団体ごとの決め方

老人会の総会をどう回すか|案内から議事の記録までの段取り

2026年9月17日 ・ Tsudoo編集部

老人会の総会は、毎年ほぼ同じ議案を、ほぼ同じ顔ぶれで、ほぼ同じ順番に通していく場になりがちです。それで回っているうちは問題がありませんが、出席者が半分を切った年や、会長のなり手が出なかった年に、急に「この総会は成立しているのか」「誰が次の会長を決めるのか」という形式の話が問われます。この記事では、老人会の総会を、案内の出し方から、定足数の考え方、決算と補助金の説明、役員改選、当日の進行、議事録と欠席した会員への届け方まで、実際に手を動かす順番で整理します。

老人会の総会には、町内会のような法律の型がない

町内会や自治会の総会を調べると、地方自治法の認可地縁団体に関する条文や、それに合わせて作られた規約の例が見つかります。老人会、つまり老人クラブの総会には、これに相当する手続きの定めが法律の中にありません。

老人クラブが法律に出てくるのは、老人福祉法の中で、地方公共団体が老人の福祉を増進する事業の振興を図り、老人クラブなどに適当な援助をするよう努める、という条文です(条文はe-Gov法令検索の老人福祉法で確かめられます)。この条文が定めているのは行政の側の努力であって、クラブの内部の決め方ではありません。総会の招集の時期も、定足数も、議決の方法も、それぞれの会の会則で決めることになります。

ここが実務の分かれ目です。法律に書いていないのだから決めなくてよい、と考えて会則に何も書かないでいると、揉めたときの拠り所がなくなります。逆に、よその町内会の規約をそのまま写して「総会は会員の過半数の出席で成立する」と書くと、出席が半数に届かない年の総会が、書類の上では成立していないことになります。会則は、実際に回っている運用に合わせて書き直すのが正しい順番です。

総会の段取りを見直すときは、まず自分の会の会則を開き、総会について何が書いてあり、何が書いていないのかを確かめるところから始めてください。

開催回数と参加率の実態から、総会の位置づけを決める

段取りを考える前に、全国の老人クラブの実態を押さえておくと、自分の会の状態を判断しやすくなります。全国老人クラブ連合会が令和5年度に行った実態調査(令和4年度の実績をもとにしたもの)では、回答した3,274クラブの会員数の平均は49人で、男性19人、女性30人でした(出典は全国老人クラブ連合会の老人クラブ実態調査報告書)。

同じ調査で、例会や総会の開催回数は、年1回から3回が43.7%で最も多く、年4回から11回が24.9%、毎月にあたる年12回が9.7%、年13回以上が8.6%、開催していないが11.8%です。調査の対象期間はコロナ禍の影響が残っていた時期で、報告書もその影響が大きく反映されていると述べています。

参加の状況は、概ね4割から6割未満が32.6%で最も多く、概ね2割から4割未満が26.9%、概ね6割以上が24.9%、概ね2割未満が9.0%でした。6割以上が集まる会は4分の1ほどです。平均的な会員数に当てはめると、会場にいるのは20人から30人くらいという規模になります。

この数字から、総会の設計の前提が見えてきます。全員が集まり、その場で初めて内容を聞いて決める、という組み立てにすると、来なかった半分近くの会員には何も伝わりません。総会は「決める場」と割り切り、内容を知らせる作業は案内の段階でほぼ終わらせておく必要があります。

会場は、集会所か公民館を1年分押さえる

会場の選び方は、出席の数に直結します。同じ調査では、例会や総会の開催場所は、町内会や自治会等の集会所が53.8%、公民館が30.7%、老人憩いの家が5.2%、会長等役員宅が3.1%、決まっていないが3.9%、その他が13.1%でした。

会場を選ぶときに見る点は、広さより次の4つです。

・玄関から部屋までに段差や階段があるか。あるなら手すりの有無 ・椅子を使えるか。床に座る部屋だと、膝や腰の悪い会員はその年から来なくなる ・トイレが同じ階にあり、洋式か ・声が通るか。マイクを借りられるか

