Googleフォームでアンケートを取ったあと、集計の段階で手が止まる原因はほぼ決まっています。フォームの中にある自動集計だけで済む話なのか、表計算に流して自分で数えなければならない話なのかを、先に判断していないからです。この2つは見られるものが違い、できる加工も違い、かかる時間も違います。この記事では、フォーム内の自動集計で分かることと分からないこと、表計算に連携する手順、班別や学年別に数えるときの進め方、そして集計でつまずく箇所と回避のしかたを順に整理します。
集計には2つの道がある。どちらで足りるかを先に決める
Googleフォームの集計は、大きく2つに分かれます。
第1の道は、フォームの中にある自動集計です。フォームの上部にある回答をクリックすると、質問ごとの集計とグラフが自動で表示されます。選択式の質問なら円グラフや棒グラフ、数値の質問なら平均や中央値まで出ます。何も設定しなくても最初から動いており、費用も追加の操作もかかりません。
第2の道は、表計算に連携する形です。回答を表計算に保存すると、1行が1人の回答になった表ができます。ここからは表計算の機能が全部使えるので、班ごとの人数を数える、氏名で名簿と突き合わせる、複数の質問を掛け合わせて見るといった加工ができます。
どちらで足りるかの判断は単純です。「質問ごとの割合を知りたいだけ」なら自動集計で足ります。「誰が何と答えたかを名簿と照合したい」または「回答を2つ以上の軸で掛け合わせたい」なら表計算が要ります。町内会や部活の運営で出てくる集計の大半は前者で終わりますが、行事の準備や名簿の更新に使う集計は後者になります。
外部の解説でも、手軽さと注意点が併記されています。
Googleフォームは無料で手軽に使える集計ツールですが、実際にアンケート集計を行う際には、いくつか気をつけておきたいポイントがあります。 出典: form.run
手軽に始められることと、集計が思った形で出ることは別です。特に、質問の作り方が集計の形を決めてしまうという点は、アンケートを配る前に知っておく価値があります。自由記入で集めた答えは、あとからどう集計しても数字になりません。
フォーム内の自動集計で分かる3つの見方
回答の画面には3つのタブがあり、それぞれ見えるものが違います。この使い分けを知らないまま表計算を開いている人が多いので、まずここを押さえます。
概要のタブは、質問ごとの集計を並べたものです。選択式の質問は円グラフか棒グラフになり、それぞれの選択肢を選んだ人数と割合が出ます。自由記入の質問は、書かれた文章がそのまま一覧で並びます。数値の質問には平均、中央値、範囲が表示されます。報告資料に使えるのはこのタブです。なお、概要のタブは回答が1つ以上あるときだけ表示されます。まだ誰も答えていないフォームでこのタブが見つからないのは、不具合ではありません。
質問のタブは、特定の質問に対する回答だけを取り出して見る形です。質問を切り替えながら、その質問への答えだけを順に確認できます。自由記入の意見を読み込むときに向きます。概要のタブでも自由記入の答えは見られますが、質問のタブのほうが1問に集中して読めます。
個別のタブは、回答者1人ずつの回答をまとめて表示します。前へと次へのボタンで1人ずつ移動でき、下向きの矢印から一覧を出して特定の人の回答へ飛べます。フォームを複数回送信できる設定にしていれば、送信した回答ごとに見ることもできます。誰かから「自分の回答が入っているか確認してほしい」と言われたときに使うのがこのタブです。
この3つで足りるのは、割合を見る作業と、1人分を確認する作業です。逆に、この3つではできないことがあります。班ごとの人数を出す、答えた人と答えていない人を名簿と突き合わせる、2つの質問を掛け合わせる。これらは表計算に移す必要があります。
グラフをそのまま報告資料に使う手順
総会や役員会の資料を作るとき、概要のタブに出ているグラフをそのまま使えます。作り直す必要はありません。
手順は3つです。フォームを開いて回答をクリックし、使いたいグラフの右上にあるコピーのアイコンをクリックし、貼り付けたい場所に貼ります。文書、スライド、図形描画のいずれにも貼れます。
便利なのは、貼り付けたあとに元のフォームの回答が増えたときです。文書やスライドに貼ったグラフは、その場で直接更新できます。ただし、更新するには当該の文書やプレゼンテーション、フォームの編集権限が必要です。役員会の資料を作った人と、フォームを持っている人が違う場合は、両方の権限を確認しておいてください。
