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議事録の取り方|会議中に書き留めることを決めておく

2026年10月6日 ・ Tsudoo編集部

議事録の取り方で困るのは、話す速さに書く手が追いつかない場面です。全部書こうとすると聞き逃し、要点だけにしようとすると何が要点か分からなくなります。この記事では、会議が始まる前にやっておく準備、会議中に書き留める4種類の内容、後の作業を短くする記号の使い方、追いつけなくなったときの立て直し方までを、記録の担当になった人の目線で整理します。

議事録の取り方は、会議が始まる前に半分決まる

会議中の苦しさは、準備が足りないことから来ています。先に用意しておけば書かずに済む項目が、実はかなりあります。

用意しておくものは4つです。第一に、会議の次第です。議題の名前を先に書いておけば、会議中はその下に書き足すだけになります。次第が配られていない会なら、前日に司会へ「今日は何を決めますか」と聞くだけで足ります。議題が3つだと分かっているだけで、書く構えが変わります。

第二に、出席する人の名前です。名簿から書き写しておき、当日は来なかった人に印を付ける形にします。会議中に名前を聞き取って漢字を考えるのは、いちばん無駄な負荷です。役職も一緒に書いておくと、後で確認の連絡先が分かります。

第三に、前回の宿題の一覧です。前回の議事録から、担当と期限を写しておきます。会議の冒頭で「あれはどうなりましたか」と確認される場面が必ずあり、その答えを書く欄が先にあると取りこぼしません。

第四に、書く場所そのものです。紙なら1ページ目に次第を書き、余白を広く取ります。画面で入力するなら、ひな型を開いた状態で会議に入ります。会議が始まってから様式を探す数分で、最初の重要な決定を聞き逃します。

議事録はただのメモではなく、誰が読んでも要点が伝わる文書であることが求められます。この記事では、上司にも評価される効率的な議事録の取り方・まとめ方の方法と、実践的なコツを解説します。 出典: abkss.jp

準備にかける時間は10分で足ります。この10分が、会議後の作業時間を30分以上短くします。

会議中に書き留めるのは4種類だけ

会議中に全部を書く必要はありません。書き留めるのは4種類です。これ以外は、聞くことに使ってください。

1種類目は、決まったことです。「〇〇にする」「〇〇はしない」という形で言い切れる内容です。会議の中で最も大事な行であり、ここだけは聞いた瞬間に書きます。

2種類目は、宿題です。誰が、何を、いつまでにやるか。3つそろって初めて宿題になります。会議中に3つそろわないことが多いので、足りない要素は空欄にしておき、その場で確かめます。

3種類目は、数字と固有名詞です。金額、日付、人数、期限、業者の名前、場所の名前。これらは後から思い出せません。逆に、思い出せる内容は後で書いても間に合います。数字と名前を優先して書くと決めておくと、手が迷いません。

4種類目は、決まらなかったことです。保留になった議題と、決められなかった理由です。ここを落とすと、次の会議で誰も思い出さず、半年後に同じ議論を最初からやります。

社内会議やクライアントとの会議などの際には、議事録を取ります。誰にでも伝わりやすい議事録を書くには、“書き方のポイント”を押さえておく必要があります。 出典: lstayandgrow.jp

書かないものも決めておきます。雑談、言い回し、結論に影響しなかった賛否の細部です。誰がどんな口調で反対したかは、後から読む人の役に立ちません。意見が割れた事実だけを一言残せば足ります。

記号を3つ決めて、後の作業を短くする

会議中のメモに記号を付けると、後で整理する作業が数分で終わります。使う記号は3つで十分です。

決まったことの頭に丸印、宿題の頭に四角、保留の頭に三角。この3つだけです。記号が4つ以上になると、書く瞬間に迷って手が止まります。3つなら考えずに付けられます。

記号の効き目は、まとめる段階で分かります。丸印の行だけを拾えば決定事項の一覧になり、四角の行を拾えば宿題の一覧になります。振り分けの作業がなくなるので、後の作業時間が半分になります。

会議中に決まっていない段階の発言は、記号を付けずに書きます。後から丸印を足せばよいので、迷ったら記号なしで書き進めてください。記号を先に決めてから書き直すほうが、消して書き直すより速いです。

紙で取る場合は、記号を書く位置を左端に固定します。行の途中に記号を入れると、後から目で追えません。左端を記号のための余白として1文字分空けておくと、一覧に変えるときに楽です。