会長の家で開いている会は、規模の小さな会では現実的な選択です。ただ、会長が交代すると会場も変わり、会員が場所を覚え直すことになります。集会所か公民館を、年度の初めに総会の日の分まで押さえておくと、引き継ぎのときに楽になります。

時間帯は午前に置く会が多く、これには理由があります。夏は午後の暑い時間の移動が危なく、冬は日が落ちる前に帰りたい会員が多いからです。所要時間は90分を上限に組み、超えそうなら報告の項目を資料に回して、口頭の説明を削ります。

総会への行き帰りのけがに、何で備えるかを確かめる

総会の日には、足元の不安な会員が、集会所や公民館まで歩いたり、送ってもらったりして集まります。行き帰りの転倒や、会場の段差でのけがが心配になるところですが、ここで思い込みやすいのが保険の扱いです。

社会福祉協議会で加入するボランティア活動保険の案内には、補償の対象とならない活動として、次のような記載があります。

PTA、自治会、町内会、老人クラブなどボランティア活動以外の目的でつくられた団体・グループが行う 組織運営や団体構成員の親睦のための活動 (例) 団体の当番制・輪番制の活動、団体の総会、レクリエーション 出典: fukushihoken.co.jp

老人クラブの会員の中には、見守りや清掃などの奉仕活動のために、この保険に加入している人もいます。その保険が、総会の出席にもそのまま使えると考えていると、いざというときに当てが外れることになります。総会の日のけがに何で備えるのかは、会として加入している保険の内容を確かめるか、地域の社会福祉協議会や市区町村の老人クラブ連合会に相談して確かめてください。

保険の話とは別に、行き帰りの危険を減らす段取りもできます。雨や雪の予報の日は延期の判断を前日の昼までに決めておく、足の悪い会員には近所の会員が声をかけて一緒に来る組を作っておく、会場の入り口に案内の係を1人立てる、といったことです。

案内は3週間前に出し、前日にもう1回知らせる

案内の作り方には、老人クラブならではの条件があります。同じ調査による会員の年齢構成は、80歳以上が54.0%、75歳から79歳が22.5%、70歳から74歳が15.8%、70歳未満が7.7%です。細かい字でぎっしり書いた案内は読まれないと考えるほうが確実です。

案内に入れる項目は、次の6つです。

・日時。曜日と、終わる時刻の目安まで ・場所。住所より、通称と目印 ・議案の一覧。何を決める会なのかを箇条書きで ・出られない場合の方法。委任状を出すのか、意見を書いて出すのか ・持ち物。印鑑、会費、老眼鏡など ・問い合わせ先の電話番号

このうち、議案の一覧を落としている案内が少なくありません。議案が書いていない案内は、ただの集まりの誘いに見えます。何を決める会なのかが分かって初めて、出るかどうかを判断できます。決算の承認、次年度の予算、役員の改選が並んでいれば、関心のある会員は予定を空けます。

出す時期は、3週間前に1回、前日にもう1回の2段構えにします。3週間前は予定を空けてもらうため、前日は思い出してもらうためで、目的が違います。前日の知らせは紙でなくてもよく、電話や、同居の家族に伝わる経路でも構いません。

案内は、班長や地区の世話役が手渡しで配る形が確実です。手渡しのときに一言「来月の総会、会長を決めるので来てください」と添えるだけで、出席は変わります。

定足数と委任状は、会則に書いていなければ使えない

総会が成立しているかどうかを判断するには、会則に定足数の定めが要ります。書いていない会では、慣習として「集まった人で決める」運用になっていることが多く、それでただちに困るわけではありませんが、会則の改正や会費の値上げといった重い議案が出たときに、争いの種になります。

