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公式ラインの一斉送信|全員に届ける前に決めておくこと

2026年10月8日 ・ Tsudoo編集部

公式ラインの一斉送信を調べる人がまず知りたいのは、操作の手順よりも「全員に送って大丈夫か」という一点です。送信を押した瞬間に、友だち全員のスマートフォンに通知が鳴ります。取り消しはできません。しかも無料で送れる通数には上限があり、送り方によっては月の途中で打ち止めになります。この記事では、一斉送信の手順と通数の数え方を先に押さえ、そのうえで絞り込み配信、予約配信、テスト配信の使い方、失敗しやすい箇所、そして送ったあとに回収が必要な連絡の扱いまでを順に並べます。

個人のLINEでは一斉送信ができないという前提

最初に整理しておきたいのは、一斉送信という機能が個人のLINEアカウントには存在しないことです。

LINEの一斉送信とは、複数の相手へ同じ内容のメッセージをまとめて届けることです。ただし個人のLINEアカウントには一斉送信(同報配信)機能はなく、この機能を正式に使えるのはLINE公式アカウントのブロードキャスト配信です。企業の集客やリピーター育成では、この公式アカウントの一斉送信が基本施策になります。 出典: blog.cresclab.com

個人のLINEで全員に同じ内容を届けようとすると、方法は2つしかありません。1つは複数人トークやグループトークを作って、そこへ流すこと。もう1つは1人ずつ転送することです。前者は誰かが返信するたびに全員へ通知が届き、会話が混ざります。後者は人数が20人を超えたあたりで手が回らなくなり、送り漏れが出ます。

公式アカウントの一斉送信が集まりの連絡に向くのは、この2つの問題を同時に解くからです。配信は一方向で、読み手の画面には運営からの1通だけが並びます。返信があっても、それは送った本人と運営だけが見る個別のやり取りになります。誰かの「了解です」が全員に届くことはありません。人数が増えるほど、この差は大きくなります。

一方で、公式アカウントの一斉送信には個人のLINEにない制約もあります。通数に上限があること、誰が読んだかを個人単位では追えないこと、そして送った相手の氏名が分からないことです。この3つを知らずに始めると、月末に配信ができなくなったり、出欠の確認に使おうとして行き詰まったりします。グループトークとの役割の違いはLINEグループとの比較で、届け方と集め方を並べて整理しています。

一斉送信の手順

配信の操作そのものは数分で終わります。パソコンのブラウザから使うWeb版の管理画面では、次の順に進みます。

  1. 管理画面の「メッセージ配信」を開き、「メッセージを作成」を選ぶ
  2. 配信先で「すべての友だち」を選ぶ
  3. 配信日時を決める。すぐ送るなら「今すぐ配信」、時間を指定するなら選択を解除して日時を入れる
  4. メッセージの形式を選び、本文を書く。吹き出しは最大3つまで追加できる
  5. プレビューで見え方を確認する
  6. テスト配信で自分に送り、実機で読む
  7. 「配信」を押す。日時を指定している場合は予約済みの一覧に入る

スマートフォンの管理アプリからも同じ操作ができますが、長い文面を書く作業や画像の位置を整える作業はWeb版のほうが確実です。急な中止の連絡のように短い文をその場で出すときだけアプリを使い、行事の案内のようにまとまった文面は事前にWeb版で下書きを作っておく形が実務に合います。

LINE公式アカウントでは、友だちとなったユーザー全員にメッセージを一斉送信することができます。この記事では、メッセージを一斉配信する方法、配信時の注意点、効果を上げるためのヒントを詳しくご紹介していきます。 出典: line-sm.com

本文には、テキスト以外に画像、動画、音声、スタンプ、クーポン、リッチメッセージ、カードタイプメッセージを使えます。ただし集まりの連絡では、テキストと画像だけで足ります。動画を添えると受け手の通信量を使わせることになり、活動場所が電波の弱い体育館だと開けません。短縮URLの使用は公式に非推奨とされているため、リンクを載せるときは元のURLをそのまま書きます。

