地域の子育てサークルでお知らせが届かないのは、会員が怠けているからではありません。読む側の親は、授乳しながら片手でスマホを持ち、寝かしつけの最中は画面を暗くし、通知の音で子どもが起きないように通知そのものを切っています。読まれない前提に立って出し方を組み直さないと、同じ連絡を何度も送り、それでも「知らなかった」という声が残ります。この記事では、子育てサークルのお知らせが読まれない理由を先に並べ、お知らせと雑談の分け方、1通の書き方、送る時刻、講師の回の案内の分け方、流行の季節の知らせ、変更の出し方、そして卒業していく家庭への配慮までを示します。
子育てサークルのお知らせが読まれない、3つの理由
子育てサークルのお知らせが読まれない理由は、ほかの団体と少し違います。まず、読む側の状況から見ていきます。
1つめは、通知が切られていることです。乳児のいる家庭では、夜中や昼寝の時間に通知音が鳴ると子どもが起きてしまうため、スマホを常に消音にしている親が少なくありません。音を消すだけでなく、会の連絡の場の通知を丸ごと切っている家庭もあります。こうなると、お知らせは本人が自分で開いたときにしか目に入りません。
2つめは、お知らせが雑談に埋もれることです。子育てサークルの連絡の場は、会員どうしの育児の相談の場にもなります。「夜泣きはいつまで続きましたか」「このあたりで小児科の夜間の受診はどこですか」といったやりとりが1日に何十件も続くと、その間に出された活動日の変更は、数時間で画面の外へ押し出されます。
3つめは、読む時間が細切れであることです。授乳の10分、子どもが遊びに集中している5分。その間に長い文章を最後まで読むのは難しく、冒頭の数行だけ見て閉じてしまいます。大事なことが文章の後半にあれば、そこまで届きません。
この3つは、会員の心がけで直るものではありません。お知らせを出す側が、通知が切られていても、雑談があっても、数行しか読まれなくても伝わる形にする必要があります。
お知らせと雑談を、置き場所から分ける
子育てサークルの連絡を1つのトークで回していると、お知らせと雑談が同じ列に並びます。雑談を禁止すると、会の良さである相談のしやすさが失われます。雑談を残したままお知らせを届けるには、置き場所を分けるしかありません。
分け方には、いくつかの形があります。
・お知らせ専用のグループと、雑談のグループを別に作る ・お知らせは役員だけが投稿できる場所にし、会員は読むだけにする ・掲示板の形の道具を使い、お知らせを上に固定する
グループを2つに分ける方法は、いまの道具のまま始められる手軽さがあります。ただし、入会した家庭を2つとも招待する手間が増え、どちらか一方にしか入っていない家庭が出てきます。入会の案内に、2つの場所それぞれの役割を1行ずつ書いておきます。
役員だけが投稿できる場所を作る方法は、お知らせの列に雑談が混ざらない点で確実です。その代わり、お知らせへの質問をどこで受けるかを決めておかないと、質問が雑談の側に書き込まれ、答えが別の場所に散らばります。
掲示板の形であれば、お知らせを上に固定したまま、その下で雑談や相談を続けられます。固定するお知らせが増えすぎると、今度は固定したもの同士で埋もれるので、固定は常に2件から3件までにとどめます。
1通のお知らせは、最初の2行で用件を終える
細切れの時間で読まれる前提なら、お知らせは最初の2行で用件が伝わるように書きます。挨拶や経緯から書き始めると、読む側は用件にたどり着く前に閉じてしまいます。
最初の2行に入れるのは、次の3つです。
・何の知らせか(中止、変更、持ち物、締め切りなど) ・いつの話か(月、日、曜日) ・読んだ人に何をしてほしいか(何もしなくてよい、返事がほしい、持ってきてほしい)
たとえば、次のような書き出しです。
「【持ち物の追加】9月18日(木)の活動日に、汚れてもよい服を1枚持ってきてください。」
この1行で、変更の中身と日付と頼みごとが揃います。理由や詳しい説明は、そのあとに続けます。読む側は1行目で自分に関係があるかを判断し、関係があれば続きを読みます。