参加の状況が4割から6割に集まっているという実態を踏まえると、定足数の置き方には次のような選択肢があります。

・会員の過半数の出席を要件にし、委任状を出席に数える ・会員の3分の1以上の出席を要件にする ・定足数を置かず、出席者の過半数で決すると書く

どれを選ぶかは会の考え方次第ですが、1つ目を選ぶなら、委任状の様式を作っておかないと機能しません。委任状には、誰に委任するか、議長に一任するか、いつまでに誰に出すかを書く欄を設けます。

書面で意見を出す方法も用意しておくと、入院中の会員や、施設に入っている会員の声を拾えます。同じ調査では、1年間の入会者が平均2.8人、逝去者が1.9人、退会者が1.8人でした。体調の理由で出席できない会員は、毎年一定数いると考えて設計してください。

会員の総数を数えるときは、入院や施設への入所で長く活動に来ていない会員を、会員の総数に含めるのかどうかも決めておきます。含めると定足数に届きにくくなり、外すと、その会員を会から除いたように受け取られるおそれがあります。会則に「長期の療養中の会員は、本人か家族の申し出により、定足数の計算から除く」と書いておく方法もあります。

決算の説明で質問が出るのは、繰越金と補助金

決算の議案は、数字を読み上げて終わりにしがちですが、質問が出る場所はほぼ決まっています。同じ調査による1クラブあたりの年間収入は平均で426,851円、そのうち繰越収入が196,412円46.0%)、行政の補助金が86,738円20.3%)、会費が52,450円12.3%)、社協や町内会の補助金・助成金が46,443円10.9%)でした。年間支出は平均で241,004円、うち運営費が101,981円、活動費が139,023円です。

ここから読み取れることは2つあります。1つは、繰越が収入の半分近くを占めていること。もう1つは、平均的な会では、収入が支出をかなり上回っていることです。

総会で「会費を集めているのに、何に使っているのか」と聞かれたときに答えられるよう、繰越金の性格を1行で説明できるようにしておきます。周年行事のための積立なのか、会場が使えなくなったときの備えなのか、特に使い道を決めていないのか。3つ目なら、その年のうちに使い道を決める議案を出すほうが、会員の納得を得られます。

会費の額についても、同じ調査で、会員1人あたりの年間会費は1,000円から1,499円が43.0%で最も多く、1円から1,000円未満が14.9%、会費なしが9.8%でした。会費の見直しを議案にするときは、自分の会の額がこの分布のどこにあるのかを添えると、議論が落ち着きます。

補助金の説明にも準備が要ります。公的な補助や地域の助成が収入の3割ほどを占める以上、実績の報告先があり、使い道に決まりがある場合もあります。「市の補助金は活動費に充てています」という一言があるだけで、会員の受け止め方は変わります。

監査を形だけにしないための3点

会計監査は、監査役に通帳と帳簿を見せて印をもらう作業になっていることがあります。それでも回りますが、次の3点だけは実際に確認しておくと、後で問題になりません。

第1に、手元の現金と帳簿の残高が合っているか。会費を例会の場で現金で集めている会では、監査の日に現金を数え、出納帳の残高と突き合わせます。

第2に、補助金の使い道が、報告した内容と合っているか。報告書の控えと帳簿を並べて見ます。

第3に、判断が入る費目が、会則や申し合わせの基準どおりか。同じ調査では、運営費のうち慶弔費が12,099円、役員手当が8,187円、上部組織への会費・分担金が19,926円でした。金額は大きくありませんが、慶弔費や役員手当は、基準を書いておかないと、その年の会長の判断に見えてしまいます。

監査の報告は、総会で読み上げるだけでなく、監査役が署名した1枚を議事録に添えておきます。翌年の会計に引き継ぐときの根拠になります。

役員改選は、総会の当日に決めない

老人会の総会で最も難しい議案は、決算でも予算でもなく、役員の改選です。同じ調査では、会長は男性が82.0%、平均年齢が78.5歳で、80歳以上が42.9%を占めます。在職年数は平均6.4年で、10年以上が19.4%です。会長以外の役員は平均6.7人、女性が56.1%、75歳以上が74.9%でした。