無料で送れるのは月に何通までか

一斉送信でいちばん誤解されるのが通数です。ここを取り違えると、月の途中で「配信できません」と表示されます。

通数は「メッセージを送った回数」×「送った友だちの数」で数えます。1回の配信では最大3吹き出しまで設定でき、3吹き出しを入れても1通です。つまり友だちが80人いる団体で1回配信すると、それで80通を使います。

料金プランは3つあり、2026年9月時点の公式の内容は次のとおりです。

プラン 月額固定費 無料メッセージ 追加メッセージ
コミュニケーションプラン 0円 200通 不可
ライトプラン 5,000円(税別) 5,000通 不可
スタンダードプラン 15,000円(税別) 30,000通 3円/通(税別)から

無料のコミュニケーションプランは月200通です。友だちが80人なら月2回で160通、3回目で240通になり上限を超えます。上限を超えた分を追加で送ることはコミュニケーションプランとライトプランではできないため、送りたければプランを上げる必要があります。追加メッセージを従量で送れるのはスタンダードプランだけです。

一方で、通数に数えない配信もあります。あいさつメッセージ、応答メッセージ、LINEチャットの送受信は課金対象になりません。毎年同じことを説明する内容はあいさつメッセージへ、個別の質問はチャットへ寄せると、一斉送信の枠を実際に全員へ知らせたい連絡だけに使えます。

なお、絞り込み配信とステップ配信は通数に数えます。ステップ配信を組んだまま運用していると、一斉送信のつもりがない分でも通数が減り続けます。上限に達した時点でステップ配信は停止するため、気づかないうちに入会案内が途切れていることがあります。

すべての友だちに送るか、絞り込んで送るか

配信先は「すべての友だち」と「絞り込み」から選べます。

絞り込みには2つの道があります。1つは年齢層、性別、地域といった属性で絞る方法です。ただしこれには条件があり、属性で絞り込むにはターゲットリーチ数が100人以上必要です。友だちが50人の教室では使えません。加えて、属性情報は概ね3日前のものを元に絞り込まれるため、直近で友だち追加した人が対象から外れることがあります。

もう1つはオーディエンスを自分で作って指定する方法です。友だち追加経路やクリックの有無から対象をまとめておき、それを配信先に指定します。1回の配信に最大10個までオーディエンスを設定できます。学年別や地区別に確実に分けたいなら、属性ではなくこちらを使います。

実務の判断としては、人数が3桁に届かない集まりでは絞り込みを使わず、すべての友だちに送るほうが安全です。理由は2つあります。1つは、絞り込みで対象から漏れた人がいても、それに気づく手段がないことです。もう1つは、絞り込んだ分だけ配信の回数が増え、結果として通数を多く使うことです。地区Aと地区Bに分けて送れば、1回の連絡で2通分の回数を消費します。

学年や地区で内容を分けたいのであれば、1通の中で「1年生はこちら、2年生はこちら」と書き分けるほうが通数も手間も少なくなります。読み手に自分の該当箇所を探させることになりますが、行数を分けて見出しを付ければ迷いません。地区ごとに別の連絡が本当に必要なのは、集金や当番のように個人ごとに内容が違う場合だけで、その場合は一斉送信ではなく別の仕組みで扱うのが正しい形です。

予約配信と下書きの使い方

一斉送信は、送る時刻を指定した予約配信ができます。前日の夜に文面を作り、当日の朝7時に届ける形が組めます。とりまとめ役が朝に動けない場合でも、連絡が遅れません。

ただし、公式の案内にも書かれているとおり、混雑状況などにより設定した時間どおりに配信されないことがあります。活動開始の30分前のような際どい時刻に寄せると、間に合わないことがあります。中止の連絡は前日の夜、または当日の朝の早い時間に出す運用にしておくほうが確実です。

