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LINE公式アカウントで予約システムを持つ|教室の受付を1本にする

2026年10月8日 ・ Tsudoo編集部

LINE公式アカウントで予約システムを持ちたいと考える人がまず知るべき事実が1つあります。LINE公式アカウント自体には、予約を受け付けて管理する機能が用意されていません。管理画面をいくら探しても予約の設定項目は出てきません。それでも「LINEで予約が取れる教室」がたくさんあるのは、外側の仕組みを繋いでいるからです。この記事では、繋ぎ方を3つに分けて並べ、それぞれの料金の相場と、無料の料金プランで運営する場合に必ず当たる壁を示し、最後に教室の受付をどこまで1本にできるかを整理します。

LINE公式アカウント単体には予約を受け付ける機能がない

先に構造を押さえます。LINE公式アカウントの機能として用意されているのは、メッセージ配信、LINEチャット、リッチメニュー、クーポン、ショップカード、ステップ配信、応答メッセージといったものです。この一覧に予約は含まれていません。日時の候補を並べて選ばせ、定員に達したら締め切り、当日の朝にリマインドを送るという一連の動きは、公式アカウントの標準の機能では組めません。

では何をしているのか。答えは3つのどれかです。外部の予約システムを繋ぐ、公式の「LINEで予約」という仕組みを使う、あるいは応答メッセージとフォームで手作りする。この3つは費用も手間も大きく違います。

そして選ぶ前に、判断の軸を決めておく必要があります。教室や習い事の受付では、確かめたい点が4つあります。日時の候補を自動で並べられるか、定員に達したら自動で締め切れるか、前日のリマインドを自動で送れるか、そして誰がどの枠を取ったかを一覧で見られるか。この4つが揃っていないと、結局どこかで手作業の表が復活します。予約を取った人の名前が表示名しか分からない状態だと、名簿と照合する作業が毎回発生するためです。

公式アカウントが友だちの氏名を把握できないという構造は、予約の場面で特にはっきり表れます。表示名とアイコンしか見えないため、「ゆうき」という表示名で予約が入っても、それが名簿の誰なのかは本人が名乗らないと分かりません。予約システムを選ぶときは、申込時に氏名を入力させられるかどうかを必ず確かめます。

受付をLINEに寄せたくなる理由

そもそも、なぜ予約の受付をLINEに寄せたくなるのか。ここを整理しておくと、選ぶときに何を優先すべきかが決まります。

理由の1つ目は、電話が取れない時間があることです。教室にかかってくる電話は貴重なやり取りの機会ですが、レッスン中や営業時間外にかかってきたものには応じられません。応じられなかった電話は、そのまま申し込みを取りやめる結果になることがあります。文字での受付を用意しておけば、講師の手が空いた時間にまとめて確認できます。

理由の2つ目は、聞き違いが残らないことです。電話で受けた日時は、書き留めた紙かその人の記憶にしか残りません。「来週の火曜と言ったはずだ」という食い違いは、どちらにも悪意がなくても起きます。文字で受ければ、双方に同じ記録が残ります。

理由の3つ目は、会員が既にLINEを使っていることです。新しいアプリを入れてもらう必要がなく、IDとパスワードを追加してもらう手間もありません。年配の保護者が多い教室では、この点が他の何よりも大きく効きます。

一方で、寄せた結果として起きる負担もあります。個別のトークで予約を受ける形にすると、講師の画面に日時の相談が並び、それを講師が1件ずつ台帳へ転記する作業が残ります。人数が増えるほどこの転記が重くなり、転記漏れが起きます。仕組みを繋ぐ目的は、この転記を無くすことです。

公式の「LINEで予約」が使える相手は限られている

LINEヤフー株式会社が提供している「LINEで予約」という仕組みがあります。これは公式アカウントのプロフィールや店舗情報のページから、LINEの中で予約を完結させられるものです。利用者はアプリを切り替えずに予約できます。