もう1つ気をつけたいのが、「何もしなくてよい」お知らせです。講座の案内や行事の報告など、読むだけで返事の要らない知らせに、返事が必要な知らせと同じ書き方をすると、読む側はどれに反応すればよいか分からなくなります。冒頭の括弧の中を「【お知らせ】」と「【返事が必要】」に分けておくだけで、読む側の判断が早くなります。
1通のお知らせに、用件を1つだけ入れる
役員はお知らせの回数を減らそうとして、複数の用件を1通にまとめがちです。来週の持ち物、来月の講師の回の申し込み、会費の集金日、写真の共有の場所の変更。1通にまとまっていれば送る側は楽ですが、読む側は最初の用件だけ読んで閉じ、残りの3つを見落とします。
用件の数だけお知らせを分けると、今度は通知が増えるという心配が出ます。ただ、子育てサークルのお知らせは、活動日の前後に集中するもので、毎日何通も出るわけではありません。用件を分けて1通ずつ出しても、週に数通の範囲に収まることがほとんどです。
どうしてもまとめる場合は、冒頭に「今日のお知らせは3つです」と数を書き、それぞれに番号と1行の見出しを付けます。数が分かっていれば、読む側は途中で閉じても、あといくつ残っているかが分かります。返事が必要な用件が混ざる場合は、それだけは必ず別の1通にします。返事が必要な知らせが、ほかの知らせの3つめに埋もれていると、返事はまず集まりません。
チラシの画像だけで、お知らせを済ませない
子育てサークルでは、講座や行事の案内を、手作りのチラシの画像にして送ることがよくあります。色が付いていて見栄えがよく、紙で配ったものと同じなので作る手間も少なく済みます。
ただ、画像だけのお知らせには弱点があります。
・トークの一覧や通知には「写真を送信しました」としか出ない ・小さな画面では文字が読めず、拡大する手間がかかる ・あとから検索しても、画像の中の文字では見つからない ・読み上げの機能を使っている人には、中身が伝わらない
授乳しながら片手で読む親にとって、画像を開いて指で拡大する操作は、それだけで後回しの理由になります。
チラシの画像を送るなら、同じお知らせの本文に、日時、場所、持ち物、申し込みの方法を文字で書き添えます。画像は雰囲気を伝える補足と考え、用件は文字で伝える。これだけで、画像を開かなかった家庭にも必要な情報が届きます。
送る時刻を、子どもの一日に合わせる
お知らせを送る時刻も、読まれるかどうかを左右します。子育て中の家庭には、スマホを見られる時間と見られない時間がはっきりあります。
見られないことが多いのは、次の時間帯です。
・朝の支度と、上の子の園への送り出しの時間 ・昼ごはんから昼寝にかけての時間 ・夕方の食事とお風呂の時間 ・夜の寝かしつけの時間
反対に、見られることが多いのは、午前中の子どもが遊んでいる時間、昼寝の最中、そして子どもが寝たあとの夜の時間です。
役員が自分の都合のよい時刻にお知らせを送ると、それが寝かしつけの時間と重なることがあります。消音にしていても画面が光るだけで子どもが目を覚ます、という声は多く聞かれます。お知らせを出す時刻の目安を役員の間で決めておき、夜は21時以降に送らない、といった約束にしている会もあります。
予約して送る機能のある道具であれば、役員は思いついたときに書いておき、送る時刻だけを翌日の午前に指定できます。予約の機能がなければ、下書きを役員の間で共有しておき、送る係が決めた時刻に出す方法もあります。
講師を招く回の案内は、予告と詳細の2回に分ける
リトミック、ベビーマッサージ、手形アート、救命講習。講師を招く回は、子育てサークルの1年の中で参加の希望が最も集まる回です。その案内を1回で済ませようとすると、決まっていない項目が多いまま出すことになり、あとから変更の知らせが何通も続きます。
講師の回の案内は、2回に分けて出します。
