Googleフォームの共有でつまずく原因は、ほぼ一つに絞られます。「共有」という言葉が、まったく別の2つの操作を指しているからです。回答者にURLを配って答えてもらうことも共有と呼び、もう一人の役員に編集権限を渡して一緒に作ることも共有と呼びます。この2つは画面の場所も、渡すべき相手も、間違えたときの被害も違います。この記事では、どちらの共有をしたいのかを最初に切り分けたうえで、それぞれの手順、権限の選び方、共有したあとに起きやすい事故、そして役員が代わるときにフォームを引き継ぐ方法までを順に整理します。
共有には2種類ある。まずどちらの話かを決める
町内会やPTAの担当者から出てくる「フォームを共有したい」という相談は、聞いてみるとだいたい次の2つのどちらかです。
第1に、作ったフォームを回答者に配りたい。回覧板の代わりにURLを流して、行事の出欠を集めたい。これは回答者に対する共有で、相手は数十人から数百人になります。相手はフォームの中身を書き換えることはできず、答えることしかできません。
第2に、フォームを作る作業を分担したい。会長が質問文を考え、会計が項目を足し、書記が誤字を直す。これは共同編集者としての共有で、相手は2人から5人程度です。相手は質問を書き換えられますし、集まった回答も見られます。
Googleフォームの画面上では、この2つが近い場所にあります。フォームの右上には共有のアイコンと公開に関するボタンが並んでおり、どちらから入っても似た画面が開きます。そこで相手のメールアドレスを入れると、権限の指定として「回答者」と「編集者」が選べます。ここの選択を間違えると、回答者に編集権限を渡してしまい、誰でも質問文を書き換えられる状態になります。
被害の大きさに差があることも知っておく価値があります。回答者への共有を間違えて広く配っても、多くの場合は「答えてほしくない人が答えられる」だけで済みます。一方、編集者への共有を間違えると、集まった回答をすべて見られるうえ、回答そのものを削除されることもあります。フォームから回答を削除した場合、元に戻すことはできないとGoogleのヘルプにも明記されています。
そのため、実務としてはこう決めておくのが安全です。回答者に配るのはリンク。編集者として招くのはメールアドレスで名指し。この2つを混ぜない。会の中で誰が編集者なのかを紙に書いておき、年度が替わったら見直す。ここまでを決めておけば、共有まわりの事故はほとんど起きません。
回答者に配るときの共有と、リンクの取り方
回答を集めるための共有は、フォームを公開してURLを配る流れになります。Googleのヘルプでは、公開したうえで回答者にリンクを送る手順が案内されています。
フォームの右上にある公開の操作を行うと、フォームが公開状態になり、右上に公開済みと表示されます。回答者に送るリンクは、プレビューの横、公開済みの表示、共有のいずれからでも取得できます。公開したあとは短縮版のリンクもコピーできるようになるので、印刷物に載せるときや口頭で伝えるときは短いほうが向いています。
回答者の範囲は、大きく分けて2通りです。リンクを知っている全員に開放するか、メールアドレスやグループで名指しするか。町内会の回覧やPTAの行事案内のように、誰が答えるかを厳密に絞らなくてよい場面ではリンクの開放で足ります。名簿と突き合わせる必要がある場面では、名指しか、後述するメールアドレスの収集を使います。
配り方にはURL以外の選択肢もあります。ウェブサイトやブログに埋め込むためのHTMLを取得することもできますし、メールでフォームそのものを送ることもできます。ただしメールへの埋め込みには制限があり、ファイルのアップロードを求める質問、評価に関する質問、質問や選択肢に画像を使っているフォーム、保護されたテストは埋め込めません。会の案内でよく使う「写真を送ってもらう欄」を付けた瞬間に埋め込めなくなるので、実務では素直にURLを配るほうが確実です。
もう一つ知っておくと便利なのが、事前入力したリンクです。フォームのメニューから事前入力を選び、いくつかの欄を埋めた状態でリンクを取得できます。支部名や班の番号のように、送る相手ごとに決まっている値をあらかじめ入れておけば、回答者が打ち間違える余地が減ります。班ごとに違うリンクを用意するのは手間に見えますが、集計のときに表記ゆれを直す手間と比べれば安いほうです。
外部の解説記事でも、URLを配るだけの共有には物足りなさが残ると指摘されています。