矢印や波線のような記号は使わないほうが安全です。自分だけが分かる印は、翌年その紙を見た別の担当が読めません。記録は自分のための道具ではなく、引き継ぐ道具です。

数字と名前だけは、その場で確かめる

会議中に確かめてよいことは、案外多いです。遠慮して聞かずにいると、後から全員に確認の連絡を入れることになります。

確かめるべきものは4つです。金額、日付、人名や団体名、そして決まった内容そのものです。聞き方は短く済みます。「金額は3万円でよろしいですか」「期限は10月末でよろしいですか」と復唱するだけです。会議の流れを止める時間は5秒です。

決まった内容の確認は、議題が変わる直前に入れます。「では、会費は据え置きということで記録します」と一言添えれば、その場で訂正が入ります。会議が終わってから確認すると、参加者の記憶が揃っていないので、話が二転三転します。

固有名詞の漢字は、その場で聞くか、後で名簿と突き合わせます。取引先や業者の名前は、聞こえた音のまま書いておき、括弧を付けておくと後で直す場所が分かります。音のまま書いた行を、正しい名前だと思って確定させてしまうのが、いちばん多い誤りです。

会議の終わりには、決まったことと宿題を声に出して読み上げてください。ここで確かめておけば、後の確認のやり取りがほとんど不要になります。読み上げる時間は2分あれば足ります。この2分を惜しむと、確認の連絡に30分かかります。

話に追いつけなくなったときの立て直し方

議事録の取り方で誰もが経験するのが、途中で追いつけなくなる場面です。ここで焦って全部書こうとすると、かえって取りこぼします。立て直し方は3つあります。

1つ目は、空欄を残して次へ進むことです。聞き取れなかった数字や名前は、括弧を開いたまま次の行へ進みます。後から埋められる箇所だと分かるので、会議の残りに集中できます。空欄を作らずに無理に埋めると、間違った内容が確定します。

2つ目は、結論だけを待つことです。議論が長引いているときは、書く手を止めて聞くほうが正確に取れます。結論が出た瞬間に1行書けば、途中の経過は要りません。書かない時間を意識的に作ることが、追いつくためのこつです。

3つ目は、司会に頼ることです。「いまの点をもう一度お願いします」と言う権利は、記録の担当にあります。記録が残らなければ会議の成果が消えるので、止めることに遠慮は要りません。

どうしても追いつかない会議では、記録の担当を2人にする方法もあります。1人が決定と宿題だけを追い、もう1人が数字と名前を追う分担です。人数が確保できる会なら、これがいちばん確実です。

会議が終わった直後の5分も、立て直しの時間に使えます。空欄を埋め、記号を足し、読めない字を書き直します。解散してから時間が経つほど、埋められない空欄が増えます。

会議の種類で取り方を変える

同じ会でも、会議の種類によって記録に求められるものが変わります。全部を同じ濃さで取ろうとすると、必要のない場面に力を使います。

総会は、いちばん丁寧に取る会議です。予算や規約、役員の選任といった、後から確かめられる可能性が高い決定を扱います。議案ごとに、賛成と反対の数、委任状の扱い、採決の方法を書きます。出席者の人数は、実際に会場にいた人と委任状を分けて数えます。法人の形を取っている団体や管理組合では、この記録が外部に示す文書になるため、数字の正確さが最優先です。

役員会は、決定と宿題を中心に取ります。議論の中身は残さず、結論と担当だけを拾えば足ります。毎月開く会では、前回の宿題の進み方を記録の頭に置く形にすると、追いかけるべきものが分かります。

打ち合わせは、記録そのものを短くして構いません。3行から5行で、決まったことと次にやることだけを書きます。打ち合わせの記録を丁寧に作ろうとして、開くのに時間がかかる書類を増やしている会は少なくありません。

保護者会や説明会は、出た質問と答えを残すのが本命です。決定事項より、質問への回答のほうが後から参照されます。同じ質問が翌年も出るので、質問と答えを一覧にしておくと、翌年の説明が短くなります。

行事の反省会も、性質が違う会議です。ここで出た意見は来年の担当が読むので、当日の感想ではなく「来年どうするか」の形に変えて書きます。「受付が混雑した」ではなく「受付を2か所に分ける。担当は次年度の実行委員」と書けば、来年そのまま使えます。反省会の記録がいちばん役に立つのに、いちばん残っていない会が多いのはもったいない話です。