・予告(1か月前):日付、何をする回か、対象の月齢、申し込みの受け付けを始める日 ・詳細(2週間前):時間、会場の部屋、持ち物、服装、参加費、申し込みの方法と締め切り
予告の段階で決まっているのは、たいてい日付と内容だけです。時間の割り振りや会場の部屋は、講師との打ち合わせや施設の予約の都合で、あとから決まることが多いものです。決まっていない項目を「未定」と書いて1回目に並べるより、予告では決まっていることだけを書き、「詳しい案内は○月○日頃に出します」と添えるほうが、読む側は何を待てばよいかが分かります。
対象の月齢は、予告の段階で必ず書きます。ベビーマッサージは寝返り前の子ども向け、手形アートは歩き始めた子どもには難しい、といったように、講師の回の内容は月齢で向き不向きがはっきりしています。対象外の家庭が詳細の案内まで読んで、最後に対象外だと気づくのは、読む側の時間を奪うことになります。
服装と持ち物は、講師の回ならではの項目です。ベビーマッサージならバスタオルとオイルを使うかどうか、手形アートなら汚れてもよい服と着替え、リトミックなら動きやすい服と裸足になれるかどうか。これを詳細の案内の最初の2行の中に入れておくと、当日に「知らなかった」という家庭が出ません。
流行の季節には、「休んでよい」と先に知らせる
子育てサークルの冬や梅雨の時期のお知らせで、効き目が大きいのは、中止や発症の知らせより前に出す、休むことを後押しする知らせです。
子育てサークルの会員は、子どもに少し咳や鼻水があっても、会に来ることがあります。家に閉じこもっていると親のほうが気持ちの行き場をなくし、せっかく申し込んだ講師の回を休みたくない、という思いもあります。会の側が何も言わなければ、会員は「このくらいなら行ってもいいのかな」と自分で判断するしかありません。
流行の季節に入る前に、次のような内容を1通で出しておきます。
・熱や咳、下痢があるときは、無理をせず休んでほしいこと ・休む連絡は、出欠の返事を「欠席」に変えるだけでよいこと ・講師の回を体調で休んでも、気まずく思わなくてよいこと ・休んだ回の内容を、あとから共有する方法
休む連絡を簡単にしておくのが大切です。役員に個別にメッセージを送る必要があると、朝の忙しい時間に連絡をためらい、そのまま来てしまう家庭が出ます。
どのくらいの間休めばよいかを会として決めている子育てサークルは多くありません。参考として、学校や幼稚園での出席停止の期間の基準が、学校保健安全法施行規則に定められています。
インフルエンザ(特定鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)にあつては、発症した後五日を経過し、かつ、解熱した後二日(幼児にあつては、三日)を経過するまで。 出典: e-Gov法令検索(学校保健安全法施行規則)
これは学校や幼稚園のための基準で、任意の子育てサークルにそのまま当てはまるものではありません。お知らせの中では、休む期間を会として断定せず、上の子の園の決まりやかかりつけの医師の判断に沿ってほしい、と書くにとどめます。会の知らせの役目は、休むことをためらわせないことです。
変更の知らせは、元のお知らせを直してから出す
子育てサークルのお知らせは、出したあとに変わることがよくあります。会場の部屋が変わった、講師の都合で時間が30分ずれた、持ち物が1つ増えた。変更の知らせを新しく出すだけにすると、元のお知らせが古い内容のまま残ります。
元のお知らせと変更の知らせが別々に並んでいると、次のことが起きます。
・前日の夜に活動日を確かめようとした家庭が、古いほうのお知らせを見る ・変更の知らせが雑談に流され、元のお知らせだけが残る ・変更が2回あると、どれが最新なのか分からなくなる
これを防ぐには、変更があったときに、まず元のお知らせの本文を直します。直した箇所には「(9月10日に変更)」と書き添え、何が変わったのかが分かるようにします。そのうえで、「9月18日の活動日の時間が変わりました。元のお知らせを直しています」と短い知らせを出します。
