LINEのトークを保存したいと考えるとき、目的は大きく2つに分かれます。機種変更や端末の故障に備えて、全部をまとめて控えておきたいのか。それとも、特定のやり取りだけを取り出して、あとから別の場所で読めるようにしたいのか。この2つは使う機能がまったく別で、保存されるものの範囲も違います。混同したまま操作すると、控えたつもりのものが控えられていなかった、という結果になります。この記事では、保存の方法を目的別に分けて手順まで書き、それぞれで何が残って何が残らないのかを整理します。先に結論を書くと、全部を控えるなら標準バックアップ、特定のやり取りを取り出すならテキスト形式での保存、写真を残すなら端末への保存です。この3つは代わりになりません。
LINEのトークがどこに保存されているかを先に押さえる
保存の方法を選ぶ前に、いまトークがどこにあるのかを知っておくと、判断を間違えません。公式のヘルプは、その仕組みをはっきり書いています。
トーク内容はLINEアプリに保存される仕様です。 そのため、以下のケースに該当する場合、トーク履歴や一部の友だちのトークが削除されます。 削除された内容は復元できませんのでご注意ください。 出典: help.line.me
つまり、トークの本体は自分のスマートフォンの中にあります。LINEのサーバーに全部が置かれていて、ログインすればどこからでも見られる、という作りにはなっていません。ここを誤解していると、新しい端末でログインすれば過去のやり取りが出てくるはずだと思い込み、出てこないことに驚くことになります。
例外はパソコン版です。公式のヘルプによれば、パソコン版が表示するトーク履歴はLINE側のサーバーに保存されており、スマートフォン版は自分の端末に保存されています。保存場所が違うため、スマートフォンにある古い履歴がパソコンでは表示されない、という現象が起きます。そしてサーバー側の保存期間が過ぎると、パソコン版の履歴は破棄されます。その期間はセキュリティ上公開されていません。
この構造から導かれる結論は単純です。端末が変わる、壊れる、アプリを入れ直す。このいずれかが起きた時点で、控えを取っていなければ履歴は失われます。会の連絡をまとめている役員のように、他人との約束が積み上がっている人ほど、この前提を知らないまま数年を過ごしていることが多くあります。
もうひとつ知っておきたいのは、写真や動画の扱いです。トークに流れた写真や動画は、一定の期間が過ぎると開けなくなります。文字は端末に残っていても、画像だけが見られなくなるのはこのためです。動作が重いときに行うキャッシュの削除でも、保存期間が経過した写真や動画は閲覧できなくなると公式に書かれています。
全部をまとめて控える。標準バックアップの範囲と手順
機種変更に備えるなら、標準バックアップを使います。これはLINEが用意している正規の仕組みで、追加の費用はかかりません。
保存先は、iOSならiCloud Drive、AndroidならGoogleドライブです。どちらも自分が使っているクラウドの置き場なので、LINE側に預けるのではなく、自分のアカウントの中に控えが作られる形になります。
手順は、ホームから設定を開き、バックアップと引き継ぎの項目に入り、トークのバックアップを選びます。iOSでは事前にiCloud Driveがオンになっていることと、十分な空き容量があることを確かめておく必要があります。Androidでも同様に、Googleドライブが使える状態か、空き容量が足りているかを先に確認します。手動で今すぐ取る方法と、定期的に自動で取る方法の2つがあります。
ここで必ず知っておくべき制限が2つあります。
ひとつめは、標準バックアップで保存できるのはテキストメッセージだけだという点です。写真、動画、ファイル、ボイスメッセージは含まれません。行事の写真がトークに流れているからといって、バックアップを取れば写真も守られる、ということにはなりません。
ふたつめは、標準バックアップは同じOSどうしの引き継ぎでしか使えないという点です。iPhoneからiPhone、AndroidからAndroidなら使えますが、iPhoneからAndroidへ移る場合には使えません。iCloud DriveとGoogleドライブは別の仕組みなので、片方で取った控えをもう片方が読むことはできないためです。
OSをまたぐときにどうするかは、公式が2つの道を示しています。バックアップ用のPINコードを事前に設定しておくと、バックアップを取っていなくても直近14日間のトーク履歴をOSに関係なく引き継げます。もうひとつは、LYPプレミアムの対象会員が使えるプレミアムバックアップで、こちらは写真や動画を含めてリアルタイムに控えが作られ、OSをまたいでも引き継げます。
