団体ごとの決め方

老人会の日程調整をどう進めるか|候補を出す順番と、決め方

2026年9月20日 ・ Tsudoo編集部

老人会の日程調整は、会員が平日の昼に動けるので簡単そうに見えます。ところが実際に候補日を並べると、通院の曜日、デイサービスの曜日、家族の送迎の都合、上部団体の行事と、会員本人には動かせない予定が次々に出てきて、役員の手元で何度も組み直すことになります。

先に結論を書きます。老人会の日程は、会員に都合を聞いてから決めるものではありません。動かせない予定を先に並べ、残った日から候補を2つだけ出すほうが、早く決まり、不満も出にくくなります。聞く順番は、上部団体と地域の行事、会場の空き、送迎が要る会員の事情、季節と天候、最後に役員の都合です。この記事では、その順番に沿って、候補の出し方と決め方、決めたあとの伝え方までを整理します。

老人会の予定は、会員の外側で先に埋まっている

老人会の日程を考えるとき、最初に押さえておくべきことがあります。単位クラブの予定は、クラブの中だけで決まっていないということです。

老人クラブの全国組織は、単位クラブの成り立ちを次のように説明しています。

日常的に声をかけ合い、歩いて集まることのできる小地域の範囲で組織しています。クラブの規模は、おおむね30名から100名を標準としています。 出典: zenrouren.com

歩いて集まれる範囲の小さなクラブが、市区町村の連合会、都道府県の連合会とつながって動いている。この構造がそのまま日程に表れます。市区町村の連合会が開くグラウンドゴルフ大会、健康づくりの集い、役員研修、芸能発表会などは、年度の初めに日付が決まって下りてきます。単位クラブの会長や役員はそこに出席するので、その日と前後の日は、クラブの行事を入れられません。

さらに、地区の自治会や社会福祉協議会が主催する敬老の行事、地区の運動会、防災訓練、清掃活動にも、老人会の会員は顔を出します。会員が50人のクラブでも、同じ地区の行事と重なれば、出席は一気に半分以下に落ちます。

つまり、老人会の日程調整で最初にやることは、会員に聞くことではなく、外から入ってくる予定を集めることです。年度の初めに届く連合会の行事予定表と、自治会の年間予定を1枚の暦に書き写しておくだけで、候補日を考える作業の半分は終わります。

候補を出す前に、動かせない予定を5つ並べる

外から入る予定を集めたら、次に、クラブの内側で動かせない予定を並べます。老人会では、次の5つを押さえておくと、候補日を出してから差し戻される回数が減ります。

・連合会と地区の行事の日(会長と役員が出る日) ・会場の定休日と、他の団体が定期で押さえている曜日 ・年金の支給日の前後(金融機関が混み、出かける会員が多い) ・送迎が要る会員の、家族が動ける曜日 ・デイサービスや通院で、会員の多くが埋まっている曜日

年金の支給日は、偶数月の15日が基本です。この日は金融機関の窓口や郵便局に出向く会員が多く、午前中の行事は集まりが悪くなりがちです。一方で、支給日のあとは会費や旅行代金を出しやすい時期でもあるので、集金を伴う行事はむしろ支給日の少しあとに置くと話が早く進みます。

デイサービスの利用曜日は、会員本人に聞かないと分かりません。ただし、1人ずつ聞いて回る必要はありません。例会の場で「月曜と木曜に予定が入っている人は手を挙げてください」と曜日ごとに聞くだけで、どの曜日が避けるべきかは見えてきます。名前を控える必要もなく、曜日ごとのおおよその人数だけを記録すれば足ります。

この5つを暦に書き込むと、1か月のうち行事を置ける日は、多くのクラブで5日から8日程度に絞られます。候補日を考えるのは、この残った日の中からです。

会場の空きは、会員の都合より先に確かめる

老人会が使う会場は、地区の集会所、公民館、老人福祉センター、地域の寺社の会館あたりに集中します。どの会場も、同じ地区の他の団体と取り合いになります。

集会所は自治会が管理しているため、自治会の役員会、子ども会、防災の会合と日が重なります。公民館は予約の受付開始日が決まっていて、人気のある曜日の昼間は受付開始の日に埋まることがあります。老人福祉センターは高齢者の利用が前提なので取りやすい反面、休館日や送迎バスの運行日が決まっていて、そこに合わせる必要があります。

