団体ごとの決め方

老人会の当番表をどう作るか|偏りが出ない割り振りと、交代の頼み方

2026年9月20日 ・ Tsudoo編集部

老人会の当番表で難しいのは、順番を作ることではありません。作った表のとおりに人が動けるかどうかです。半年先の日付に名前を入れた時点では元気だった人が、その日には杖をついている。老人会の当番表は、この前提の上で作る必要があります。

先に結論を書きます。当番が偏る会に共通しているのは、当番の重さを揃えずに人数だけで割っていることです。同じ1回でも、体にかかる負担はまったく違うという当たり前のことを表に反映していないため、力のある人に重い当番が集まり続けます。そしてもう1つ、代わってもらったときの記録が残らないため、実際に誰が何回やったのかを誰も知らない状態になります。ここでは、当番の棚卸しから、重さのならし方、外す基準の決め方、交代の頼み方までを順に見ていきます。

老人会にある当番を、まず全部書き出す

当番表の作り直しは、いま何種類の当番があるのかを数えるところから始まります。多くの会で、この一覧が存在しません。頭の中にあるだけなので、抜けが起きます。

・公民館や集会所の鍵開けと、鍵閉め ・グラウンドゴルフのコース設営と、道具の運搬、撤収 ・例会での湯茶の準備と、片づけ ・会報の印刷、丁合、地区ごとの配布 ・清掃奉仕(公園、神社、通学路、河川敷など地域によって違う) ・花壇の水やりと草取り ・友愛の訪問当番(ひとり暮らしの会員を訪ねる) ・行事の受付と会計補助 ・カラオケや健康体操などの部会ごとの世話役 ・地区の会合や連合会の会議への出席

書き出してみると、10種類を超える会が珍しくありません。そして、このうち体力を使うのは限られています。道具の運搬、清掃、草取りの3つに負担が集中します。

一覧を作ったら、それぞれについて「年に何回あるか」「1回あたり何時間か」「体力をどれだけ使うか」の3つを書き添えます。この3列があるだけで、偏りが目に見えるようになります。

割り振る前に、当番そのものを減らせないか点検する

一覧ができたら、割り振りに入る前に1つ工程を挟みます。この当番は本当に要るのか、という点検です。会員が減っている会では、割り振りの工夫だけでは追いつきません。

点検の観点は4つです。

・いつから続いているか。始めた理由を説明できる人がいるか ・やめたら、誰が困るか。困る相手が会の外にいるのか、中にいるのか ・頻度を半分にしたら、何が起きるか ・道具や設備を変えることで、作業そのものを軽くできないか

多いのが、始めた理由が分からないまま続いている当番です。以前は会員が80人いたときに組んだ体制が、35人になった今も同じ回数で回っている、という形です。人数が半分以下になったのに当番の数が変わっていなければ、1人あたりの負担は倍以上になっています。

4つめは効果が大きいところです。花壇の水やりを週3回やっている会が、土を保水性のあるものに替えて週1回にした、といった工夫は各地にあります。作業を減らすのは、人を増やすより現実的です。

やめると決めた当番は、記録に残します。「なぜやめたか」を書いておかないと、数年後に「昔はやっていたのに」という話が蒸し返されます。減らす判断も、残す判断と同じように記録が要ります。

全員に一律で回すのが、公平とは限らない

当番表を作るときの出発点として、「会員全員に平等に回す」を置く会があります。老人会では、この考え方が現実と噛み合いません。

老人クラブの会員はおおむね60歳以上という枠組みですが、実際の顔ぶれは60代から90代までにわたります。60代で現役の仕事を続けている人と、88歳で杖を使っている人を、同じ表の同じ列に並べて順番に回すのは、公平どころか無理を強いることになります。

とはいえ、年齢だけで線を引くのも違います。80代でも毎朝歩いている人はいますし、70代でも手術の後で重いものを持てない人がいます。年齢は目安にはなっても、基準にはなりません。

現実に機能しているのは、当番の側を分ける方法です。人を分けるのではなく、当番を「体を使うもの」と「そうでないもの」に分け、それぞれの中で回します。受付や会計補助、電話での連絡といった当番は、体力の制約がある人でも担えます。むしろ、そうした役割があることで会に居場所ができます。

老人クラブの活動は、参加を強いるものではないという前提が法律の側にもあります。

地方公共団体は、老人の心身の健康の保持に資するための教養講座、レクリエーションその他広く老人が自主的かつ積極的に参加することができる事業(以下「老人健康保持事業」という。)を実施するように努めなければならない。 出典: e-Gov法令検索