バックアップ用のPINコードは6桁の数字です。設定の場所は標準バックアップと同じで、ホームから設定、バックアップと引き継ぎ、トークのバックアップと進んだ先にあります。公式は、連続した数字や同じ数字の繰り返し、誕生日といった推測されやすい番号を避けるよう案内しています。
復元は引き継ぎの流れの中でしか行えない
保存と同じくらい重要なのが、控えたものをどう戻すかです。ここを知らずにバックアップだけ取っている人が少なくありません。
公式のヘルプによれば、バックアップしたトークの復元は、LINEアカウントの引き継ぎを行う流れの中で実行します。新しい端末でアカウントの引き継ぎを行い、トーク履歴の復元画面が表示されたところで、復元を選ぶ形です。そして、ホームの設定からの復元はできないと明記されています。
これが意味するのは、すでに新しい端末でLINEを使い始めてしまった場合、あとから「過去の分だけ足す」ことはできない、ということです。戻したいなら、LINEを入れ直すところからやり直すことになります。その過程で、新しい端末に溜まった最近のやり取りが消えるおそれがあります。
だから、機種を変えるときの順番が決まっています。古い端末でバックアップを取る。PINコードを設定しておく。新しい端末でログインし、復元画面が出たところで復元する。この順番を崩すと、あとから取り返しがつきません。会の役員が端末を買い替えるときは、店頭で設定を済ませてしまう前に、この手順を先に確認しておくのが安全です。
iOSの場合、公式は復元の前提としてiCloud Driveをオンにしておくことを求めています。しかも、バックアップを行ったのと同じApple IDでiCloudにログインしている必要があります。家族で端末を共有している場合や、途中でApple IDを変えた場合は、ここで引っかかります。
バックアップが失敗する典型的な原因
控えたつもりで控えられていなかった、という事故はよく起きます。原因はだいたい決まっているので、先に潰しておくと安心です。
第一に多いのが、クラウド側の空き容量不足です。標準バックアップは、iOSならiCloud Drive、AndroidならGoogleドライブに書き込みます。この置き場が満杯だと、バックアップは失敗します。無料で使える容量は限られているので、写真をクラウドに自動で送る設定にしている人ほど、早い段階で埋まります。公式も、事前準備として十分な空き容量を確保しているか確認するよう案内しています。
第二が、クラウドの機能自体がオフになっているケースです。iOSではiCloud Driveがオンになっている必要があり、さらにiCloud Driveに同期しているアプリの一覧でLINEがオンになっていることも求められます。設定を開いて、ユーザー名、iCloudと進んだ先で確認できます。Androidでは、Googleドライブが使えない端末では標準バックアップ自体が利用できないと明記されています。
第三が、自動バックアップの失敗に気づいていないケースです。公式は、自動バックアップに失敗した場合に公式アカウントから通知が届くとしています。ただし、その通知は他のメッセージに紛れて流れていきます。月に一度、バックアップの画面を開いて最後に成功した日時を自分の目で確かめるほうが確実です。
第四が、Apple IDの取り違えです。復元にあたっては、バックアップを行ったのと同じApple IDでiCloudにログインしている必要があります。家族で端末を共有している場合や、仕事用と私用でIDを分けている場合に引っかかります。
第五が、PINコードの忘れです。バックアップ用のPINコードは6桁の数字で、設定した本人しか知りません。忘れた場合は、同じ画面から現在のPINコードを確認できますが、確認するには古い端末が手元にある必要があります。端末を手放したあとでは確かめようがないので、買い替えの前に確認しておくのが安全です。
プレミアムバックアップを選ぶ前に確かめること
写真や動画まで含めて控えたいなら、LYPプレミアムの対象会員が使えるプレミアムバックアップという選択肢があります。ただし、申し込む前に知っておくべき条件がいくつかあります。
まず、できることです。公式によれば、LINEが提供する100GBのストレージに、写真や動画などのトーク履歴をリアルタイムでバックアップできます。対象はテキストメッセージ、写真、動画、ファイル、ボイスメッセージです。異なるOSの間で引き継ぐ場合でも、有効にしたあとにバックアップされたトーク履歴を引き継げます。
次に、制約です。公式は、LYPプレミアムを解約すると30日間の猶予期間があり、それが終わるとプレミアムバックアップで保存されているデータは削除されると明記しています。つまり、会費を払い続けている間だけ控えが存在するということです。会の記録を長く残す目的には向きません。
もうひとつ、利用開始後にプレミアムバックアップを停止することはできないと書かれています。始める前に、この点は理解しておく必要があります。