ここで起きがちな失敗は、会員に都合を聞いて日を決めてから会場に電話をし、空いていなかったので決め直すという流れです。老人会では決め直しの連絡がそのまま負担になり、変更前の日付を覚えている会員が当日に来てしまうこともあります。

順番は逆にします。まず会場の空きを確かめ、仮に押さえてから、その中で候補を出す。仮押さえができない会場なら、候補日を2つ出す時点で両方の空きを確かめておきます。会場の予約を確定させた日だけを会員に伝える形にすると、決め直しの連絡がほとんど要らなくなります。

会場の予約を会長ひとりが持っていると、会長の入院や体調不良で予約の状況が誰にも分からなくなります。予約した日、会場、予約番号、担当の窓口を、役員の間で1か所に書いておくことも、日程調整の一部として扱ってください。

送迎と通院の事情は、人数ではなく名前で押さえる

曜日ごとの予定は人数でつかめば十分ですが、送迎の事情だけは名前で押さえておく必要があります。老人会では、行事に来られるかどうかが、会員本人ではなく家族の予定で決まる人がいるからです。

たとえば、娘さんが仕事の休みの日にだけ車で送ってくれる会員は、平日の行事にほとんど出られません。免許を返納した会員は、雨の日には会場まで歩けないので欠席します。こうした会員が役員の頭の中にしかいない状態だと、候補日を出すたびに「その日だと、あの人が来られない」という話が出て、決まりかけた日が崩れます。

対策は、送迎の事情がある会員を、役員の間で一覧にしておくことです。書くのは次の程度で十分です。

・名前と、送迎してくれる人(家族、近所の会員など) ・送迎が頼める曜日と時間帯 ・雨の日や暑い日の参加の可否

この一覧があれば、候補日を出す時点で「この日なら何人が送迎の都合で来られない」と見当が付きます。全員が来られる日はまず存在しないので、目的は全員の都合を満たすことではなく、同じ会員が毎回外れ続けないようにすることです。前回の行事で来られなかった会員が、次の候補日にも来られないなら、候補の曜日を変える。この程度の気配りで、休みがちな会員が離れていくのを防げます。

乗り合いで送迎している会では、運転する会員の予定が行事の成立を左右します。運転する会員を候補日の最初の確認相手にしてください。

季節で、置いてよい時期と時間帯が変わる

老人会の行事は、季節によって開始時刻と置ける時期が大きく変わります。若い会員が多い団体なら多少の暑さや寒さは押し切れますが、老人会ではそれが体調に直結します。

夏は、日中の暑さを避けるために、屋外の行事を朝の早い時間に寄せる会が多くあります。グラウンドゴルフや清掃奉仕を朝の8時台に始め、10時前に終える形です。屋内の例会でも、会場までの往復で汗をかくので、真夏の昼過ぎに集まる予定は避けるほうが無難です。

冬は、朝の路面の凍結と、夕方の暗さが問題になります。雪の降る地域では、午前の遅めに始めて、日が落ちる前に解散する時間帯に寄せます。雪が少ない地域でも、日没が早い時期は午後の遅い行事を避けたほうが、帰り道の事故を減らせます。

梅雨と台風の時期は、屋外行事の予備日を必ず置きます。予備日の考え方は後の節で詳しく触れますが、日程を決める時点で予備日も同時に押さえておかないと、雨で流れたあとにもう一度調整をやり直すことになります。

年度の予定を組むときは、春と秋に屋外行事と旅行を寄せ、真夏と真冬は屋内の例会や学習会を中心にする。この大まかな配分を先に決めておくと、個別の行事の日程を考えるときに迷う幅が小さくなります。