トークの形の道具では、送ったメッセージをあとから直せないか、直せても期限があることがあります。その場合は、変更の知らせの冒頭に「9月18日の活動日について、以前のお知らせより、こちらが最新です」と書き、古い知らせのほうには返信で「変更あり」と付けておきます。
行政や地域から届く案内を、そのまま転送しない
子育てサークルの役員のもとには、会の外からもお知らせが届きます。子育て支援センターの講座の案内、保健センターの相談日、自治体の子育てのイベント、地域の図書館のおはなし会。どれも会員に役立ちそうな情報で、役員は善意で連絡の場に転送します。
ただ、これらを全部そのまま流すと、会の連絡の場は外からの案内で埋まり、会そのもののお知らせが読まれなくなります。会員は、どれが自分たちの会の知らせで、どれが外の案内なのかを見分けるために、1件ずつ開くことになります。
外からの案内の扱いは、次のように決めておくと混乱が減ります。
・会の活動に直接関わる案内だけを転送する ・それ以外は、月に1回、まとめて1通で知らせる ・転送するときは、冒頭に「【外からの案内】」と書く
月に1回まとめる形にすると、転送する役員の手間も減ります。月の初めに届いた案内を集めておき、日付の順に並べて1通にするだけです。会員は、その1通を開けば今月の地域の子育ての催しを見渡せます。
返事がほしい知らせは、締め切りを前日の夜にしない
子育てサークルでは、行事の出欠、講師の回の人数、おやつの数など、返事がほしいお知らせも出します。返事が集まらないと、役員は同じお知らせを何度も出し直し、そのたびにほかのお知らせが流れていきます。
返事が集まりにくい原因の1つは、締め切りの置き方です。締め切りを前日の夜にすると、夜の寝かしつけの時間と重なり、返事をしようと思っていた家庭が寝落ちして締め切りを過ぎます。
締め切りは、前日の昼までか、2日前の夜にしておくと、取りこぼした家庭に一度声をかける余裕が残ります。声をかけるときは、まだ返事のない家庭だけに個別に届く方法があれば、全体への再送より効果があります。全体に同じお知らせを再送すると、すでに返事をした家庭にとっては、読まなくてよい知らせが1件増えるだけです。
返事の形も、選ぶだけで済むものにします。文章で「参加します」と書いてもらう形より、「参加」「欠席」「未定」から選ぶ形のほうが、片手で答えられます。未定の選択肢を置いておくと、子どもの体調が読めない家庭も、とりあえず返事をしてくれます。
既読の数で、届いたかどうかを判断しない
トークの形の道具では、お知らせに付く既読の数を見て、どれだけの家庭に届いたかを判断しがちです。子育てサークルでは、この数字があまりあてになりません。
既読が付くのは、画面を開いた時点です。授乳しながら開いて、子どもがぐずったのでそのまま閉じた家庭にも既読は付きます。反対に、通知の一覧の1行目で用件を読み取り、画面を開かなかった家庭には既読が付きません。既読の数が多くても読まれていないことがあり、少なくても伝わっていることがあります。
もう1つの問題は、既読の数が役員の気持ちを削ることです。30家庭の会で既読が12しか付かないと、役員は同じお知らせを出し直したくなります。出し直すと、すでに読んだ家庭には同じ通知が2回届き、次から通知を切る家庭が増えます。
届いたかどうかを確かめたいお知らせは、既読ではなく返事で確かめます。持ち物の変更のように、伝わらないと当日に困る知らせだけに「確認したら、この投稿に反応をお願いします」と書き添えます。すべてのお知らせに反応を求めると、それ自体が負担になるので、本当に確かめたいものだけに絞ります。
年度の初めに、お知らせの約束ごとを1通で伝える
お知らせの出し方をいくら整えても、会員の側がその約束を知らなければ効果は半分です。どこを見ればお知らせがあるのか、役員が何時以降は送らないのか、返事が必要な知らせはどう見分けるのか。これを会員が知っていて初めて、出す側の工夫が生きます。