そして最も見落としやすいのが、初回バックアップの範囲です。公式によれば、初回のバックアップでは、実行した時点で端末のLINEアプリ内に保存されているデータだけが対象になります。しかも、初回で取得されなかったデータが、その後の自動バックアップでさかのぼって取得されることはありません。つまり、過去の写真が全部まとめて守られるわけではないということです。公式も、過去の大切な写真や動画は、設定や機種変更を行う前に自分で別途保存しておくよう案内しています。
容量の条件もあります。初回のバックアップを実行するには端末に5GB以上の空き容量が必要で、実行中に空き容量が3GB以下になるとバックアップは自動的に停止します。写真で端末が埋まっている人は、先に整理が要ります。
これらを踏まえると、会の記録を守る目的でこの仕組みに頼るのは筋が悪い、という判断になります。個人の思い出を守るには合理的ですが、団体の記録は、会費を払っている個人のアカウントの中ではなく、会として開ける場所に置くべきものだからです。
残したい会話だけを取り出す。テキスト形式での保存
全部を控えるのではなく、特定のやり取りだけを手元に残したい場合があります。会の決定事項が並んでいるトークルーム、業者とのやり取り、役員会の議論。こうしたものを、LINEの外に出して保管したいという場面です。
このときに使うのが、トーク履歴をテキスト形式で保存する機能です。手順は、対象のトークルームを開き、画面上部のメニューから設定を開いて、トーク履歴を送信を選びます。そこからファイルを送る手段を選ぶと、そのトークルームのやり取りが1つのテキストファイルになって出てきます。メールで自分に送る、クラウドの置き場に入れる、といった使い方ができます。
パソコン版では少し手順が違い、保存したいトークルームを開いてから、画面上部のメニューでトークを保存を選びます。ただしパソコン版では、現在そのトークルームに表示されているトーク履歴だけが保存されます。
この方法の長所は、LINEの外に持ち出せることです。テキストファイルなので、パソコンでも開けますし、検索もできます。行事の記録として何年も保管したいものは、この形にしておくと道具に縛られません。
短所は3つあります。ひとつめは、写真やスタンプの中身が出てこないことです。テキストファイルなので、画像があった位置に印は残りますが、画像そのものは含まれません。ふたつめは、公式が明記しているとおり、テキスト形式で保存した履歴は復元できないという点です。読むための控えであって、LINEに戻すための控えではありません。みっつめは、トークルームごとに1つずつ操作する必要があることです。全部のルームを一括で出す機能はありません。
読むための控えと、戻すための控えは別物です。この2つを取り違えて、テキストで保存したから安心だと思っていると、機種変更のときに何も戻らないことになります。両方が必要なら、両方やっておく必要があります。
写真と動画を残す。トークに置いたままにしない
文字より切実なのが写真です。行事の写真がトークに流れただけの状態は、時間が経つと誰の手元にも残らない、という結果を生みます。
理由は2つあります。ひとつは、トークに流れた写真や動画は一定期間で開けなくなることです。もうひとつは、標準バックアップの対象にテキストしか含まれないことです。つまり、バックアップを取っていても写真は守られません。
残す方法は3つあります。
第一は、端末に保存することです。受け取った時点で写真を開き、保存の操作をすれば、端末のカメラロールやギャラリーに入ります。ここに入ってしまえば、LINE側の期間は関係なくなります。ただし公式は、LINEアプリの外に保存したメディアはLINEのバックアップには含まれないと明記しています。端末の写真は端末の仕組みで別途守る必要がある、ということです。
第二は、アルバムに入れることです。アルバムはトークの流れとは別に写真をまとめておく機能で、公式も、送受信した画像は無期限で保存できるアルバムに入れることを勧めています。会の行事ごとにアルバムを作っておくと、探すときにも楽になります。
アルバムには上限が数字で決まっています。公式によれば、1つのトークルームで作れるアルバムは最大100個、1つのアルバムに保存できるコンテンツは最大1,000個で、写真なら1,000枚、動画なら100本に相当します。1回でまとめてアップロードできるのは最大300個で、アルバム名は50文字までです。行事ごとに1つ作る運用なら、年10回の会でも10年近く持ちます。
ただし注意点が1つあります。公式は、グループから退会すると過去の投稿、アルバム、ノートが全て閲覧できなくなると明記しています。アルバムに入れたから自分のものになる、ということではありません。会を離れれば見られなくなります。個人として残したい写真は、別途端末に保存しておく必要があります。