ここで重要なのは、この仕組みが単体で動くわけではないという点です。実際の予約の受付と管理は連携パートナーの側が行い、公式アカウントはその入口になります。利用までの流れは、公式アカウントを作り、連携サービスの管理画面から紐付けを行い、双方の設定を終えて開始するという3つの手順です。

そして、連携パートナーとして名前が挙がっているのは、ぐるなび、TableCheck、トレタ予約台帳、ヒトサラ、Yahoo!リザベーションマネージャー、RESZAIKOといった顔ぶれです。公式の案内には、これらの多くについて飲食店のみ対応という但し書きが付いています。つまり「LINEで予約」は、現時点では飲食店の来店予約を前提に組まれた仕組みです。ピアノ教室、学習塾、ヨガのレッスン、体験教室といった用途では、そもそも入口に立てません。

費用の面では、公式アカウントからの予約手数料が0円と案内されています。ただしこれには、連携パートナーの契約プランにより異なる可能性があるという注記が付いています。手数料が0円でも、連携パートナーのシステム利用料は別にかかります。

LINE公式アカウントと連携するだけで予約機能を利用できるシステム。機能が予約管理のみに簡略化されている分、月額3,000円とコストを抑えて利用できるのが特徴。予約可能な時間と定員を設定することで予約の重複を防止。顧客側はトーク画面に表示される選択肢を押すだけなので、直感的で迷うことなく予約可能。 予約状況は自動で取り込まれて、Web上でいつでも確認可能。予約した顧客に対してはチャットでのやり取りができ、リマインド設定も行えるため、無断キャンセルの防止にも役立つ。 出典: aspicjapan.org

飲食店以外の教室や施設が使うのは、この引用にあるような外部の予約システムを繋ぐ形です。次にその選び方を整理します。

外部の予約システムを繋ぐ場合の料金の相場

教室向けに使える予約システムは数が多く、料金の幅も広いです。予約の管理だけに絞った安価なものから、集客の機能まで含んだ多機能なものまで並びます。

相場を示すと、予約の受付と管理に機能を絞ったものが月額1,000円台から3,000円台、サロン向けで顧客の記録まで扱うものが月額1万円前後という水準です。スタッフの人数で料金が変わる作りのものもあり、個人で運営する場合と複数名でシフトを組む場合で金額が分かれます。

実例を1つ挙げます。教室や個人サロン、施設や備品の貸出に向けて作られた予約システムには、月額3,300円(税込)で初期費用が0円、サポート料も0円という料金の設定のものがあります。契約前に30日間の無料での試用が用意されています。使える範囲としては、予約を取る人の数、管理者として登録できる人の数、予約の件数がいずれも無制限で、同時に公開できる予約メニューの数が20件という条件です。予約の枠ごとに参加人数の上限を設定できるため、セミナーや教室のように定員がある形式に向いています。管理画面はパソコンとスマートフォンの両方に対応していて、パソコンを持っていなくても設定できます。

この水準を基準に、他のサービスを見比べる形にすると判断が早くなります。確かめるべき項目を並べます。

確かめる項目 なぜ要るか
予約枠ごとの定員設定 教室は1対1ではなく定員制のことが多い
リマインドの自動送信 当日の無断欠席を減らす
予約時の質問フォーム 氏名と学年を取らないと名簿と照合できない
カレンダーとの連携 講師の私的な予定との重複を防ぐ
管理者の複数登録 担当者が1人だと不在時に止まる
スマートフォンだけで運用できるか 講師がパソコンを持たない教室がある
無料での試用期間 実際の受付で試さないと判断できない