同じ時刻に複数の予約を入れた場合は、保存した順に番号が付き、その順番で配信されます。訂正の連絡を後から入れるときは、元の連絡より後ろの時刻を指定します。同時刻にすると、訂正が先に届いて意味が通らなくなることがあります。

下書きは1,000件まで保存できます。これを使うと、年間の行事の案内をあらかじめ作りためられます。日付だけを空欄にした文面を行事ごとに用意しておけば、担当が代わっても文面の作り直しが起きません。引き継ぎのときに「下書きに入っているものを使ってください」と伝えるだけで済みます。年度替わりで役員が代わる集まりでは、この作りためが引き継ぎの負担をいちばん下げます。

テスト配信で必ず見る4か所

配信の前にテスト配信をします。テスト配信は管理者と運用担当者に向けて送られるため、友だちには届きません。ここで見るべき箇所は4つです。

1つ目は改行です。LINEの吹き出しは幅が狭いため、パソコンの画面で整っていた文章がスマートフォンでは不揃いに折り返されます。日付と場所は行を分け、1行を短くします。

2つ目は絵文字と記号の見え方です。機種によって表示が変わる記号があります。丸囲みの数字や特殊な記号は避け、数字とかっこで書きます。

3つ目はリンクです。書いたリンクを実際に押して、開くことを確かめます。前年の案内を流用したときに、リンク先のページが既に無いという失敗がよく起きます。

4つ目は誰から届いたように見えるかです。アカウント名と写真が古いままだと、読み手が団体を判別できません。年度が替わったら、アカウント名と写真も見直します。

テスト配信では、友だちの表示名を差し込んだ部分は反映されません。そこだけは実際の配信で確かめるしかないため、差し込みを使うなら運営の誰か1人を先に友だち追加しておき、その人の画面で見る形にします。

一斉送信で起きやすい失敗

現場で繰り返し起きる失敗は、だいたい次の5つに収まります。

送信の取り消しができないことを忘れて、確認前に押してしまう。これがいちばん多いです。配信ボタンとテスト配信ボタンが近い位置にあるため、急いでいるときに取り違えます。急ぎの連絡ほど、一度下書き保存してから押す手順にしておくと事故が減ります。

2つ目は、日付を前年のまま送ってしまうことです。下書きを流用する運用では必ず起きます。日付の部分を空欄にしておき、埋めないと意味が通らない書き方にしておくと防げます。

3つ目は、返信を期待した文面を一斉送信で流してしまうことです。「参加できる人は返信してください」と書くと、返信がチャットに1件ずつ届きます。50人から返信が来たら、それを数えるのは手作業です。しかも表示名しか分からないため、誰が誰なのかを突き合わせる必要があります。

4つ目は、頻度が上がってブロックされることです。ブロックされると以後の連絡が届かなくなり、しかも誰にブロックされたのかは分かりません。全員に届いているつもりで送り続ける状態になります。

5つ目は、個人情報を本文に書いてしまうことです。「Aさんが入院されたので」のような文は、本人の同意なしに全員へ届きます。配信は取り消せないため、書く前に止めるしかありません。運営が複数いる場合は、送る前にもう1人が読む取り決めにしておくと確実です。

開封される文面と、ブロックされない頻度

一斉送信は届いても読まれなければ意味がありません。読まれる文面には共通点があります。

冒頭の1行に結論を置きます。LINEはトークリストの段階で本文の先頭が見えるため、そこに「今週の練習は中止」と書いてあれば開かずに伝わります。「いつもお世話になっております」から始めると、肝心の部分が隠れます。

次に、1回の配信で伝えることを1つに絞ります。中止の連絡と来月の行事の案内を同じ配信に混ぜると、後ろの内容が読まれません。吹き出しを分けて、1つ目に急ぎの用件、2つ目以降に補足を置きます。