一番困っていることを尋ねた設問では、会員の減少、新規加入者がいない・少ないに次いで、「会長や役員になり手がいない/役員の選出」が3番目に多く挙がっています。この状況で、総会の当日に「どなたか引き受けてくださる方はいませんか」と呼びかけても、手は挙がりません。

段取りは、総会の2か月前から動きます。

・2か月前に、役員会で次の役員の候補を出す。1つの役職に複数の名前を出す ・6週間前までに、候補者を訪ねて打診する。電話で済ませず、会って話す ・4週間前までに、引き受けてくれた人の名前を確定する ・3週間前の案内に、候補者の名前を載せて出す

案内に名前が載っていれば、総会は承認の場になります。載っていなければ、総会は交渉の場になり、時間が延び、決まらないまま持ち越されます。持ち越すと、前の会長がそのまま続けることになり、在職年数がまた1年延びます。

打診のときに引き受けてもらいやすくするには、役職の仕事を書き出した紙を持っていくことです。会長の仕事、会計の仕事、書記の仕事を、年に何回、何をするのかで書いておけば、「何をさせられるか分からないから断る」という理由を減らせます。任期を2年とし、再任は1回までと会則に書いておく方法もあります。交代の時期が予測できるので、候補を探す作業も計画的にできます。

会則の改正は、1か月前に変える箇所だけを配る

定足数や委任状、任期の定めを会則に書き足すなら、その改正も総会で諮ることになります。改正の議案を当日に初めて配ると、会員は条文を読み比べる時間がなく、「よく分からないから前のままでよい」という空気で否決されることがあります。

会則の改正を諮るときは、総会の1か月前に、変える箇所だけを抜き出した紙を配ります。左に今の条文、右に改正後の条文を並べ、その下に、なぜ変えるのかを1行ずつ書きます。会則の全文を配り直す必要はありません。字を大きくし、変える言葉に下線を引いておくと、読み比べる負担が減ります。

改正の理由には、実際に困った場面を書くのが伝わりやすい方法です。「昨年の総会で出席が半数に届かず、成立したかどうかを判断できなかったため」と書けば、改正が特定の誰かのためではなく、会を続けるための手当てであることが分かります。

次年度の活動計画は、担当者の名前と一緒に諮る

次年度の活動計画の議案は、「春の日帰り旅行、夏の清掃活動、秋の健康教室、年末の懇親会」のように、行事の名前を並べるだけになりがちです。行事の名前だけの計画は、承認されても、実際に誰が準備をするのかが決まっていないので、行事の1か月前になって会長が1人で動くことになります。

計画の議案には、行事ごとに、時期、担当する役員か世話役の名前、概ねの予算を並べます。担当者の名前が載っていれば、会員は誰に問い合わせればよいのかが分かり、担当者自身も引き受けたことを会員の前で確かめる形になります。担当者が決まらない行事は、「担当者が決まらない場合は実施を見送る」と議案に書いておくと、会長に負担が集中するのを防げます。

老人クラブの活動は、健康づくり、友愛訪問、奉仕活動、趣味や学習の集まりと幅が広く、同じ調査では、1クラブあたり平均10項目の活動を行っているという結果でした。行事の数が担い手の数に対して多すぎないかを、計画の議案を作る段階で役員会が見直しておくことも大切です。前の年に参加者が少なかった行事を、議案の段階で「今年は休む」と提案できるのは、総会の前の役員会だけです。

受付の作りで、出席と委任の数がすぐに出る

総会の最初に、会員の総数、出席者の数、委任状の数を報告するためには、受付でその数が出ている必要があります。受付が混み合い、名簿に丸を付けるだけで精一杯になると、開会の時点で出席の数が分からず、議長が「ただいま集計中です」と言いながら進めることになります。