料金の安さだけで選ぶと、あとで足りないのは決まって「予約時の質問フォーム」と「管理者の複数登録」です。前者が無いと氏名が取れず、後者が無いと担当者が休めません。

無料の料金プランで繋ぐときに必ず当たる壁

外部の予約システムを繋ぐときに、見落とされやすい落とし穴があります。予約システムからの自動送信が、LINE公式アカウントの通数を消費するという点です。

LINE公式アカウントの無料のコミュニケーションプランは、月に200通まで配信できます。通数は「送った回数」と「送った友だちの数」を掛けた数で計算されます。ここで問題になるのは、外部のシステムがMessaging APIを使って送るメッセージのうち、Push APIやMulticast APIによるものは通数として数えられるという点です。つまり予約完了の通知や前日のリマインドは、1件ごとに通数を消費します。

具体的に計算します。会員が30人の教室で、月に1人あたり4回のレッスンを予約するとします。予約が入るたびに完了の通知が1通、前日にリマインドが1通届く設定なら、1回の予約で2通です。30人が4回ずつ予約すれば、月に240通になります。これで無料の枠を超えます。予約の連絡だけで枠が尽き、休講や行事の案内を全員へ配信できなくなります。

対策は3つあります。

1つ目は、リマインドを止めることです。完了の通知だけにすれば消費は半分になります。ただし無断欠席が増えるため、教室としては痛い選択です。

2つ目は、有料プランに切り替えることです。ライトプランは月額5,000円(税別)で月5,000通、スタンダードプランは月額15,000円(税別)で月30,000通が無料の枠になります。予約システムの月額と合わせると、月額8,000円台から9,000円台という負担になります。

3つ目は、返信として送る形にすることです。Messaging APIのうちReply APIによる送信は通数として数えられません。会員が何かを送ってきたことへの応答として返す設計なら消費しません。ただしこれは予約システム側の実装に依存するため、自分で選べる項目ではありません。繋ぐ前に、どのAPIで通知を送るのかを提供元へ確認しておく価値があります。

料金の見積もりを作るときは、予約システムの月額だけで計算しないことです。予約の件数から通数を出して、公式アカウントのプランをどこに置くかまで含めて出さないと、運用を始めた月に想定外の判断を迫られます。

見積もりの作り方を1つ示します。まず、月の予約の件数を出します。次に、1件の予約で何通が自動送信されるかを数えます。完了の通知だけなら1通、リマインドも送るなら2通、取り消しの通知まで送るなら実質2.5通ほどで見ます。これを掛けた数が、予約で消費する通数です。そこに、休講や行事の案内といった全員への配信のぶんを足します。合計が200通を超えるなら、無料のプランでは足りません。

なお、通数として数えられないやり取りもあります。LINEチャットの個別の送受信、あいさつメッセージ、応答メッセージはいずれも消費しません。予約の受付そのものをチャットのやり取りで済ませる形なら通数は減りますが、その代わりに講師が台帳へ転記する作業が戻ります。費用を抑えるか手間を抑えるかの選択になるため、どちらが会にとって高くつくかで決める形になります。

リッチメニューから予約へ繋ぐ形を作る

繋ぐ方式が決まったら、会員がそこへ着く道を用意します。ここで使うのがリッチメニューです。トーク画面の下部に固定で表示されるメニューで、無料の料金プランでも使えます。

リッチメニューに予約の入口を置くと、会員は配信を探し直さずに予約できます。配信したメッセージはトークの流れの中で上へ流れていきますが、リッチメニューは同じ位置に残るためです。公式の案内でも、リッチメニューに予約フォームを設置できることが示されています。

並べ方の目安を挙げます。教室の受付なら、「予約する」「振替の相談」「今月の予定」「お休みの連絡」の4つで大半の問い合わせが収まります。ここで「予約する」と「お休みの連絡」を分けておくのが実務上のコツです。この2つを1つにまとめると、欠席の連絡が予約システムの中に混ざり、当日の出席予定を数えるときに手作業の確認が発生します。

もう1つ、あいさつメッセージの活用も効きます。友だち追加した直後に自動で届く文面で、これは通数を消費しません。ここに予約の取り方を3行で書いておけば、入会直後の「どこから予約するのですか」という問い合わせがまとめて減ります。開設した時点では定型文が入っているため、必ず差し替えます。

