを当番表などに反映させます。

さらに慎重な配慮が要るのは、何らかの事情で居場所を知られたくない家庭です。そうした家庭では、子どもの写真が会の外に出ること自体が大きな問題になることがあります。入会のときに「写真に写りたくない、名前を出したくないなどの希望があれば、代表に個別に伝えてください」と一言添えておけば、事情を詳しく話さなくても希望だけを伝えてもらえます。

見学に来た親子の連絡先は、入会しなければ残さない

子育てサークルには、入会を決める前に一度来てみる親子が、年間を通して訪れます。支援センターの掲示を見て連絡をくれた人、健診の会場でチラシを手に取った人、会員の知り合い。見学の日程を調整するために、代表は名前と連絡先を受け取ります。

この見学者の情報は、扱いが曖昧になりやすいものです。見学に来たものの入会しなかった親子の連絡先が、代表のスマートフォンのメッセージの履歴に、何年も残り続けます。受付のノートに書いてもらった名前と電話番号が、ノートごと会場の棚に置かれたままになります。

決まりとしては、見学者の連絡先は見学の日程の調整にだけ使い、見学から一定の期間が過ぎて入会しなかった場合は消す、とするのが分かりやすい形です。受付のノートに見学者の名前を書いてもらうなら、連絡先の欄は設けず、名前だけにします。見学のあとで入会を案内したい場合も、見学の当日に「入会するときはこちらから申し込んでください」と伝えるだけにして、会の側から何度も連絡を送らないようにします。

名簿を会員に配るかどうかを、改めて決める

子育てサークルでは、年度の初めに会員の名前と連絡先の一覧を作り、全員に配っていた会があります。会員どうしが連絡を取り合えるように、という理由です。

個人情報保護委員会の冊子は、会員に名簿を配ることは、名簿に載っている本人以外の会員への提供に当たるため、原則として本人以外への提供として扱われ、あらかじめ本人の同意を得る必要があると説明しています。名簿を配るのであれば、入会のときに、何のために名簿を作り、誰に配るのかを示したうえで、載せてよいかを確かめる必要があります。

そのうえで、子育てサークルで全員分の連絡先の一覧が本当に要るかを考えてみます。会の連絡がすべて1つの置き場所で回っているなら、会員どうしが電話番号を知らなくても、連絡には困りません。個別にやり取りしたい会員どうしは、自分たちで連絡先を交換すればよく、会が全員分の一覧を配る必要はありません。

配る名簿がなくなれば、卒業した家庭の手元に、ほかの会員の電話番号が載った紙が残り続けることもなくなります。紙の名簿を配っていた会では、この「配ったあとは回収できない」という点が、いちばん大きな危険でした。

子どもの写真は、撮る決まりより、置く場所と見せる範囲で決まる

子育てサークルは、子どもの写真が最も多く生まれる団体の1つです。初めて手遊びに反応した日、クリスマス会の衣装、季節の行事で並んだ集合写真。親にとってはどれもかけがえのない記録で、会員どうしで共有したいという気持ちも強いものです。

写真について決まりを作るとき、多くの会は「撮ってよいか」から考え始めます。けれども、子育てサークルの活動で親が自分の子を撮るのを止めることは現実的ではありません。決まりが効くのは、撮った写真をどこに置き、誰に見せるかのほうです。

1つめの決まりは、ほかの家庭の子が写っている写真を、会の外に出さないことです。個人のSNSに投稿する、会員でない友人に送る、といった使い方をしないよう、入会のときに伝えておきます。自分の子だけが写っている写真なら各家庭の判断でよく、ほかの子が写り込んでいる写真は会員のあいだにとどめる。この線引きなら、会員にも分かりやすくなります。

2つめは、共有の置き場所を1つに決めることです。会話の流れの中に写真が次々と投稿されると、会員それぞれのスマートフォンに自動で保存され、どこに何枚あるのか誰にも分からなくなります。共有のアルバムを1つ決め、そこに置く形にしておけば、写りたくないという家庭から申し出があったときに、どこから消せばよいかがはっきりします。

3つめは、写真に写りたくない家庭への対応です。集合写真を撮るときに、写りたくない家庭が抜けやすいように、「集合写真を撮ります。写りたくない方は声をかけてください」と一言添える。行事の写真を共有する前に、写っている家庭に確認できる期間を設ける。こうした小さな手順が、事情を抱えた家庭を守ります。

父母の2人が加わると、名前の対応が崩れる

子育てサークルでは、育児休業中の父親が母親と一緒に活動に来ることや、父母の両方が会の連絡を受け取ることが珍しくなくなりました。家族で情報を共有できるのはよいことですが、名簿の上では新しい問題が生まれます。