頻度は、集まりの性質で決めます。教室や少年団のように毎週活動がある集まりなら週1回、町内会のように行事が月単位の集まりなら月1回から2回が目安です。用件がない週に何かを送る必要はありません。送るものがないのに送る配信が、ブロックの理由のいちばん上に来ます。

時間帯は、朝の7時から8時、または夜の19時から21時が読まれやすい時間です。ただし早朝と深夜は避けます。通知音で起こすことになり、内容が正しくても印象が悪くなります。学校に関わる連絡は、保護者が勤務中に確認できる時間を選ぶ配慮も要ります。詳しい運用の形は学校での使われかたとPTAでの使われかたに、行事の前後で連絡が集中する時期の組み方をまとめています。

画像と文面をどう組み合わせるか

一斉送信では、テキストだけの吹き出しと、画像を含む吹き出しを1回の配信の中で混ぜられます。集まりの連絡で効くのは、次の組み合わせです。

1つ目の吹き出しはテキストだけにします。トークリストに表示されるのは1つ目の内容なので、ここに結論を置きます。画像を1つ目にすると、トークリストには「写真」とだけ表示され、何の連絡なのかが分かりません。急ぎの連絡が埋もれる原因になります。

2つ目に、必要なら画像を入れます。行事の案内であれば、会場の地図やチラシの写真です。ただし文字が小さいチラシをそのまま撮って送ると、スマートフォンの画面では読めません。読ませたい情報は画像の中ではなくテキストで書き、画像は雰囲気を伝える役に回します。会場の場所は、画像よりも地図のリンクのほうが確実です。

3つ目は、問い合わせ先か次の行動の案内に使います。「持ち物の一覧は下のボタンから」「質問はこのトークに送ってください」のように、受け手が迷わない形にします。吹き出しは最大3つまでなので、この3段構えでちょうど収まります。

画像を使うときに気をつけたいのは、子どもが写った写真です。一斉送信は友だち全員に届くため、誰がその配信を受け取っているのかを運営は正確に把握できません。表示名しか見えないためです。過去の行事の写真を案内に添える運用は、掲載の可否を確認してある写真だけに限るのが安全です。確認が取れていない写真は、配信には載せず、参加者だけが見られる場所に保存する形に分けます。

文面のひな型を4つ用意しておく

一斉送信を続けるコツは、その場で文章を考えないことです。急ぎの連絡ほど、考える時間がありません。使う場面はだいたい4つに分かれるため、ひな型を先に下書きへ入れておきます。

1つ目は中止と延期の連絡です。冒頭に「中止」の3文字を置き、次の行に日付と対象、その次の行に理由、最後に振替の予定を書きます。理由は1行で足ります。天候であれば「雨天のため」で通ります。長く書くほど、肝心の中止という事実が薄まります。

2つ目は変更の連絡です。変わったのは時刻か場所か持ち物かを最初に示し、変更前と変更後を並べて書きます。「19時から18時30分に変更」のように、両方を書くのが要点です。変更後だけを書くと、元の時刻を覚えている人が読み違えます。

3つ目は行事の案内です。日付、時刻、場所、持ち物、費用、申込の締切の6項目を、必ず同じ順番で並べます。順番を毎回そろえておくと、読み手は自分が知りたい行を探せます。文章の形にせず、行を分けて書きます。

4つ目は締切のお知らせです。何の締切か、いつまでか、まだ出していない人はどうすればよいかの3行です。誰が出していないかを本文に書くことは避けます。全員に届く配信で個人を名指しすると、その1件のために以後の連絡が読まれなくなります。

この4つを下書きに入れておけば、日付と場所を差し替えるだけで送れます。とりまとめ役が複数いる集まりでは、誰が送っても文面の形がそろうという効果もあります。形がそろっていると、読み手は必要な行だけを見て済ませられるようになり、結果として伝わる率が上がります。