第三は、ノートに貼ることです。ノートはトークルームの掲示板にあたる機能で、投稿にスタンプや画像を添付できます。公式によれば、スタンプと画像は一回の投稿につき各20個まで添付できます。写真を大量に置く場所としてはアルバムのほうが向いていますが、説明文と一緒に数枚残したいときはノートが便利です。なお、ノートに動画を投稿する機能は2024年2月中旬で提供が終了しています。動画はアルバムに入れてください。
会の運用としては、写真を流した人がその場で保存する、というルールにするのがいちばん確実です。あとで誰かがまとめてやる、という形にすると、たいてい誰もやりません。行事が終わった日のうちに、担当を1人決めて端末に落とす。この一手間で、年度末に写真が無いという事態を防げます。
子どもの写真を扱う会では、保存の話と同時に、誰がどこまで見られるかを決めておく必要があります。保存した写真が個人の端末にだけ残っている状態は、本人がやめたときに会から失われる一方で、会をやめたあとも本人の手元に残り続けるという両面を持ちます。個人情報の取り扱いの考え方そのものは、個人情報保護委員会が一般向けの解説を出しています。判断に迷う場合は、加入している連合会や自治体の担当窓口に確認してください。
保存を続けるために、頻度と担当を先に決める
保存の仕組みを理解しても、実際に続くかどうかは別の問題です。続かない理由は、たいてい「誰がいつやるか」が決まっていないことにあります。
頻度は、会の性質で決めます。毎週活動がある部活やサークルなら月に一度。年に数回の行事しかない町内会なら、行事のたびと年度末の二本立てで足ります。回数を増やしても手間が増えるだけで、守られるものは大きく変わりません。
担当は、役員の中で端末に強い人に寄せたくなりますが、それは避けたほうがよい判断です。強い人が抜けた瞬間に止まるからです。誰でもできる手順に落として、持ち回りにするほうが長く続きます。手順を3行で書いて、引き継ぎの書類に挟んでおくだけで十分です。
そして、やったかどうかを確かめる場所を決めておきます。役員会の冒頭で「先月の控えは取れているか」を一言確認する。これだけで、取り忘れが半年続くことはなくなります。取れていなかったと分かった時点で取り直せば、失われるのはその期間だけで済みます。
会の記録を守るというのは、高度な仕組みを入れることではありません。決まった日に決まった人が決まった操作をする、という形を作ることです。誰でもできる手順に落とすことができれば、道具が何であっても記録は残ります。
会の連絡を保存するとき、何を残せば足りるのか
ここまでは操作の話でした。ここからは、会の運営としてどこまで残すべきかという話に移ります。
地域の団体がどんな道具で連絡を回しているかは、総務省の研究会がまとめた報告書に調査結果があります。市区町村に対し、管内の自治会等でどんなデジタル化が行われていると把握しているかを尋ねたものです。
市区町村アンケートによれば、市区町村が自治会等においてどのようなデジタル化が行われていると把握しているかとの質問(複数回答可)に対し、電子メール、ホームページ、汎用的なアプリ(LINE、Facebook 等)が活用されていると回答した市区町村はそれぞれ1割強(順に 226 団体(13.0%)、250 団体(14.4%)、215 団体(12.3%))であるのに対し、自治会向け専用アプリや Web 会議システムの活用を挙げた市区町村は少ない(順に 26 団体(1.5%)、77 団体(4.4%))。 出典: 総務省
汎用的なアプリを挙げた市区町村が12.3%に対し、団体向けの専用アプリは1.5%です。会の記録の多くは、もともと個人どうしの会話のために作られた道具の上に載っています。保存の話がややこしくなるのは、この構図が原因です。
では、何を残せば足りるのか。会の運営で本当に必要なものは、実は多くありません。
第一は、決まったことです。日程、場所、金額、担当。合意した内容だけを残せば、経緯まで残す必要はありません。
第二は、外から預かった情報です。行政からの通知、業者の連絡先、施設の予約番号。これらは元をたどるのに手間がかかるので、控えておく価値があります。
第三は、会計に関わるやり取りです。支出の承認、集金の記録、領収書の写真。後から確認を求められる可能性があるものです。
第四は、次の役員に渡すものです。年間予定、規約、名簿、担当表。これは毎年使うので、残すというより置き場所を決めるべきものです。
逆に、残さなくてよいものもはっきりしています。日程を決めるまでの往復、当日の細かい連絡、雑談。これらは残しても読み返されません。全部を保存しようとすると作業が終わらないので、この線引きを先にやるほうが早く済みます。
保存の手間を減らす。流す場所と置く場所を分ける
保存が大変になるいちばんの理由は、残すべきものと流すべきものが同じ場所に混ざっているからです。混ざっているから、あとから取り出す作業が発生します。