グラフを資料に載せるときの実務上の注意が2つあります。第1に、回答数を併記することです。「賛成80パーセント」という円グラフだけを見せると、5人中4人なのか、100人中80人なのかが分かりません。回答数が少ないときほど、母数を書いておく必要があります。
第2に、円グラフに向かない質問があることです。複数選択できる質問で円グラフを作ると、合計が100パーセントを超えます。この場合は棒グラフのほうが正確に伝わります。フォームの自動集計は質問の形式に応じて適切なグラフを選ぶので、ほとんどの場合はそのままで問題ありませんが、資料に載せる前に一度見て、伝わる形かどうかを確かめてください。
表計算に連携する手順
より細かく数えるときは、表計算に流します。手順は次の通りです。
フォームを開き、上部の回答をクリックし、概要をクリックします。右上のその他のアイコンから、回答の送信先を選ぶをクリックします。ここで、新しい表計算を作るか、既存の表計算を選ぶかを指定し、作成または選択をクリックします。
回答を表計算に保存すると、データが自動的にテーブル形式になり、形式と構造が設定されます。1行目が質問文、2行目以降が1人ずつの回答、最初の列にタイムスタンプが入る形です。以降の回答は自動で追記されます。
回答用の表計算は、表計算のホーム画面、表計算のアプリ、ドライブのいずれからでも開けます。フォームの回答の画面から表計算へのリンクのアイコンをクリックしても開けるので、毎回どこにあるか探す必要はありません。
ここで必ず知っておくべき注意が1つあります。Googleのヘルプに書かれている通り、新しい回答用の表計算を作ると、フォームの共同編集者は自動的にその表計算にアクセスできるようになります。そして、その後にフォームの権限を変えても、表計算には自動で反映されません。
フォームの権限をさらに変更しても、自動的には同期されません。アクセス権を変更または削除するには、フォームとリンク済みシートの両方で権限を個別に更新します。 出典: support.google.com
役員を編集者から外したのに、その人が表計算の回答をまだ見られるという事態はここから起きます。アンケートに個人情報が含まれている場合、これは無視できない問題です。権限を外すときは、フォームと表計算の2か所を必ず一緒に点検してください。
集計が済んだあとに、新しい回答が表計算に入らないようにしたいときは、リンクを解除します。回答の画面のその他のアイコンからフォームのリンクを解除を選ぶと、新しい回答は送られなくなりますが、それまでのデータはそのまま残ります。あとから回答の送信先を選ぶで再接続することもできます。
表計算でよく使う集計のしかた
表計算に流したあとにやることは、会の運営ではほぼ次の4つに絞られます。
第1に、選択肢ごとの人数を数える。COUNTIFの関数を使い、その選択肢と一致する行を数えます。班ごとの出席人数、希望する時間帯ごとの人数など、報告に必要な数字はここで出ます。
第2に、2つの軸で掛け合わせる。COUNTIFSを使い、班と出欠の両方が条件に合う行を数えます。「1班の出席は何人か」という形の集計がこれです。自動集計ではできない加工の代表例です。
第3に、名簿と突き合わせる。会員名簿の列と、回答の氏名の列を照合し、名簿にあって回答に無い人を出します。未回答者の一覧はここで作ります。この作業をやりやすくするために、氏名を自由記入にせず、名簿から選ぶプルダウンにしておくと照合が一発で決まります。
第4に、並べ替えと絞り込み。タイムスタンプで並べ替えて、締め切り後の回答を切り分ける。特定の班だけを表示して、班長に渡す。フィルタを使えば元のデータを壊さずに見る範囲を変えられます。
関数に不慣れな場合は、無理をせず並べ替えと絞り込みだけで進める手もあります。班の列で並べ替えて、班の切り替わる行で数えるだけでも、50人規模のアンケートなら十分に速く終わります。関数を覚える時間と、手で数える時間を比べて、今回の作業量に合うほうを選んでください。毎年繰り返す集計であれば、1度関数を入れた表を作って翌年も使い回すほうが結果として速くなります。
CSVで書き出すのはどんなときか
表計算への連携とは別に、回答をCSVのファイルとして書き出す方法もあります。フォームを開き、上部の回答をクリックし、その他のアイコンから回答をダウンロードを選びます。