誰に届いていないかを把握する方法

一斉送信の弱点は、届かなかった相手が見えないことです。ここを理解しておかないと、全員に伝わったつもりで進めて当日に人が足りないという事故が起きます。

まず、ブロックされた友だちには配信されません。そしてブロックしたのが誰なのかは運営には分かりません。管理画面には「ターゲットリーチ」という数字があり、これは配信の対象になる友だちの人数です。友だちの総数からブロックした人を除いた数に近いものなので、総数とターゲットリーチの差がブロックの規模の目安になります。この差が広がっているなら、配信の頻度か内容を見直す時期です。

次に、そもそも友だち追加をしていない人には何も届きません。入会したときに追加の案内を渡したつもりでも、その場で読み取らなかった人はほぼ追加していません。名簿の人数と友だちの人数を突き合わせて、差があるなら別の手段で連絡する必要があります。ここを埋めないまま連絡を公式アカウントだけに寄せると、毎回同じ数人が「聞いていない」と言う状態になります。

さらに、届いていても読んでいない人がいます。管理画面の分析では配信ごとの開封の数を確認できますが、誰が開いたかは分かりません。全体の傾向として、配信の回数を増やすほど1通あたりの開封は下がります。回数を増やして伝わりやすくするという発想は、実際には逆に働きます。

この3つを踏まえると、一斉送信は「届いたら読まれる可能性が高い手段」であって、「全員に確実に伝える手段」ではないと分かります。参加の可否のように確実に全員から返事が必要な連絡は、一斉送信で呼びかけたうえで、返事の有無を名簿の側で数える形にしないと成立しません。

配信の結果をどこまで見るか

管理画面の分析では、配信ごとの数字を確認できます。ただし、集まりの運営で見る価値がある数字は多くありません。

見る価値があるのは3つです。1つは配信した通数です。これで月の残りの枠が分かります。2つ目はターゲットリーチの推移です。減っていればブロックが増えています。3つ目はリンクを押された回数です。持ち物の一覧や申込のページへのリンクをどれだけ押されたかで、その連絡が実際に行動につながったかが分かります。

逆に、見ても運営の判断が変わらない数字もあります。友だちの属性の内訳や、時間帯ごとの反応の細かい差です。これらは商品を売るアカウントでは意味を持ちますが、参加者が決まっている集まりでは、数字を眺めても打てる手がありません。分析を細かく見る時間があるなら、その時間を文面の見直しに使うほうが効きます。

配信のあと、運営として残しておくとよいのは数字ではなく記録です。いつ、どんな連絡を、何通で送ったか。これを下書きの一覧と合わせて残しておくと、翌年の同じ時期に何を送るべきかが分かります。年に1回しかない行事の連絡は、記録がなければ毎年ゼロから考え直すことになります。担当が代わる前提の集まりでは、この記録が引き継ぎ書の中身そのものになります。

送る前に運営で決めておく5つのこと

一斉送信を始める前に、運営のあいだで決めておくと後の揉めごとが減る項目があります。どれも技術の話ではなく、取り決めの話です。

1つ目は、誰が送るかです。全員が送れる状態にすると、同じ内容が二重に届きます。送る人を1人に決め、その人が動けないときの代わりを1人決めます。

2つ目は、送る曜日と時刻です。週の連絡は金曜の夜、行事の案内は2週間前の朝、というように先に決めておくと、読み手も見る習慣が付きます。

3つ目は、送る前に誰が読むかです。配信は取り消せないため、書いた人以外がもう1人が読む取り決めを置きます。日付の誤りと個人名の混入は、この一手だけでほぼ防げます。

4つ目は、個人に関わる内容を書かないという線引きです。誰が欠席したか、誰が会費を納めていないか、誰が入院したかは、全員に届く配信には書きません。

5つ目は、返事を求める連絡をどこで受けるかです。一斉送信の本文で返信を求めると、返事がチャットに1件ずつ届き、手作業で数えることになります。返事が必要な連絡は、集計できる場所へ誘導する形にします。