受付は、次の形で作ると、開会までに数が出ます。

・名簿を班や地区ごとに分けて、机も班ごとに分ける ・名簿の横に、出席、委任状、書面の意見の3つの欄を用意する ・委任状と書面の意見は、事前に班長が集めて、班ごとに束ねて受付に持ってくる ・開会の10分前に、班ごとの数を書記が合計する

受付の係は、会員の顔と名前が分かる班長や世話役に頼みます。名簿の名前を探すのに時間がかかると、足の悪い会員を入り口で長く立たせることになるからです。受付の机の近くに、座って待てる椅子を置いておくことも忘れないでください。

当日の進行で押さえること

当日の進行は、次の順番で組むと時間が読めます。

・開会と、会員総数、出席者数、委任状の数の報告 ・会長のあいさつ ・議長の選出 ・前年度の活動報告 ・決算報告と監査報告、決算の承認 ・次年度の活動計画と予算、その承認 ・役員の改選 ・その他 ・閉会

ここまでで60分から90分です。この1年に亡くなった会員がいる場合は、開会の後に名前を読み上げて黙祷の時間を取る会もあります。

進行の実務では、3つのことに気をつけます。

第1に、マイクを用意し、発言する人に手渡すこと。耳の遠い会員がいる前提で、地声で進めないようにします。

第2に、資料の場所を口頭で必ず言うこと。「お手元の資料の3ページ、上から2つ目の表です」と言うだけで、ついてこられる会員が増えます。資料のページ番号は大きな字で振っておきます。

第3に、採決の結果を議長が数で確かめて口に出すこと。挙手でも拍手でも構いませんが、「賛成多数と認めます」だけでは、議事録に残せる事実になりません。「出席者28人、委任状9通、賛成多数」と数を言い、記録係が書き留めます。

その他の項目で新しい提案が出たときは、その場で決めずに次の役員会で扱う、ということを、議長が最初に伝えておくと、進行が崩れません。

議事録に残す項目と、保管の仕方

議事録は、次の8項目が書いてあれば十分です。

・開催の日時と場所 ・会員の総数、出席者の数、委任状の数 ・議長の氏名 ・議案ごとの説明の要旨 ・質問と回答の要旨。誰が何を聞き、誰がどう答えたか ・議案ごとの採決の結果 ・選ばれた役員の氏名と役職 ・議事録を作った人と、署名した人の氏名

2番目の会員の総数と出席者の数を書き忘れる会が多いのですが、後から「あの年の総会は成立していたのか」を確かめる手段は、これしかありません。

保管は、紙で1部を会長が持ち、写しを別の役員が持つ形にします。会長の家だけに置くと、代替わりのときに出てこないことがあります。市区町村の老人クラブ連合会や行政に出す報告の書類と重なる部分も多いので、提出した書類の控えと同じ場所にまとめておくと探しやすくなります。

来られなかった会員に、決まったことを1枚で届ける

参加の状況が4割から6割未満という会が最も多いということは、半分近くの会員は総会に来ていないということです。来なかった会員に何を届けるかまで含めて総会だと考えると、総会の後の作業が変わります。

届けるのは、議事録そのものではなく、決まったことを1枚にまとめた紙です。

・決算の要点。収入と支出の合計と、繰越の額 ・次年度の主な行事の予定 ・新しい役員の氏名と、連絡先の電話番号 ・会費の額と、納める時期

同じ調査では、会報や機関誌を発行しているクラブは半数に届かず、発行していないが53.0%でした。会報を出していない会でも、総会の後の1枚だけは全員に届けるようにすると、翌年の総会の出席が動きます。

届け方は、案内と同じく、班長や世話役の手渡しが基本です。入院中や施設に入っている会員には、家族を通して届けます。

総会の記録と連絡を、同じ場所に置けるか

案内、委任状、議案の資料、議事録、決まったことの1枚。総会の前後に行き来する紙は、毎年同じ種類のものが増えていきます。前の年の資料を探すのに時間がかかるようになったら、置き場所を見直す時期です。見直すときの基準は3つです。