この4種類を同じひな型で取れるようにしておくと、担当が代わっても迷いません。違いは濃さだけで、枠は同じで足ります。

初めて記録の担当になった日の進め方

初めて記録を任された人が、その日までにやることは3つに絞れます。難しい準備は要りません。

前日にやることは、前回の議事録を1つ読むことです。会の記録がどの粒度で書かれているかを見れば、自分がどこまで書けばよいかが分かります。前回の宿題を書き写しておけば、それだけで当日の半分の準備が終わります。前回の記録が見つからない会なら、その場で司会に「何を残せばよいですか」と聞いてください。基準を聞いておくほうが、推測で丁寧に書くより外れません。

当日にやることは、名前を書く欄を先に埋めることです。誰が来たかを見ながら印を付ける形にします。会議が始まったら、決まったことと宿題を優先し、迷った行は空欄のままにします。初回から全部を取ろうとすると、いちばん大事な決定を聞き逃します。

会議の直後にやることは、5分だけ見直すことです。空欄を埋め、読めない字を書き直し、決まったことの行に記号を付けます。この5分を惜しむと、翌日にはもう思い出せません。そして、決まったことを3行で共有します。正式な記録は数日以内でよく、当日いちばん喜ばれるのはこの3行です。

初回から上手に取れる人はいません。1回目は決定事項だけ、2回目は宿題も、3回目は保留も、という順で増やしていけば十分です。回数を重ねるほど、書く前に聞き分けられるようになります。

取り方を練習する方法

議事録の取り方は、生まれつきの向き不向きではなく練習で伸びます。会として練習できる方法が3つあります。

1つ目は、過去の記録を並べて読むことです。去年の12か月分を続けて読むと、どの月の記録が使いやすいかがはっきり分かります。使いやすい記録には共通点があり、それがその会の正解です。他の団体の様式を探すより、自分の会の良い例を見つけるほうが早く身に付きます。

2つ目は、同じ会議を2人で記録して比べることです。1回だけでも大きな効果があります。2人の記録を並べると、片方が拾って片方が落とした行が見えます。落ちた行の多くは、その場では重要だと思わなかった数字や期限です。この比較を一度やると、次からその種類の行に目が向きます。

3つ目は、記録を渡した相手に感想を聞くことです。読んだ人に「分かりにくかった場所はどこですか」と1度だけ聞きます。返ってくる答えはたいてい「誰がやるのか分からない」か「いつまでか分からない」のどちらかです。つまり、直すべき場所は決まっています。

練習の場は、いちばん軽い会議で作ります。総会や大きな説明会で練習すると失敗の代償が大きいので、月例の打ち合わせで形を試して、慣れたところで重い会議に当たるのが安全です。

手書きと入力、録音のどれを選ぶか

道具の選び方には向き不向きがあります。会の事情に合わせて選んでください。

手書きは、図や表を書きやすいのが利点です。座席の配置、行事の配置図、金額の内訳を線でつなぐ場面では、手書きのほうが速く正確に残せます。欠点は、後で文字にする手間が二重にかかることです。会議のあとに入力する時間が取れないなら、手書きは負担になります。

入力は、そのまま記録として使えるのが利点です。会議中に7割を仕上げておけば、後の作業が短く済みます。欠点は、打つ音が気になる場面があることと、画面を見ている時間が長くなることです。小さな会議室で手元に集中していると、参加者から見て話を聞いていないように映ることもあります。

録音は、正しさを確かめる控えとして役に立ちます。数字を聞き間違えたかもしれないときに、その部分だけ聞き直せます。欠点は、探しにくいことです。1時間の録音から必要な場面を見つけるには、ほぼ1時間かかります。録音があるから記録は後でよい、という考え方にすると、作業が先送りになって結局まとまりません。録音する場合は、始める前に一言伝えるのが筋です。

発言の文字起こしや要点の抽出を自動で行えるツールを導入すれば、記録ミスや抜け漏れを防げるだけでなく、新人に一から議事録の取り方を教える手間も減り、教育コストの削減にもつながります。 出典: abkss.jp

自動で文字起こしをする道具は、長時間の会議を扱う現場では効果が大きいです。一方で、地域の集まりでは、出てきた文章をそのまま配ると読みにくくなります。文字起こしは取る作業を助ける道具であって、何を残すかの判断を代わりにやってくれるわけではありません。判断は、その会の事情を知っている人にしかできません。