自主的かつ積極的に参加できること、という言い方が置かれています。当番表を作る目的は、義務を配ることではなく、担える人が担える形を用意することだと考えると、割り振り方の設計が変わります。

重さの違う当番を、持ち点でならす

回数だけを揃えても、負担は揃いません。年に1回の草取りと、年に1回の受付は、まったく重さが違います。

そこで、当番ごとに持ち点を付けます。基準は次のように置けます。

・体を使い、1時間以上かかるもの(清掃、草取り、道具の運搬、設営)を3点 ・準備と片づけがあり、30分から1時間のもの(湯茶、鍵開け、会報の丁合)を2点 ・座ってできるもの、短時間で終わるもの(受付、電話連絡、記録)を1点

1年間の合計点を、会員数で割って1人あたりの目安を出します。会員40人で年間の合計が120点なら、1人あたり3点が目安になります。3点の当番を1回やる人と、1点の当番を3回やる人が、同じ負担という扱いになります。

この方法の利点は、「自分は多い」という感覚を数字で確かめられることです。実際にやってみると、多くの会で、重い当番が特定の数人に寄っていることが数字ではっきりします。

点数は厳密である必要はありません。役員会で「これは3点でいいか」と相談して決めた程度の精度で十分です。大事なのは、重さが違うことを表の上で認めることです。

点を決めるときは、実際にやっている人に聞くのが確実です。表を作る人が想像で付けると、必ずずれます。会報の丁合は座ってできるので軽そうに見えますが、200部を折って地区別に分ける作業は2時間かかることがあります。逆に、鍵開けは重い作業に見えて、開けて電気をつけるだけなら5分で終わります。作業の名前ではなく、実際にかかる時間と体の使い方で点を決めます。1年やってみて実感と合わなければ、翌年に直せばよい程度のものです。

当番から外してよい人の基準を、先に決めておく

当番表を作るたびに揉めるのが、誰を外すかです。ここを役員がそのつど判断していると、判断した人が恨まれます。基準を先に決め、規約か内規に書いておきます。

多くの会で置かれている基準は、次のようなものです。

・要介護や要支援の認定を受けている人 ・家族の介護をしていて、家を長く空けられない人 ・入院中、または退院から一定の期間内の人 ・医師から運動や外出を制限されている人 ・年度の途中で85歳を超える人(会によって80歳とすることもある)

最後の年齢の線については、本人が「まだできる」と言う場合も多くあります。そこで、年齢で自動的に外すのではなく、「外れることができる」という書き方にしておくと角が立ちません。本人が続けたければ続けられ、辞退したければ理由を言わずに辞退できます。

理由を言わずに済むことが、実は一番重要です。体調のことを人前で説明したくない人がいます。「基準に当てはまるので今年は外れます」と一言で済む形にしておけば、その人の尊厳が守られます。

世帯単位ではなく、人単位で数える

町内会の当番は世帯単位で回すのが普通ですが、老人会は人単位です。ここを取り違えると、同じ家から2人が会員になっている場合の扱いで揉めます。

夫婦2人とも会員というケースは、老人会では珍しくありません。人単位で数えれば、その家からは年に2回分の当番が出ることになります。世帯単位で数えれば1回です。

どちらにするかは、当番の性質で決まります。清掃奉仕のように地域への貢献という色合いが強いものは世帯単位でも説明がつきます。一方、グラウンドゴルフの設営のように活動の運営そのものは、参加している人の数で割るほうが筋が通ります。

会によっては、この2つを混ぜて使っています。混ぜること自体は構いませんが、どの当番がどちらの数え方なのかを表に明記します。書いていないと、毎年同じ質問が出ます。

当番表の作り方と、いつ配るか

表そのものの形は、複雑にしないほうが続きます。列は5つで足ります。

・日付と曜日 ・当番の種類 ・担当する人の名前(2人以上必要なら全員分) ・集合の時刻と場所 ・持ち点

期間は6か月ごとが扱いやすい形です。1年分を一度に作ると、後半は体調の変化で作り直しになります。3か月では作る回数が多すぎます。

配る時期は、期間が始まる1か月前です。ここで配れば、都合の悪い日を申し出る余地があります。直前に配ると、変更の申し出が当日近くに集中します。

配り方は、紙と別の手段の両方を持っておくのが安全です。紙は冷蔵庫に貼れるという強みがありますが、変更があったときに手元の紙が古くなります。変更のたびに全員へ配り直すのは現実的でないので、最新の表がどこかに1つあり、そこを見れば必ず今の状態が分かる、という置き方が要ります。