Googleフォームでは、フォームURLの共有はできるものの、QRコードを作成するには外部ツールが必要だったり、URLが不規則な文字列で生成されるなど、少々不便さを感じる場合があります。 出典: form.run
紙の回覧に載せることが多い会では、この不便さが実際に効いてきます。長いURLを紙に印刷しても誰も打ちません。短縮リンクを使うか、QRコードを別の道具で作るか、そもそも普段使っている連絡の場所にリンクを貼るか。配る経路を先に決めてからフォームを作ると、後戻りが減ります。
共同編集者として共有する手順
作業を分担するための共有は、編集者権限を渡す操作になります。Googleのヘルプは、この操作を回答者への送信とは別の記事として分けて説明しています。
フォームを共同編集者と共有すると、同じフォームで共同作業ができます。 出典: support.google.com
手順としては、フォームを開き、共有のアイコンをクリックし、相手のユーザー名またはグループ名を入力し、権限の欄で編集者を選び、送信します。ここで相手に通知メールを送るかどうかを選べます。通知を送らない設定にしておいて、口頭で伝えるという運用もできますが、会の中では通知を送ったほうが行き違いが減ります。
仕事用や学校用のアカウントを使っている場合は、アクセスに有効期限を付けられます。有効期限を追加してカレンダーで日付を選ぶと、その日を過ぎたときに自動でアクセスが外れます。行事の準備期間だけ手伝ってもらう人がいるときは、この機能が向いています。個人のGoogleアカウントでは有効期限の設定ができないので、その場合は行事が終わったあとに手で外す運用にします。外す作業を忘れると、抜けた人がいつまでもフォームを開ける状態が続きます。
共同編集者を増やすときの上限も把握しておくと安心です。Googleドライブのヘルプによれば、1つのファイルを最大600個のメールアドレスと共有でき、ドキュメントやスプレッドシートなどは最大100個のタブまたはデバイスで同時に編集できます。会の運営で編集者が100人を超えることはまずないので、実際にこの上限が問題になる場面は少ないはずです。むしろ覚えておくべきは、編集者を増やしすぎると誰が何を変えたのか追えなくなるという運用上の限界のほうです。
編集者は3人までにして、それ以上の人には回答者として関わってもらう。質問の追加や文言の変更は、担当を1人決めてその人に集約する。この程度の線を引いておくと、行事の直前に質問文が入れ替わっていたという事故が減ります。
権限の種類と、団体での当てはめ方
Googleドライブの共有で選べる権限は、閲覧者、閲覧者(コメント可)、編集者の3つです。フォームの場合はこれに加えて、回答者という立場があります。それぞれを会の役割に当てはめると、次のように整理できます。
・編集者: 質問を追加、削除、並べ替えできる。設定も変えられる。回答も見られる。会長や担当の役員だけに渡す ・閲覧者: 中身を見られるが変えられない。監査役や、引き継ぎ前に様子を見てもらう人に向く ・閲覧者(コメント可): 見て、意見を書き込める。原稿の確認を頼むときに向く ・回答者: 答えることだけができる。会員全員がここに入る
実務で最も多い失敗は、編集者と回答者の取り違えです。「班長にも見せておきたい」と考えて編集者にしてしまうと、班長は集まった全員の回答を見られるようになります。回答に電話番号や住所が含まれていると、これは共有する側が意図していない範囲の開示です。中身を見せたいだけなら閲覧者で足ります。
個人情報を含む回答を集める会では、もう一段の線引きも要ります。回答を見られる人を、集計の担当と会長の2人に絞る。それ以外の役員には、集計後の人数と傾向だけを渡す。この運用にしておけば、役員が交代しても個人情報に触れた人の範囲が把握できます。
なお、職場や学校を通じて取得したGoogleアカウントを使っている場合、組織外のユーザーとファイルを共有できないことがあります。学校の先生が学校のアカウントでフォームを作り、保護者の個人アカウントに編集権限を渡そうとして弾かれるのは、この制限が理由です。PTAのように学校と保護者が混ざる場では、誰のアカウントでフォームを作るかを最初に決めておかないと、後から作り直すことになります。学校での連絡の分け方については学校での使われかたに、保護者側の実務としての整理はPTAでの使われかたにまとまっています。
共有で起きる事故と、その防ぎ方
共有そのものより、共有したあとに起きる食い違いのほうが厄介です。実際に起きやすいものを4つ挙げます。