司会と記録を兼ねるときの回し方

人数が少ない会では、司会と記録を1人で兼ねることがあります。この場合は、取り方を変える必要があります。

まず、書く量を最小にします。決まったことと宿題だけに絞り、数字はその場で復唱して確かめます。保留の理由は、会議の終わりに思い出して書きます。兼ねている人が会議中に書ける量は、専任の半分以下だと見込んでください。

次に、議題が変わるたびに手を止めて書く時間を作ります。「ここまでを記録します」と宣言して10秒黙る形です。参加者はその10秒を待ってくれます。話しながら書こうとすると、どちらも中途半端になります。

参加者に協力を頼むのも有効です。宿題を引き受けた人に「担当と期限をもう一度お願いします」と言ってもらうだけで、書く負担が減ります。記録は担当者1人の仕事ではなく、会議の成果を残す共同の作業だと伝えておくと、会の空気が変わります。

会議のあとに書く時間を確保できない人は、会議の直後に決定事項だけを短い文で共有する形に切り替えてください。3行から5行で足ります。正式な記録は数日以内でよく、当日必要なのは決まったことが伝わることです。この2段構えは、役員が忙しい会でいちばん続きます。役員が毎年入れ替わる前提での回し方はPTAでの使われかたに例があります。

画面越しの会議では取り方が変わる

画面越しの会議を記録するときは、集まって話す会議と違う点が4つあります。

1つ目は、発言者が分かりにくいことです。音声だけの参加者がいると、誰が言ったのかを取り違えます。名前を書く場面で自信がないときは、その場で確かめてください。推測で書くと、言っていない人の発言として残ります。

2つ目は、文字で書かれた補足が別の場所に溜まることです。話しながら文字で補足する人がいて、その内容が会議の終了と同時に消えます。会議の終わりに、文字で出た内容を口に出して確かめる1分を取ると取りこぼしが減ります。

3つ目は、画面に映した資料が参加者の手元に残らないことです。映した資料は、記録と同じ場所に保存してください。そうしないと「あのときの表はどれか」という問い合わせが後から来ます。

4つ目は、記録の担当が発言しにくいことです。画面越しでは割り込むのが難しく、確認したいことを飲み込みがちになります。文字で「金額は3万円でよろしいですか」と書けば、話を止めずに確かめられます。この方法は、集まって話す会議よりむしろ楽です。

書いてはいけないものを決めておく

記録に書かないほうがよいものもあります。ここを決めておかないと、後から取り返せない問題になります。

第一に、個人の事情です。会員の病気や家庭の事情が会議で話題になることがあります。決定に必要な範囲を超えて書くと、記録が回覧されるたびにその人の事情が広がります。「事情により役を交代」で足りる場面が大半です。

第二に、断定を避けるべき評価です。「〇〇さんの説明が不十分だった」といった書き方は、記録ではなく評価です。事実として残すなら「資料の追加を求める意見があり、次回までに用意することとした」のように、次の行動に変えて書きます。

第三に、決まっていないのに決まったように読める書き方です。「〇〇の方向で進める」という表現は、読む人によって受け取り方が変わります。決まったのか、意見が出ただけなのかを区別して書いてください。

第四に、連絡先や口座の情報です。会議で必要になって口に出されることがありますが、記録に残すと配布のたびに広がります。記録には「担当者へ確認」と書き、実際の情報は別に管理します。

紙で配る記録も、画面で見る記録も、一度出したものは回収できません。書いてよい範囲を先に決めておくことが、記録の担当を守ります。判断に迷ったときは、その行を抜いて司会に確かめてから足す形にしてください。

取ったメモを持ち帰らずに済ませる

議事録の取り方を工夫しても、取ったメモが担当者の手元に留まっていると、会としての記録になりません。会議が終わった時点で、メモが会の全員が見られる場所に移っている状態が理想です。

ここでよく起きるのが、短い共有だけがメッセージアプリに流れ、正式な記録は誰かの端末にあり、資料は紙で棚にある状態です。3つが別々の場所にあると、半年後に必要な行を探せません。役員が代わると、どこに何があるかを知る人がいなくなります。

日常の連絡と記録を同じ場所に寄せると、この分散が起きません。会議の案内、当日の資料、決まったことの共有、確定した記録が同じ流れに並ぶので、探す手間がほとんどなくなります。いま使っている道具との違いを並べてから決めたほうが早く固まります。無料で使える手軽さと、過去の記録を追えるかどうかの兼ね合いはLINEグループとの比較、掲示板の形でグループを運営してきた場合の違いはBANDとの比較に整理しています。