鍵と備品の受け渡しが、見えない負担になっている

当番表には書かれないのに、実際には毎回発生している作業があります。鍵と備品の受け渡しです。

公民館や集会所の鍵は、たいてい1本しかありません。次の当番の人に渡すために、前の当番の人が届けに行く。距離が近ければ数分ですが、地区が広い会では往復30分かかることもあります。この時間は当番の持ち点に入っていません。

グラウンドゴルフの道具も同じです。ホールポストとスティック一式は、まとめると相当な重さになります。これを誰かの家の物置に置き、当番の日に軽トラックで運ぶ。運べる人が限られるため、実質的に同じ人が毎回運んでいる、という会がよくあります。

対処は3つあります。

・鍵を増やす。管理する場所と借りる手続きを施設側に確認したうえで、複数本にする ・置き場所を、施設の中に借りる。倉庫の一角を使わせてもらえないか相談する ・受け渡しの往復を、当番の持ち点に加える。運搬を1つの当番として独立させる

3つめは、今日からできます。運ぶことを当番として表に書けば、それが仕事だと全員が認識します。書かれていない仕事は、やっている人以外には存在しないのと同じです。

清掃奉仕を、地域の他の団体とどう分ける

老人会の当番でよく重なるのが、清掃や草取りです。同じ地域で、町内会も子ども会も、それぞれに清掃の当番を持っています。会員が両方に所属していれば、同じ人が二重に出ることになります。

老人会の会員は、多くの場合その地域の町内会にも属しています。町内会の清掃と老人会の奉仕活動が別の日に組まれていると、月に2回、同じ公園の草を取ることになりかねません。

年度の初めに、地域の団体の予定を並べてみるのが有効です。

・町内会の一斉清掃はいつか ・老人会の奉仕活動をどこでやるか ・子ども会や学校の活動と、場所が重なっていないか ・神社や集会所の管理は、どの団体が受け持っているか

並べたうえで、場所を分けるか、日を合わせるかを決めます。日を合わせて合同でやる形にすれば、老人会の会員は1回出れば両方の役目を果たせます。場所を分ける形にすれば、負担そのものが減ります。

この調整は、老人会の側から声をかけないと進みません。町内会は世帯を単位に動いていて、老人会の会員が二重に出ていることに気づいていないためです。役員会で年に1度、話をする場を持つだけで、当番の実質的な負担はかなり変わります。

当番を引き受けない人が出たとき、どう考えるか

当番表を配ったあとで、「自分はやらない」という意思表示が出ることがあります。ここでどう受けるかは、会の空気を左右します。

まず、理由を尋ねるかどうかです。尋ねないほうがよい場面が多くあります。体のこと、家族のこと、経済的なことなど、言いたくない事情が背景にある場合が多いためです。断りを受けるときは理由を聞かない、と決めておくと、断る側の負担が軽くなります。

次に、断りを記録に残すかどうかです。残します。ただし理由は書かず、「当年度は辞退」とだけ記します。記録がないと、翌年もまた名前が入り、また断ることになります。断ること自体が毎年の負担になってしまいます。

3つめに、断った人を活動から遠ざけないことです。当番はできなくても、例会には来られる人がいます。当番を断ったことで会に来づらくなると、そのまま退会につながります。

会費を払っていて当番だけを外れる形を、不公平だと感じる人もいます。ここは考え方を役員会で共有しておきます。老人会は労力を出し合う契約ではなく、集まりを続けるための会です。担える人が担い、担えない時期の人は担わない。順番が回ってくる年が違うだけだと整理すると、多くの場合は受け入れられます。

猛暑と冬の朝は、当番の日そのものを動かす

当番表を作るとき、季節を無視して等間隔に日を置くと、真夏と真冬に無理が出ます。高齢者にとって、この2つの季節の屋外作業は健康上の危険を伴います。

現場で取られている工夫は、次のようなものです。

・7月から8月の屋外の当番を、原則として置かない。どうしても必要なら早朝に限る ・草取りは、伸びる時期に合わせて6月9月に寄せる ・冬の鍵開けは、日の出前の時間帯を避ける。集合を9時以降にする ・気温や天候によって中止にする基準を、あらかじめ決めておく

4つめが重要です。中止の判断を当日の朝に役員が下す形にしていると、その判断が毎回重くなります。「前日の予報で最高気温が35度以上なら中止」といった基準を先に決めておけば、判断ではなく確認で済みます。

そして、中止を決めたら全員に届く必要があります。ここが電話しかない会では、朝6時から順に電話をかけることになり、中止の連絡のほうが当番より重い作業になってしまいます。一度に届く手段を1つ持っているかどうかで、この場面の負担がまったく変わります。