第1に、リンク済みスプレッドシートの権限がずれる。これはGoogleのヘルプにも注意として書かれています。
新しい回答用スプレッドシートを作成すると、フォームの共同編集者は自動的にそのスプレッドシートにアクセスできるようになります。フォームの権限をさらに変更しても、自動的には同期されません。 出典: support.google.com
つまり、役員を編集者から外しても、その人はスプレッドシート側の回答をまだ見られる可能性があります。外すときはフォームとスプレッドシートの両方で権限を更新する必要があります。ここを知らずに「外したつもり」になっている会は珍しくありません。年度末の引き継ぎでは、この2か所を必ず一緒に点検します。
第2に、リンクが際限なく回る。リンクを知っている全員に開放したフォームのURLは、受け取った人が別の場所に貼り直せます。家族のグループに転送された結果、会員以外が答えてしまうことがあります。名簿と突き合わせる必要があるなら、メールアドレスの収集を有効にします。確認済みのアドレスを収集する設定にすれば、回答者はGoogleアカウントにログインした状態で答えることになり、誰が答えたかが記録されます。
第3に、回答の削除が戻らない。編集者が誤操作で回答を全部消すと、元に戻せません。行事の締め切り直後など、回答が貴重な時点では、スプレッドシート側にコピーを1枚取っておくのが現実的な防ぎ方です。スプレッドシートを削除してもフォームは削除されず、フォームを削除してもスプレッドシートは削除されません。この独立性を利用して、集計後の控えを別ファイルとして残します。
第4に、公開していないフォームでは回答を受け付けられない。共有のリンクを配ったつもりでも、フォームが公開されていなければ誰も答えられません。締め切り直前に「開けません」という連絡が相次ぐ原因の多くがこれです。配る前に、別のブラウザか、ログインしていない状態でURLを開いて確かめます。
紙の回覧と併存させるときの配り方
会の連絡が紙とデジタルの両方で動いている間は、共有の話に「どうやって紙からURLへ渡すか」という工程が加わります。ここを詰めておかないと、フォームを作っても回答が集まりません。
現実的な方法は3つです。第1に、QRコードを紙に載せる。Googleフォーム自体にQRコードを作る機能はないため、別の道具で作ることになります。作ったQRコードは紙の右上など、決まった位置に毎回置きます。位置が毎回変わると、読み取れる人でも探す時間がかかります。第2に、短縮リンクを載せる。フォームを公開したあとに短縮版のリンクをコピーできるので、そちらを印刷します。第3に、普段の連絡の場所にリンクを貼り、紙には「連絡アプリに詳細を載せました」とだけ書く。紙に長い文字列を載せないで済むので、打ち間違いがなくなります。
どの方法でも共通して効くのが、回答の期限と所要時間を紙に書くことです。「所要2分」「回答期限は10月5日」と書いてあるフォームと、何も書いていないフォームでは、返ってくる速さが変わります。答える側は、開いたあとにどれだけ時間を取られるか分からないから後回しにします。
QRコードを読めない会員がいる前提も必要です。読めない人のために、紙に切り取り式の回答欄を残しておき、班長が代理でフォームに入力する運用を取る会もあります。手間は増えますが、デジタルに移行する途中の期間だけと割り切れば、回答率を落とさずに移行できます。全員が同じ方法で答えることより、全員の回答が集まることを優先するほうが、会の運営としては正しい順序です。
誰が答えたかを把握するための設定
会の行事で出欠を取るとき、集計の手間の大半は「誰が答えていないか」を突き止める作業に費やされます。フォームの共有をリンクの配布だけで済ませると、返ってきた回答の束はあっても、名簿との突き合わせは手作業になります。ここを軽くする設定が、メールアドレスの収集です。
設定は2通りあります。フォームの設定を開き、回答の項目からメールアドレスを収集するを選ぶと、確認済みと回答者からの入力のどちらかを指定できます。確認済みを選ぶと、回答者はGoogleアカウントにログインした状態で答えることになり、アカウントのアドレスが回答と一緒に記録されます。回答者からの入力を選ぶと、回答者が手でアドレスを打ちます。