連絡に使っている道具の上では、参加者はそれぞれが自分で決めた表示名で表示されます。母親は下の名前だけ、父親は名字のローマ字、というように、同じ家庭なのに表示名から家族だと分からないことがあります。代表は、どの表示名がどの家庭の誰なのかを把握するために、表示名と本名の対応を頭の中か、メモに持つことになります。

この対応のメモは、名簿そのものより扱いが雑になりがちです。代表のスマートフォンのメモ帳に、表示名と本名と子どもの名前が並んで書かれている。代表が替わるときに、そのメモが個人のメッセージで次の代表に送られる。こうして、会の名簿の外に、もう1つの名簿ができあがります。

防ぐ方法は、参加するときの表示名の付け方を決めておくことです。たとえば「子どもの下の名前と、ママかパパか」のように決めれば、表示名だけでどの家庭の誰かが分かり、対応のメモを作る必要がなくなります。子どもの名前を表示名に使うことに抵抗がある家庭もあるので、代わりに名字だけを使う形も選べるようにしておきます。

施設や自治体、講師に渡す情報は、求められた分だけにする

子育てサークルの情報は、会の中だけで使われるとは限りません。活動の会場を借りる施設、補助を受けている自治体、招いている講師など、会の外の相手に情報を渡す場面があります。

施設の利用登録では、団体の代表者の名前と連絡先を届け出るのが一般的です。施設によっては、会員の人数や、会員の住んでいる地域を求めることもあります。こうした届け出では、施設が求めている項目を確かめ、それ以上の情報を付けないようにします。会員名簿をそのまま提出すれば手間は省けますが、施設が求めていない子どもの名前や月齢まで渡すことになります。

自治体の補助の申請で、会員の一覧を求められることもあります。この場合も、求められている項目が何かを確かめ、提出用に項目を絞った一覧を作ります。提出した一覧の控えを会の側で保管するなら、保管の期間も決めておきます。

講師に渡す情報は、さらに少なくて済みます。活動の当日に、何か月の子が何組来るかが分かれば、講師は内容を準備できます。子どもの名前を呼びながら進める講師には、当日の名札で足ります。参加者の一覧を事前にメールで送る必要はほとんどありません。

代表のスマートフォンに、会の情報を集めない

子育てサークルの個人情報は、多くの場合、代表の個人のスマートフォンに集まっています。名簿のファイル、見学者とのメッセージ、施設とのやり取り、写真。代表が1人で運営を担っている会ほど、この傾向は強くなります。

代表のスマートフォンに情報が集まることの問題は、2つあります。1つは、紛失や故障のときに、会の情報がまとめて危険にさらされるか、まとめて失われることです。子どもと一緒に出かけることの多い代表のスマートフォンは、公園のベンチに置き忘れたり、子どもが水たまりに落としたりする危険と隣り合わせです。もう1つは、代表が卒業したあとも、会の情報がその人のスマートフォンに残り続けることです。

対策は、会の情報を置く場所を、代表の個人の持ち物ではなく、会として決めた場所にすることです。名簿は会の置き場所で管理し、代表と副代表が見られる形にする。見学者とのやり取りは、代表個人のメッセージではなく、会の窓口として決めた場所で行う。こうしておけば、代表が替わるときは、置き場所の管理を次の代表に渡すだけで済み、前の代表の手元に情報が残りません。

置き場所を選ぶときは、次の3点を確かめます。会員以外の人が見られないこと。代表と副代表など、決まった人だけが名簿を見られること。代表が替わったときに、管理する人を入れ替えられること。この3点を満たせば、個人のスマートフォンに情報を集めなくても、運営に困ることはありません。

春の卒業に合わせて、情報を片付ける日を決める

子育てサークルの個人情報で、ほかの団体と最も違うのは、片付けの時期がはっきりしていることです。会員の多くは、子どもが幼稚園や保育園に入る春に卒業します。卒業した家庭の情報を、会が持ち続ける理由はありません。

ところが、実際には卒業した家庭の情報が残り続けている会が多くあります。名簿のファイルから行を消し忘れる。連絡のグループから抜けてもらうのを忘れ、卒業した家庭に翌年の予定が届き続ける。共有のアルバムに、卒業した家庭の子の写真が何年分も残る。卒業のたびに少しずつ残り、代表が替わるたびに、どれが今の会員の情報なのか分からなくなっていきます。

これを防ぐには、片付けの日を年に1回、決めてしまうことです。たとえば、お別れ会が終わった翌月の最初の活動日を、片付けの日にします。その日に、代表と副代表で次のことを確かめます。