代わってもらうときの、頼み方の順番

当番の日に都合が悪くなるのは、老人会では日常です。通院日が変わった、家族が来ることになった、朝から膝が痛い。こうしたときの動き方を決めておかないと、連絡が役員に集中します。

順番を決めておきます。

・まず、同じ当番を過去に一緒にやった人に、本人が直接頼む ・見つからなければ、当番の一覧を見て、その月に当番のない人に頼む ・それでも見つからなければ、役員に連絡する ・当日の朝に体調を崩した場合は、探さずに直接役員へ連絡する

4つめが大切です。当日の朝に「代わりを探してから連絡してください」と求めるのは、体調が悪い人に無理をさせることになります。当日は探さなくてよい、という一言を表に書いておきます。

そして、代わってもらったら記録します。ここが抜けている会がほとんどです。誰が誰の代わりに出たかを残しておかないと、実際の負担が表と食い違ったまま次の期の割り振りに進みます。記録は難しくありません。当番表の該当欄に、代わった人の名前を書き足すだけです。

交代の連絡が、電話しか手段のない会で起きること

代わりを探す作業は、電話が唯一の手段だと重くなります。1人ずつかけて、出なければ折り返しを待ち、また次にかける。この作業に1時間かかることもあります。

老人会では、この負担が特に重く出ます。日中に電話に出られない人、耳が遠くて電話でのやりとりが難しい人、留守番電話を設定していない人がいるためです。かける側も高齢なので、何度もかけ直すのは体力を使います。

現場でよく取られている工夫が、探す範囲をあらかじめ狭めることです。地区ごと、あるいは当番の種類ごとに、代わりを頼める人の名前を3人ほど決めておきます。全員に当たるのではなく、その3人に順に当たる。見つからなければ役員へ、という形にすれば、電話の回数は減ります。

もう1つの工夫が、一度に全員へ届く連絡の手段を持つことです。「9月12日の鍵開けを代わってくださる方はいませんか」と1回出せば、電話をかけ続ける必要がなくなります。届いた人のうち都合のつく人が返す形になり、探す側の負担が消えます。この使い方は、地区ごとの連絡をひとつにまとめた例として町内会での使われかたにも出てきます。

当日に人が足りないときの動き方

表があっても、当日に人が来ないことはあります。連絡を忘れていた、日付を勘違いしていた、体調を崩して連絡できなかった。この3つが主な理由です。

決めておくのは次の2点です。

・その場にいる人だけで、どこまでやるか。全部やろうとせず、削ってよい作業を先に決めておく ・来なかった人へ、誰がいつ連絡するか

2つめは安否の確認も兼ねます。当番に来ないというのは、老人会では体調の異変の兆候であることがあります。責める連絡ではなく、様子を尋ねる連絡として当日中に1本入れる。この習慣を持っている会は、体調の変化に早く気づけています。

削ってよい作業を決めておくことも大切です。人が足りないのに全部やろうとすると、来た人に負担が集中します。「草取りは通路の部分だけにする」「湯茶は準備だけで、片づけは次の当番に回す」といった線を、当番の一覧に書いておきます。

同じことが、人が多すぎる日にも言えます。4人で組んだ当番に8人が来ると、手持ち無沙汰の人が出て、次から来なくなります。当番の日に飛び入りで手伝う人がいるのは良いことなので、追い返すのではなく、その日にやれる追加の作業を用意しておきます。倉庫の整理、道具の点検、名簿の確認など、人手があるときにだけやる作業を一覧にしておくと、来てくれた人の時間が無駄になりません。

友愛の訪問当番は、他の当番と分けて考える

老人クラブの活動の柱の1つに、ひとり暮らしの会員を訪ねる友愛の活動があります。この当番は、他の当番とは性質がまったく違います。

・相手との相性がある。誰が行っても同じ、とはならない ・訪ねた先で得た情報は、外に出せない ・訪問の頻度と時間帯を、相手の生活に合わせる必要がある ・体調の変化に気づいたとき、誰にどう伝えるかの判断が要る

このため、機械的な輪番には向きません。訪ねる人と訪ねられる人の組み合わせを固定し、長く続けている会が多く見られます。組み合わせを変えるのは、どちらかが辞めるときだけです。

一方で、固定すると訪ねる人の負担が見えなくなります。ここは持ち点の対象から外し、別枠で「今年は何件を担当しているか」を役員会が把握する形にします。1人が3件以上を抱えていたら、担当を分ける相談をします。

訪問で得た情報の扱いには注意が要ります。体調や家庭の事情は、会員名簿とは別に扱い、必要な範囲の役員だけが知る形にしている会が多く見られます。誰でも見られる場所に書き残すのは避けるのが実務上の共通認識です。