記録には、住所や金額、個人の事情が混ざります。保存する場所を選ぶときは、メンバー以外は見られない形かどうかを先に確かめてください。便利さは後から比べられますが、外から見えてしまった記録は取り戻せません。

会議の記録を残す習慣が付くと、会議そのものが短くなります。前回の決定と宿題が1か所にそろっているので、同じ議論を繰り返さずに済むからです。地域の集まりで1年の行事と記録をどう扱っているかは町内会での使われかた、学校に関わる連絡と記録をまとめている例は学校での使われかたにあります。

記録の担当が代わっても続く形にする

議事録の取り方は、個人の技術として残すと会に蓄積しません。担当が代わった月に精度が落ちる会は、取り方が人に付いている状態です。会の形として残すために決めておくことが3つあります。

第一に、ひな型を1枚だけ用意することです。議題名、決まったこと、決まらなかったこと、宿題の4行が並んだ枠で足ります。書く人が変わっても並びが変わらないので、読む人は同じ位置を探せます。

第二に、記号の決めごとを紙に書いて渡すことです。丸が決定、四角が宿題、三角が保留。この3行を引き継ぎの資料に入れておくだけで、新しい担当は初回から同じ形で取れます。

第三に、前回の記録を見られる状態にしておくことです。新しい担当がいちばん参考にするのは、去年のいちばんよく書けた記録です。それが見つからないと、一から自分の形を作ることになり、会の記録の形が毎年変わります。

日常のやり取りが多い会では、会議の外で決まったことを1行残す習慣も効きます。日程が固まった、担当が決まったという事実を、その日のうちに書き残す。これだけで「いつ決めたのか」を探す手間が消えます。やり取りの量が多い運営での扱いはDiscordとの比較に、日程変更の連絡が日常的に発生する運営は教室での使われかたに例があります。費用や使い始めの手順でよく出る疑問はよくある質問にまとめてあります。

記録を続けていると、会議の前に配る資料の作り方も変わってきます。前回の決定と宿題が記録から抜き出せるので、次の会議の次第がそのまま作れるようになります。次第と記録が同じ形で並んでいる会では、会議の準備と記録が1つの流れになり、担当の負担が目に見えて減ります。ここまで来ると、議事録は書かされる書類ではなく、会を回すための道具になります。

もう1つ、記録があることで変わるのが、決まったことを守れるかどうかです。宿題に担当と期限が書かれ、それが全員の見える場所に残っていれば、次の会議までに動く人が増えます。逆に、記録が担当者の手元にしかない会では、宿題の存在そのものが忘れられます。記録の力は、書く技術よりも、どこに保存されているかで決まります。

議事録を取る目的は、話を全部残すことではありません。半年後に読む誰かが、5分で必要な行を見つけられることです。その状態を作れているなら、書いた文章の巧拙は気にしなくてよいと言えます。

Q1. 会議中はどこまで書き留めればよいですか?

書き留めるのは4種類です。決まったこと、宿題、数字と固有名詞、決まらなかったことです。発言の言い回しや雑談、結論に影響しなかった賛否の細部は書かなくて構いません。数字と固有名詞は後から思い出せないので優先して書き、思い出せる内容は後で書き足す順番にすると手が迷いません。

Q2. 話す速さに書く手が追いつきません。どうすればよいですか?

聞き取れなかった数字や名前は括弧を開けたまま残し、次へ進みます。議論が長引いているときは書く手を止めて聞き、結論が出た瞬間に1行書けば足ります。記録の担当が「もう一度お願いします」と頼むのは正当な行いなので、遠慮は要りません。会議直後の5分で空欄を埋めると精度が上がります。

Q3. 録音しておけば議事録は後で作れますか?

控えとしては役に立ちますが、それだけに頼るのは危険です。1時間の録音から必要な場面を探すにはほぼ1時間かかるため、作業が先送りになって結局まとまりません。録音は聞き間違いを確かめるために使い、文章の記録は会議中と当日のうちに作るほうが確実です。録音する場合は始める前に参加者へ伝えてください。

Q4. 司会と記録を1人で兼ねるときのこつはありますか?

書く量を決定事項と宿題だけに絞り、議題が変わるたびに「ここまでを記録します」と宣言して10秒黙る時間を作ります。宿題を引き受けた人に担当と期限を復唱してもらうと負担が減ります。会議後に時間が取れないなら、当日は3行から5行の短い共有だけ出し、正式な記録は数日以内に仕上げる二段構えにしてください。

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