例会で次回を決めてしまうのが、いちばん確実

老人会の日程調整でもっとも手間が少ない方法は、例会の終わりに次回の日を決めてしまうことです。会員の多くがその場にいるので、あとから連絡を回して返事を集める作業が要りません。

進め方は次のとおりです。役員は例会の前に、ここまでの手順で候補を2つに絞っておきます。例会の最後に、2つの候補を大きく書いた紙を掲げ、それぞれの日に来られない人に手を挙げてもらいます。来られない人が少ないほうに決め、その場で日付と曜日と時刻を読み上げ、紙に書いて持ち帰ってもらいます。

候補を3つ以上出すと、挙手の数が割れてその場で決まらなくなります。老人会では、選択肢を多く出すことより、2つに絞って早く決めることのほうが、会員にとって親切です。どちらの日も来られない人がいたら、その人の名前を控えておき、次の候補を出すときに優先して事情を考えます。

決まった日を口頭で伝えるだけでは、帰宅するまでに忘れてしまう会員がいます。例会の最後に、次回の日付を書いた小さな紙を全員に手渡す会もあります。カレンダーに貼れる大きさにしておくと、家族の目にも入り、送迎の手配にもつながります。

例会の場で決める形の弱点は、その日に欠席した会員の意見が入らないことです。この弱点は、次の節で扱う欠席者への伝え方で補います。

例会に来なかった会員に、決まった日をどう届けるか

例会で日程を決めた場合、欠席した会員への連絡が必ず残ります。老人会では、ここを誰がやるかが曖昧になりやすく、欠席した会員が次の行事の日を知らないまま過ぎてしまうことがあります。

担当は、地区ごとの班長や、欠席した会員の近所に住む役員に割り振るのが現実的です。会長がひとりで全員に電話をかけると、1回の例会ごとに十数件の電話になります。班長が自分の班の欠席者だけに伝える形なら、1人あたりの件数は数件で済みます。

伝える内容は、日付、曜日、時刻、場所、持ち物の5つに絞ります。電話で伝えるときは、相手にメモを取ってもらうか、翌日にもう一度同じ内容を短く伝えます。耳が遠くなっている会員には、電話より、紙に書いて郵便受けに入れるほうが確実です。

欠席した理由が体調不良の場合は、日程の連絡が安否の確認を兼ねることになります。「次回は何日です」と伝えるついでに様子をうかがう。この連絡を班長に任せておくと、会長が知らないうちに会員が入院していた、という事態も減ります。

画面で連絡を受け取れる会員には、決まった日を画面でも送っておくと、班長の電話の件数をさらに減らせます。ただし、画面で受け取れる会員と電話でしか受け取れない会員を混ぜて扱うと、誰に伝え終わったかが分からなくなります。伝えた会員に印を付ける名簿を1枚、班長ごとに持っておくと混乱しません。

旅行と日帰りの研修は、締め切りから逆算して日を決める

老人会の旅行や日帰りの研修は、例会とは日程の決め方がまったく違います。例会は会場と会員の都合で決まりますが、旅行は、バス会社、宿、見学先、食事の手配という外部の締め切りで決まるからです。

日帰りのバス旅行では、貸切バスの予約が最初の制約になります。行楽の季節は早くから予約が埋まるので、旅行の時期を決めたら、行き先より先にバス会社に空きを問い合わせる会が多くあります。宿泊を伴う旅行なら、宿の予約と、人数を確定させる期限が加わります。

ここでの日程調整の考え方は、「会員が行ける日」ではなく「人数を確定させる日」から逆算することです。たとえば、出発の1か月前に人数を確定させる必要があるなら、参加の申し込みはその1週間前に締め切り、案内はさらに3週間前に出す、という順に並べます。

老人会では、申し込んだあとに体調を崩して取り消す会員が一定数出ます。取り消しの料金が発生し始める日を、案内の紙に最初から書いておくと、あとで揉めません。取り消しが出たときに、キャンセル待ちの会員へ連絡する順番も決めておきます。