分けるやり方は単純で、決まったことが出た時点で、会話の流れとは別のところに書き写すというだけです。LINEの中で済ませるなら、ノートを使います。ノートはトークルームの上部のメニューから開けて、投稿すると一覧に残ります。流れていく会話とは別に積み上がるので、あとから開き直せます。
この運用にすると、保存の作業がほとんど要らなくなります。決まったことはノートに並んでいて、雑談だけがトークを流れていく。機種を変えるときも、守るべきものが減ります。
もうひとつ効くのが、置き場所を決めるときに「次の人が開けるか」を基準にすることです。自分の端末にしかない控えは、引き継ぎのときに渡せません。テキストファイルにして自分のメールに送っておくのも、自分しか開けないという意味では同じです。会として残すなら、会の誰もが同じ場所を開けば見られる、という形が要ります。
会の連絡をLINEで回している場合、この「誰もが同じ場所を開けば見られる」という条件が、意外に満たしにくくなります。途中から入った会員には、それ以前のトークが見えないからです。過去の記録を共有する目的で使うには、もともと向いていない作りだといえます。
保存の悩みから始まる相談が、たどる順序
トークを保存したいという入り口から相談が始まると、その後の悩みには決まった順序があります。
最初は、操作の問い合わせです。どこを押せばよいか、何が保存されるのか。ここは公式の案内を読めば解決するので、長く悩むことはありません。
次に来るのが、保存したものをどこに置くかという問いです。テキストファイルを自分のメールに送ってみたものの、それを会として管理する形にはなっていない、と気づく段階です。ここで多くの人が、そもそも会の記録をどこに置くべきかを考え始めます。LINEグループと団体向けの連絡帳を、引き継ぎと記録の残りかたで並べて比べたものはLINEグループとの比較にまとめてあります。
三つめが、途中から入った人に見せられるかという問いです。保存はできても、必要な人に届かなければ意味がありません。参加前のやり取りが見えるかどうかで道具を選ぶなら、LINEオープンチャットとの比較を見ると違いがはっきりします。掲示板の形で記録が積み上がる道具についてはBANDとの比較に整理してあります。
四つめが、引き継ぎのときに渡すものが多すぎるという問いです。連絡はトーク、写真はアルバム、決定事項はテキストファイル、名簿は表計算。この4つを次の人に渡す作業を前にして、まとめられないかと考え始めます。引き継ぐものが1つで済む状態にできるかどうかが、実際に道具を変えるかどうかの分かれ目になります。
最後に来るのが、会員がついてこられるかという問いです。町内会のように年配の会員が多い会と、部活のように毎年半数が入れ替わる会では、詰まる場所が違います。実際の使われ方は町内会での使われかたやPTAでの使われかたに場面ごとに載せてあります。運用上の細かい疑問はよくある質問にまとめています。
トークを保存するという作業は、やり方さえ分かれば数分で終わります。ただ、保存が必要になるということは、残すべきものが流れる場所に置かれている、ということでもあります。毎年その作業を繰り返すのか、置き場所を分けて作業そのものを減らすのか。手を動かす前に、その一点だけ決めておくと、次の年が楽になります。
Q1. 標準バックアップを取れば写真も残りますか?
残りません。標準バックアップで保存できるのはテキストメッセージだけで、写真、動画、ファイル、ボイスメッセージは含まれないと公式に明記されています。写真を残したい場合は、受け取った時点で端末に保存するか、アルバムに入れてください。LYPプレミアムの対象会員が使えるプレミアムバックアップなら、写真や動画も対象になります。
Q2. iPhoneからAndroidに変えます。トークは引き継げますか?
標準バックアップは同じOSどうしでしか使えないため、そのままでは引き継げません。バックアップ用のPINコードを事前に設定しておけば、直近14日間のトーク履歴をOSに関係なく引き継げます。プレミアムバックアップを利用している場合は、バックアップした期間内のトーク履歴を引き継げます。
Q3. 特定のトークルームだけ保存したいときはどうしますか?
そのトークルームを開き、画面上部のメニューから設定に入って、トーク履歴を送信を選びます。テキストファイルになって出てくるので、メールやクラウドの置き場に移せます。ただしこの形式で保存した履歴はLINEに戻せません。読むための控えであって、復元用の控えではない点に注意してください。
Q4. 会の記録として残すべきものはどこまでですか?
決まったこと、外から預かった情報、会計に関わるやり取り、次の役員に渡すものの4つで足ります。日程を決めるまでの往復や当日の細かい連絡は、残しても読み返されません。全部を保存しようとすると作業が終わらないので、この線引きを先に決めてから手を動かすほうが早く済みます。