CSVが向くのは3つの場面です。第1に、記録として手元に残したいとき。年度末に、その年のアンケートをファイルとして保管する用途です。第2に、別の道具に読み込ませたいとき。会計のソフトや名簿の管理ソフトに取り込む場合、CSVが入口になっていることが多いためです。第3に、オンラインの表計算を使いたくない、または使えない環境で作業するとき。
CSVにも制限があります。Googleのヘルプによれば、回答数が10,000件を超えると、CSVをダウンロードしても送信された日時の順に並ばないことがあります。同様に、10,000件を超えると質問や回答の個別ビューが表示されないことがあり、50,000件を超えると回答の概要が表示されないことがあり、100,000件を超えると表計算との同期が止まることがあります。会の運営でこの規模になることはまずありませんが、長年同じフォームを使い回している場合は、年度ごとにフォームを分けておくほうが安全です。
書き出したCSVを開くときに文字が崩れることがありますが、これはファイルの文字コードの読み取りの問題です。表計算で開き直して保存すれば直ります。原因を追う前に、別の方法で開いてみるほうが早く片付きます。
質問の形式ごとに、集計のしやすさが違う
集計を楽にしたいなら、質問の形式を選ぶ段階で決まります。形式ごとに、集計でどう扱えるかを整理します。
ラジオボタンは、選択肢から1つだけ選ぶ形です。集計では最も扱いやすく、円グラフでそのまま割合が出ます。出欠、賛否、希望する時間帯など、答えが1つに決まるものはこれにします。
チェックボックスは、複数を選べる形です。集計では1人が複数の値を持つので、合計が回答者数を超えます。円グラフにすると100パーセントを超えて意味が崩れるため、棒グラフで見ます。表計算に流すと1つのセルにカンマ区切りで複数の値が入るので、数えるには分割の手間が要ります。複数選ばせたい理由が明確でなければ、ラジオボタンにしたほうが集計は速くなります。
プルダウンは、選択肢が多いときに画面を短くできる形です。集計上はラジオボタンと同じ扱いになります。班名や学年のように選択肢が10個近くあるものは、プルダウンにすると答える側の画面が読みやすくなります。
均等目盛りは、1から5などの段階で答えてもらう形です。平均が自動で出るので、満足度のような設問に向きます。ただし、段階の意味を質問文に書かないと、答える人ごとに基準が違ってしまいます。「5がとても満足、1がとても不満」と明記してください。
記述式と段落は、自由に文章を書いてもらう形です。集計では数字になりません。読んで分類するしかないので、件数が増えるほど時間がかかります。意見を集めたいときは、想定される答えを選択肢にしたうえで、その他の欄を任意で添える形にします。
日付と時刻の形式もあります。日付を記述式で打たせると書式がゆれて集計不能になるため、日付を聞くときは必ず日付の形式を使ってください。集計のときに並べ替えや期間の絞り込みができるようになります。
回答の受付を締めてから集計に入る
集計を始めるタイミングも実務では重要です。受付を止めないまま集計すると、報告を作っている最中に回答が増え、数字が合わなくなります。
Googleフォームには受付を止める機能があります。公開済みのフォームの右上にある公開の表示をクリックし、回答を受付中をオフにします。回答者がフォームを開くと、受付が終了したことを知らせるメッセージが表示されます。このメッセージは編集できるので、「集計中です。ご意見のある方は班長までお知らせください」のように書き換えておくと問い合わせが減ります。
締め切りを自動で締めることもできます。回答を受付中の欄から、終了日または回答数の上限を設定を選び、特定の日付で日時を指定します。締め切りが日曜の夜に設定されている会では、月曜の朝に手で止める作業が不要になります。
回答数で締める設定もあります。回答数で終了を選び、上限を入力します。すでに回答があるフォームでは、入力する数値はこれまでに受信した回答の数より大きくする必要があります。なお、複数のユーザーが同時に回答した場合は、上限に関係なく回答が受け付けられるとGoogleのヘルプに書かれています。定員が厳密なアンケートで上限だけに頼るのは危ないということです。
受付を止めたあと、集計の途中で回答を消さないことも大切です。フォームから回答を削除した場合、元に戻すことはできません。集計の作業で表計算の行を触るときは、元の表を複製してから作業してください。表計算を削除してもフォームは削除されず、フォームを削除しても表計算は削除されないという独立した関係になっているので、控えを1枚別ファイルとして残すのが確実です。