どちらを選ぶかは、会員の顔ぶれで決まります。会員のほとんどがGoogleアカウントを日常的に使っている会なら、確認済みのほうが打ち間違いがなく確実です。一方、年配の会員が多く、Googleアカウントを持っていない人が一定数いる会では、確認済みにした瞬間に答えられない人が出ます。この場合は回答者からの入力にするか、メールアドレスではなく氏名と班名を選択式で答えてもらう形にするほうが現実に合います。
メールアドレスを収集すると、もう一つ使える設定が増えます。回答のコピーを回答者に送る設定です。設定の回答の項目から、リクエストされた場合か常に表示のどちらかを選べます。申し込みの控えが手元に残るので、「申し込んだつもりだった」という行き違いが減ります。ただし、迷惑メールフィルタなどの不正使用対策によって、回答のコピーが届かないことがある点はGoogleも注意として挙げています。控えが届かなかったという問い合わせは一定数来ると考えて、会側の名簿を正としておくのが無難です。
名前を書いてもらう欄を作るなら、自由記入ではなく選択式にするか、記入例を質問文に添えます。同じ人が「山田太郎」「山田 太郎」「やまだたろう」と書くと、集計のときに別人として並びます。表記ゆれを後から直す時間は、質問文に1行足す時間よりずっと長くかかります。
締め切りと回答数の上限を設定する
共有したあとの管理でよく使うのが、回答の受付を締める操作です。フォームを配りっぱなしにすると、締め切り後に答える人が出て、集計をやり直すことになります。
Googleフォームには、回答の受付を止める機能があります。公開済みのフォームの右上にある公開の表示をクリックし、回答を受付中をオフにします。回答者がフォームを開くと、受付が終了したことを知らせるメッセージが表示されます。このメッセージは編集できるので、「受付は終了しました。やむを得ない事情のある方は班長までご連絡ください」のように、次の行き先を書いておくと問い合わせが減ります。
手で止めるのを忘れそうなら、終了日を設定できます。回答を受付中の欄から、終了日または回答数の上限を設定を選び、特定の日付で日時を指定します。締め切りが日曜の夜なら、月曜の朝に手で止める必要がなくなります。会の締め切りは夜に設定されることが多いので、自動で止まる設定は実際に効きます。
回答数で締めることもできます。回答数で終了を選び、受け付ける上限を入力します。すでに回答があるフォームでは、入力する数値はこれまでに受信した回答の数より大きくする必要があります。ここで一つ重要な注意があり、Googleのヘルプには、複数のユーザーが同時に回答した場合は回答数の上限に関係なく回答が受け付けられると書かれています。定員30人のバス旅行で上限を30に設定しても、締め切り間際に同時に押されれば31人目が入り得るということです。定員が厳密に決まっている行事では、上限の設定に頼りきらず、集まった人数を人の目で確認する工程を残してください。
受付を止めたあとの控えの残し方も決めておきます。回答をスプレッドシートに保存していれば、フォーム側で受付を止めてもスプレッドシートのデータはそのまま残ります。フォームとスプレッドシートのリンクを解除した場合も、新しい回答が送られなくなるだけで、それまでのデータは残ります。年度の記録として残すなら、締めた時点でスプレッドシートを複製して名前に年度を入れておくと、翌年の担当者が参照しやすくなります。
役員が代わるときの引き継ぎとオーナー権限の譲渡
会の運営でいちばん効くのは、ここです。フォームを作った人が役員を降りるとき、そのフォームは作った人のGoogleアカウントの中にあります。放っておくと、来年の担当者は同じフォームを作り直すことになります。
Googleフォームにはオーナー権限を譲渡する機能があります。手順としては、まず相手に編集者権限を付与し、そのうえで共有の画面でアクセス権を持つユーザーの一覧を開き、相手の名前の横からオーナー権限の譲渡を選びます。編集者になっていない相手にはいきなり譲渡できないので、2段階になります。
引き継ぎのときに渡すものは、フォームだけではありません。実際には次の4つが揃っていないと、次の担当者は動けません。
・フォーム本体のオーナー権限 ・リンクしている回答用スプレッドシートのオーナー権限、または編集権限 ・回答者に配っているURL、または短縮リンク ・そのフォームを何のために作ったのかという説明
4つ目が抜けている引き継ぎが非常に多いという話は、会の運営の相談でよく出てきます。質問の意図が分からないフォームは、次の担当者にとって触りにくい代物になり、結局は新しく作り直されます。フォームの説明欄に、作った年度と目的を1行書いておくだけで、この作り直しがかなり減ります。