年度の初めの活動日の前に、お知らせの約束ごとを1通にまとめて出しておきます。入れる内容は次のようなものです。
・お知らせを出す場所と、雑談の場所 ・冒頭の括弧の意味(【お知らせ】【返事が必要】【中止】【外からの案内】) ・役員がお知らせを送らない時間帯 ・返事の締め切りの置き方 ・卒業するときに連絡の場から抜ける時期
この1通は、年度の途中で入会した家庭にもそのまま渡せるように、お知らせの場の一番上に固定しておきます。入会の案内と重なる項目は、入会の案内の側に移してもかまいません。大切なのは、約束ごとが1か所にまとまっていて、いつ入った家庭にも同じものが見えることです。
役員が交代したときは、この1通を読み直して、新しい役員の間で約束を変えるかどうかを話し合います。約束を変えたら、1通を直してから、変えたことを全体に知らせます。
連絡の場に入っていない人へのお知らせを、別に用意する
子育てサークルのお知らせには、会員でない人に向けたものもあります。見学を考えている家庭への活動日の案内や、地域の親子に向けた公開の行事の知らせです。これらを会員の連絡の場だけに出していると、届けたい相手に届きません。
会の外に向けた知らせは、子育て支援センターや公民館の掲示板、地域の子育て情報を載せている冊子やページなど、会員でない親の目に入る場所に出します。紙で貼る場合は、次のことに気をつけます。
・活動日は、特定の日付ではなく「毎月第2、第4水曜」のように書く ・問い合わせの先は、代表の個人の携帯ではなく会の窓口にする ・掲示を貼った日と、次に貼り替える予定の月を書いておく
日付を書いた紙は、1か月もすると古くなります。曜日で書いておけば、貼り替えの手間が減ります。貼った日を書いておくのは、見た人が情報の新しさを判断できるようにするためです。
会員向けのお知らせと会の外向けのお知らせを混ぜないことで、会員の連絡の場には、会員に関係のある知らせだけが並ぶようになります。
父母の両方に、同じお知らせが届くようにする
子育てサークルに登録しているのは母親だけ、という家庭でも、実際に活動に子どもを連れて行くのが父親や祖父母の日があります。お知らせが母親のスマホにしか届いていないと、当日に連れて行く人が持ち物の変更を知らないまま来てしまいます。
このずれは、お知らせを受け取る人と、実際に動く人が違う家庭で起きます。対応のしかたは2つあります。
・家庭の中の複数の大人が、連絡の場に入れるようにする ・お知らせを家庭の中で共有しやすい形で出す
複数の大人が入れる形は、確実に届く反面、1つの家庭から出欠の返事が2つ届くといった混乱も生みます。入会の案内に、返事は家庭ごとに1つ、と書いておきます。
家庭の中で共有しやすい形とは、1通のお知らせが単独で読める形のことです。前の知らせを読んでいないと意味が分からない書き方や、雑談の流れの中でしか意味をなさない書き方は、家族に転送しても伝わりません。最初の2行で用件を終える書き方は、ここでも役に立ちます。
卒業した家庭に、お知らせが届き続けないようにする
子育てサークルの会員は、子どもの入園とともに卒業していきます。卒業した家庭が連絡の場に残ったままになっていると、その家庭にはもう関係のないお知らせが届き続けます。
卒業した家庭の側からは、自分から抜けるのを遠慮することがあります。お世話になった会の場から黙って抜けるのは失礼ではないか、と考えるからです。その結果、連絡の場の人数は年々増え、お知らせを出すたびに、何割かの家庭には不要な通知が届きます。
これを避けるには、卒業の時期に、会の側から区切りをつけます。年度末のお知らせで「3月末で卒業する家庭は、4月の最初の活動日までに連絡の場から抜けてください」と伝え、抜ける方法も一緒に書いておきます。抜けるのを忘れた家庭がいれば、役員が外す、と決めておいても角が立ちません。
卒業した家庭とのつながりを残したい会もあります。その場合は、現役の会員の連絡の場とは別に、卒業生の場を作ります。現役の家庭へのお知らせと、卒業生への近況の共有を分けておけば、どちらにとっても読まなくてよい知らせが減ります。