リッチメニューには1つ制約があります。デスクトップ版のLINEでは表示されません。macOS版でもWindows版でも見えないため、パソコンで作業する講師や保護者には予約の入口が見えない状態になります。予約の案内は、リッチメニューだけに頼らず、あいさつメッセージと配信の文面にもURLを入れておくのが安全です。

タイルに書く言葉も結果を左右します。「各種お手続き」「受付フォーム」のような運営側の用語ではなく、会員が口に出す言葉をそのまま書くほうが押されます。「レッスンを予約する」「振替をお願いする」といった書き方です。管理画面ではリッチメニューが表示された回数とクリック率を確認できるので、言葉を変えて数字を見比べれば、どちらが伝わるかは実測で決められます。

リッチメニューを設定するときには、アクションラベルの入力も必要になります。URLを設定した場合は必須の項目で、最大20文字までです。この文字列は端末の音声読み上げ機能に使われるため、「リンク1」のような内容の無い文字列を入れると、読み上げで操作している人には何も伝わりません。「レッスンの予約ページを開く」のように、押した結果が分かる言葉にします。

自分で組む道と、その現実

費用をかけずに予約を受けたい場合、無料のフォーム作成サービスとカレンダーを組み合わせて自分で組む道があります。実際にこの形で回している教室はあります。

組み方は単純です。日時の候補を並べたフォームを作り、そのURLをリッチメニューと配信に載せます。回答は表に集まるので、そこを見て当日の人数を数えます。費用は0円です。

ただし、この形には限界が3つあります。

1つ目は、定員の締め切りが自動でできないことです。定員に達しても回答は受け付けられ続けます。締め切ったあとに「すみません、満席でした」と個別に断る作業が発生します。教室の予約でこれが起きると、信用に直接響きます。

2つ目は、リマインドが手作業になることです。前日に1人ずつ、あるいは全員へ配信する形になります。全員へ配信すれば通数を消費し、1人ずつ送れば手間がかかります。

3つ目は、二重の予約が起きることです。同じ枠に同じ人が2回回答したり、講師が別の用事を入れていた時間帯に予約が入ったりします。カレンダーとの連携が無いため、講師が自分で照合する作業が残ります。

判断の基準は、月あたりの予約の件数です。件数が20件程度までなら、手作業でも回ります。それを超えると、締め切りの管理とリマインドで講師の時間が食われ、月額3,000円台のシステムを入れたほうが安く済む計算になります。時間を金額に換算して比べるのが、この判断で唯一の客観的な基準です。

連携の設定でつまずきやすい箇所

外部の予約システムと公式アカウントを繋ぐ作業そのものは、手順に沿えば30分ほどで終わります。それでも止まる箇所が決まっているので、先に挙げておきます。

チャネルの作成でつまずく。 連携には、Messaging APIを使うための設定が必要になるものがあります。提供元の案内に沿って進めれば済みますが、LINE公式アカウントの管理画面とは別の管理画面を開く形になるため、迷う人が多い箇所です。手順書のとおりに1つずつ進めるのが確実で、順番を飛ばすと繋がりません。

応答モードの設定が原因で反応しない。 公式アカウントには、チャットで人が答えるモードと、自動で答えるモードがあります。予約システムを繋ぐ場合、自動での応答を有効にしておく必要があるものが多いです。繋いだのに反応しないという症状の大半は、この設定です。

あいさつメッセージが二重になる。 予約システム側にも友だち追加時の案内を送る機能が付いていることがあります。両方を有効にすると、追加した直後に2通届きます。どちらか一方に寄せます。

繋いだあとの入口が用意されていない。 連携の設定が終わっても、会員がそこへ着く道は自動では作られません。リッチメニューにタイルを置くか、配信の文面にURLを入れるかを、繋いだ直後に必ずやります。ここを忘れると、繋いだのに誰も予約してこないという状態になります。