新しい回答についてのメール通知を受け取る設定をオンにしていると、回答が来るたびにメールが届きます。100件の回答があれば100通です。受信箱が埋まって本当に必要な連絡を見落とすほうが困るため、締め切り後にまとめて見る運用にするほうが実務に合います。
同じアンケートを毎年取るなら、形を固定する
会の運営で取るアンケートは、毎年ほぼ同じ内容になります。行事の希望、役員の引き受け、会費の使い道についての意見。毎年作り直している会は、同じ作業を毎年繰り返していることになります。
やるべきことは2つです。第1に、去年のフォームを複製して使う。質問の文言、選択肢、設定がそのまま引き継がれるので、年度と日付を直すだけで配れます。複製すると回答は引き継がれないので、去年の回答が混ざる心配もありません。
第2に、集計する表を先に作っておく。班ごとの人数を数える式、名簿と突き合わせる式を入れた表を1度作り、翌年はそこに新しい回答の表を貼り付けます。30分かけて式を組んでおけば、翌年以降の集計は数分で終わります。
形を固定するもう一つの利点は、年度をまたいだ比較ができることです。選択肢の文言が去年と違うと、去年の数字と並べられません。「参加したい」「参加を検討したい」「参加しない」という3択を毎年同じ文言で使い続ければ、行事への関心が上がっているのか下がっているのかが分かります。文言を少し良くしようとして毎年変えてしまうと、この比較が失われます。
年度ごとにフォームを分けることにも意味があります。同じフォームを何年も使い回すと回答が積み上がり、表示の制限に近づきます。年度でファイル名を分けておけば、過去の記録を探すときにも迷いません。フォームの表題に年度を入れておく習慣をつけておくと、引き継ぎのときに次の担当者が困りません。
集計でつまずく4つの箇所
実務でつまずく場所は、毎回ほぼ同じです。あらかじめ知っておくと避けられます。
第1に、表記ゆれです。氏名を自由記入にすると、同じ人が「山田太郎」「山田 太郎」「やまだ たろう」と書き、集計では別人になります。班名も「1班」「一班」「第1班」と分かれます。避ける方法は1つで、選択式にできるものは全部選択式にすることです。フォームを作る段階の判断が、集計の手間を決めます。
第2に、自由記入の意見です。「ご意見をお書きください」で集めた文章は、どう集計しても数字になりません。読んで分類するしかなく、100件あれば相応の時間がかかります。意見を数字で扱いたいなら、想定される答えを選択肢にして、その他の欄を任意で添えます。選択肢を作るためには、回答者が何を書きそうかを先に考える必要があり、この作業がアンケートの設計そのものです。
第3に、複数回答の扱いです。同じ人が2回答えると、表計算に2行入ります。どちらを採用するかを決めていないと、集計が合いません。タイムスタンプが新しいほうを採用する、と決めておけば機械的に処理できます。フォームの設定で回答の編集を許可しておけば、そもそも2行にならずに上書きされます。
第4に、回答が集計に反映されていないという錯覚です。表計算を開いたまま長時間放置していると、新しい回答が見えていないことがあります。集計する前に一度読み込み直してください。フォーム側の回答数と表計算の行数を突き合わせれば、食い違いはすぐに分かります。この照合を習慣にしておくと、リンクが解除されていたことに気づける場合もあります。
集計の結果を、答えてくれた人に返す
集計して役員会に報告するところまでで作業を終えている会は多いのですが、答えた会員に結果を返すかどうかで、翌年の回答率が変わります。答えても何も返ってこないアンケートは、次から答えてもらえません。
返す内容は3行で足ります。回答してくれた人数、最も多かった答え、それを受けて会がどうするか。「回答は48件でした。行事の時間帯は午前を希望する方が多かったため、今年は午前開催にします。ご協力ありがとうございました。」という形です。分析は要りません。答えが何かに使われたことが伝わればよいのです。
返す先は、アンケートを配った場所と同じにします。紙の回覧で配ったなら次の回覧に載せ、連絡アプリで配ったならそこに書きます。配った場所と違う場所に報告すると、答えた人の目に入りません。
グラフを添えるなら、概要のタブからコピーして貼れます。ただし、個人が特定できる情報は外してください。自由記入の意見をそのまま載せると、書いた人が誰か分かってしまう場合があります。会員数が少ない会では、班名と意見の組み合わせだけで特定できることがあります。意見を紹介するなら、複数をまとめて傾向として書く形にします。