第1に、会員に新しいIDやパスワードを覚えてもらう仕組みを増やさないこと。80歳以上の会員が半数を超える会では、これが最初の関門になります。

第2に、案内を出した記録と、出欠や委任の返事が、同じ場所に残ること。

第3に、役員が交代したときに、引き渡すものが1つで済むこと。

役員の中に、家族との連絡でスマートフォンを使っている人が増えてくると、役員どうしの連絡だけでも道具を使いたくなります。家族との連絡でよく使われている道具には、過去のやり取りの残り方や人数の扱いに癖があり、その違いはLINEグループとの比較にまとめてあります。地域の団体で使われることのあるBANDは、掲示板と予定表の持ち方が違うため、資料を置く用途で見比べる価値があり、その違いはBANDとの比較にあります。

総会の資料には、会員の名前、決算、役員の連絡先が含まれます。この性質上、メンバー以外は見られないという条件は外せません。団体の外の人に見える設定になりやすい道具については、Facebookグループとの比較で閲覧範囲の考え方を確かめられます。

地区の町内会との連絡の流れを知っておくと、案内の配り方の重複を減らせるので、町内会での使われかたも合わせて見ておくと判断しやすくなります。役員が毎年のように交代する集まりの例としてはPTAでの使われかたがあります。運用の細かい疑問はよくある質問にまとめてあります。

老人会の総会の出来は、3週間前までに決まっている

総会がうまく回らないという相談を分解していくと、当日の進行の問題であることはほとんどありません。案内に議案が書いていない、役員の候補を当日まで決めていない、決算の説明が数字の読み上げだけになっている、来なかった会員に何も届けていない。このどれかが起きています。当日にできることは限られていて、勝負は3週間前までに終わっています。

会長の平均の在職年数が6.4年ということは、いまの会長が総会を取り仕切った回数は、平均で6回ほどということです。6回で身につけた段取りが、次の会長に文字として渡らなければ、また1年目からやり直しになります。案内の雛形、委任状の様式、議案の順番、議事録の8項目、欠席者に届ける1枚。これを1冊にまとめて議事録と同じ場所に置いておくだけで、代替わりの年の総会が崩れにくくなります。

Q1. 老人会の総会は、年に何回開けばよいですか?

決算の承認と役員の改選を扱う総会は、年1回で足ります。全国老人クラブ連合会の令和5年度の実態調査では、例会や総会の開催は年1回から3回が43.7%で最も多く、開催していないクラブも11.8%ありました。行事の相談をする例会を別に持つ会も多く、総会と例会の役割を分けておくと、総会の議案を絞れて時間内に収まります。

Q2. 総会の定足数は、どう決めればよいですか?

老人クラブの総会には、町内会の認可地縁団体のような手続きの定めが法律にないため、会則で決めます。同じ調査では参加の状況は概ね4割から6割未満が最も多く、6割以上は4分の1ほどです。過半数の出席を要件にするなら、委任状を出席に数えることを会則に書き、様式も用意してください。長期療養中の会員の数え方も決めておくと安心です。

Q3. 役員のなり手がいないとき、総会でどう進めればよいですか?

総会の当日に呼びかけても手は挙がりません。2か月前に役員会で候補を複数出し、6週間前までに訪ねて打診し、4週間前に確定させ、3週間前の案内に名前を載せます。打診のときには、役職ごとの仕事を年に何回何をするかで書いた紙を持っていくと、引き受けてもらいやすくなります。任期と再任の回数を会則に書く方法もあります。

Q4. 総会に来られなかった会員には、何を届ければよいですか?

議事録そのものではなく、決まったことを1枚にまとめた紙を届けてください。決算の要点、次年度の主な行事の予定、新しい役員の氏名と電話番号、会費の額と納める時期の4つがあれば十分です。班長や世話役が手渡しで配り、入院中や施設に入っている会員には家族を通して届けます。これを続けると、翌年の出席が変わってきます。

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