テストを自分のアカウントだけで済ませる。 とりまとめる側のアカウントは管理者として扱われることがあり、一般の会員とは違う画面が出る場合があります。別のスマートフォンか、家族の協力を得て、一般の会員として1回通しで予約してみるのが確実です。

予約の取り消しと、個人情報の扱い

繋ぐ前に決めておくべきことが2つあります。どちらも後から決めると揉めます。

1つ目は、取り消しの締め切りです。前日の何時までなら取り消せるのか、当日の取り消しは振替の対象になるのか、無断の欠席はどう扱うのか。この3つを文章にして、予約の画面と会のきまりの両方に書いておきます。予約システムには取り消しの期限を設定できるものが多いので、文章と設定を一致させます。期限を設けないまま運用すると、当日の朝に取り消しが入り、定員を空けたまま開講することになります。

2つ目は、氏名と連絡先をどこまで取るかです。予約の申込時に氏名、学年、連絡先を入力させると照合は楽になりますが、それらは外部の予約システムの側に保存されます。どこに保存されるのか、保存の期間はどれくらいか、退会した会員の記録は削除されるのかを、提供元の案内で確かめておきます。子どもが通う教室では、保護者からこの点を尋ねられることがあります。尋ねられてから調べるのではなく、先に確認して答えられる状態にしておくのが実務です。

取る項目は、照合に必要な最小限にとどめるのが無理のない判断です。生年月日や住所を予約の時点で取る必要がある教室は、ほとんどありません。入会の手続きで既に持っている情報を、予約のたびに重ねて取らせるのは会員の手間を増やすだけです。

選び方の手順

ここまでを踏まえて、決める順番を示します。上から順に進めれば、途中で作り直しになりません。

  1. 予約の件数を数える。過去3か月の実績で、月に何件あったかを出す
  2. 定員のある予約かどうかを決める。1対1のレッスンと定員制の教室は要件が違う
  3. リマインドが必要かどうかを決める。無断欠席の件数から判断する
  4. 氏名と学年を取る必要があるかを決める。名簿と照合するなら必須
  5. 月額の上限を決める。予約システムの月額と公式アカウントのプランを合わせた金額で考える
  6. 無料での試用がある2つに絞り、実際の受付で1か月試す
  7. 会員へ案内する。リッチメニューとあいさつメッセージの両方に入口を置く

この手順のうち、6番を飛ばす会が多いです。画面の作りと文面の分かりやすさは、実際に会員が触るまで判断できません。年配の保護者が多い教室では、選択肢の押し方が分かりにくいだけで電話に戻ります。試用の期間に、パソコンに慣れていない会員へ1人試してもらうだけで、判断の精度が大きく変わります。

1番の件数を数える作業も省かれがちですが、ここが金額を決めます。月に何件あるかによって、選ぶ層が変わるためです。目安を挙げると、月20件までなら無料のフォームでも回り、月20件から100件なら予約の管理に絞った安価なシステムが合い、それ以上で集客も兼ねたいなら多機能なものが候補に入ります。件数を数えずに機能の一覧だけで選ぶと、使わない機能に費用を払い続けることになります。

支払いの方法も確かめておく価値があります。多くの予約システムはクレジットカードでの支払いが前提です。団体の会計としてカードを使えない場合、年払いの一括で請求書に対応するものを探す形になります。この条件は一覧の表に載っていないことが多いため、試用の期間に問い合わせて確かめます。LINE公式アカウント側も、請求書での支払いを希望する場合は認証済アカウントの申請が必要です。申請と利用に料金はかからないので、会計の都合がある団体は先に申請しておくと後の手続きが軽くなります。