旅行の日程は、例会の日程と同じ場で決めないほうが混乱しません。例会では「秋に日帰り旅行をするか」「行き先の候補はどこか」までを話し、日付は役員がバス会社と調整してから別に知らせる。この2段階に分けると、例会の場で話がまとまらないまま時間が延びることを防げます。

屋外の行事は、予備日まで含めて1回で決める

グラウンドゴルフ、花見、清掃奉仕、花壇の手入れなど、屋外の行事は天候で流れます。流れたあとにもう一度日程を調整すると、例会での挙手、欠席者への連絡、会場の確認をもう一度繰り返すことになります。

これを避けるには、本番の日と予備日を最初から組にして決めます。本番の1週間後の同じ曜日を予備日にしておく形がもっとも覚えやすく、会員にも伝わりやすい方法です。案内の紙には「雨天の場合は何日に延期」と、予備日を最初から書いておきます。

中止を決める時刻と、決めた人と、伝え方も同時に決めます。老人会では、当日の朝に中止を知らせても、すでに家を出ている会員がいます。前日の夕方の天気予報で判断する、判断は会長と副会長の2人で行う、と決めておくと、当日の朝に電話が集中しません。

判断の基準も、できれば数字で決めておきます。降水の確率がどれくらいなら中止にするか、気温がどれくらいなら時間を短くするか。基準が曖昧だと、中止を決めた役員が「なぜやめたのか」と責められ、次から判断をためらうようになります。基準を例会で一度確認しておけば、判断した役員を守ることにもなります。

予備日も雨だった場合は、その回は中止とし、次の定例の日に回す。ここまで決めておくと、2度目の調整をせずに済みます。

年間の予定を総会で出すと、調整の回数そのものが減る

ここまで行事ごとの日程調整を見てきましたが、そもそも調整の回数を減らす方法があります。年度の初めの総会で、1年分の行事の日程を出してしまうことです。

老人会の総会は、年度の初めの4月5月に開くところが多く、事業計画と予算を承認する場になっています。事業計画に行事の名前だけを並べるのではなく、日付まで入れて承認してもらえば、1年のうち多くの行事について、個別の日程調整が要らなくなります。

年間の日程を作るときは、例会を「毎月第2火曜日の午前10時」のように曜日と週で固定すると、会員が覚えやすくなります。日付で覚える必要がなく、祝日と重なった場合だけ翌週にずらす、という決まりを添えておけば足ります。

連合会の行事予定がまだ届いていない時期に総会を開く場合は、例会と定例の行事だけを固定し、旅行や研修は「秋に予定、日程は後日」として出しておきます。総会の資料に載せた年間の予定表は、そのまま会員の家の冷蔵庫やカレンダーの横に貼られることが多いので、文字を大きくし、曜日を必ず添えてください。

年間の予定を出しておく効果は、役員が代わったときにも表れます。次の役員は、前年の予定表を下敷きにして翌年の予定を作れるので、日程の決め方を一から考え直さずに済みます。

訃報と重なったときの扱いを、先に決めておく

老人会の日程調整には、他の団体にはあまり起きない事情がもう1つあります。会員や元会員の訃報が、行事の直前に入ることです。

葬儀の日と行事の日が重なると、親しかった会員は葬儀に出るために行事を欠席します。役員の多くが葬儀の手伝いや参列に回ると、行事そのものの運営ができなくなることもあります。そのたびに延期するかどうかを役員が集まって話し合うと、その話し合いの日程調整がまた発生します。

そこで、訃報と行事が重なった場合の扱いを、あらかじめ決めておきます。多くの会で使われている考え方は、次のような区分です。

・例会や学習会のような定例の行事は、原則として予定どおり開く ・旅行のような外部の手配が済んでいる行事は、予定どおり実施する ・会長や役員の多数が葬儀に出る場合に限り、定例の行事を翌週に送る