・卒業した家庭を、名簿のファイルから消す ・卒業した家庭に、連絡のグループから抜けてもらう ・卒業した家庭の入会の用紙を処分する ・共有のアルバムに残っている写真のうち、卒業した家庭が持ち帰りたいものを持ち帰ってもらったうえで、古い写真を片付ける ・見学に来て入会しなかった親子の連絡先を消す ・誕生月の一覧やアレルギーのメモなど、担当が持っていたメモを片付ける

卒業する家庭には、お別れ会の前に「写真を持ち帰りたい方は、何月何日までに保存してください」と知らせておきます。期限を知らせておけば、片付けたあとに「消えてしまった」と言われることはありません。

入会の用紙に、使いみちと片付けの時期を書いておく

ここまでの決まりは、入会の用紙に短く書いておくと、会員の理解が得やすくなります。何を、何のために集め、いつ片付けるのかが最初に分かっていれば、会員は安心して情報を渡せます。

用紙に書く内容の例を挙げます。

・集める情報は、親の名前と連絡先、子どもの名前と生まれた年と月であること ・連絡と、月齢に合わせた活動の準備にだけ使うこと ・名簿は代表と副代表だけが見られる場所で管理し、会員に配らないこと ・ほかの家庭の子が写った写真は、会の外に出さないこと ・写真に写りたくない、名前を出したくないなどの希望は、代表に個別に伝えられること ・卒業した家庭の情報は、毎年決まった時期に片付けること

用紙の文面は、代表が替わるたびに作り直す必要はありません。一度作っておけば、次の代表はそのまま使えます。むしろ、代表ごとに様式が変わると、会員によって同意した内容が違う、という状態が生まれます。

情報を置く場所の作りで、手間はどう変わるか

子育てサークルの個人情報の扱いは、決まりの中身と同じくらい、情報を置く場所の作りに左右されます。会話と写真と名簿が別々の場所に散らばり、代表の個人のスマートフォンに集まっていると、どれほど丁寧な決まりを作っても、卒業のたびに消し忘れが出ます。

会話型の道具で団体の連絡を回したときに、参加者の情報や写真がどう広がりやすいかは、LINEグループとの比較で整理されています。連絡先を互いに知らせずに参加できる形を考えている会には、LINEオープンチャットとの比較が参考になります。アルバムや掲示板を分けて持てる道具との違いはBANDとの比較で、実名での登録が前提になるSNSを使う場合の違いはFacebookグループとの比較で確かめられます。話題ごとに部屋を分ける作りの道具についてはDiscordとの比較があります。

子育てサークルに近い団体が、会員の情報や写真をどう置いているかは、サークルでの使われかたで画面の流れを見られます。講師を招く親子教室の形なら教室での使われかたが、保護者の情報を扱う点ではPTAでの使われかたも参考になります。

判断の軸は3つです。会員以外の人が、名簿や写真を見られない作りになっているか。名簿を見られる人を、代表と副代表などに限れるか。春に卒業した家庭を、名簿からもグループからもまとめて外せるか。会員が1〜2年で入れ替わる子育てサークルでは、3つめの条件が、情報が積もり続けるかどうかを分けます。気になる点はよくある質問でも確かめられます。

Q1. 十数組しかいない子育てサークルでも、個人情報の法律を気にする必要がありますか?

個人情報保護委員会は、営利か非営利かを問わず、名簿などを使って活動する団体は個人情報取扱事業者に当たりうると説明しており、例としてサークルも挙げています。自分たちの会がどう扱われるかを個別に断定はできませんが、小さい会だから関係ないと考えず、集める情報を絞り、置き場所と片付けの時期を決めておくのが安全です。

Q2. 子どもの生年月日は、日まで集めたほうがよいですか?

月齢に合わせた遊びの準備や誕生月のお祝いには、生まれた年と月が分かれば足ります。日まで集めると、名前と組み合わさったときに子どもを特定しやすくなるため、入会の用紙の欄を年と月に変えることをすすめます。すでに日まで集めている場合は、名簿から日の部分を消し、用紙の原本を処分する日を決めておきます。

Q3. おやつを出すので、食物アレルギーの情報を全員分集めておくべきですか?

年度の初めに全員分を集めて名簿に載せ続けるより、おやつを出す回の案内で申し出てもらい、その回の当番だけが知る形のほうが、情報が写される場所を減らせます。各家庭が自分の子のおやつを持ってくる形にすれば、会がアレルギーの情報を持つ必要自体がなくなります。健康に関わる情報は一段慎重に扱います。

Q4. 卒業した家庭の情報は、いつ消せばよいですか?

春のお別れ会の翌月など、年に1回の片付けの日を決めておくと消し忘れが防げます。その日に、名簿からの削除、連絡のグループからの退出、入会の用紙の処分、古い写真の整理、見学者の連絡先の削除をまとめて行います。写真を持ち帰りたい家庭には、事前に保存の期限を知らせておきます。

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