もう1つ、切り替えの時期も判断に含めます。年度の途中で受付の方法を変えると、会員が混乱して電話に戻ります。年度の切り替わりか、長期の休みの明けに合わせて切り替えると、案内が1回で済みます。試用の期間を休みの間に当てて、新年度から本番という進め方が最も摩擦が少ないです。

教室の連絡と予約を分けて運ぶ形

最後に、とりまとめる立場から見た全体の設計を整理します。

予約システムを繋ぐと、受付は1本になります。ただし、それで運営全体がまとまるわけではありません。予約システムが持つのは予約の記録だけで、名簿、出欠の記録、会費の入金、行事の写真は別のままです。公式アカウントに戻ってきても、友だちの氏名は把握できず、誰が読んだかも分かりません。

つまり、予約の話は運営の一部を解決するだけです。ここを区別せずに「LINEで全部できるようにしたい」と考えると、公式アカウントの外に道具が3つか4つ並び、それぞれにIDとパスワードが必要な状態になります。役員や講師が代わるときに引き継ぐものが増え、2年か3年で運用が止まる原因になります。

判断の材料として、グループトークで何ができて何ができないかを並べたLINEグループとの比較を見ておくと、公式アカウントに寄せるべき役割の範囲が見えます。誰でも入れる場と会員だけの場の違いはLINEオープンチャットとの比較で並べているので、予約を受ける相手が会員だけなのか外の人も含むのかを整理する材料になります。

団体の性格ごとの運び方も見ておくと決めやすくなります。教室では振替と欠席の連絡が講師個人のLINEに集まってしまう例が目立ち、受付の分け方は教室での使われかたにまとめてあります。学校の部や委員会では、予約というより日程の確定と名簿の管理が課題になりやすく、その形は学校での使われかたで整理しています。サークルでは参加の可否を毎回確認する運用が負担になるため、その畳み方はサークルでの使われかたで扱っています。

実務としての結論を1つ挙げると、予約と欠席の連絡は必ず分けることです。予約システムは「来る人を数える」道具で、欠席の連絡は「来ない人を拾う」情報です。この2つを1つの仕組みに混ぜると、当日の朝に何人来るのかを出すために両方を見比べる作業が毎回発生します。予約はシステム、欠席は会員制の場、という分け方にしておくと、当日の人数が1画面で確定します。導入の前に確かめておきたい点はよくある質問にまとめてあるので、先に目を通しておくと手戻りが減ります。

Q1. LINE公式アカウントだけで予約を受け付けられますか?

受け付けられません。LINE公式アカウントには予約を管理する機能が用意されていないため、外部の予約システムを繋ぐか、フォームで手作りする形になります。公式の「LINEで予約」という仕組みもありますが、連携パートナーの多くが飲食店のみ対応となっているため、教室や習い事では使えません。

Q2. 予約システムの料金はどれくらいですか?

予約の受付と管理に絞ったものは月額1,000円台から3,000円台が相場です。実例として、教室や個人サロン向けで月額3,300円(税込)、初期費用0円、30日間の無料での試用が付くものがあります。サロン向けで顧客の記録まで扱うものは月額1万円前後になります。スタッフの人数で料金が変わる作りのものもあります。

Q3. 無料の料金プランのままで予約システムを使えますか?

繋ぐことはできますが、通数の壁に当たります。予約の完了通知や前日のリマインドは、外部システムがMessaging APIのPush APIで送るため、無料の枠である月200通を消費します。会員30人が月4回ずつ予約して通知とリマインドの両方を送ると月240通になり、上限を超えます。リマインドを止めるか、有料プランへ切り替える判断が必要です。

Q4. 予約と欠席の連絡は同じ仕組みにまとめたほうがよいですか?

分けるほうが実務は楽になります。予約システムは来る人を数える道具で、欠席の連絡は来ない人を拾う情報です。1つに混ぜると、当日の人数を出すために両方を見比べる作業が毎回発生します。リッチメニューでも「予約する」と「お休みの連絡」を別のタイルにしておくと、受付の担当者が迷いません。

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