当番表を、担当が代わっても再現できる形にする

当番表を作る役は、多くの会で1人に固定されています。長年やっている人の頭の中に、外している人の事情、組み合わせの相性、去年の担当回数が入っています。この人が交代した年に、当番表は一度崩れます。

崩れないようにするには、頭の中にあるものを表に出しておく必要があります。

・当番の一覧と持ち点の表 ・外れている人の一覧と、その理由の区分(理由そのものは書かず、区分だけ) ・過去2期分の担当実績 ・代わってもらった記録

この4つが1か所にあれば、引き継ぎは説明ではなく引き渡しで済みます。逆に、これが担当者の家の紙にしかないと、交代のたびに一から作り直しになります。

置き場所を選ぶときの条件は3つです。担当者以外も見られること、変更が上書きされて最新だけが残ること、そして会員以外の目に触れないことです。当番表には氏名と地区が並ぶため、メンバー以外は見られない状態でなければ置けません。参加者が確定していない場との違いはLINEオープンチャットとの比較にまとめられています。

連絡の道具を、当番表という観点で見比べる

老人会が使っている連絡の手段は、電話、回覧、会報、そしてLINEのグループが中心です。当番表を扱うという観点で見ると、それぞれに得手不得手があります。

LINEのグループは、連絡を届ける速さでは優れています。ただ、当番表のような「常に最新の1枚を置いておきたいもの」には向いていません。会話が流れるため、3週間前に送った表を探すのに時間がかかり、しかも途中の変更が反映されていない古い表が残ります。この違いはLINEグループとの比較で整理されています。

掲示板や予定を分けて置ける形のサービスとの比較としては、BANDとの比較が判断材料になります。表を貼っておく場所と、連絡を流す場所が分かれているかどうかが、当番表の運用では効いてきます。

複数の部会に分かれている会なら、話す場所を分けられるかどうかも見ておく価値があります。Discordとの比較には、話題ごとに部屋を分ける形の特徴が説明されています。グラウンドゴルフ、カラオケ、健康体操と部会が分かれている会では、当番の連絡が全体に流れると読み飛ばされるためです。

当番の偏りは、記録がないところに生まれる

ここまでの内容を、判断の順番として並べ直します。

まず、当番の一覧と持ち点を作ります。これがないと、偏っているかどうかを誰も証明できません。次に、外れてよい人の基準を内規に書きます。役員の裁量で外す形にしている限り、外した理由を説明し続けることになります。そして、代わってもらった記録を残す仕組みを作ります。ここが一番抜けやすく、しかも偏りの原因の大半を占めています。

会員40人規模の会でも、1年間の当番は延べ100回を超えます。この100回を紙のメモと記憶だけで管理するのは、担当がどれだけ丁寧でも限界があります。人が正確でないのではなく、記録の置き場所が人の中にあることが問題です。

導入や移行の細かい疑問はよくある質問にまとまっています。当番表を作り直すときは、表の様式より先に、変更と交代が記録として残る場所を決める。順番を逆にすると、きれいな表を作った翌月にはもう実態と食い違い始めます。

Q1. 高齢の会員を、当番から外してもよいのでしょうか?

外す基準を役員の判断ではなく内規に書き、本人が「外れることができる」という形にしておくのが実務的です。年齢だけで一律に外すと、まだ担える人の居場所を奪います。体を使う当番と、受付や電話連絡のように座ってできる当番を分け、後者は続けてもらう形にすると無理がありません。

Q2. 当番の偏りをなくすには、どうすればよいですか?

回数ではなく重さで揃えます。清掃や道具の運搬を3点、湯茶や鍵開けを2点、受付や記録を1点というように持ち点を付け、1年間の合計を会員数で割って1人あたりの目安を出します。数字にすると、重い当番が特定の人に寄っていることがその場で分かります。

Q3. 当番を代わってもらうとき、誰に頼めばよいですか?

まず本人が、過去に同じ当番を一緒にやった人に直接頼み、見つからなければその月に当番のない人へ、それでも駄目なら役員へ、という順番を決めておきます。当日の朝に体調を崩した場合は、代わりを探させず直接役員へ連絡する形にします。代わってもらったら当番表に記録します。

Q4. 当番表は、どのくらいの期間で作るのがよいですか?

6か月ごとが扱いやすい形です。1年分を一度に作ると、後半は体調の変化で作り直しになります。配るのは期間が始まる1か月前にすると、都合の悪い日を申し出る余地が残ります。変更が起きる前提なので、最新の1枚がどこにあるかを全員が知っている状態を作ることが欠かせません。

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