回答者に個別の控えを渡す設定もあります。メールアドレスを収集する設定にしている場合、回答のコピーを回答者に送るという項目で、リクエストされた場合か常に表示を選べます。申し込み内容の控えが手元に残るので、後から「申し込んだつもりだった」という行き違いが減ります。ただし、迷惑メールフィルタなどの不正使用対策により回答のコピーが届かないことがあるとGoogleも注意しているため、会側の記録を正としてください。
集計の形は、配る前にほとんど決まっている
ここまでの手順を振り返ると、集計の楽さを決めているのは集計の技術ではなく、配る前の設計だと分かります。選択式にしてあるか、氏名が名簿と同じ形で入るか、必要な項目だけに絞られているか。この3つが整っていれば、集計は概要のタブを見るだけで終わることもあります。
もう一つ、集計の後工程も設計の対象です。集計した結果を誰に、どの形で渡すのか。役員には人数だけ、班長には自分の班の一覧だけ、全体には割合だけ。渡す相手ごとに切り分ける必要があるなら、表計算の中で班ごとのシートに分けておくほうが、毎回抜き出すより速くなります。個人情報を含む回答を扱う会では、渡せる範囲を決めておくことが集計の一部です。
そして、アンケートの手間の大半は集計の外にあります。案内を流す、答えていない人に声をかける、結果を報告する、次の行動を決める。フォームが担当しているのは真ん中の一部だけで、前後は別の場所に散っています。散っているせいで、「アンケートのURLはどこに貼ったか」「結果はどこに報告したか」を探す時間が毎回発生します。案内と回答と名簿が同じ場所にあれば、答えていない人を名前で出して、その人にだけ声をかけるところまでが1つの画面で終わります。会員以外の目に触れない形で、メンバー以外は見られない場所に結果を置ければ、個人情報を含む集計の扱いも整理しやすくなります。
いま使っている連絡の道具を見直す材料としては、メッセージアプリで連絡網を回している会向けに機能の差を整理したLINEグループとの比較、連絡先を交換せずに参加してもらう形を扱ったLINEオープンチャットとの比較、団体向けに作られた道具の設計を比べたBANDとの比較があります。町内会で紙の回覧と併存させる進め方は町内会での使われかたに、保護者へのアンケートを毎年取るPTAの形はPTAでの使われかたに整理されています。使い始める前によく聞かれることはよくある質問にまとまっています。
ただし、道具を替える前にやることが残っています。質問を選択式に直し、氏名を名簿と同じ形で集まるようにし、権限をフォームと表計算の両方で点検する。ここまでやってなお、案内と督促と報告が散らばることが負担の中心だと分かったときに、置き場所を一つにまとめる話に進むほうが、移行の手間に見合います。質問の作りを直さないまま道具だけ替えても、表記ゆれを直す作業はそのまま残ります。
Q1. フォームの自動集計と表計算の連携は、どう使い分けますか?
質問ごとの割合を知りたいだけなら、フォームの回答の画面にある概要のタブで足ります。誰が何と答えたかを名簿と突き合わせたい場合、班や学年といった軸で掛け合わせて数えたい場合は表計算が必要です。自動集計は設定なしで動くので、まず概要のタブを見て、足りないと分かったときに表計算へ連携するのが早い順序です。
Q2. 集計したグラフを役員会の資料に使えますか?
使えます。回答の画面でグラフの右上のコピーをクリックし、文書やスライドに貼り付けます。貼り付けたグラフは、その文書やフォームの編集権限があれば後から直接更新できます。資料に載せるときは回答数を併記してください。割合だけを示すと、5人中4人か100人中80人かが読み手に伝わりません。
Q3. 同じ人の氏名が別々に集計されてしまいます。どうすればよいですか?
氏名を自由記入にしていると表記がゆれるためです。「山田太郎」と「山田 太郎」は別の値として数えられます。対策は、選択式にできる項目を全部選択式にすることで、氏名も名簿から選ぶプルダウンにしておくと照合が一度で決まります。集計の手間は、フォームを配る前の質問の作り方でほぼ決まります。
Q4. 編集者を外したのに回答が見られてしまうのはなぜですか?
フォームにリンクした表計算の権限が、フォーム側の変更に自動で同期されないためです。新しい回答用の表計算を作った時点で共同編集者は自動的にアクセスできるようになりますが、その後の権限変更は反映されません。外すときはフォームと表計算の両方で個別に更新してください。個人情報を含むアンケートでは特に重要な確認箇所です。