この区分を役員会で決めておけば、訃報が入ったときに判断で迷う時間が短くなります。延期を決めた場合の連絡は、欠席者への連絡と同じ経路で班長が回します。

訃報の知らせそのものをどこまでの会員に回すかは、日程の話とは別に、遺族の意向を確かめてから決めることになります。日程を変えた理由を会員に伝えるときも、遺族の意向で公にしていない場合は、理由を書かずに「都合により」とだけ伝える配慮が要ります。

役員の都合を最後に聞く理由

候補日を出す順番の最後に役員の都合を置いたのには理由があります。老人会では、会長や役員の都合を最初に聞くと、候補日がその人たちの予定の空きだけで決まり、会員の事情が後回しになるからです。

会長は連合会の会議、自治会の役員会、民生委員や地域の委員の仕事を掛け持ちしていることが多く、予定が詰まっています。会長の空いている日から候補を出すと、毎回同じ曜日に偏り、その曜日にデイサービスがある会員は1年を通して例会に出られなくなります。

役員の都合は、会員側の条件で絞った候補の中から、最後に当てはめます。どちらの候補日も会長が出られない場合は、副会長が進行を務める前提で日を決めてしまいます。会長が欠席しても例会が回る形を普段から作っておくことは、会長の急な入院や交代に備えることにもなります。

役員の人数が少ない会ほど、役員の都合を最初に置きがちです。進行役を2人で交代できるようにしておけば、役員の都合で日程が縛られる場面はかなり減ります。

働いている60代の会員を、平日の昼だけで締め出さない

老人会の日程は平日の昼が前提になっていますが、この前提が合わない会員が増えています。定年のあとも再雇用やパートで働き続ける人が多くなり、60代の新しい会員の中には、平日の昼に来られない人が少なくありません。

平日の昼に例会を固定したままだと、こうした会員は入会しても行事にほとんど出られず、会費だけを払っている状態になります。その結果、「入っても意味がない」と感じて1年か2年で退会し、会の若返りが進まない、という流れが各地で起きています。

全ての行事を週末に移す必要はありません。例会は平日の昼のまま残し、年に数回の行事だけを土曜日や日曜日の午前に置く形がよく使われています。花見、清掃奉仕、地域の行事への参加など、働いている会員にも声をかけやすいものを週末に寄せるのが目安です。週末に置く行事は、年度初めの総会で年間の予定に書き込んでおくと、働いている会員が勤務の休みを合わせやすくなります。

働いている会員は、画面での連絡を受け取れることが多い層でもあります。平日の昼の例会で決まった内容を、画面で当日のうちに送っておくと、例会に出られなかった会員も次の予定を把握できます。この会員たちが、数年後に役員を引き受ける担い手になることも考えると、日程の組み方で最初から外さないことには大きな意味があります。

決まった日を変えるときは、変える期限と伝える順番を決める

一度決めた日程を変える必要が出ることは、老人会でも避けられません。会場の都合、講師や見学先の都合、連合会の行事の追加などが理由になります。問題は、変更そのものより、変更の伝わり方です。

老人会では、前の日付を覚えている会員が、変更を知らないまま当日に会場へ来てしまう事故が起きやすくなります。家族に送ってもらって来た会員が、閉まっている集会所の前で待っていた、という話は珍しくありません。

これを防ぐには、変更してよい期限を先に決めておきます。たとえば、行事の2週間前を過ぎたら原則として日程を変えない、と役員会で決めておく形です。期限を過ぎてからの変更は、中止に近い扱いとして、班長が全員に個別に伝えます。

伝える順番も決めておきます。最初に送迎が要る会員と、その送迎を担う家族や会員に伝え、次に電話でしか受け取れない会員、最後に画面で受け取れる会員に伝えます。画面の会員を先にすると、手早く伝え終わった気がして、電話が要る会員への連絡が後回しになるからです。

変更したあとは、次の例会で変更した日をもう一度読み上げます。紙を配っていた会では、古い紙を回収して新しい紙と取り替えてもらうと、冷蔵庫に古い日付が貼られたまま残ることを防げます。