連絡の道具の比較から見える、子育てサークルのお知らせの詰まり
集まりの連絡をまとめる道具を比べていくと、子育てサークルのお知らせで差が出るのは、雑談と同じ列に並ぶかどうかと、変更があったときに元のお知らせが直るかどうかの2点です。
LINEグループとの比較では、トークが新しい発言で上へ流れていく形と、掲示板に1件ずつ残して大事なお知らせを上に固定できる形とが並べられています。予定については、その都度トークで知らせる形と、カレンダーの予定を書き直すと掲示板のお知らせも一緒に直る形の違いが示されています。育児の相談で連絡の場がにぎわう子育てサークルほど、この違いが効いてきます。
LINEオープンチャットとの比較ではトークが中心で新しい発言で流れる形が、Discordとの比較ではチャンネルの会話が上へ流れ、ピン留めと検索で拾い直す形が整理されています。Facebookグループとの比較では、掲示板に残る一方で表示の順番がFacebook側で決まる点が挙げられています。前日の夜に次の活動日を探す親にとって、投稿した順に並ぶかどうかは、探す手間に直結します。
BANDとの比較では、どちらもお知らせを上に固定できることに加え、長い本文を畳んで開く形や、端末の設定とは別に本文の文字を大きくできる設定の有無が並べられています。片手で読む時間の短い家庭には、画面を開いてすぐ用件が目に入るかどうかが大切です。
使われ方の画面としては、PTAでの使われかたに、雨で延期になった校外学習の知らせが持ち物やお弁当の扱いと一緒に1通で出され、延期後の予定が同じ画面に並ぶ例があります。地域の会の例は町内会での使われかたで、雨天の延期を含んだ片付けの知らせと次の予定が見られます。ほかにサークルでの使われかた、教室での使われかた、学校での使われかたがあり、通知の受け取りについてはよくある質問に説明があります。
子育てサークルのお知らせを届けるのは、読まれない前提に立つことです。お知らせと雑談の置き場所を分け、最初の2行で用件を終え、子どもの一日に合わせて送り、講師の回は予告と詳細に分け、変更は元のお知らせを直してから出す。この形が整っていれば、通知を切っている家庭にも、必要なことは必要なときに届きます。
Q1. 子育てサークルの連絡の場で、雑談を禁止したほうがお知らせは届きますか?
禁止すると、育児の相談ができるという会の良さが失われ、会員が離れる原因になります。雑談は残したまま、お知らせを別の場所に置くほうが両立できます。お知らせ専用のグループを作る、役員だけが投稿できる場所を作る、掲示板でお知らせを上に固定する、のいずれかで、雑談とお知らせが同じ列に並ばない形にします。
Q2. 講師を招く回の案内は、いつ出せばよいですか?
1回で済ませず、1か月前の予告と2週間前の詳細の2回に分けると、変更の知らせが続くのを防げます。予告には日付、内容、対象の月齢、申し込みを始める日だけを書き、詳細で時間、会場の部屋、持ち物、服装、参加費、締め切りを知らせます。対象の月齢を予告で書いておくと、対象外の家庭が詳細まで読まずに済みます。
Q3. 体調が悪くても活動に来てしまう家庭がいます。お知らせで何ができますか?
流行の季節に入る前に、熱や咳があるときは休んでほしいこと、休む連絡は出欠を欠席に変えるだけでよいこと、講師の回を休んでも気まずく思わなくてよいことを1通で知らせます。休む期間を会として断定せず、園の決まりや医師の判断に沿ってもらう書き方にし、休むことをためらわせない形にします。
Q4. お知らせの内容が変わったとき、新しい知らせを出すだけでは足りませんか?
新しい知らせだけだと、元のお知らせが古い内容のまま残り、前日の夜に確かめた家庭が古いほうを見てしまいます。まず元のお知らせの本文を直して変更した日を書き添え、そのうえで短い変更の知らせを出します。直せない道具の場合は、変更の知らせの冒頭で「こちらが最新です」と明示します。