この5つを紙に書いて引き継ぎ書に入れておくと、担当が代わっても運用の形が崩れません。機能の使い方よりも、この取り決めのほうが長く効きます。実際に運営が行き詰まる原因は、機能を知らないことではなく、誰がいつ何を送るのかが決まっていないことです。決まっていないと、送らないほうが安全だという判断が働き、必要な連絡そのものが止まります。

送ったあとに回収が必要な連絡はどう扱うか

内部リンクとして並べた比較のページを横に見ると、一斉送信は「届ける」ことに特化した機能で、「集める」ことは設計の外にあると分かります。ここを分けて考えると、道具の選び方がはっきりします。

届けるだけで完結する連絡は、一斉送信で足ります。中止の連絡、集合時刻の変更、行事の案内、ごみの出し方の周知です。相手が誰なのかを運営が知らなくても成立します。

一方、届けたあとに何かを集める必要がある連絡は、一斉送信だけでは終わりません。出欠、会費の納入、写真の掲載の可否、当番の希望です。これらは誰が答えたかが分からないと集計できず、公式アカウントでは友だちの氏名が分かりません。表示名が「ゆうき」の人が名簿のどの行なのかを、毎回人の手で突き合わせることになります。

したがって判断の分かれ目は1つです。「その連絡に返事が必要か」です。返事が必要な連絡が月に何件あるかを数えて、それが3件を超えるなら、回収する側の道具を別に決めておく価値があります。回収の道具に求める条件は、氏名で名簿を持てること、回答がその場で集計されること、そしてメンバー以外は見られないことです。子どもの名前や連絡先を扱う集まりでは、3つ目が実務でいちばん重い条件になります。検索で見つかる場所に名簿があると、保護者への説明の仕方が変わってしまいます。

役員が毎年代わる集まりでは、道具の数を2つまでに抑えるという原則も効きます。告知は公式アカウント、回収は団体向けの連絡ツール、という2本立てなら引き継げます。そこに写真の共有サービスと出欠のフォームと会計の表を足すと、引き継ぎ書が読まれなくなり、翌年には誰も全体を把握していない状態になります。一斉送信をどこまでで止めて、どこから別の仕組みに渡すかを最初に決めておくことが、続く運営の条件です。判断の材料はLINEオープンチャットとの比較と町内会での使われかたに並べています。個別の疑問はよくある質問も参考になります。

Q1. 公式ラインの一斉送信は無料で何通まで送れますか?

コミュニケーションプランは月額0円で、月200通までです。通数は「送った回数×友だちの人数」で数えるため、友だち80人なら1回の配信で80通を使い、月2回で160通になります。3回目で上限を超えます。コミュニケーションプランとライトプランでは上限を超えた追加の配信はできないため、回数を増やすならプランを上げる必要があります。

Q2. 個人のLINEで一斉送信はできますか?

個人のLINEアカウントに一斉送信の機能はありません。同じ内容を全員へ届けるには、グループトークに流すか1人ずつ転送するしかなく、前者は返信が全員に通知され、後者は人数が増えると送り漏れが出ます。一斉送信を正式に使えるのはLINE公式アカウントのメッセージ配信です。

Q3. 特定の人にだけ送ることはできますか?

配信先を絞り込めます。ただし年齢層や性別などの属性で絞り込むにはターゲットリーチ数が100人以上必要です。人数が足りない場合はオーディエンスを作って指定します。1回の配信に最大10個まで設定できます。なお絞り込んで複数回に分けると、その回数分だけ通数を使います。

Q4. 送ったメッセージを取り消せますか?

取り消せません。配信を押した時点で友だちの端末に届きます。日付や場所の誤りを防ぐには、下書き保存してから運営のもう1人が読む手順を決め、テスト配信で実機の見え方を確認してから配信してください。訂正の連絡を出す場合は、元の配信より後ろの時刻を指定します。

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