日程の連絡を、道具の観点で見比べる

日程調整のうち、候補の出し方と決め方は紙と例会の場で十分に回ります。道具を見直す意味があるのは、決まった日を伝える部分と、変更や中止を伝える部分です。

老人会では、家族との連絡にLINEを使っている会員が増えています。役員の間だけでもグループを作り、会場の予約状況や候補日のやり取りをまとめると、会長の電話の本数は減ります。一方で、会話の流れの中に日付の連絡が埋もれ、あとから「次回はいつだったか」を探しにくくなる面もあります。この点はLINEグループとの比較で整理しています。

日付を出欠と一緒に管理したい場合は、掲示板の形で行事ごとに書き込みを分けられる道具も候補になります。予定の機能を持つ道具の違いはBANDとの比較で確かめられます。地区の自治会と行事の日を合わせる必要がある会は、自治会側の連絡の流れを町内会での使われかたで見ておくと、重複を避けやすくなります。

道具を見比べるときに、老人会の日程の観点で外せない点は次の3つです。

・電話や紙でしか受け取れない会員と、画面の会員を同じ名簿で扱えるか ・変更や中止を出したときに、誰が見て、誰が見ていないかを役員が確かめられるか ・会長が代わっても、年間の予定と会場の予約の記録をそのまま引き継げるか

どれか1つでも満たせないなら、道具を増やすより、紙の予定表と班長の電話の組み合わせを整えるほうが、老人会では確実に回ります。道具の使い方で迷う点はよくある質問にまとめてあります。

候補を2つに絞る順番表が、老人会の日程を決める

老人会の日程調整が毎回もつれるのは、会員の数が多いからでも、会員がわがままだからでもありません。動かせない予定が会員の外側にたくさんあり、それを知らないまま候補日を出しているからです。

連合会と地区の行事、会場の空き、年金の支給日、送迎と通院の事情、季節。この順番に暦を埋めてから、残った日で候補を2つ出し、例会の場で挙手で決める。欠席者には班長が伝え、屋外の行事は予備日と組にし、旅行は締め切りから逆算する。どれも特別な道具を必要としない手順です。

役員が代わる年に、この順番を1枚の紙に書いて引き継ぐだけで、次の役員は日程調整を一から考えずに済みます。次の役員会で、来年度の暦に連合会の行事予定を書き写すところから始めてみてください。候補日を考える時間は、それだけで目に見えて短くなります。

Q1. 老人会の例会は、何曜日に開くのがよいですか?

決まった正解はありませんが、会員の多くがデイサービスや通院で埋まっている曜日と、会場を他の団体が定期で押さえている曜日を避けるのが基本です。例会の場で曜日ごとに予定がある人に手を挙げてもらえば、避けるべき曜日はすぐに分かります。決めたら「毎月第2火曜日」のように週と曜日で固定すると覚えてもらいやすくなります。

Q2. 日程調整のアプリやウェブのサービスは、老人会でも使えますか?

画面で答えられる会員が多い会や、役員の間の調整には使えます。ただ、会員全員に候補日を聞く用途では、画面を使えない会員の分を役員が電話で聞き取って代わりに入力することになり、手間が増える場合があります。老人会では、候補を2つに絞って例会の場で挙手で決め、欠席者には班長が伝える形のほうが早く決まることが多いです。

Q3. 全員の都合が合う日が見つかりません。どう決めればよいですか?

全員が来られる日は、老人会ではまず見つかりません。目的を全員の都合を満たすことから、同じ会員が毎回外れ続けないことに切り替えてください。前回来られなかった会員の事情を優先して候補の曜日を変えるだけで、休みがちな会員が離れていくのを防げます。それでも決まらない場合は、来られない人が少ないほうの候補に決めます。

Q4. 雨で屋外行事が中止になったとき、もう一度日程を調整し直す必要がありますか?

最初から本番の日と予備日を組にして決めておけば、調整し直す必要はありません。本番の1週間後の同じ曜日を予備日にし、案内の紙に書いておくのが分かりやすい方法です。中止を判断する時刻と判断する役員も前もって決め、予備日も雨だった場合は次の定例に回すと決めておくと、2度目の調整が要らなくなります。

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