個人のアカウントで作ったフォームは、その人が会を離れたあとに連絡が取れなくなると、譲渡そのものができなくなります。会として続けるフォームは、会の代表アドレスで作るか、在任中に必ず譲渡するかのどちらかを規則として決めておくほうが安全です。年度の切り替えの月に、フォームとスプレッドシートの権限を見直す日を決めている会もあります。
共有を整えても残る問題と、連絡の場所の話
ここまでの手順を丁寧にやっても、とりまとめる立場の人の負担はあまり減りません。理由は、フォームが集めるのは回答だけで、その前後にある連絡は別の場所にあるからです。
行事の出欠を取る場面を分解すると、実際には次のように分かれています。案内文を流す場所、フォームのURLを置く場所、締め切りを思い出させる場所、集まった結果を報告する場所、当日の変更を伝える場所。フォームが担当しているのは真ん中の1つだけで、残りはメッセージアプリや紙の回覧に散っています。散っているせいで、「URLはどこに貼ってあったか」を探す時間が発生します。
もう一つの問題は、フォームを配った先が公開のリンクである以上、誰が見たかを会として把握できないことです。答えた人は記録されますが、見たけれど答えていない人は分かりません。督促のときに、全員に向けて同じ文面を流すしかなくなります。参加者以外の目に触れない形で名簿を持ち、メンバー以外は見られない場所に案内とリンクを置ければ、答えていない人にだけ声をかけられます。
この観点で、いま使っている道具を見直すときの材料になるのが比較の情報です。メッセージアプリで連絡網を回している会が多い現状について、機能の差を整理したものとしてLINEグループとの比較があり、連絡先を交換せずに参加してもらう形についてはLINEオープンチャットとの比較が参考になります。団体向けに作られた道具の設計思想の違いはBANDとの比較で扱われています。
町内会のように紙の回覧が併存している会では、フォームのURLをどこに載せるかが最初の関門になります。実際の進め方は町内会での使われかたに整理されています。教室や習い事のように、保護者と生徒で伝えるべき相手が分かれる場では、教室での使われかたの分け方が近い形です。導入の前によく聞かれることはよくある質問にまとまっています。
ただし、道具を替えることが先ではありません。まず共有の種類を分け、編集者を絞り、スプレッドシート側の権限も点検し、譲渡の手順を年度末の作業として書き出す。ここまでやってなお、案内と督促と報告が散らばることが負担の中心だと分かったときに、置き場所そのものを一つにまとめる話に進むほうが、移行の手間に見合います。共有の設定を直さないまま場所だけ変えても、権限のずれはそのまま残ります。
Q1. 回答者への共有と共同編集者への共有は、どこが違いますか?
回答者への共有はフォームを公開してURLを配る操作で、相手は答えることしかできません。共同編集者への共有はメールアドレスを指定して編集権限を渡す操作で、相手は質問を書き換えられるうえ、集まった回答もすべて見られます。人数も用途も違うため、配るのはリンク、招くのは名指しと決めておくと取り違えが減ります。
Q2. 編集権限を外したのに、回答が見られてしまうのはなぜですか?
フォームにリンクしたスプレッドシートの権限が、フォーム側の変更に自動で同期されないためです。新しい回答用スプレッドシートを作った時点で共同編集者は自動的にアクセスできるようになりますが、その後にフォームの権限を変えても反映されません。外すときはフォームとスプレッドシートの両方で個別に更新してください。
Q3. 役員が代わるとき、フォームはどう引き継げばよいですか?
オーナー権限の譲渡を使います。先に相手を編集者にしてから、共有の画面でアクセス権を持つユーザーの一覧を開き、オーナー権限の譲渡を選びます。あわせて回答用スプレッドシートの権限、配布中のURL、そのフォームを作った目的の説明も渡してください。目的の説明が抜けると、次の担当者が作り直すことになります。
Q4. 共有できる人数に上限はありますか?
Googleドライブのヘルプでは、1つのファイルを最大600個のメールアドレスと共有でき、同時編集は最大100個のタブまたはデバイスまでとされています。会の運営でこの数に達することはまずありません。むしろ編集者を増やしすぎると誰が何を変えたか追えなくなるため、編集者は3人程度に絞り、ほかの役員には閲覧者権限を渡すほうが実務に合います。